音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2025年09月29日
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テーマ: Jazz(2003)
カテゴリ: ジャズ
ハード・バップ直球ながらオープンな雰囲気の盤 


 1935年、ピッツバーグ生まれでデトロイト育ちのポール・チェンバース(Paul Chambers)は、33歳と早くに亡くなったこともあり、リーダー作は決して多くはない。ブルーノート盤以外で目立ったものとして、今回取り上げるのが、1959年のヴィージェイ盤の本作『ゴー(Go)』である。

 サイドマンとして数々の盤に出ているだけあって、メンツとしては、ある意味よくありそうな組み合わせ。アルト・サックスにキャノンボール・アダレイ、トランペットにフレディ・ハバード。リズム・セクションはピアノのウィントン・ケリーにドラムのジミー・コブおよびフィリー・ジョー・ジョーンズという、お馴染みの顔ぶれによる演奏である。マイルス・デイヴィス『カインド・オブ・ブルー』にメンツがそっくり?と思う向きもあるだろうが、それもそのはず。本盤の録音は1959年の2月。『カインド・オブ・ブルー』が同年の3月~4月なので、ほぼ同時期の録音ということになる。

 本盤を一言で表すならば、直球のハード・バップ盤ということになるだろう。けれども、ブルーノート盤なんかに典型的なシリアスさに欠けるというのも、重要な特徴だと思う。言い換えると、弾けたりリラックスしたりという、“シリアス”の対極のような要素が演奏の随所で目立つ。それは、上記の『カインド・オブ・ブルー』と並べて聴いてみると一目瞭然だろう。

 1.「オーフル・ミーン」は、冒頭からチェンバースのベースが弾け、キャノンボール・アダレイのサックスが奔放に駆ける。4.「ゼア・イズ・ノー・グレイター・ラヴ」は、上で述べた通りのオープンなリラックス感が特徴的。それに対し、5.「イーズ・イット」はもっとシリアスに迫ってくる演奏から始まるのだけれど、やはりどこかにオープンな雰囲気(途中の拍手なども含めて)を持ち合わせている。6.「アイ・ガット・リズム」も同様な特徴を持つと言えるが、個人的にはスピード感のあるこの演奏は、本盤中で特に魅かれるものだったりする。

 ちなみに、筆者は通して聴いていないものの、1998年には未収録音源を含めたものが2枚組としてリイシュ―されている。


[収録曲]

1. Awful Mean
2. Just Friends

4. There Is No Greater Love
5. Ease It
6. I Got Rhythm


[パーソネル、録音]

Paul Chambers (b)
Julian “Cannonball” Adderley (as)
Freddie Hubbard (tp)
Wynton Kelly (p)
Jimmy Cobb (ds)
Philly Joe Jones (ds)

1959年2月2~3日録音。





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Last updated  2025年09月29日 14時59分36秒
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