全911件 (911件中 1-50件目)
カメラにまつわる商売をしていると、やっぱり「カメラって今後どうなっていくんだろう」という部分は気になるわけで。ここ5年の市場規模をグラフにしてみると、次のようになります。ちょっと小さくて見難いですが、一番上の急降下している青い線がコンパクトカメラ、真ん中のピンクの線が一眼レフ、そして一番下の黄色い線がミラーレスです。2007年と2012年をいきなり結んだだけのグラフですのでいささか乱暴ではありますが、1兆3000億円あったコンパクト市場(正確にはレンズ一体型カメラ)が、5年でほぼ半減してます。言うまでもなく、スマホに食われてるということですね。一眼レフがアジアの新興市場で伸びてて調子がいいので、おそらく今年か来年にはシェアが入れ替わると思われます。その一眼レフは、以前より「ミラーレスとのリプレイスで衰退するんじゃないの?」と言われて久しいですが、どっこい、市場規模も伸び率も、ミラーレスよりぜんぜん高いのでした。面白いなあ。一つには、海外では日本国内ほどミラーレスが盛り上がっていないことと、経済成長が著しいアジア諸国において、ミラーレスより、もう断然一眼レフのほうが人気があり、ステイタスとして分かりやすいし満足感も高いということではないかと。半分以上はエンゾーの妄想ですが。で、じゃああと5年でコンパクトカメラがなくなるかというと、高級コンパクトや大素子のズーム機、タフネス機などは残るでしょうから、シェアはガタ落ちするものの、消滅にまでは至らず、細々と続いていくものと思われます。そのコンパクト機ですが、ここ1~2年、素子の大型化が急激に進みましたね。RX1のフルサイズというのは例外としても、いまもって好調に売れ続けているX100が1インチ、CanonのG1Xが1.5インチ、そしてついにNikonのCOOLPIX AがAPS-Cにサイズアップし、しかもボディの大きさは頑張って小さく納めてますので(そして海外の噂サイトによれば、GR後継機もAと同じようなスペックになるのではないかと言われています)、要するに高級コンパクトは、長い目で見ると、最終的にAPS-C(さらにハイエンドはフルサイズに)遅かれ早かれ集約されていくものと予想出来ます。「そんな無駄にハイスペックで無駄に高価なものを消費者が望んでいるとは思えない」というような声は必ずあると思いますが、一般的に、ほとんどのメーカーは消費者ではなくライバルを見て次に何を作るかを考えますので、この流れは変わらないでしょう。日本のカメラ業界にとって最大の敵は、いまや国内のカメラメーカーよりもむしろAppleやSAMSUNGでありスマホですので、スマホに出来ないことをする以外に生き残る道はありません。ただ、そうなった時に、M4/3のミラーレスって、どうなるんでしょうね。少し前までは、「大きな素子で、手が届く価格でボディサイズもそこまで大きくない一眼レフ」とか、「持ち運びに便利な、大きな素子を積んだズーム付きコンパクト」というようなものが選択肢になかったので、M4/3は一定のシェアを確保出来ました。ところが、今後はローエンドの小素子コンパクトが死滅して、おそらく1インチからAPS-Cサイズの高級コンパクトが生き残り、APS-Cサイズの一眼レフはますます小さく安くなり、ハイエンド側ではフルサイズ機の価格がジリジリ下がってきます。さらに来年になれば、SONYやSAMSUNGからフルサイズのミラーレスも確実に出てきますので、単純なヒエラルキーは崩壊し、これから2年くらいは大混戦の時代に突入します。つまり、全体としては「素子は大型化」「大素子機の価格は低下」「ボディサイズは小型化」という不可逆的なトレンドがあるわけですが、その中で唯一流れに乗りにくそうのが、M4/3陣営です。自ら「M4/3であること」を存在理由にしていることが、足枷になって来ているのではないかと。今や、SONYやフジのミラーレスだけでなく、G1XやCOOLPIX Aといったレンズ一体型のコンパクトカメラにまで素子のサイズで追い抜かれるという事態になりつつあるわけですが、だからと言って、自社がM4/3よりも大きな素子のコンパクトを出すことは自己否定につながりますから、そういう路線も狙えません。つまるところ、今まで以上に「所有する喜び」にフォーカスした製品を考えていく必要があると思われます。P.S.これは根拠のない予想ですが、SONYのRX1が、20万円を超える高額商品であるにもかかわらず、予想を上回るペースで淡々と売れ続けているという現状を見て、おそらく、SAMSUNGが似たようなコンセプトの製品を出してくるのではないかなと思います。
2013.03.31
コメント(6)
エンゾーはもう何年もの間、EOS Kissシリーズに新製品が出たと聞いても、とんと興味がわきませんでした。理由は簡単で、小型軽量をうたいながら、ちっともそういうふうに見えなかったから。もっともその原因は、エンゾーの頭の中がいまだに銀塩時代のサイズ感を引きずっていることにあります。フォーマットの違うものを同じ土俵で比較しようとしていることに、そもそもの問題があるわけです(^_^;)。が、久々に「おおっ!?」と思えるものが登場しました。今回はCanon一眼レフのエントリークラスが、正常進化版のKiss X7iと、小型軽量に特化したKiss X7の二機種へと、まさかの細分化。ニッチを徹底的に埋める、まさに王者の戦略です。エンゾーのアンテナに引っかかったのは、やっぱり「7」の方です。(現行モデル・X6iとの比較。いかに小さいかが分かる)おおおおお、ちっさ!あまりにもボディが小さいので、マウントがやたらとデカく感じます。個人的にはかなり前から、バリアングルモニターはいらないから少しでもボディの厚みを減らしてくれたら嬉しいのになあと思っていたので、こういう割りきった仕様は好印象なのでした。あとは、このサイズに似合う換算35mmF2.8クラスのパンケーキとか出たら最高なんですが、現状ではEF40mmの一択なのが残念です(換算64mmになっちまいますので、さすがに画角が狭すぎて使いにくそうだなあ、と)。いずれにせよ、OLYMPUSのE-420亡き今、小型軽量といえるほど小さくて厚みが薄いOVF搭載の一眼レフが長らく不在でしたので、Canonのこういった試みは歓迎です(・∀・)。早く実機を触りたいなあ。
2013.03.21
コメント(6)
高価なカメラを買う時に、迷ったこと、ありませんか?「買ってすぐに新しいモデルが出たら嫌だな…」「今って買い時?それとも少し待つべき?」「新製品がいつ出るのか知りたい!」物欲との戦いは、いつも「のるかそるか」。そんな悩みを解消するコンテンツを作ってみました。その名も『ノルソル』このサイトを見て、「あれ?これってもしや…」と思った人は間違いなくAppleファン。元ネタは、Appleの新製品発売予想サイトとして知られる「Apple Days」です(^_^;)。掲載機種は、全部を網羅していると更新が大変すぎるので、一眼レフとミラーレス、及びコンデジのハイエンドモデルまでとしています。
2012.11.09
コメント(6)
価格.comで、久々にGXRが上位に上がってきてる!と思ったら。値引き率No.1でした(号泣)。間もなく、デビューから三年になろうとしていますから(初出は2009年12月18日)、そろそろリニューアルがあってもおかしくはない時期に来てるんですけどね。
2012.10.09
コメント(7)
ものすごく久しぶりに、モデル撮影をしました。ただでさえ商品写真ばかりで、モデルさんによる商品の使用例が掲載されていないULYSSESですが、実は、女性モデルが登場したことって、この3年間でたった一度しかなかったんです(その商品もすでに廃番)。(EOS 5D Mk2 24-105mmF4L IS USM)モデルさんが美しいと、テンション上がりっぱなしです!当初はK-5で撮影する予定で、5D Mk-2は押さえで使うつもりだったんですが、最初の数枚を撮った段階で、全部5D Mk-2で通すことに決定しました。やっぱ、ファインダーの広大さがぜんぜん違うというか。スタジオでのブツ撮りと違い、屋外でアベイラブルライトを使って人物を撮る時は、断然フルサイズが楽しいですねヽ(^。^)ノ。あ、でも上は没カット。せっかくいい表情をしてもらったのに、ストラップの左右の長さが合ってませんでした。エンゾー痛恨の凡ミス。
2012.08.26
コメント(4)
