《櫻井ジャーナル》

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2010.04.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 4月に入って反体制派のデモ隊と治安当局が衝突して多くの死傷者を出していたキルギスタンでクルマンベク・バキエフ大統領が首都ビシケクから脱出し、野党勢力は「臨時政府」の樹立を宣言した。

 この「革命」は、アメリカのアフガニスタン戦略にも影響を及ぼしそうだ。首都から北西へ約30キロメートルの地点にある米空軍の基地は、アフガニスタンへ物資や兵員を輸送する重要な中継拠点で、3月には約5万人の部隊が通過している。昨年8月、バキエフ政権はこの基地を閉鎖する意向を示してアメリカを慌てさせたが、この時は使用料を3倍にすることで話がついていた。何でも言いなりの日本政府とは違ったということだ。

 バキエフ政権が誕生したのは2005年のこと。選挙結果に抗議するデモ隊が政府施設を占拠し、アスカル・アカエフ大統領とその一族を追い出したのである。いわゆる「チューリップ革命」だ。

 選挙前から反政府派はメディアを使って政権を攻撃しているが、反政府メディアにアメリカの資金が流れ込んでいたことが明らかになっている。こうした舞台裏は「革命」が進行中の段階で、ニューヨーク・タイムズ紙など「有力メディア」も報じている。反政府メディアへのてこ入れは、2004年にはアメリカ国務省のローン・クレイナー国務次官補も明言していた。日本のマスコミがキルギスタンを好意的に報道している理由のひとつはこの辺にあるのだろう。

 アメリカは「教育」にも力を入れ、「アメリカン大学」を創設する一方、学生やNGOの指導者たちをアメリカへ留学させている。インドネシアでスカルノ体制を倒すため、支配階級の学生をアメリカで「教育」して親米派のネットワークを作っていたことを思い出させる。バキエフもそうした留学組のひとりだったという。(アメリカは日本でも似たようなことを行っているようだ)

 バキエフはロシアとの関係を断絶せず、ロシア軍にも基地を使わせている。新政権がアメリカ軍の基地をどうするか不明だが、万一、閉鎖されるようなことがあると、アフガニスタンの情勢は深刻なことになる。キルギスタン情勢にアメリカが関与してくるのは当然だろう。





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最終更新日  2010.04.09 03:09:14


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