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2006年11月01日
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カテゴリ: 海外文学
映画「ブラック・ダリア」原作
ブラック・ダリア BOOK
それは〈ブラック・ダリア〉事件と呼ばれた。終戦間もない1947年1月25日、ロサンゼルス。女性の惨殺死体が発見された。ハリウッド・スターの座に憧れて、田舎から出てきた女のひとつの結末だった。どんな女だったのか?何があったのか?漆黒の髪に黒ずくめのドレス、。

捜査の行方はロサンゼルス住人の注目を集める。元ボクサーの刑事バッキー・ブライチャートはかつて拳を交え、いまは仕事のパートナーのリー・ブランチャードとともに捜査陣に連なるが、やがて“ブラック・ダリア”の魔力は彼らの絆をも侵蝕していった……。アメリカ文学界の狂犬ジェイムズ・エルロイが、実際の未解決事件をベースに描く、“暗黒のLA四部作”第1作。




「LA暗黒4部作」の1冊目。
映画:「ブラック・ダリア」デ・パルマ監督作  感想

現在公開中の映画「ブラック・ダリア」の原作本。
新規オープンの古書店にて購入。
映画も 非常に中身の濃い込み入った話でしたが、原作本もやっぱり厚い。多重事件が進行してて入り組んでました。

映画を観てから、読んで正解でした。

映画の情景を思い浮かべながら読んだので、なんとか読み終わりました。映画は原作にとても忠実。終盤は、映画は駆け足、だいぶカットや変更点ありました。
字幕を読んでもよく分からなかった事情が、理解できました。ストーリー順ではありませんが、原作で腑におちたポイントをいくつか紹介。

かなり、ネタバレなので映画も原作もまだの方はご注意下さい。


ブラック・ダリア 4人.JPG



■バッキー・ブライチャート(ジョシュ・ハーネット)とリー・ブランチャード(アーロン・エッカート)のボクシングの試合の公債発行や賭けの背景。何故、バッキーが特捜課初出社時に、拍手喝采だったか。

→ふたりの試合は、警察のメンツのかかったもの。

警察官の給料8パーセントアップや 銃装備といった 警察機構の設備投資への財源確保を公債で賄おうという企画を、市民に認可してもらうための選挙の宣伝試合だった。二人の熱い試合が警察人気を高めるのに、多大な効果を挙げた。試合後、公債は選挙で認可され、警官たちは賭けで儲けたり、給料アップになり、地元の名士としてバッキーを受け入れ、熱狂歓迎した。


■試合は八百長だったのか?

→負ければ、掛け金ゲット、父親を高級老人ホームに入れることができる。
 勝てば、特捜課配属、地元の名士となれる。

バッキーの心中は、当初は八百長するつもりだった。対戦相手のリーに賭け金をかけていた。8ラウンドで(全10ラウンド)負ければ八百長に見えないだろうと計画していた。
しかし、試合が始まってからは、途中から意識は勝ちへ。特捜課に入れなくても良い。父親と縁が切れなくてもいいと。。しかし、結果は真実リーにKO負け。試合に負けはすれど、バッキー支持の声は試合後大きく、望みのものを総て手に入れることとなる。

ちなみに、彼のトレードマークの出っ歯は、映画ではリーに折られて差し歯になっていたが、原作では、リーのパンチに折られはせず、出っ歯のままだ。


■ブラック・ダリアという女

ブラック・ダリア ベティ こと エリザベス・ショート
ミア・カーシュナー





映画でのダリアは、死んだ女、フィルムの中の女。あまり実体感がなかったように思う。 原作では、彼女の殺害されるまでの行動が逐一、証拠が徐々に集まる。 彼女と関わった男たちの破滅、生きている時に会ったこともない女にバッキーがいかに取り付かれていくかの様が 詳細に語られているため、実在感がかなりある。


エヴァ・グリーン 彼女がダリアをやっていたら.JPG
エヴァ・グリーン 



エヴァ・グリーンが当初出演が決まっていた役は、てっきりマデリン(ヒラリー・スワンク)の役かと思っていましたが、原作ではマデリンはそんなに美しいわけではないと記述してます。どことなくダリアに似ている程度のようなので、エヴァの役は、ブラック・ダリア本人だったのかな、と思います。
でも、映画での役のシーンだけでは、エヴァが蹴るのももっともかな?彼女のミステリアスで淫乱で物悲しいキャラはすごく合ってると思うけど。