22日に発表されたNikonの新製品の中には、ハイエンドコンデジ・P7700やAndroid搭載のスマホのようなデジカメ・COOLPIX S800c以外にも、個人的に興味を惹かれた製品がありました。それが、歴代のCOOLPIXシリーズで最小最軽量となるCOOLPIX S01です。何しろ96gしかありませんから、スッカスカに軽いです。大きさは名刺よりもさらに一回り小さい程度。ちっさ!このサイズを実現するために、メモリー(7.3GB)もバッテリーも、全て内蔵式になっています。撮影可能枚数は、約190枚と少なめ。さらに、液晶モニターはタッチパネル式の2.5型(約23万ドット)で、今どきのデジカメとしてはかなり小さく解像度も低めです。しかし、小さく軽いことは何物にも代えがたい魅力があります。エンゾーはもともとCONTAX SL300R T*などという変態的なカメラが大好きだったので、コンデジでディスプレイの小ささを気にしたことはあまりありませんでした(仕事で使う一眼レフは別ですが)。(往年の名機・CONTAX SL300R T*。もう復活することもないであろうスイベル式)さらに、ここ2年ほどはブラックベリー教に入信中ですが、普通のスマホと比較して半分しかないディスプレイでもそれほど不便を感じたことがありません。最近のカメラでは、どんどん液晶モニターが大型化し、ボディ全体とのバランスの兼ね合いで3型がトレンドになっています。逆に言えば、競争戦略上、今さらそれより小さいディスプレイには戻れなくなってしまっているというか。しかし、エンゾーがBlackBerry Bold 9700から9900に買い換えた時に、細かい文字の見やすさにとって大事なのは画面の大きさではなくピクセル数であることを痛感したので、個人的には、液晶モニターのサイズにはそこまでこだわらなくてもいいのでは?との思いが強くなっています。それより、大きな液晶のおかげでホールド感や操作感が犠牲になっているカメラが多く見られる事のほうが残念で、デザイン上も制約になっているように感じます。その点、このCOOLPIX S01は色々なものの諦め具合が見事です。で、今回S01を見て脳裏に浮かんだのが、このスマホ。イーモバイルのSony Ericsson miniです。大きさも重さもほぼ一緒。一足先にAndroidを搭載したS800cと同じように、S01も次の世代でWi-Fi端末化してくれたら、かなり便利なSNS専用機になるかも…と妄想が膨らみました。
2012.08.24
コメント(4)
フォトキナ直前ということもあり、毎度のことですが新製品情報が次々に出てきますね。ペンタックスリコーからは、こんなヤツが出てくるみたいです。おっ!?ついにPENTAXからもEVF内蔵のミラーレスが??…と、0.5秒くらいぬか喜びしたわけですが。いわゆる「ネオ一眼」ってやつでした。名をX-5と言います。撮像素子は1/2.33型1,600万画素のCMOSセンサーで、焦点距離が超広角スタートでちょっと面白いのと(35mm判換算で22.3-580mm相当)、K-5そっくりの強面なデザインが売りです。ネオ一眼は市場こそ大きくないものの、「これ1台で近くから遠くまでなんでも撮れる」という万能性を求める層に根強い人気があり、特に海外ではそこそこニーズがあるため、無くなりそうで無くなりません。ただ、先ごろ発表された「PENTAXブランドはコンパクトカメラから撤退し、一眼レフやミラーレス一眼に集約する」という方針とは違う(いちおう一眼と名が付くから、違わないのか?)展開なので、まだ社内で住み分けが完全には進んでいないのかもしれません。一方で、Nikonからはハイエンドコンデジの新製品が登場します。P7700です。現行のP7100まで続いてきた光学ファインダーがついに廃止され、ライブビューモニターのみになりました。以前から、なんの情報表示もない上にフレーミングも適当な光学ファインダーにどれほどの意味があるのかという意見は多かったので、廃止は正常進化とも言えます。デザイン的にも説得力が増しました(それにしても、次は7200かなと思っていたのでえらく番号が飛んだもんですが)。レンズはF値がF2.8-5.6からF2-4に大口径化しましたが、その一方で撮像素子は1/1.7型のままなので、素子の大型化が進むハイエンドコンデジ界隈の時流には乗らない方向で来ました。おそらく、Nikon1J・1Nとの差別化を考慮してのことと思われます。ただ、二世代前の機種にあたるP7000を愛用している身としては、最短撮影距離が広角側50cm・中望遠以降80cmとまったく寄れないところが何一つ解消されていないことと、レンズバリアがなくなってしまったことがとても残念です。
2012.08.23
コメント(0)
と、いうわけで(何がだ)。PENTAX初の『EVF内蔵型ミラーレス一眼』が手元にやって参りました。真っ赤なウソです、すみません。SAMSUNGのNX20が、海を超えて届いただけです。とはいえ、レンズはPhotoshopで加工したわけではなくて、ちゃんと正真正銘のPENTAX DFA40mmF2.8が装着されています。ちょっとフォローすると、SAMSUNGが初めてリリースしたデジタル一眼レフは、PENTAXのK10DをベースにしたOEM機・GX10でした。当時SAMSUNGはPENTAXから技術供与を受けており、当然レンズもPENTAXと同じKマウントを採用していました。その後、ミラーレス一眼の一号機「NX10」をリリースした際に、GXユーザーのレンズ資産が無駄にならないよう、SAMSUNGからは純正のKマウントアダプターが用意されました。今回、エンゾーがNX20に噛ませているのは、まさにそのアダプターです。電子接点も何もない簡素なアダプターではありますが、絞りリングは装備されているので、好きな絞りを選ぶことが可能です。APS-Cサイズのデジタル一眼レフ中級機としては小型な部類に入るK-5ですが、さすがにNX20と比較するとかなり大きく見えます。独特の角度でえぐれた指がかりを持つ小さなグリップは、OLYMPUSのE-420に少し似ています。(同じレンズを付けた場合の比較。)下側から見ると、ボディの薄さが際立ちます。この画像を見て思うのは、もしPENTAXがこのようなフランジバックの短いミラーレス一眼のボディを作ったら、今までのようにレンズを無理してパンケーキタイプにせずとも、余裕をもって、明るくて小型で高性能なレンズが作れるだろうに、ということ。従来のKマウントレンズは(上の画像のように)マウントアダプター経由で流用できるようにすれば昔からのユーザーもとりあえず文句ありませんから、PENTAXは今後の展開をてっきりその方向で考えているんだろうと思っていたら、出てきたのがK-01だったので、ちょっと肩透かしを喰らいました。そうこうしているうちに、「APS-Cで、専用レンズの他、従来のレンズもアダプター経由で使えるミラーレスボディ」をCanonがEOS-Mとして出すことになってしまいましたので(SONYのNEXもこの仲間ではありますが、ちと運用がしにくい)、またしてもPENTAXは出遅れ気味になりつつあるのでした。NX20の使い勝手や実写に関しては、次回に続きます。
2012.08.21
コメント(2)
今まで長いこと4/3やM4/3から距離を置いていたエンゾーが、突如として宗旨替えしたのはOM-Dを手にしてから。銀塩時代の一眼レフを模したEVF内蔵型のミラーレス一眼は、レトロな外観に賛否はあるものの、軽量小型で写りも素晴らしく、「M4/3だから仕方ないよね」と諦めてた部分のほとんどが解消された「使えるカメラ」になっていました。が、しかし。それでもやっぱり、素子が大きいに越したことはないんですよね…。遠景の引き寄せやブツ撮りなど、小素子の方が有利なジャンルは確かにあるものの、街角でのスナップでは、やはり少しでもボケを活かしたいので、せめてAPS-Cクラスを使いたいのです(エンゾーは28mm以上の広角レンズがもたらす誇張されたパースペクティブが苦手で、かつ、パンフォーカスが好きではないので、その時点でGRDあたりの「小素子高級コンパクト」が候補から外れます)。エンゾーが満たしたい街撮りカメラの要件は、以下の通り。1.APS-Cサイズの素子を採用2.小型軽量で薄型3.レンズ交換できる4.EVFを内蔵5.135換算で35~45mm付近のパンケーキレンズがラインナップされている6.パンケーキレンズの描写性能が良い7.バッテリー1個あたりの撮影可能枚数がソコソコ多いそれならNEX-7があるじゃないかと言われそうですが、5・6・7が該当しませんので、候補から外れます。αシリーズはEVF内蔵型ですが、重くてかさばるのでNG。発売が決定したEOS Mは大変魅力的ですが、外付けも含めEVFがありません。こんな基準でカメラを探していくと、実は好みに最も合うカメラは、消去法でいまだに一つしか無かったりします。それが、今年4月に発表されたSAMSUNGの「NX20」です。エンゾーが持っている初代「NX10」と比較してみると、この2年で着実に進化していることが分かります。NX202012/4/19画素数 2030万画素CMOSセンサー感度 ISO100~12800連写 最大8コマ/秒撮影可能枚数 約360枚外形寸法 122×89.6×39.5mm本体重量 341gNX102010/1/23画素数 1510万画素感度 ISO100~3200連写 最大3コマ/秒外形寸法 123×87×39.8mm本体重量 353gうーん、一回使ってみたいな。それにしても、NX20を見ていると、何十年にも渡ってファンを囲い込んできた独自マウントを持つメーカーと、守るべき財産(顧客)がない新規参入メーカーとでは、やはり身軽さが違うなあと改めて思います。俗に言う「イノベーションのジレンマ」という奴ですね。素子の大型化が進んできた現在、APS-CでEVF内蔵型の薄型軽量ミラーレス一眼を出せば一定の需要はあるだろうという認識は、どこのメーカーにもあると思われます。