音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年04月13日
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テーマ: musica latina(82)
待ち続ける女の哀しき物語


 マナ(MANÁ)はメキシコの人気ロック・バンド。1970年代末から80年代前半にザ・グリーン・ハット・スパイズ(The Green Hat Spies)、グリーン・ハット(Green Hat)、ソンブレロ・ベルデ(Sombrero Verde, “緑の帽子”の西語訳)といった名前で活動していたバンドが母体となり、1987年にマナとしてデビューした。

 90年代に入り、バンドはシングル・ヒットを連発し、メキシコ国内はもとより、南北アメリカ大陸各国で人気を博し、それ以外の世界各国にも活動の場を広げて、大規模な海外ライブもこなすようになっていく。1992年の『ドンデ・フガラン・ロス・ニニョス(¿Dónde jugarán los niños?,子供たちはどこで遊ぶ?)』、1995年の『クアンド・ロス・アンヘレス・ジョラン(Cuando los ángeles lloran, 天使たちが泣く時)』、ラテン・グラミー賞を獲った1997年の『スエニョス・リキドス(Sueños líquidos, 流れ出る夢)』といった90年代の作品群は、このバンドが成長し、成熟していく過程をよく表している。

 この「サン・ブラスの波止場にて(En el muelle de San Blas)」という曲は、『スエニョス・リキドス』に収録され、アルバム発売の翌年(1998年5月)にはシングルとしてもリリースされた。マナの90年代の成熟ぶりがよくわかり、1つの曲がストーリーとしての完結性を持っている。しかも、その内容は、叙情的な哀しい物語である。

 船で去っていく男とそれを見送る女。男は“すぐ戻る”と言い残し、女は同じドレスを着て日々海辺でその帰りを待つ。海を見つめ続ける女は年を重ね、“サン・ブラス波止場の狂女”と呼ばれるようになる。人々は彼女を精神病院へ連れて行こうとするが、もはや石のように頑として動かない。彼女はもう海から離れることはできない、といった詞で、サビの部分は次のような内容。

 “ただ独り、忘却とともに/ただ独り、魂とともに/ただ独り、太陽と海とともに/
     (中略)
  ただ独り、愛と海とともに/ただ独り、サン・ブラスの波止場で”

 音の上でもさらりとしたロック系サウンドの中にメランコリックな雰囲気をうまく醸し出していると思うが、いかがだろうか。上の詞を参考にしながら、以下のビデオもお時間の許す方はどうぞ。








[収録アルバム]

MANÁ / Sueños líquidos (1997年)





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