■リーとケイ(スカーレット・ヨハンソン)

→銀行強盗4人組の一人としてつかまった男。ケイはこいつに使われていた。リーは男を逮捕して名を上げ、ケイを救い出す。。
原作では、リー自身が強盗犯で、男をはめたとある。映画でもそうだったかしら??ちょっと頭がゴチャゴチャです。

さらにリーは終盤、マデリンの父エメットをゆするが、この時に金を受け取りに行ったのはケイ。


■バッキーとケイ

→ケイは リーと暮らし始めてから、ボクシング試合に連れて行かれるようになり、その頃からバッキーに惚れこんでいた。バッキーは、リーが亡くなってから、”ダリア”に取り付かれる。ケイと結婚するも、3ヶ月目にはダリアへの妄執のためケイから愛想を付かされる。警察内でも、特捜課から、パトロール制服警官へと降格となる。原作ではバッキーは リーの死後、散々である。


■リーの死

消息を絶ったリーの探索の旅にバッキーが出るが、映画のような階段落ちシーンは無い。リーの死の場面が映画では劇的な 「アン・タッチャブル」式 デ・パルマ調。 原作でのリーの死の確認シーンは、かなり陰惨。死の匂いが漂ってきそうで、オエーである。


■マデリン

彼女の一家の、病んだ歴史。映画ではラストが駆け足で、ずいぶんはしょった感がありました。原作は、マデリンの実の父の異常、育ての父の狡猾さ、母の病んだ愛情?、、などなど、丁寧。母親は、夫を憎み、父親っ子のマデリンを憎んでいた?父親というのは、育ての方。結構父と娘の異常愛を感じます。人格崩壊するだろーなーという感じ。妹についても、ひと含みありですし。マデリンの事件への責任の取り方が、映画とは明らかに違います。この辺を 原作通りにしたら、さらにストーリーが煩雑、長くなりますね。


■バッキーとケイの和解

映画でも和解してましたが、原作ではバッキーは飛行機に乗ってケイの手紙を読み、あることを知り、ケイの元へ。。原作でも希望的な終わり方で、映画と同じですね。


J・エルロイ。初読でしたが、かなり毒されました~。
でも、この調子で4部作の、のこり3冊を読むのは、結構しんどいかも。読んでみたいが読み通せるか自信ないかも。

「この世には 悪意にみちた世界がある、それに触れた者は、二度と元の自分にはもどれない。」

あとがきにありましたが、エルロイという人は、それを表現せずにはいられないみたい。、読み手にこびない調子、煩雑なストーリー。だけど読み飛ばしは出来ない。

反動で、陽気な映画が見たくなりました。


■『L.A.コンフィデンシャル』続編『ホワイト・ジャズ』、遂に映画化か?( 2006/10/30 )

 「ブラック・ダリア」に始まるジェームズ・エルロイの“暗黒LA四部作”、その最終巻にして炸裂する狂気の文体で「L.A.コンフィデンシャル」以上に映像化不可能と言われてきた傑作『ホワイト・ジャズ』の映画化がついに実現へ向け動き出した模様。「NARC ナーク」「Smokin' Aces」のジョー・カーナハン監督が自らの次回作になることを明らかにした模様。脚本はジョー・カーナハンと兄弟の Matthew Michael Carnahan が共同で手がける。その一方で、カーナハン監督は「バニー・レークは行方不明」(65)のリメイクも検討しているとのこと。




■J・エルロイ 著作
レクイエム (1981) ハヤカワ・ミステリ文庫
秘密捜査 (1982) ハヤカワ・ミステリ文庫
血まみれの月 (1984) 扶桑社ミステリー
ホプキンズの夜 (1984) 扶桑社ミステリー
自殺の丘 (1985) 扶桑社ミステリー
キラー・オン・ザ・ロード (1986) 扶桑社ミステリー
ブラック・ダリア (1987) 文藝春秋
ビッグ・ノーウェア (1988) 文藝春秋
L.A.コンフィデンシャル (1990) 文藝春秋
ホワイト・ジャズ (1992) 文藝春秋
ハリウッド・ノクターン (1994) 文藝春秋
アメリカン・タブロイド (1995) 文藝春秋
わが母なる暗黒 (1996) 文藝春秋
アメリカン・デス・トリップ (2001) 文藝春秋






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最終更新日  2006年11月11日 12時20分33秒


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