が、実際に国内でそれに着手しているのは、やはり新規参入に近い立場のSONYと、銀塩AF一眼レフ時代のユーザーを持たないRICOHのみであり、Canon・Nikon・PENTAXあたりは、従来のマウントを活かしつつブラッシュアップする方向(=持続的イノベーション)に走っています。そういう意味で、PENTAXとの技術提携を早々に打ち切って、SNSと親和性を持たせたAPS-Cミラーレス(=破壊的イノベーション)という飛び道具で着々とシステムを築きつつあるSAMSUNGは、日本のメーカーにとっては不気味な存在と言えます。彼らの周到さはレンズのラインナップにも現れていて、現在発売されている単焦点5本のうち、スナップで活躍しそうな24mmF2.4、30mmF2.8、45mmF2(いずれも銀塩換算)がすべてパンケーキで、「ボディに比べてレンズがアンバランスに大きいのは嫌だ」というミラーレスカメラに寄せられる市場のニーズをきちんと反映させた形になっています。広角から標準域でF1.4~F1.8クラスの「マニアが好みそうな明るいけどデカいレンズ」を後回しにする手際の良さは流石です。実はこの「イノベーションのジレンマ」のミソは、新参企業が出す新しい切り口の製品のクオリティが、最初のうちは、従来品と比較して必ず劣っているというところにあります。なので、多くの企業はその脅威に気付かないか、分かっていても軽視します。このことが、知らないうちにしっかりシェアを奪われてしまうきっかけになるのです。ゆでガエルになる前に、着手すべきことは何か。老婆心が杞憂で終われば、それに越したことはないのですが。
2012.08.10
コメント(8)
こないだ病気で臥せってしまう前から、久しく更新が滞っておりましたが、その間に、すっかり枯れてしまい何も物欲を炸裂させなかったかというと、全然そんなことはございません。仕事柄、最新のカメラ類は買わざるをえないものの、それはやっぱり完全に仕事なので、欲しくて買ったとは言いがたく(OM-Dのように、趣味と実益を兼ねたものもありますが)。で、「お前、これは仕事と何の関係もねーだろ」という指摘に反論できない、純粋に物欲の霧に巻かれて購入した機材を紹介してみようかと。トップバッターは、コイツです。【言い訳タイム】EOS 5D Mk3が出たことで、併売されているMk2がガクーンと値下がりしたので、ついに…ついに、フルサイズ一眼レフに手を出してしまいました。長いことEOSのレンズ資産を売り払わずに我慢していたのは、この日のためであったと言っても過言ではありません。あと、何でMk3にしなかったかというと、もちろん高すぎて手が出ないというのもあるのですが、全体のフォルムを見比べた時に、やや丸みの増したMk3より、エッジが立ったMk2の方が好みだったという、本質とは関係のない要素が影響していたりもします(^_^;)。ただ、ブツ撮りにおいてはAPS-Cの方が被写界深度が稼げて便利なので、PENTAXのK20DやK-5の座が揺らぐことはありません。5D Mk2は、屋外でのイメージ撮影に力を発揮してもらうことになりそうです(結局仕事で使ってる)。あと、もう一つ言い訳があるとすれば、昨年冬より長いことかかってユリシーズが開発中であるメッセンジャー型カメラバッグに、正統派のデジタル一眼レフが、交換レンズまで込みできちんと入るのかどうか、それを実験しなければならなかったというのもあります。が、我社にはレンズもボディもひときわ小型のPENTAXしかないので、ユーザーが多いNikonやCanonの、ハイエンドを除く中~上級機が問題なく収納できるかどうかは、けっこう大事なポイントなのでした。実際にやってみて分かったのは、ワンショルダーのバッグにフルサイズのボディとレンズをしこたま詰め込むのはナンセンスだということ。1時間くらいならいいのですが、歩きまわる時間が2時間を超えると、ただひたすら苦行になりました(+o+)。このバッグについては、現在東京で最終的な詰めの作業に入っています。秋口くらいまでには、何らかのご報告が出来ると思われます。閑話休題。ボディ購入後にしばらくして降って湧いたのが、EF40mmF2.8 STM。なんと、あのCanonがパンケーキレンズなんぞを(しかもフルサイズで)出すとは!!青天の霹靂でした。(Canon EOS 5D Mk2 + EF40mmF2.8 STM)これはもう買うしかないだろうということで、発売と同時に即GET。STMは、USMと比較すると合焦スピードは落ちますが、そのぶん挙動は滑らかです。決して小さくないボディサイズのEOS 5D Mk2に、ペッタンコの40mmを付けたアンバランスな姿を眺めては、一人でニヤニヤしています。ただ、ずっとPENTAXの発色に慣れていたので、やっぱりEOSの絵作りには少なからず戸惑いますね。銀塩で言えば、メーカーの違うフィルムを使っているくらいの差を感じます(^_^;)。ともあれ、数年ぶりに帰還したEOSの庭。リハビリも兼ねて、これから発色や操作性に慣れていこうと思っています。
2012.07.26
コメント(10)
GRD4の外部AFセンサーが死んだので、入院することになりました。正確に言うと、買った直後から壊れていたのですが(要するに初期不良)、ボディスーツの製作の都合上、今まで修理に出せませんでした。ちなみに、この子では一枚たりともスナップを撮ってません(;_;)シクシク。(このエラーが出た時には、AFセンサーがおかしいのだそうです、はい。)換算28mmのスナップ機は、デジタルの時代になってすっかり使わなくなりました。エンゾーはコンデジをメモ機と位置付けているので、そういう用途の場合、28mm単焦点は使いにくく、どうしても使用頻度が下がります。MINOLTAのTC-1のように、写りはもちろんモノとしても個性を楽しめるコンパクトカメラが現役だった頃は、28mmでのスナップも楽しかったんだけどなあ…(遠い目)。そういう意味では、いま一番写りが個性的なカメラといえば、コイツしかないでしょう。はい、DP2 Merrillです。ボディスーツを作ることは早くから決めていたくせに、のんびり構えて予約していなかったのが裏目に出て、未だに入手できていません。かなり品薄のようですね。しくじった(・д・)チッ。デジカメ黎明期の頃には、このように鏡筒がボディの端っこに寄ったデザインのカメラも多数見られましたが、今では少数派です。この弁当箱のようなカメラにどんなケースを作るべきか、正直まだ思いついていません。ただ、WEB界隈のレビューを見る限り、とにかくバッテリーの減りが激しいようですので、今まで以上にバッテリー室へのアクセスがしやすい意匠にしようかなと思っています。
2012.07.24
コメント(7)
急にブログ上から消えてしまい、多くの皆様にご心配をおかけいたしましたこと、大変申し訳ございませんでした。また、病状報告の折に温かいお言葉を頂きましたことを、篤く御礼申し上げます。おかげさまで、ようやく体調が本調子に戻って参りました。さて、ちょっと浮世を離れている間に、世間ではばばばばばっと新製品の情報が出てきましたね。中でも、Panasonic LX7、Canon EOS M、DP2 merrill、OLYMPUS XZ-2などなど、ハイエンドコンデジやミラーレスの話題が百花繚乱です。凄い時代になったもんです。そのなかでも、最初に取り上げたいのは、EOS Mだったりします。 業界のリーダーCanonが、満を持して投入した初のミラーレスになるわけですが、そのデザインに関しては7:3くらいで否定的な意見が多いようですね。海外でも「ugly stuff!」などと言われ放題です(^_^;)。エンゾー的には、実は全然アリでして。特に、同時に発売されるEF-M22mmF2との組み合わせには、かなり萌えるものを感じております。なにしろ、銀塩時代から筋金入りの35mm男ですので、換算35mmでF2、しかもパンケーキというスペックの落とし所には、これでスナップをしまくってくれというメーカーからのメッセージを感じずにはいられません。またSAMSUNGが参入していない日本市場では、X100やGXRなどに代表される「変わり種」ではない、レンズ交換できる正統派APS-Cミラーレスボディが、SONYのNEXシリーズしかないという状況がながらく続いてきましたので、これでようやく、単焦点レンズをまともに選べるようになるのではないかと思われます。ちなみに、背面およびトップカバーはこんな感じ。 全体的にシンプルで、エントリークラスを意識した作りになっていると思います。もう少しボタン類が多くてもいいような気がしますが、そういうモデルはそのうち出るでしょう。現状ではあまり評価が芳しくないものの、いざ発売されればそれなりに売れてしまうのがCanonの凄味であり、このモデルもそつなくセールスを伸ばすと思われます。しかも、フルサイズ用に40mmF2.8、新しいEF-Mマウント用に22mmF2と、いきなりパンケーキレンズを二本も用意してしまうあたり、Canonのマーケティング力には侮れないものがあります。そんなCanonを見るにつけ、GXR用にパンケーキユニットがあったらどれだけいいかと思ってしまうエンゾーなのでした。
