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1923年の関東大震災での朝鮮人虐殺について、神奈川県が事件をまとめたとみられる資料が見つかったと虐殺の歴史を調べる地元団体が4日、明らかにした。県内で起きた朝鮮人への殺傷事件59件の概要のほか、殺害された計145人のうち14人の名前も記載している。
資料は23年11月21日付で、当時の安河内麻吉・神奈川県知事から内務省警保局長にあてた報告書とみられる。「震災に伴う朝鮮人並びに支那人に関する犯罪及び保護状況その他調査の件」と題されている。
事件の日時や場所、犯罪事実、被害者の住所や職業などが記されている。横浜港の労働者だった朝鮮人男性42人が9月2日に付近の民衆に殺されたとあるほか、川崎の製鉄会社に勤めていて4日に殺害されたという朝鮮人の名は新聞で報じられた被害者名と一致している。
当時の司法省の調査で県内では朝鮮人2人の殺害が判明している。ただ、震災後の在日朝鮮人らの調査で犠牲者数を1千人~3千人などとする数字があるほか、朝鮮人殺害を目撃したという証言も多数残されていた。
犠牲となった朝鮮人の追悼会を横浜市で続ける団体の山本すみ子代表(84)らが4日、関連する本の出版に合わせて資料を公表した。資料は約10年前、虐殺の歴史研究の第一人者である姜徳相(カンドクサン)・滋賀県立大名誉教授(2021年死去)が古書店から入手したものだという。
姜さんは1950年代から資料の収集・分析に取り組み、山本さんとともに県内各地で資料の内容を検証し、目撃証言などと照合してきた。
(編集委員・北野隆一)
■日本政府には調べる責務がある- 関東大震災での朝鮮人虐殺に詳しい田中正敬・専修大教授(朝鮮近代史)の話
神奈川県による朝鮮人殺害に関する公的文書は見たことがなく、犠牲者の氏名まで記された文書は貴重だ。 当時、朝鮮を植民地にしていた日本政府には朝鮮人の生命被害について調べる責務がある。 政府はこの資料の真偽を含めて調査し、韓国と協力して犠牲者の遺族も調べるべきだ。
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