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2010.11.14
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カテゴリ: 宝塚
今日、11月14日はなーちゃん(元花組トップスター 大浦みずき)の命日です。
昨年の今日、53歳で亡くなりました。
それを私は日付が変わる頃に知り、 泣きながらいろんな思い出の品を取り出し
お酒を飲んで夜を過ごして、ものすごい二日酔いで朝を迎えたのでした。

あれから1年。
たった一人の妹(なーちゃん)をなくされたお姉さま 内藤啓子さんが書かれた
「赤毛のなっちゅん」 が発行されました。
何度も読んで、何度も泣きました。

命日に、内容をご紹介します。


まず、 昨年12月2日に 千日谷会堂で催された
「別れの会」から始まります。
第二章 子どもの頃
第三章 宝塚
第四章 花組時代
第五章 独り立ち
第六章 病気
という構成。

私がなーちゃんにどっぷりはまったのは
第四章 花組時代あたりからなので、第二章と第三章あたりは


もちろん現役時代にも、なーちゃんのパパである
作家 阪田寛夫さんの書かれたエッセイを読みあさって
なーちゃんの素顔に触れた気ではいましたが
父親から見た娘と、お姉さんから見たなーちゃんとでは
近しさが違うというものです。


私が子供時代のなーちゃんで可愛いなと思った点を。

まず、幼い頃のなーちゃんの写真。
意外にも(失礼だけど)丸顔で、
決して美人さんじゃないのだけれど(お姉さまもそう書いていらっしゃる)
なんとも愛くるしい顔をしていて
皆さんに可愛がられていたというのがうなずけます。

運動神経が良く、ちびっこなのに大人の自転車に一生懸命に乗るなーちゃんを
お姉さんが「猿みたい」と笑うと顔を真っ赤にして怒っていたとか
なーちゃんは干支が申で、それをとても気にして、お母様に
「申年って大きくなったら直るの?」と聞いていたという話も
あまりにもカワイイ。

なーちゃんはお父様の影響で宝塚ファンになり、
最初は花組時代のチャッチーさん(元雪組トップスター 郷ちぐさ)
次にオトミさん(元花組トップスター 安奈淳)のファンだったんですって。
ファン時代があったからか、なーちゃんは本当にファンに優しかった。
お姉さまもそれは書いてらっしゃいました。

そして無事宝塚音楽学校に入学。
音楽学校の文化祭で「ロミオとジュリエット」の主役ロミオを演じ
東京・大阪の親戚一同で見に行ったそうです。
「法事以外でこんなふうに集まれるなんて良いね」と。
阪田寛夫はエッセイ「ロミオの父」で、娘を見守る父親の
心境を書きましたが、
どうやらそれについて誰かに何か言われたようで
なーちゃんはお父さんに
「今度書いたらぶっ殺す」と凄んだんですって。
笑えるわ~。
「アンダーライン」のレナードみたいに言ったのかなって。

そして歌劇団に入団したときの成績が良かったので
恒例の初舞台生とトップスターとの会談のメンバーに入れてもらえて
ツレちゃん(元星組トップスター 鳳蘭)と話をさせてもらい
「ダンスが上手なんだって?喜多弘先生が『飛び上がるくらい上手だ』と
言ってらしたよ」と誉めていただいたこと、
その時にツレちゃんに言われた「人の悪口を言ってはいけません」
という忠告を素直に守りとおしたと書いてありました。

確かになーちゃんは人の悪口を言わない人だったようで、
元々の性格もあったのでしょうが、お姉さまは
このときの鳳さんの言葉が大きかったと。

その他エピソードを引用しだしたらキリがありません。
第五章までは、私が知らなかったなーちゃんや
知っているなーちゃんがいっぱいで、
わくわくしながら読みました。

そして第六章。
この章は辛くて、心が痛くてたまりませんでした。
ただ、やっぱりなーちゃんだなと思ったエピソードが二つ。

本当は肺がんだったのに、最初に受けた検査の結果
「繊維筋痛症」ではないかと診断され、しばらく
適切な治療ができなかったことをお姉さまが悔いたら
なーちゃんは穏やかに
「そういう病気があって、苦しんでる人がいるってことを
知っただけでも良かった」と言ったそうです。