2012.07.22
コメント(17)
ウチに新しくやって来たのは、この子です。いい!確かにいい。いい・・・んだけど・・・やっぱ、なで肩がどうしても気になるなあ(´ε`;)ウーン…。ちなみに、なんでG20mmF1.7が付いてんのかとか、細かいことは抜きで。だってM.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8はシルバーしか持ってないのです。困った。いずれ黒も調達せねば…。パパッと触ってみた感じでは、やはりEVFの利点を感じました。自分がデジカメに馴染めなかった最大の理由が、背面液晶でのピント合わせや構図の決定にあったんだなあと再認識。未だに銀塩マンセーなエンゾーにとって、それが例え電気信号であっても、素通し高倍率の銀塩には到底かなわないものだとしても、ファインダーを覗いて風景を切り取るというスタイルの方が、撮影を楽しめるようです。逆に悪い点としては、背面のボタン類の押しにくさが気になりました。ひとことで言うと、すべてのボタンでクリック感が皆無なんです。それでいて、押しこむ深さは結構深い。だからボタンがグラグラしてるし、押すと「ぐにゅっ」というような切れの悪い感触が返ってきます。その中でも、液晶の右上に並んでいる再生ボタン&Fn1ボタンの押しにくさには、正直閉口します。なにしろ、分厚いチルト液晶やフィンガーレストのほうがボタンよりも遥かに出っ張っているので、そりゃ押しにくいわけです。どうしてこうなった。で、実はこのことがボディスーツの作成にも影響を及ぼしています。ただでさえ再生ボタン&Fn1ボタンが押しにくいのに、この上ボディスーツを着せたら、上記2つのボタンはますますもって操作困難になることが眼に見えています。つまり、液晶上部を覆うタイプのボディスーツは制作できないということです。これは困った。…かなり困った。 OLIMPUS E-M5 Panasonic LUMIX G20mmF1.7(絞り開放)
2012.03.31
コメント(10)
なんか、完全にEOS 5D Mk2の買い時を間違えた。
2012.03.30
コメント(4)
各社からの新製品ラッシュも一段落したかなと思っていた矢先、SONYが面白い機種を用意しているらしいという噂が聞こえてきました。なんでもAPS-Cサイズの素子を搭載し、固定式のズームレンズを備えたコンパクトカメラの開発が、ほぼ終了しているとのこと。しかも、そのレンズはズームレンズでありながらパンケーキタイプ(つまり沈胴して短くなるという意味でしょうね)で、将来的にはNEX用として単体でも売り出される可能性があるとか。なんだか凄い話になって来ましたね。現段階で一番コンセプトが近いのはCanonのG1Xですが、なにしろ1.5型センサーでもあの大きさですから、SONYが一体どんな落とし所に持って行くつもりなのか、非常に興味深いです。自社のNEX-5nやNEX-7とガチンコで競合させるわけにもいかないでしょうし、でもそれらより大きいのもヘンですし。いずれにしても、大きくボカすことの出来る絵作りが好きで銀塩マンセーなエンゾーとしては、一連の「素子の大型化」というトレンドは大歓迎です。携帯のカメラがどんどん高性能化してきている現状では、凡百の安価なコンデジが淘汰されていくのも時間の問題であり、必然的に、アッパークラスのカメラには「携帯より圧倒的に良く写ることは最低条件」というハードルが課せられることになりますので、写真ファンとしては悪くない話です。もっとも、以前から何度かネタにしてきたように、銀塩時代は一眼レフだろうとコンパクトだろうとフォーマットは一緒だったわけで、デジタルカメラはその領域には今もって及んでいませんが。そう言えば、ヨドバシの店頭でNEX-7のファインダーの見え味を試していて気付いたのですが、ファインダーを覗くという行為は、競走馬が前方に集中するために付ける「ブリンカー」のような効果があるなと思いました。ファインダー越しに被写体を見ると、フッと外界から遮断され、集中力が高まるのが分かります。それに、ベールを一枚挟むことで気が大きくなるという「サングラス効果」も発揮され、被写体に対して厚かましくなれる(笑)という心理的作用もあるようです。スナップの醍醐味は、案外この辺にあったんじゃないでしょうか。そんなことを考えるにつけ、利便性と引換えに、デジカメはけっこう大きな物を差し出してしまったように感じます。
2012.02.22
コメント(12)
いよいよリークが大胆になって参りました。WEB界隈を見渡すかぎり、多くのオリンパスファンは、概ね好意的なようです。(レンズ部分は合成ですね)エンゾー的には、銀塩のOMとは似て否なるものという認識です。E-P1が世に出た時とやや近い感慨を覚えました。「近い」であって「同じ」ではないのは、今回のOM-Eの方が、より覚悟を決めて過去の名機のリスペクトに徹してきたので、その点がいいかなと。縦位置グリップの造形などは、現代のエルゴノミクス的な滑らかさとは対局に位置する無骨さであり、吹っ切れた思い切りの良さを感じます。はじめからこういう路線で行けばよかったのにと、OLYMPUSの製品の中でもE-420を特に支持してきたエンゾーは思うのでした(今でもE-420は名機だと思います)。今回、従来のPENシリーズからするとかなり大きなコンセプトの変化があったわけですが、一つには「カメラ女子」におもねることをやめたのが大きかったのではないかと。これはもう、完全におっさんをターゲットにしてます。人口の構成比率から考えても、正解でしょう。もちろん、今までの似たようなピカピカ・つるつるしたカメラたちに飽き飽きしていた多くのユーザーの心もがっちり掴むでしょうから、スマッシュヒットになるのは間違いないと思います。かく言うエンゾーは、たぶん買います。4/3やM4/3からは長いこと距離を置いて来ましたが、密かに期待していたPENTAXのミラーレスが、長いフランジバックという過去のしがらみを捨てきれず、待ち望んでいた「オーソドックスな一眼レフスタイルの薄型EVF内蔵機」にはならなかった今、OM-Eの他に選択肢がないからです。あと、仕事としては、本革ケースはたぶん作るだろうなあ。その上で、あえて言いたいですが…惜しい。実に惜しい。なぜ、軍艦部をなで肩にしたのか。何でそこまでペンタ部(と言っていいのか?)を突出させたのか。FUJIのX Pro-1もそうですが、な~んか違うんですよね。過去のデザインをリスペクトするのはいいとして、その視点が微妙にズレているような…。欲しいのはレトロ感ではなくて、かつてレトロなものが持っていた「大事に長く使いたくなる存在感・質感」「普遍的で飽きが来ないデザイン」なんだけどなあ。いや、買いますけど。ストライクど真ん中ではないのに、他に選択肢がない。このモヤモヤした悔しさ、分かって頂けるでしょうか。
2012.02.05
コメント(20)
最近、新型のカメラが発売になるたびに、WEB界隈ではその外観をめぐり様々な議論が交わされますが、最終的には「プロダクトデザインをどう感じるかは個々人の嗜好の問題だから、良し悪しを論じるのはナンセンスで正解はない」というあたりに着地することが多いです。ちなみにエンゾーはどう思っているかというと、モノの姿形を見て、触れて、どう感じるかの80%くらいは「脳ミソの仕組み」に左右されているのではないかと。例えば、「先端が尖っている→痛そう→落ち着かない」「滑らか→触り心地がいい→和む」「縦の線と横の線の交わり方が直角→安心感がある」など。こういう、左脳が直感的に感じる快・不快に、「重量があるから長時間持ってると疲れるだろうな」「出っ張ったグリップは持ちやすそうだ」「ずいぶん大柄だから嵩張りそうだな」などといった理性(右脳)で感じる部分が複雑に絡み合って、トータルで一つの印象を形成するのではないかと考えています。で、この直感的な部分と理性的な部分がバランスよく高度に洗練されているものは、やっぱりおしなべて好意的に評価され評判がいいです。逆に、どちらかに偏っていてバランスが悪いものは、実際に賛否両論で意見が割れるものが多いように思います。そう考えていくと、やっぱりデザインの良し悪しのボーダーラインって、歴然と存在すると思うんですね。で、何でも検索して答えが見つけられてしまう現代においては、今まで以上にソースだとか統計だとか数値だとかに判断の基準を置きがちで、直感と理性のバランスをとることが軽視されているように感じます。それが、プロダクトデザインという分野にも現れているんじゃないかなあと。そんなこんなで、発表されたPENTAXのミラーレスですが。マーク・ニューソンに丸投げしちゃったK-01。K-5マンセーなエンゾー的には、社内で練った方が良かったように感じました。
2012.02.03
コメント(23)
