クラシカル・・・

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2009.03.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
久々にクラシックのコンサートに行ってきました。
1月のベルリンフィル八重奏団以来、、、ずいぶんになります。

ホールは、ザ・シンフォニーホール。
やはり、ここの聴きやすさは、別格な気がします。
フェスも別の意味でよかったのですが、もうなくなってしまいましたしね。。。

よく知らなかったのですが、ピアノの指導者の団体か何かが催す「ピティナ・ピアノコンペティション」という国内のピアノコンクールがあって、その優勝かそれに近いピアニスト3人が、橋下知事に眼の仇にされている、大阪センチュリー交響楽団(指揮は岩村力)と共演する、というコンサートです。

あ、橋下知事というか大阪府が眼の仇にしてるのは、大フィルや関西フィルへの貸付金も同じです。センチュリーだけ話題になってますが。
「広く一般の関心が向いてない」という立場は、弱くてイジメられたり抹殺されても文句も言えない立場である、ということを熟知した「ケンカ上手=弱い相手だけとケンカする」の知事と役人ならではです。 WTC庁舎移転では、何の益も無い作業と議論を重ねて潰すだけで「被害者」っぽい立場を獲得したし、、、ほかの多くの課題があろうに、、、


閑話休題。(ホンマに閑話です、、徹夜して議会を開こうと、たくさんの資料をつくろうと、30年前の副都心構想をカバーだけ変えて出してきてとってつけたように「ビジョン」とか「府市協調」とか言ってみたところで、、、、、、)



ラヴェルもリストもよく知られた曲ですが、ナマは実は初めて。。。
半端なセンセイが弾いたら、音やリズムをこぼしまくりそうで、解釈以前にとりあえず、テクニックはちゃんとした人で聴きたいものです。
(以前、ベートーヴェンの皇帝と、ヴァイオリン協奏曲が、そこそこ、人気の邦人プロやったのに、ボロボロやったトラウマが、、、)

で、若手で優勝した人なら、テクニックは、すくなくともボロボロということはないだろう、、というのと、プログラムとして、まとまっていること、また、ちょっとこのところ精神的に「オツカレ」ではあるけどもそんな折に聴くにも、重たすぎず聴き易い、、、ということもあって、
今日、例によって直前に行けそうになったので決めました。

若手のピアニスト、若い順に登場です。
まず、1人目は水谷桃子さん。
まだ18歳、昨年のピティナピアノコンペティションで準金賞を得たばかりの人です。
曲はラヴェル。複雑なリズムから、叙情的なメロディ。楽譜みてないけど、頻繁な変拍子かまたは、ヘミオラの嵐が、快感という曲です。
ラヴェルがジャズの影響も受けた、、とのことですが、もちろん、ジャズの影響を受けたといっても、マイルスはおろかチャーリーパーカーも出現してない頃のジャズですし、ラヴェルの一連の異国趣味の文脈で見たほうがよいのかもしれません。一方で、ストラヴィンスキーも既に活躍していた頃の曲でもあります。
舞台慣れはまったくしておられなくて、出てきて、お辞儀をしてという動作がまずとてもぎこちなく初々しいです(ザ・シンフォニーホールはクワイヤ席もありますから、あらかじめどうするか決めてなかったら、高校生の若さですから戸惑うもの当然と思います)。

もちろん仮に「ピアノそのものは余裕で巧い」という仮定を置いてですが。

とはいえ、ラヴェルの協奏曲のナマ、期待が高まります。
まずは、あの、鞭の音から流れ出すようにピアノと木管とそして息もつくまもなく、トランペットそして弦へ、、、あとはとてもラプソディックに展開します。
ナマで聴いて初めて、細かいかけあいや、オケの各パートの分離がよくわかった気がします。面白い曲です。やっぱり。
ラヴェルはホルン奏者に関しては、恨みでもあったのか、もしくは、あの当時のフランスのピストンのホルンのヴィブラートをきかせた、サックスとバッソンを丸めたようなホルンの音色を想定していたのか、「今のホルンらしくない」、かなり大変な高音のソロやオブリガートがあって、なかなか大変そうです(ボレロでもホルンはそんな扱いですね)。今のホルンで吹くと苦労のワリに、ややイマイチ感があるんですよね、、、、センチュリーのドルソンさんはいつもどおり達者に吹いてはりましたが。


第一楽章はややピアノソロがあわせることに慎重になっていたというか、逆算してあわせるようなところもあったかもしれません。これも聴く側の耳の変化のあるしスコア見て言ってるわけでなく印象にすぎませんが。
ただ、音に濁りもなく、弾き崩しもなく、粒立ちも揃っていて、聴いていて気持ちのよい、若い演奏でした。
それが第3楽章に行くと、ピアノがオケのテンポを煽って、最後まで突き進む!!という状態になって、ファゴット(パートでいえばバッソン)など、各管楽器は遅れ気味になりながらなんとか、、という状態でした。これがピアノが走ったのか、意図的なのか、指揮のせいなのか、楽器の限界なのか、それとも、譜割はそれが正解で僕の耳の錯覚なのか、、それはわかりませんが。
しかし、こうしたあわせることも弾くことも至難であろう箇所の弾きぶりは、テンポも音もしっかりとイメージどおりに弾いている感じで、夢中かつ積極的という印象でした。
もちろん、曲本来が求めているものとも一致している、質のよい再現という感じでした。

