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2024.04.26
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カテゴリ: 観照


<Ⅲ-5 チチェン・イツァ マヤ北部の国際都市>のセクションに 入ります。

壁面には、 チチェン・イツァの「エル・カスティーヨ」と呼ばれるピラミッドの大きな写真パネル が掲示してあります。斜めから撮りました。冒頭の地図では左側に小さな写真が載っています。線をたどると、この都市の中央に位置します。
地図・右上の写真:左は「ツォンパントリ」、右は「大球技場」
地図・同右下:左は「戦士の神殿」、中央は「金星の基壇」、右は「グラン・セノーテ」

9世紀にマヤ文明の中心はユカタン半島の北部に移り、 10世紀頃にはチチェン・イツァが、マヤ地域での最大の都市に なります。 (案内パネルの説明より)
近年の考古データから 1000~1100年頃に衰退 したものと考えられているそうです。



「チチェン・イツァのアトランティス像」
 マヤ文明 900~1100年 
「王座の下に置かれた、 両手で王座と王を支える人物像 。チチェン・イツァでは身なりが異なる複数の像があり、宮廷の様々な人物を表すとみられる」 (傍に掲示の説明文転記)


「トゥーラのアトランティス像」  玄武岩、彩色 高さ80cm、幅41cm
 マヤ文明 900~1100年
こちらは、 ​防具を着けた戦士の姿​ です。同様に王座の支えと考えられています。



「チャクモール像」  石灰岩 高さ94cm、幅105cm マヤ文明 900~1100年
腹の上に皿状のものを持つ石像 であり、そこに神への捧げ物を置いたと解釈されている。チチェン・イツァとトゥーラから多く見つかり、両都市の関係を示す。その後、チャクモール像はアステカにも受け継がれた」 (傍に掲示の説明文転記)
チャクモールという名称は現代の研究者がつけた便宜的な呼び名 であり、古代の名前はわかってはいないそうです。
「15~16世紀のメキシコ中央部のチャクモールには、心臓の図が彫られたものもあるため、人身供犠の犠牲者から取り出された心臓を置くこともあったと考えられる。800年以前のマヤやメキシコ中央部にはチャクモールやそれに似た像は見つかっていないため、その起源も謎に包まれている」 (図録の解説を一部転記)

このチャクモール像の背景は、 チチェン・イツァの「戦士の神殿」 の大きな写真が壁面になっています。その神殿にチャクモール像が置かれているのが眺められます。


「イクの文字のペンダント」  ヒスイ 高さ16cm、幅18.5cm
 マヤ文明 600~1000年

壁面には、 「グラン・セノーテ」の景色 の写真パネルが展示されています。
ペンダントは、このグラン・セノーテに投げ込まれていた供物のようです。

「ペンダントの中央にマヤ語で風を意味し、かつ人の息、生命力、風の神、雨の神なども象徴するT字型の切り込み(イクの文字)がある」 (傍に掲示の説明文転記) 作品です。

グラン・セノーテ出土の 「カエル形装身具」 (金銅合金製)、 「鈴付き甲羅形ペンダント」 (銅と金めっき製)の小品が展示されていましたが、写真がうまく撮れませんでした。


「サンダル」  銅と金めっき 長さ15.4cm、幅8.5cm
 マヤ文明 1200~1540年  このサンダルも上掲グラン・セノーテからの出土
「実用か供物用かは不明だが、人身供犠の生贄が履いていた可能性も考えられる」 (傍に掲示の説明文転記) そうです。



「モザイク円盤」  木、トルコ石、貝、サンゴ、黄鉄鉱、粘板岩 直径24.5cm
 マヤ文明 900~1000年 エル・カスティーヨの古い方のピラミッド内から出土
戦士が腰の後ろに着けた鏡の飾り である・・・・トゥーラの戦士の石像にも表現されており、両都市のつながりを示す」 (傍に掲示の説明文転記)

最後はいよいよ<アステカ文明>です。
<Ⅳ-1 大国への道>というセクションから 始まります。その最初に、


「メンドーサ絵文書(複製)」 が展示されています。
原品 1541年頃 洋紙 高さ35.5cm、幅25cm(閉じた状態)
これは、スペインによる征服後の 1541年頃、ヨーロッパ製の紙に先住者が記録し、スペイン語の書き込みが付け加えられた文書 です。この文書に、テノチティトラン創設の場面が描かれているそうです。

「岩に生えたウチワサボテンの上に鷲がとまる図像は、のちに訪れる王国の繁栄と共に、太陽神ウィツィロポチトリを表している」とか。 (傍に掲示の説明文転記) そうです。