4/3rumorsに、新型M4/3に関する情報がボチボチと更新されています。最新のリーク画像はこんな感じでした。この調子で行くと、外観はコイツ↓みたいになるんでしょうか。OM1/2ライクなとんがり頭にならなかったことを残念に思うファンや、依然としてOMのオマージュ的な外観になることに抵抗を感じるファンも少なくないようですが、エンゾー的には全然オッケーです。最近、ヨドバシの店頭でNEX-7の実機をいじり倒して感心したことの一つに、EVFでのピントの山の見やすさがあります。丸一日使った場合の目の疲れがどの程度のものなのかは分かりませんが、少なくともマニュアルフォーカスでの使用は十分実用に足ると思いました。その線で行けば、今回のOM-Eは「薄く、コンパクトで、ソリッドなライン」という、長いことエンゾーが求めていたカメラにとても近いので、嫌でも期待が膨らみます。じわりじわりとミラーレスのジャンルでもAPS-Cが領土を広げつつある今、ハイエンドM4/3には、スペック度外視で「目と指先が喜ぶカメラ」になって欲しいです。
2012.02.01
コメント(2)
エンゾーは、どちらかと言えばFacebookのヘビーユーザーだと思います。で、自分がそうなってみて初めて、あれだけ敬遠していた携帯のカメラを多用するようになりました。もちろん、ウォールに画像をUPするためです。blackberryのカメラはそこそこ写るので、メモ用としては過不足ないのですが、曲がりなりにも写真を趣味にしている人間として、ちょっと気の利いた写真を撮ろうとすると、途端に不満が顔を出します。特に、画角が広角固定なので寄った時のパースペクティブがひどく、テーブルフォトを撮っても様になりません。かと言って、SNSにアップする写真を撮るのに高級コンデジや一眼レフを持ち出すほどの気合も無いので、まあ仕方ないよねと思いつつ携帯の画質で妥協しているわけですが。案の定、そういう部分にメスを入れた製品が出てきました。まずは、SAMSUNGのWB850F。外観は何の変哲もないコンパクトですが…ちゃんとWiFiを拾って選択できます。各種SNSやクラウドにダイレクトにUP可能。しかも、ここには画像がありませんが、しっかりソフトウエアキーボードも搭載しているとのこと。いくら画像がアップできてもキャプションを付けられないのでは意味がありませんが、その辺も抜かりがありません。ちなみに、SAMSUNGは同様のコンセプトのカメラを3機種同時にリリースしていますので、SNS人気にあやかった色物ではなく、列記とした戦略機種として位置づけているようです。一方でポラロイドからは、よりスマホ寄りの製品が提案されています。ご覧の通り、言われなければ「ちょっと豪華なカメラ機能が奢られているスマートフォンか?」と勘違いしそうな外観です。それもそのはずで、OSはアンドロイドだったりします。電話が出来ないWEB端末という意味では、実は初めてのiPod touch競合機と言えるかもしれません。iPod touchのカメラ機能はお世辞にも良くはありませんから、ポケファイと一緒に持ち歩けば、思った以上に楽しい使い方が出来そうです。これらのカメラは、いずれも「スマートフォンに近寄っていったカメラ」であり、ますますスマホとコンデジの垣根がなくなりつつあることを実感します。長い目で見れば、スマホに搭載されているカメラの性能はもっと上がっていくでしょうから、このようなカメラはそちらに飲み込まれていきそうな気はしますが…。ポイントは、我々が「記録し、伝え、残したい」という欲求に衝き動かされているということ。有限な人生の中で、自分の生きた証を残しておきたいと考えるのは、穴居人の壁画を見るまでもなく太古から備わる人間の本能なので、そういう衝動がDNAに刻まれている限り、形は変わっても写真はなくならないでしょう。そういう訳で、最近よく「カメラは携帯に食われて大幅に市場が縮小する」という話を耳にしますが、カメラに関しては、高級スポーツカーや高級オーディオ機器のように、極端に趣味性に特化した小さな市場にはならないだろうというのがエンゾーの予想です。
2012.01.18
コメント(6)
以前から噂されていた、OLYMPUSのEVF内蔵型ハイエンドM4/3の商標が、「OM-D」になるという情報が入って来ました。少し前には、その外観が銀塩のOMを彷彿とさせるものになるとの噂もあったので、OLYMPUSは名実ともにOMのリバイバルを目論んでいるようです。エンゾーは以前より「SAMSUNGのNX10スゲー!」などと空気を読まない発言を繰り返していたくらいですから、ボディの厚みがない、スリムで銀塩ライクなEVF機が出ることは歓迎します。個人的な好みの問題で、E-P1を端緒とするOLYMPUSの家電ライクなミラーレス機には一貫して物欲を感じないので、ここらで、4/3機には感じられた「コテコテのカメラらしい硬派さ」を漂わせたカメラの登場に期待したいところです。そんなことをつらつらと考えるにつけ、手本とすべき過去の名機があったわけでもなく、また不要な意匠を施すことも全く念頭にないRICOHのGXRは、やっぱり孤高の存在だなあと思います。
2012.01.16
コメント(0)
どーでもいいんですが、最近のハイエンドコンデジって、ネーミングに芸がないと思うのは僕だけでしょうか。G1X、XG1、GX1、GXR、XZ-1、LX5・・・もうね、プロジェクトXかと。JARO呼んでこい。メーカーサイドからすれば「だって以前からの流れだし」という言い分もあるのも分かるけど、各社これだけ被りまくっていて何とも思わないのかな。高級機=「1」「G」「X」「Z」とか、正直飽きた。(世界戦略上、誰でも読めるものじゃないといけないんでしょうけどネ)ぜんぜん脈絡ありませんが、XG1の軍艦部を、ちょこっといじってみました。皆さん、上と下のどっちがお好きですか
2012.01.15
コメント(13)
新しい商品は、常に既存のものとの「価値の差分」をはかられ、買い換える投資額に見合うかどうかの判定を受ける運命にあります。そういう意味で、デジタルカメラの撮像素子が大型化してくるのは、水が高きから低きに流れるのと同じくらい自然なことであり、カメラメーカーがこの流れに逆らうことは困難かと思われます。(いま一時的に受け入れられているPENTAX Qのような異端児は、最終的に異端児のまま終わる可能性が高いでしょう。)そんな流れの中、ようやく各社の素子が大きくなり始めました。【FUJIFILM X-Pro1】【PowerShot G1 X】もう何年も前から、必ず素子は大型化競争になると確信していた一方で、まったくアテが外れた部分もあります。ボディとレンズのサイズです。技術革新によりどんどん小型化が進むに決まっていると考えていたのですが、実際には思っていたほど小さくなってません。というか、むしろデカい。つまるところ、半導体周りはいくらでも小型出来るのに対し、ガラスを使う部分は、余程の革命的な新硝材でも出てこない限りはそう極端に小さくしようがないということなのでしょう。レンズの構成枚数を大幅に減らせる可変液体レンズとか。アナログ人間のエンゾーとしては、未だに、何でフルサイズのMZ-3よりAPS-CサイズのK-5の方が遥かに大きくて重いのか、さっぱり分かりません。極薄のフィルムを収めるスペースさえあれば像を焼き付けることが出来た銀塩というシステムは、やはりシンプルにして最強だったなと、今にして思います。まあ滅び行く銀塩ファンのボヤキはいいとして。X-Pro1のような趣味性に振り切ったカメラは、ぶっちゃけフルサイズで作ってナンボだと思います。はい。多分FUJIもその辺のことはよく分かっていて、4年後くらいにはそういうものを出してくると思いますが、今はまだコスト面で時期尚早と考えているのでしょう。いずれにしても、X-Pro1の登場で、FUJIが和製ライカになりたいのだということははっきりしました。そういう訳で、このカメラはFUJIのフラッグシップであり大変高価なモデルであるにもかかわらず、過渡期のカメラと言えると思います。一方で、CanonのG1Xは、エポックメイキングと言うよりむしろ「カメラの正常進化」のマイルストーンと言えるでしょう。まさに、競争の原理の落とし子。小さい素子のカメラはスマートフォンに早晩食われてしまう運命にありますから、カメラがカメラとしての存在意義を示し続けるには、スマホで撮れない写真を撮れる道具になるしか道はありません。そういう意味では、ハイエンドコンデジの一角がM4/3よりも大きな素子を積んできたことで、M4/3陣営は苦々しさを感じているのではないかと思われます。なにしろ、PanasonicのLX6にしてもオリンパスのXZ-2にしても、本丸であるM4/3よりも大きな素子を搭載することは、社内的ヒエラルキーの都合で出来ません。が、既に賽は投げられたのであり、M4/3と関係のないメーカーはCanonの動きに追従するほかありませんから、今後は続々とG1X並の大型素子を搭載したコンデジやミラーレスが登場することになると思われます。むしろエンゾーは、はやくPENTAXのフルサイズミラーレスが見たいのでした。どうでもいいけど、「液晶を省略して薄くしたライカ」が欲しいよお父さん。
2012.01.10
コメント(4)
