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2023年09月25日
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テーマ: ニュース(96858)
カテゴリ: ニュース
日本人社会は「ジャニーズ性加害問題」を正しく解決して乗り越えられるのかどうか、毎日新聞専門編集委員の伊藤智永氏は9日の同紙に、次のように書いている;




芸能界は特殊だからとか、人の性的指向に口は出せないといった遠慮を超えて、芸能メディアには打算やそんたくがあっただろう。 それでも、出版メディアは創業者の異常性について半世紀前から何度も警告していた。新聞は追及しなさすぎたが、裁判の判決はその都度報じている。しかし、それでは事件を止められなかった。

メディア(媒体)には影響力も責任もあるが、受け手に黙殺されれば、それも成り立たない。 見聞きしたくないことに目と耳と口を塞いできたファンと社会は、純粋中立な第三者と言えるだろうか。

 伝えた、伝わっていないの水掛け論に陥るのは、権力問題として突き詰められていないためだ。

 被害者は未成年で、犯行の継続性・計画性・組織性は極めて悪質だ。これは権力者による人権侵害犯罪であり、「ジャニーズ帝国」とまで呼ばれた権力構造がなければ不可能だった。そもそも人権とは、権力関係において、強い者に対し、弱い者の立場・権利を守らせようという思想である。

「絶対的な存在があり、下の者たちはそれを信じ行動していかなければならない状況が被害の拡大を生んだ」(東山紀之氏)
「何だかえたいの知れない触れてはいけない空気というのはあった」(井ノ原快彦氏)

 支配構造は会社内だけでなく、メディアを巻き込んだ業界の体制にまで浸透していたが、それだけでまだ「帝国」は築けない。

 権力支配は、上からの一方的な強制だけでなく、支配される側の先を競い合う組織内での服従と、組織外でそれを傍観し、追従する沈黙が作り出す。 服従と追従が自らの意思による支持だと思い込む人々が現れると、「帝国」は出来上がる。つまり、ファンと社会の沈黙が欠かせない。 それ抜きにはメディアの沈黙も生じない。

 かつては企業や政治など、多くの分野で大小の「帝国主義」が珍しくなかった。 転換へのカギは、外からの民主的統制を受け入れるかどうか。 メディアは警鐘を鳴らすが、扇動するわけではない。

 ジャニーズ問題を民主主義政治の構造問題まで広げれば、鼻白む人もいる。だが、その程度の類推すら退けるようでは、知らぬ間に未知の「帝国臣民」になっていても気づけまい。
(専門編集委員)


2023年9月9日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「土記-ジャニーズ帝国と沈黙」から引用

 この記事は、始めのほうで「ジャニーズの性加害問題は主として週刊誌が報道するだけであったが、新聞であっても裁判で判決が出ればそれはそのとおりに報道はしてきている」と、言い訳がましく書いている。あまり大きく取り上げることがなかったのは、社会に「他人の性的嗜好をとやかく言うものではない」という意識が存在したからだとでも言いたげであるが、それもある程度事実であるのは間違いないので、しかし、最近、被害者のカミングアウトで加害/被害の実態が明らかになったからには、ジャニーズ事務所はこれまで通りの営利活動を継続することは許されないと思います。ジャニー喜多川の親族が保有する株式は即刻売却し、売上金の一部を数百人の被害者への補償金とし、残りを在籍するタレントの活動拠点として新たな事務所の立ち上げ資金とするべきで、犯罪者の名前を冠した事務所は解散するのが、この記事で言うところの「民主的規制を受け入れる」ことだと思います。





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最終更新日  2023年09月25日 01時00分07秒


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