ただ、全体に当然ながら、やはり、一生懸命弾く、という感じはただよっていて、
第2楽章の、テンポが遅く、音数の少ないところは、拍節感が強い、確かめながら、音を置いていくという感じが少しありました。
あとは、全体に、ピアニッシモが少ないというか、小さい音がメゾピアノくらいの音量で、音色の全体の変化もあまりまだ感じられません。
といっても、曲を楽しむのに不足というほどではなかったです。

この方は、まさに「これから、ピアニストになろうとしているばかりの若い才能」という感じでした。まだ「ピアニスト」ではない、、、でも、ピアノの演奏は、既に、大変なレベルに達しているばかりでなく、音楽を把握し構成する力も相当に身に着けている。そんな感じです。


2人目は、リストの1番を尾崎有飛という当年とって20歳という方が弾いてくれました。
こちらは、ステージへの登場の仕方にしても、すっかり慣れておられます。
リストのこの曲もまた、オケ部分はリストの厚塗りのそれでいて、音色の変化に富む、ラプソディックなもの。といっても、この日の3曲の中では、一番、全体構成がハッキリしているほうかもしれません。単一楽章形式といいつつ、ほとんど4楽章構成といってもいいでしょうし、全体が大きなソナタ形式と考えてもいいかもしれません。
オケとの合わせという意味では、ラヴェルほどのリスクむき出しな感じはないですが、ピアノがオケと渡り合うところもあり、音量は必要なようです。
また、リストの独奏曲でよくあるように、やはり、「音響マシン」としてのピアノを駆使しているところがあり、相当な難曲のようです。聴いていておもしろいのは、その「音響マシン」としてピアノと、「音響マシン群」としてのオケとの対比も、ナマで聴くと、感じられました。

この人もほとんど、破綻もなく、かつ、堂々と、この大曲をひきこなしておられました。
さらに余裕で表現をしており、明確なイメージを持って舞台に居ることがよくわかります。

極めて長身な方で、きっと手も大きいのでしょうが、難しそうに聴こえないほど安定した、面白く曲を聴くことができる演奏でした。

リストの多彩で微妙で実験的な音響の駆使、、という意味でいえば、音色はやや似たような音色が続き、また、音量がやはりややメゾピアノ以上、、というところは、若さなのかもしれません。そうした意味で、この人は、「ピアニストになったばかりの実力派の若手」という印象でした。



休憩後は、関本昌平氏の登場です。
この人は、当年とって25歳。先の2人にくらればたら、いわば、このピティナコンペティションのOBのようで、大賞をもらったのは5年前とのこと。
曲はおなじみのチャイコフスキーの1番です。

この曲は、ナマでも比較的よく演奏されますが、センチュリーの編成はやや小ぶりな印象になります。もっとも、音楽監督が小泉和裕氏なんてしてるから、2管編成の室内オケのクセに、ブルックナーとか大編成向けの曲を並べて、よくわからんことになってしまってるセンチュリーですし、こじんまりとしすぎる欠点はありながらも、バランスを崩してしまう、ということの無いのが特長のオケですから、オケに特に問題はありません。

この人が引き出すと、のっけから、「ああ、この人は、ピアニストになった人やなあ、、、」とつくづく実感させられました。
音の鳴らし方も、たくさんの選択肢の中から、確信をもって選んで出して行ってる、、という趣で、音色の変化も多彩ですし、音量も本当のピアニッシモからフォルティッシモまでが、自由自在で幅が広いです。
そして、随所の木管の歌に呼応して、ピアノのフレージングもまた柔軟に歌います。
やはり、速いところでは、オケ側がややもたつき気味なところがあったり、とくにヴァイオリンの後ろのほうのプルトが、場所によっては若干、入りが遅れ気味なところがあったり(いつもじゃないですが・・・要はコンマスと見て”から”入ってる風が何度か、、)、やや、事情を感じさせる場面もありましたが、それも含めて「協奏曲」らしかったです。

この日の3人は、3人ともに、すばらしく、とくに安定した、聴き手が曲に没頭できるに充分なテクニックを備えていて、偶発的な乱雑さがリズムや音色にも無いので、とても将来が楽しみです。

そのうえでまた、「プロ」の階段をこれから登ろうとしている人、登り始めた人、ある程度登ってきた人のまた3者3様が、対照的に感じられ、各々の、言い尽くせないほどの努力と研鑽と、その上での、まさに日進月歩の日々であろうことも感じられました。
来年聞いたら、絶対、今日よりも、巧く、深くなっているだろうことを、当然のように思わせてもらえること、、、それが「若い」ということなのでしょうね。





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Last updated  2009.03.30 00:10:01
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