昨年は、エンゾーが本格的にスマホ(BlackBerry)で写真を撮り始めた年でした。Twitterから距離を置き、Facebookに軸足を移したことが大きなきっかけです。逆に言うと、仕事のブツ撮りを除くプライベートな写真の殆どは、Facebookに投稿する画像に置き換わってしまい、銀塩を全く使いませんでした。銀塩に寄るマジ撮りが激減した原因は三つ。一つは、諸般の事情で自転車通勤が出来なくなってしまった事。ポタリング感覚の撮影ができなくなりました。もう一つは、ほぼ毎日、夜中の12時~1時までオフィスに缶詰という勤務形態になってしまった事。疲れすぎて、休日も寝てすごず悪いパターンにズッポリはまってしまいました。そして3つ目は、旅行に行く機会が『皆無』だったこと。東京への出張は何度もありましたが、超タイトスケジュールのためのんびり立ち止まって写真を撮るような余裕もなく、ホテルに帰ると倒れこむように眠りに就きました。つまるところ、気持ちと時間に余裕がない人に写真は撮れないのです。なので今年の個人的な抱負は『月二本はフィルムを消化する。そのための時間を確保する』に、今この場で決定しました。大丈夫か。ところで、産経ニュースによれば、iPhone 4が、CanonやNikonの一眼レフを抑えを抑え、『Flickr』で利用されているカメラの第一位になったそうです。SNSではなく、写真好きの聖地であるFlickrでこのような現象が起こっている所が興味深いです。また昨年対比で、コンデジの市場は17%、ビデオカメラは13%、フラッシュメモリを利用するビデオカメラは8%、それぞれ市場が縮小したとのこと。昨年対比ってところが恐ろしいですね。ちなみに、伸びた市場はミラーレスのみ。つまるところ、撮影後の最終的な写真の楽しみ方・使い方の変化が、デバイスの流行り廃りに大きく影響していると言えます。SNSにUPするのであれば、状況が分かる説明カット的なものが撮れれば実用に足りますし、むしろコメントを添付して即UPしたい場合はWEBへの接続能力とソフトウエアキーボードは不可欠であり、今のところその辺を満たしているのは携帯しかありません。今後は、一定の水準以上の「作品」を撮りたい人のみが高価なカメラを買い、それ以外の人はスマホで十二分という時代になっていくのでしょうね。寂しいけれど。
2012.01.01
コメント(9)
G12まで代を重ねて来たCanonのGシリーズが、次世代モデルへと生まれ変わるという噂が聞こえてきましたね。撮像素子のサイズが、現在の1/1.7から1インチへと大型化する雰囲気が濃厚です。そういえば、PanasonicのハイエンドコンパクトであるLXシリーズも、後継機種となるLX6からは1インチになるのではないかと言われていますので、そろそろ各社のハイエンドコンデジが次のステージへと移行し始めたと言えるかもしれません。で、センサーの大型化というとデジカメ的にはそこそこインパクトがあるネタですが、それでも一歩引いて俯瞰してみれば、新旧のセンサーサイズは僅かな差でしかなく、そういう意味では、手のひらサイズのコンパクト機でもハイエンド一眼レフとフォーマットが同じだった銀塩って、改めて凄い規格だったんだなあと思います。そんなことをつらつら考えるにつけ、いま選択できるデジカメの中では、やはりNEXやGXRやDP兄弟は貴重な存在ですね。
2011.12.25
コメント(2)
どこが最初にフルサイズのミラーレス化を公言するかと思っていましたが、そうですか、ペンタックスですか。ファンとしては素直に嬉しいですね。大手二社は、一眼レフとして高度に完成されたフルサイズのシステムを保有するがゆえに、それを台無しにするかもしれないフルサイズミラーレスには容易に手を出せず、完全にお見合い状態です。そういう意味で、タイミング的には「やるなら今しかない」と言えます。銀塩が終焉して以来、長いことフルサイズから遠のいていたペンタックスには、デジタルに最適化したフルサイズ用のレンズが一本もありません。裏を返せば、今なら過去のしがらみに囚われることなく、自由に再設計できます。そう腹をくくれば、長年ネックになってきた「長大なフランジバック」という呪縛から解き放たれる上、お家芸である小型化のノウハウを遺憾なく発揮すれば、ハンドリングの良い超小型フルサイズ機の実現もあながち夢ではありません。むしろ、二大巨頭から幾許かでもシェアを奪うためには、小型化は必達と言えます。ところで、一眼レフのスタイルを維持しつつEVFを採用した先例としては、ソニーのA55/A33が挙げられますが、残念だったのは、動画撮影での使い勝手を最優先してミラーレスにはしなかったこと。結果、EVF内蔵機であるにもかかわらずミラーボックスが存在することになり、非常に分厚いボディになってしまいました。(こいつはNX10の後継機種のNX11。日本では手に入りません)その点、ボディのスリムさという意味では、エンゾーの理想に一番近いミラーレス一眼の姿は、実は未だにSAMSUNGのNX10だったりします。手に持った時のサイズ感が絶妙で、描写やレスポンスが完全に一世代前のものとなってしまった今でも、未だに手放せません。日本では全くといっていいほど話題に上りませんが、隠れた名機だと思います。あるいは、EVF外付けならGXRのような形状も考えられます。ちょうど2年前の今頃、エンゾーは以下のような妄想を抱いていました。この合成画像で流用した縦位置グリップやマウントがK20Dのものだったりする所が、その後の未来を予言しているようで空恐ろしいですが。ぶっちゃけ、APS-Cサイズの一眼ですら、ファインダーでピントが合ったように見えても拡大するとボケボケなんてことが日常茶飯事なので、より素子も画素数も大きく、故にピント合わせや手ブレ・被写体ブレ対策ががシビアになるフルサイズ機においては、こういうGXR的なスタイルのボディの背面液晶で部分拡大を駆使しながら撮影したほうが歩留まりが良いかもしれません。はたして、新生リコー・ペンタックスが考えるフルサイズミラーレス機がどちらの形になるのか、今から非常に楽しみです。
2011.12.17
コメント(4)
にわかには信じがたい話ですが、来年、ペンタックスがフルサイズ一眼レフをリリースするかもしれないという噂が出てきました。今のところ、K-5やK20Dをブツ撮り以外の目的で使っていないエンゾー。実際そういう用途では、パースがかかりにくく被写界深度が深くなるAPS-Cの方が、フルサイズより使いやすいです。しかし、実はそれこそが、それ以外の目的でDSLRを持ち出さない最大の理由でもあります。体に染み付いた銀塩の感覚をこよなく愛するが故に、プライベートな撮影にAPS-Cを使う気分になれないのです。>どんだけアナクロ。かと言って、キャノンやニコンのフルサイズ機は、たとえ中級機であっても価格・ボディサイズ共に普段使いにはヘビー過ぎ、食指が動きません。もし、ペンタックスがK-5と幾らも変わらないくらいコンパクトなフルサイズ機を作ってくれたら、そりゃもう即買いですよ。ええ。え?レンズラインナップがぜんぜん足りない?確かに最新のデジタル対応レンズは少ないですが、なに、銀塩時代の資産がたっぷりありますし、出揃うのをのんびり待ちます。久しぶりに夢のある噂だなあ。
2011.12.15
コメント(10)
ニコンから、P7000のファームアップに関する情報が公開されました。バージョンはVer.1.2。もろもろのバクを解消してくれるらしいのですが、そんなことより最大の目玉は、ユーザーならすっかりお馴染みの「合焦してくれないAF」が改善されるという点です。もし本当なら、かなり嬉しい改善となります。さっそく試してみたのですが・・・アリ?全然うまく行かない。ちゃんとSDカードを初期化して、解凍したアップデートファイルをルートディレクトリにコピーしているのに、何度やり直しても認識してくれません。何でだー!思い余ってサービスセンターに電話してみたところ、あっという間に解決。コピーする対象を間違ってました(^_^;)。「P7000Update」ではなく、その中の「firmware」ファイルをコピーするのね。よく読んだら、ガイダンスにもそう書いてありました。相変わらずの粗忽者ぶりです。電話に出たカスタマーセンターの男性から、「皆さん同じ場所で間違われますから」と優しくフォローされました(T_T)。さて、改めてファームアップし、さっそくAFの効き具合を実験してみたところ…おおおお!ちゃんと合焦するよママン!(@▽@)今までなら、ちょっと迷ってすぐにピント合わせを放棄していたような場面で、確実に粘ってくれるようになりました。これは使用者なら目に見えて違いが分かる、効果の高い改善です。やるじゃないかニコン!と言うわけで、P7000ユーザーは今回のファームアップ、必須です。
2011.12.07
コメント(4)
