《櫻井ジャーナル》

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2013.10.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 ムアンマル・アル・カダフィ政権が倒された後、リビアは無政府状態になっている。例えば、10月2日にロシア大使館が襲撃され、5日にはアメリカの特殊部隊SEALチーム6がナジー・アブドゥル・ハメド・アル・ラカイ(別名、アブ・アナス・アル・リビー)を拘束、10日にはアリ・ゼイダン首相がトリポリ市内のホテルから拉致され、数時間後に解放されるという出来事があった。

 リビアの民衆が蜂起して「独裁者」を打倒、「革命」を成功させたと信じている人は、現在の状況に戸惑っているかもしれないが、その実態はアル・カイダの手を借りた外国の侵略だった。カダフィ体制が倒された後、ベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられている。

 その様子を撮影した映像がすぐに YouTubeにアップロード され、 「西側」のメディアもその事実を伝えている ことからもわかるように、この「革命」ではアル・カイダが重要な役割を演じた。

 最終的にはNATOが空爆しているが、地上軍の主力は「西側」の特殊部隊から支援を受けたアル・カイダ系武装集団のLIFGだった。そのほか、反カダフィ軍には元内務大臣のアブデルファター・ユニス将軍をはじめとする軍からの離反組、サヌーシ教団の影響が強いベンガジには分離独立派が含まれ、イスラエルやアメリカの訓練を受けてきたというNFSLなども加わっていた。

 イギリス軍は武器、通信機器、そして精鋭部隊をトリポリに送り込んでいたが、LIFGをはじめとする反カダフィ軍の攻撃プランをイギリスの情報機関MI6のオフィサーが添削し、同国の特殊部隊SASが潜入していた疑いもある。

 LIFGとMI6の協力関係は遅くとも1996年に始まる。この年、パレードの際にLIFGはカダフィを爆殺しようと試みて失敗しているのだが、MI5(イギリスの治安機関)の元オフィサー、デイビッド・シャイラーによると、暗殺計画の黒幕はMI6だった。この計画にもリビーは加わっているが、その当時、彼はイギリスから庇護されていたと言われている。その後、1998年にリビーはケニアとタンザニアにあるアメリカ大使館を爆破した容疑でFBIから指名手配される。

 1999年になると、リビーをスコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)が逮捕するのだが、このときは証拠不十分で釈放されてしまう。後に家宅捜索で破壊活動の訓練マニュアルが発見されているが、国外へ脱出した後だった。リビーはアメリカでなく、イギリスに使われてきたと言えそうだ。



 現在、シリアではサラフィー/タクフィール主義者の勢力が拡大、ムスリム同胞団と緊密な関係にあるトルコの現政権は警戒しているようだ。





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最終更新日  2013.10.18 05:09:39


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