テノチティトランの案内パネル が掲示されています。



1325年頃 、メキシコ盆地にあるテスココ湖に浮かぶ島に、 メシーカ人が首都テノチティトランを築き ました。やがて人口20万人以上の大都市へと成長したそうです。
「メシーカ人は近隣の都市と同盟を結び、 1430年頃にはアステカ王国として体制を整え ます。征服により現在のメキシコとグアテマラ国境までを版図とし、その広大な領域支配における貢納制が王国の基盤となりました」 (傍に掲示の説明文転記)
スペイン人の到来と多くの都市がアステカ王国に反発しスペイン人に加担したことにより、 1521年アステカ王国は首都が陥落し、滅亡に 至ります。


テノティトランには 「大神殿(テンブロ・マヨール)」 が築かれました。
Aのエリアが大神殿で、Bのエリアは 「鷲の家」 と称されています。


「男性像」  安山岩、貝 高さ62.5cm、幅21cm アステカ文明 1325~1521年
「理想的な男性の躯体の美しさや、賢明さなどの倫理的な模範を表す。一般庶民(マセワリ)もしくは神の像であり、本来は布などの素材でできた装束をまとっていたとの説もある」 (傍に掲示の説明文転記)


          「マスク」と「耳飾り」


「マスク」 貝、黒曜石、蛇紋岩 高さ22.5cm、 幅21.5cm 
 テオティワカン文明 200~550年
「耳飾り」 緑色岩 左:幅7.2cm 右:幅7.5cm アステカ文明 1469~1481年

テオティワカンの仮面に、メシーカ人が目や歯、耳飾りをつけるなど、手を加えたもの 。彼らは過去の文明の遺物を掘り起こし、それらを魔術的な力をもつ聖なるものとみなし、大神殿に奉納していた」 (傍に掲示の説明文転記)


展示室の中央に 、「鷲の戦士像」 が置かれています。一周して全体を眺めることができます。






土製 高さ170cm、幅118cm アステカ文明 1469~1486年
上掲の大神殿平面図、 鷲の家(B)のエリアの☆印のところから出土 したとか。

戦闘や宗教に重要な役割を担った勇敢な軍人である鷲の戦士 とみられる像。鷲の頭飾りを被り、羽毛や鈎爪の装束を身に着ける。勇ましく戦死して姿を変えた戦士の魂や、太陽神の姿を表すという説もある」 (傍に掲示の説明文転記)



鷹の戦士像の背後の仕切り壁面に設置された大きな写真パネル。
これは 大神殿(テンブロ・マヨール)内に築かれたツォンパントリ(ドクロの基壇) です。


もう一つの壁面にはこの大きな写真パネルが掲示されています。

     画像処理を加えてみました。 「太陽の石」 と称されています。

図録には載っていませんので、調べてみますと、 「アステカの暦石」と称される事もある ようですが、暦の機能はなく、 アステカの宇宙観、時間観、歴史観を表す石彫 の造形物だそうです。 (資料1)
この石彫の造形物、 考古学ではテマラカトゥルと呼ばれていて、「生贄の石」 だとか。
人身供犠の儀式に使われたようです。この石彫の表面から血液反応がみられ、赤と黄色を基調とした色素も発見されているそうです。

それでは「Ⅳ-2 神々と儀礼のセクションに進みます。

つづく


参照資料
*特別展会場に掲示のパネルや説明文
*図録「特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティカワン」2023
1. ​ 太陽の石 ​  :ウィキペディア

補遺
チチェン・イツァ ​   :ウィキペディア
CHICHEN ITZA ​   :「マヤ遺跡探訪」
チチェン・イツァ ​ :「世界遺産オンラインガイド」
マヤのピラミッドに科学のメス、謎を解明へ ​ :「NATIONAL GEOGRAPHIC」
アントニオ・デ・メンドーサ ​  :ウィキペディア
アステカ ​       :ウィキペディア
テンプロ・マヨール ​  :ウィキペディア
テンプロ・マヨール ​  :「世界遺産オンラインガイド」
戦士の神殿 ​   :「4travel.com」
【世界遺産】チチェン・イッツァ遺跡は見所満載!観光に役立つ豆知識とは? ​:「世界トリップ」

 ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -1 いざない へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -2 テオティワカン(1) へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -3 テオティワカン(2) へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -4 マヤ (1) へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -5 マヤ (2) へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -6 マヤ (3) へ
観照 大阪・国立国際美術館 特別展「古代メキシコ」 -8 アステカ(2)へ





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Last updated  2024.04.27 16:26:02
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