また、がんの症状が一層進んだことを告げられた時には
「先生、言うのつらかったでしょ」と逆に主治医を慰めたとか。

これは私の知っているなーちゃんです。
なーちゃんは私たちファンに決していやな顔をしなかった。
今思うと、そうとう鬱陶しいこともあっただろうに
本当に本当に優しい人でした。
怒った顔を見たことがなく、
たまに困ったような顔をされることがあって
「あ、今なーちゃん、本当は嫌なんだな」と感じるくらいでした。

生きるか死ぬかの、自分が一番しんどい時に人を思いやれる、
なーちゃんは舞台の上でも輝いていたけれど
最期まで素敵な人だったのだな、と思うと嬉しくて寂しくて。

とりとめなくて、ごめんなさい。
最後に、宝塚時代のエピソードの中からもう一つだけ
相手役キャルさん(元花組トップ娘役 ひびき美都)について。

キャルさんはダンスが上手だったからなーちゃんの相手役に
選ばれたのだと思っていましたが、ただうまいだけじゃなかったのです。
腕の力がないなーちゃんがリフトで支えていなくても、自力で
勝手に浮かんでいてくれたそうです。(そんなことが可能なのか?!)

「ショー・アップ・ショー」の時に、なーちゃんは立っているだけで
キャルさんがなーちゃんにつかまって、一人でぐるっと周りをまわって
下りてきたことがあると。

見ている側にはそんなことはちっともわかりませんでしたが、
それはなーちゃんにとってどれほどありがたかったことか。

それを知った後で、二人のダンスを見ると
より一層の感慨があります。



これからも、時々「赤毛のなっちゅん」を読み返して
在りし日のなーちゃんをしのぶことになりそうです。

またいつかなーちゃんと会える日が来ますように。

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最終更新日  2010.11.14 08:32:24
コメント(6) | コメントを書く


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Re:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
さーちゃん さん
こんばんわ。いつも楽しく読ませていただいてます。
初コメで、おじゃまいたします。

今日はなつめさんのご命日なんですね。
今だに信じられないです。彼女の粋なダンスが大好きでした。初めて観たなつめさんの舞台は、「春の風を君に」と「ザ・フラッシュ」です。リンダ・ヘーバーマンさん振り付けのダンスは圧巻!でしたね。ダンスを観て感動したのは
初めてでした。もー泣いていまったほど・・

今、「心の翼」と「この世にただひとつ」を聴いて胸にしみて涙ほろり・・何だかこんな時間なのに目が冴えちゃって寝付けそうにありません。

お姉さまが書かれた御本もぜひ読んでみたいと思っています。涙なしでは読めないでしょうね。覚悟?して読みことにします。

また、時々おじゃまするかもしれませんが、よろしくです。 (2010.11.14 23:15:31)

Re[1]:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
gachapin3  さん
さーちゃんさん
>こんばんわ。いつも楽しく読ませていただいてます。
>初コメで、おじゃまいたします。

ありがとうございます。

>「ザ・フラッシュ」です。リンダ・ヘーバーマンさん振り付けのダンスは圧巻!でしたね。ダンスを観て感動したのは
>初めてでした。もー泣いていまったほど・・

あの場面は、本当に流れるようで胸がすくダンスでした。

>今、「心の翼」と「この世にただひとつ」を聴いて胸にしみて涙ほろり・・何だかこんな時間なのに目が冴えちゃって寝付けそうにありません。

「この世にただひとつ」も名曲だし、なーちゃんが好きな曲でしたね。
あとタイトルを度忘れしましたが「オルフェイスの窓」のフィナーレで
「星の園に咲いた…♪」で始まる歌も好きです。
なーちゃんの声にぴったりの歌で。


>お姉さまが書かれた御本もぜひ読んでみたいと思っています。涙なしでは読めないでしょうね。覚悟?して読みことにします。

さすがに作家のお嬢さんだけあって
サービス精神があると言うのか
ユーモラスに描かれている部分もあります。
ファンには涙と笑い、両方ですね。

>また、時々おじゃまするかもしれませんが、よろしくです。
-----
ぜひぜひいらしてくださいね。 (2010.11.15 12:07:40)

Re:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
ミヤコフ さん
こんにちは。私も先日、本が到着したので読み始めています。
なつめさん、お茶目な一面がおありなんですね。
もっとクールな方というイメージがあったんです。
意外と可愛らしい一面がおありというか・・・
本を読み進めているうちに、なつめさんの色々な一面を知ることが出来ました。