なんだか変な方向に物欲がほとばしっている。この期に及んで、流通在庫が残っているうちにGX200を手に入れたいという衝動に駆られているのだ。好評だったCaplio GX100の後継機種として2008年7月にデビューした本機は、リコーのカメラの中でもかなり良く売れたモデルではないだろうか。GXRが発売された後も、つい最近までリコーのHPに乗り続けていた超ロングランモデルで、実はGRD3よりも長寿だったりする。「カメラへの愛着は、その機材で撮れた写真の満足度に比例する」というのがエンゾーの持論だが、そういった意味で、初代GX100は自分の中でとても良いポジションを占めるカメラだ。例えるなら、既に引退はしているものの、永久欠番でいつまでも存在感を示し続けている殿堂入りの野球選手のようなものだろうか。今でも、ミラノで撮った何枚かの画像はとても印象に残っている。 そういう訳で、GX100の後継であるGX200は当時欲しいカメラの筆頭だったのだが、やがてWEB界隈で作例が出始め、ISO400ですら暗部ノイズが乗りまくりでライバル機たちに大きく見劣りすることが分かってくると、GX100から目立った進歩がなかったことを知ってがっかりし、すっかり熱が冷めてしまったのだった。ではなぜ、ISO100縛り&自動ノイズ補正OFFがデフォルトの使いにくいカメラに、今になって物欲が再燃しているのか?日進月歩のデジカメの世界で、三年前のセンサーと画像処理エンジンが、いかに隔世の感があるかは分かりきった話なのに。そもそも先日もネタにした通り、GX200のレンズはそのまんまGXRのS10ユニットに引き継がれている。さらに写りの面では、GRD3のエンジンを積んだS10の方が、GX200よりもいろいろな意味で(若干)キレイだ。しかし。GXRは、本来APS-Cサイズの素子を積んだユニットと組み合わせてこそ本領を発揮するカメラであり、少素子のベースボディとしてはいささか大きすぎる。ボディバッグを多用するエンゾーにとって、胸元にポイと放り込めるのはGRDサイズまでであり、そういう意味で、実はお散歩カメラとして許容出来るギリギリのライン上にいたのが、GX200だったのだ。コンパクトで写りの良いズーム機を探しているのであれば、今ならS100あたりに行くのが妥当な線だとは分かっているけれど、武骨で飾り気のないGXのフォルムが好きなんだから仕方が無い。何しろ今なら、売出価格7万円を超えていた高級機が、27000円台で買える。どんなに安くても、他人には絶対にオススメしないが。
2011.12.06
コメント(6)
RICOHから、来年初頭に出るGXRの新しいカメラユニットの情報が公開されましたね。どうやら、1600万画素のAPS-Cサイズセンサーを搭載した、銀塩換算で24-85mmになるズームレンズのようです。 ポイントは、GRレンズではなくRICOHレンズである点。つまり、光学性能を追い込んだ高級レンズではなく、普及クラスのものになるということです。今までリリースされたAPS-Cサイズの素子を使ったユニットはすべて大口径でしたので、それがRICOH内でのルールなんだろうと勝手に思い込んでいたのですが、そうではないようです。APS-CベースでズームをF2.8あたりで作ると大型化が免れませんので、おそらく無難なF値に抑えてくるでしょう。だったら、既存のS10ユニット(24-72mm)と焦点域がかぶりすぎなので妙だなと思ったあと、一瞬遅れて、ああ、ひょっとしてこれはS10の後継レンズなのか?と遅まきながら気が付いた次第。「Caplio GX100の時代から使い続けている古い(しかもあまり評判の良くない)レンズを、何で最高級機であるGXRのユニットにそのまま移植したんだ。せっかくボディを大きくしたんだから、素子も大型化すればよかったのに…」そう文句を言っていたのは、他でもない自分自身だったことを思い出しました。ただ、登場するタイミングがあまりにも遅かったので、まさか今になってS10をリニューアルするとは思わなかったという(^_^;)。さて、写りに関しては満足していなかったものの、実はS10を装着したGXRのフォルムは、かなり気に入っていました。なにしろGXRを最もコンパクトに使える組み合わせであり、沈胴させた時の薄さが、自分の中では十分持ち運べる許容範囲内だったのです。そういう意味で、新ズームの全長がどのくらいになるかはかなり気になっています。距離も欲張っていますので、あまり短くはならないだろうなと思うものの、出来れば沈胴式でコンパクト設計をお願いしたいところです。もっとも、その後の展開として銀塩換算20mmと35mmの大口径GRレンズはぜひラインナップに加えて欲しいところ(欲を言えば90mmまで)。そこまで揃って、ようやくコンパクトなシステムカメラとしての価値が完成するような気がします。似た土俵にいるSONYのNEXシリースに欠けているのは、まさに「信頼のおけるコンパクトな単焦点レンズ群」なので。
2011.11.29
コメント(4)
エンゾーは、自他ともに認める35mm男です。これまでの作例を振り返ってみると、単焦点では圧倒的に35mmで撮ったものが多く、次いで40mmや28mmが続き、50mm以上の画角は苦手としていることが分かります。ついでに言うと、フォーマットはフィルムばっかりです。銀塩の時代は35mmが35mmとして使えたからそれで良かったんですが、デジカメの世紀になって、状況が一変しました。APS-CやM4/3が主流となった現在、丁度良い画角のレンズがほとんどなくなってしまったのです。現状で理想に近いレンズとカメラの組み合わせは次の通り。X100(APS-C・銀塩換算35mmF2)E-P3+17mmF2.8(M4/3・銀塩換算34mm)GF2+20mmF1.7(M4/3・銀塩換算40mm)それだけあって何が不満なんだと言われそうですが、●もともとM4/3があまり好きではない●最低でもF2、あわよくばF1.4が理想●X100は悪くないが、デカいし質感がイマイチというようなこだわりがあって、どれもしっくり来ないのです。そもそも、こうして自分の好みを紐解いていくと、エンゾーの中には未だに「本気=銀塩」「メモ=デジタル」という住み分けが根強いらしく、勢い、デジタルにはコンパクトさと素子の大きさという相反する条件を求めていることが伺えます。そういう意味で、実は一番期待しているのがNEX-5Nなんですが、巷で言われているようにEマウントは圧倒的に単焦点不足。換算45mmになる30mmF3.5マクロはあるものの明るさがイマイチで、肝心の換算35mm近辺に至ってはスカスカなので、非常に歯がゆい思いをしているわけです。それだけに、SIGMAからもうすぐ発売になると噂のEマウントの30mmF2.8マクロには、少し期待をしています。これが24mmF2あたりだったら最高だったのにというのが本音ではあるものの、Eマウントでそれをやろうと思ったらかなり大柄にならざるを得ないでしょうから、落とし所としては無難なところでしょうか。でも、50mmと35mmを40~45mmくらいのレンズ一本で賄うのは勘弁してほしいなあ。しかも、非マクロは作らずマクロ一本で済ませてしまうから、どうしても薄くならないし。ズームレンズ全盛の今の世の中では、細かく刻むのは無理なのかもしれませんが、昔を知る人間としては寂しい限りです(;_;)。
2011.10.11
コメント(15)
NikonのハイエンドコンデジであるP7100は、前身のP7000と似たような外見ではあるものの、AFのレスポンスは相当良くなっているとのこと。正直、今でもP7000のAFには相当手こずっている。とにかく寄れないのが痛い。全然ピントが合わないなと思ったら、大抵の場合は被写体に近づきすぎているのが原因。ただ、本人はそれほど寄っているつもりがないのに、広角端から少しでもズームすると、いきなり最短撮影距離が(かなり)伸びてしまうのには閉口する。こういう部分は、リコーのマクロを見習って欲しい。が、たとえマクロモードに切り替えていても、少しでも暗いとピントが合わない。というか、今どきこのくらいの照度なら安いコンデジでも普通にピントが合うだろうと思うような場面ですら、往々にして合焦しない。この辺の傾向は、Nikonのハイエンドコンデジは何年も前からちっとも変わっておらず、本当に不思議に思うところだ。逆に言うと、それさえなければかなりいいカメラだ。写りもデザインもいい。銀塩の頃、コンタックスのG1からG2が派生した時に、シンプルだったG1と比較して、正面に新設された絞りダイヤルが不細工だと評したユーザーは少なくなかったが、まったく同じ事をP7100にも感じる。利便性は別にして、あのダイヤルは萎える。それに、チルト式液晶を採用した結果3mm以上厚みが増したのも残念だ。なので一層、P7100のAFが良くなったという情報にやるせなさを覚えるわけです。
2011.10.10
コメント(7)
えー、買う人いるだろうなあ、買ったらこんなコトしたい人もいるだろうなあということで、いじって見ました。グレーのノーマルグリップもいいけれど、意外とウッディな感じも合いますね。
2011.10.07
コメント(6)
