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投資会社のオーナー掛井純一は、何者かに殺され、幽霊となって甦った。死の直前の二年分の記憶を失っていた彼は、真相を探るため、ある新作映画への不可解な金の流れを追いはじめる。映画界の巨匠と敏腕プロデューサー、彼らを裏で操る謎の男たち。そして、一目で魅せられた女優との意外な過去。複雑に交錯する線が一本につながった時、死者の「生」を賭けた、究極の選択が待っていた―。
【古本】エンジェル/石田衣良
なんていうか、こういう ”死後の世界も悪くない”
的な
お話を読むと少しだけ肩の荷が下りたような気がします。
病気になって 気弱になってるときなんかにオススメ。
この主人公は誰かに殺されて幽霊になるんだけれども
殺されるまでの2年間を覚えていない。
だからなのか、自分が殺されたことを調査するものの、
自分を殺した相手に対してあまりに寛大。
覚えてないとはいえ、怒るでもなく
”まぁしょうがないや”って感じ。
もともと、不幸な生い立ちで”生きる”意欲に希薄だったせいも
あるのでしょうが。
それでも殺されるまでの恐怖や、怒りや、痛みを覚えていたら
もっと話が違っていたかも?
”強い思いを残して死ぬと幽霊になる”設定らしいですが
幽霊になったからといって
”生きているときに無力だった人間が死んだからといって
神に等しい知力や超能力をふるえるはずがありません。”
らしいです。
幽霊も大変だ。
死ぬ前に付き合っていた女優のおなかの赤ちゃん(主人公の子供)
を助けるために”幽霊の自殺”をする結末ですが、
これはまぁ、これでよかったのかなと。
ただし、プロダクションのこの女優の待遇がちょっとハテナ。
せっかく始めて大きな役を与えて売り出したところなのに
妊娠&出産なのはプロダクションにとって迷惑そのものだろうけれど、
これをスキャンダルにしてさらに売り出したりしようともせず、
あっさり殺してしまおうか、なんて。
しかもそんな大役に付けた女優なのに事務所じゃ
電話番。
そんなもんなんでしょうか?
イマイチ主体性のないこの女優の存在がイライラしましたが(頭も悪いし)
結構サクサク読めました。
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