素晴らしいご両親とご家族と仲間に囲まれてお幸せだったと思います。
そして、あの素晴らしいダンスの裏側にも勿論努力や、目に見えないご苦労もおありだったと思います。
できるからこそ努力は見せないんでしょうね。
なつめさんらしいです。。。

バレリーナとは違う、宝塚独特のあのしなやかなダンス、
もう一度見たいです。
私の青春時代(茶々吉さんも勿論!)真っ只中の思いで深き
タカラジェンヌさんです。
(2010.11.15 13:03:06)

Re:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
にし さん
初めまして。キャルさんについてです。キャルさんがナツメサンの力無くても勝手に浮かんでいてくれる、というのは当時から有名でしたよ。ナツメサンは腕の力はなく、リフトではあまり持ち上げられない人だったそうです。キャルさんは器用な人だったので、上手く上がって下さったそうです。キャルさんは勿論ナツメサンという相手役に恵まれたという事もあるけれど、ナツメサンも自力で浮かんでいてくれるキャルサンで随分助かっていたそうですから、相互補完する関係だったんですね。ナツメサンの退団後の本「Mizuki@mail.宝塚/jp」(小学館、小学館文庫、1999年)に書かれています。退団後のテレビにお二人で出られたときも、ナツメサンはたまに持つのを忘れていた時があったので、キャルサンは一人で浮かんでいた、とお二人で談笑されていました。お二人のダンスシーンは技術も心も溶け合っていて大好きでした。 (2010.11.15 19:02:27)

Re[1]:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
gachapin3  さん
ミヤコフさん
>なつめさん、お茶目な一面がおありなんですね。
>もっとクールな方というイメージがあったんです。
>意外と可愛らしい一面がおありというか・・・
>本を読み進めているうちに、なつめさんの色々な一面を知ることが出来ました。

やっぱり肉親しか知り得ないなーちゃんがいて
それを教えてもらったのが嬉しかったです。

>そして、あの素晴らしいダンスの裏側にも勿論努力や、目に見えないご苦労もおありだったと思います。
>できるからこそ努力は見せないんでしょうね。
>なつめさんらしいです。。。

フレッド・アステアのステップを研究したことも
書いてありましたね。


>バレリーナとは違う、宝塚独特のあのしなやかなダンス、
>もう一度見たいです。

最近、星組の柚希さんを見ていると、他のいろんな分野でもそうであるように
一言でダンスがうまいとか屈指のダンサーと言っても
一人ひとり個性があるんだなって思います。
なーちゃんは、なーちゃんでしか踊れないダンスを踊ってましたね。


>私の青春時代(茶々吉さんも勿論!)真っ只中の思いで深き
>タカラジェンヌさんです。
-----
そうそう、そうなんです。
自分の青春時代の甘酸っぱさと なーちゃんの役がリンクして
忘れることができないんですよね。
(2010.11.16 00:35:45)

Re[1]:内藤啓子「赤毛のなっちゅん」 なーちゃんの命日に寄せて(11/14)  
gachapin3  さん
にしさん
>初めまして。
ようこそ。

>キャルさんがナツメサンの力無くても勝手に浮かんでいてくれる、というのは当時から有名でしたよ。

あら、そうだったのですね。
お恥ずかしい(@_@;)

>相互補完する関係だったんですね。
本当ですね。理想的な相手役同士だったんですね。
余計な話ですけれど「補完」という言葉で思わず
「ざーんこくーな天使のテーゼ♪」って歌ってしまいました。(^^;)

>ナツメサンの退団後の本「Mizuki@mail.宝塚/jp」(小学館、小学館文庫、1999年)に書かれています。退団後のテレビにお二人で出られたときも、ナツメサンはたまに持つのを忘れていた時があったので、キャルサンは一人で浮かんでいた、とお二人で談笑されていました。

その頃って、私、多分宝塚から一時的に遠ざかっていた
ころだと思います。
一公演 一回見るか見ないかくらいに。
「夢・宝塚」「なつめでごじゃいます」「バックステージDIARY」は持っているのに、その本知りませんでした。
うかつなり。教えてくださってありがとうございます。
探して読みたいと思います。


>お二人のダンスシーンは技術も心も溶け合っていて大好きでした。
-----
見ていてホントに良い気分になりますね。

また来てくださいね~。 (2010.11.16 00:44:33)

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