えー、予告通り、Nikonもついにミラーレス市場に参入しましたね。上は、上位機種に当たる「Nikon 1 V1」です。エントリーモデルの「J1」の方は、EVFが無いためフラットな軍艦部になっています。しかしシリーズ名がNikon 1って、凄くないですか。並々ならぬ気合が伝わってきます。が、WEB界隈を見渡すかぎり、市場の反応はけっこう冷ややかです。圧倒的なのが、「デザインが最悪だ」という声。未だかつて、デジカメinfoのスレッドがあそこまでネガティブな意見で埋め尽くされたのを、あまり見たことがありません。実はエンゾー、この画像を一目見た瞬間「イイ!」と思ってしまったクチです。背面の作り込みはNikonのコンデジに共通する悪い癖が出ていて高級感に欠けますし、正面の巨大な「1」というロゴや、まったく実用性がなさそうな細長い指がかりなど、突っ込みどころは随所に見られるものの、スクエアでありつつファインダーの出っ張りがシームレスにつながっているフロントマスクの処理や全体的な佇まいは、それなりに洗練されていると感じます。見方によっては、バウハウスっぽい雰囲気と言えなくもありません。でも、実際には酷評の嵐が吹き荒れており、ちょっと自分の審美眼に自信がなくなりました(TдT)。が、それでもエンゾー的には、カメラとして以前に、モノとしてかなりイイ線行っている良質なデザインだと思いますので、その点において断固支持します。一方で、WEB上にちらほら出てきた作例を見る限り、その描写は「よく写るコンデジ」といった範疇を脱していない印象を受けます。単焦点の10mm(銀塩換算27mm)は、F4.5で既に限りなくパンフォーカスに近い深度の深さを見せていますので、ボケを気軽に演出するような使い方は厳しいようです。1/1.7インチよりは大きく4/3よりは小さいというポジションの素子を選んだ「1」ですが、結果を見る限りでは、コンデジ寄りの製品であると言えそうです。ここで、ちょっと生臭い話を。このNikon 1 V1、店頭売り出し価格は単焦点レンズのキットで94000円辺りと言われていますが、今日現在で、比較の対象となるであろうM4/3の市場流通在庫品(例えばGF2)が36700円、まだ新しいGF3で40000円、APS-CのNEX-5のダブルズームキットでも43000円ですから、単純に価格だけで比較すると倍以上違います。また初値で比較しても、GF2のキットが67733円、NEX-5Dが85299円でしたから、V1がいかに高いかが分かります。「素子はM4/3より小さく、その割にボディは思ったほど小型化出来ていないしデザインも不評、おまけに高い」といくつものウィークポイントを抱えており、V1は最初から苦戦が約束されているモデルと言えそうです。動画の強さは相当なものなんですけどねえ。この「かなり革新的な製品なのに評価が低い」というところがどこかで聞いたことのある話の流れだなあと思ったら、GXRのデビュー直後の状態とよく似ている事に気付きました。そう言えば、V1のでこっぱちスタイルは、GXRにEVFを乗っけた姿ともなんとなく被りいます。エンゾーはこのフォルムが大好きなんですが、やはり不評でした。値頃感というのは、言うまでもなく購買行動において実に大きなファクターで、まったく同じ製品を幾らで提供するのかで、恐ろしいほど評価が変わります。宅配ピザで最低でも1500円からするマルゲリータは、顧客にもう一度食べたいと思ってもらうことがかなり難しい商品ですが、同じレベルのピザを290円で提供するサイゼリアでは、多少直径が小さくてもバカうけです。ここでポイントとなるは、サイゼリアのメニューが、先に戦略価格ありきであるということ。「安いのに思った以上に美味い」というプラスの期待値コントロールをするために、原価率は他のファミリーレストランよりもかなり割高です。低価格路線を堅持し、かつ素材にも手を抜かないことを前提に、その他の部分で徹底的にコストを削って目標価格でも利益が取れるような仕組みを作っています。製品の作りの良さやレンズラインナップの本気度を見る限り、少なくともV1は、道具としてかなり優れているのではないかと思わせるものがあります。にもかかわらず低評価なのは、ひとえにコストパフォーマンスの悪さが大きいように思えます。実情は知るべくもありませんが、なんとなく積み上げ算式にコストを加算して、算出された原価を元に売価を決定しているように感じるのです。言うなれば「良い物は高くて当たり前だろ?」という思想です。バブルの頃ならともかく、現在のミラーレスカメラの市場を見渡したときに、この価格では競争力に乏しいことは想像できたはずですが…。さて、最終的に自分がこのカメラを(仕事も含めて)買うかと問われれば…うーん、やはり手は出さないでしょうね。ペンタックスのQなどもそうですが、光学的なボケを楽しめないレンズ交換式カメラというのは、その存在意義があまり良く分からないというのが個人的な感想です。もちろん、パンフォーカスを前提に、コンデジよりワンランク上の写真を撮りたいというニーズには合致すると思いますが、エンゾーはボカしたいときにはボケないと嫌な人です。なので、自分にとってはGXRで十分なのでした。昨日は「GXRはフェードアウトするんじゃないか」などと不穏な発言をしましたが、それはリコーの戦略予想であって、いちユーザーとしてはもっとたくさんユニットが欲しいのです。あ~、早く明るい35mmユニットが出ないかな…。
2011.09.23
コメント(13)
あまりにも間隔が開いてしまい、何を書いていいのか勘が狂って筆が重い重い。書くという作業に対する耐性は、やらなくなった途端に衰え始めるものですね(^_^;)。ずっと冬眠していて久しぶりに起きてみたらもうすぐ冬だったという、周回遅れなエンゾーですが、全く更新していないにもかかわらず、当ブログには毎日たくさんの方にお越し頂いており、大変申し訳なく思っております。皆さん暇ですね。ありがとうございます。さて、そんな「今浦島」気味のエンゾーが重い腰を上げる気になったのは、久々に面白そうなネタが出てきたから。RICOHが「PENTAXブランドでQよりも大きな素子を使ったミラーレスを企画中」と公式にコメントしたのに触発されました。以前にも取り上げたように、RICOHの近藤社長はGXRの先行きに対してやや消極的ともとれる発言をしていました。この時、ひょっとするとMOUNT A12ユニットを最後に、RICOHはGXRからフェードアウトしようとしているのではないか?と勘ぐりましたが、今回の発表で、またぞろその疑いが出てきたように感じます。以下は完全に妄想ですが。いきなりフルサイズのミラーレスをぶち上げるとは思えないので、Q以上フルサイズ未満の範囲でということであれば、落ち着く先はおそらくAPS-Cあたりになるだろうと思われますが、現在そのポジションにいるのはGXRですから、一本化のために新ミラーレスシステムとリプレイスする可能性もなきにしもあらず。いっそのこと、GXRだけでなく、趣味の道具と言うにはいささか高価過ぎるモノになってしまったQからも手を引き、限られたリソースを新システムに集中させた方が、結果的には将来に渡って長く戦えるという判断があったとしても、それほど不思議には感じません。一見するとQ・GXR・K・645の他に第五のマウントまで登場し、闇雲に規格が乱立しているように見えますが、遠からずその中の2つが淘汰されることまで織り込み済みなのだとすれば、それほど心配する必要も無いと思います。Canon・Nikonと伍すメーカーに育て上げるというのは、近藤社長流のステークホルダー向けのリップサービスだとしても、APS-CサイズのミラーレスがSONYのNEXしかないうちに、対抗馬としての地位を固めてしまおうというのは、面白みは薄いにしても悪くない戦略です。懸念材料があるとすれば、古いユーザーを大事にするPENTAXの体質が裏目に出て、Kマウントをそのまま使えるようにしてしまいかねないことでしょうか。現状でミラーレスを選択するユーザーの多くが、ボディとレンズを装着した状態でのトータルの厚みと大きさを非常に気にしています。つまるところ、ミラーレスクラスのカメラに価値を見いだす購買層にとって一番のプライオリティは、持ち運ぶ気になれるかどうかという点にあると言えます。そういう意味で、ただでさえフランジバックが長すぎるKマウントをそのまま転用するのは、デザイン的にもセールス的にもうまくありません。ここは将来のためと腹をくくって、フランジバックをぐっと短くした全く新規のマウントを立ち上げて欲しいところです。斜め上を行く戦略としては、フルサイズのミラーレスをどこよりも早くリリースするという飛び道具も無きにしもあらずですが、大手三社と比較してリソースが圧倒的に少ないRICOH・PENTAX連合では、ちょっと現実味が薄いですね(^_^;)。ただ、ミラーレスという禁断の果実に手を出したが最後、従来の一眼レフのセールスがガタ落ちして消滅の危機に瀕するのはPanasonicやOLYMPUSの例を見るまでもなく明らかなので、K-5を痛く気に入っているエンゾーとしては、PENTAXのAPS-Cミラーレスを見たいような見たくないような、フクザツな心境ではあります。
2011.09.19
コメント(8)
えー、ユリシーズとして初めて、オリンパスのカメラにボディスーツを作ろうとしております。お題はE-P3です。E-P3からはグリップが取り外せるようになったので、外した状態で装着することを想定したケースにする予定です。ところで、ちょこっと使ってみて「あれ?」と思った点を一つ。ディスプレイに、茶色い帯が見えるんです。被写体が白いもののの時にはっきり見えます。で、上方向、もしくは下方向にゆっくりと動きます。走査線のようなものではないかと思うのですが、はっきり出るので、かなり気になります。もちろん、実写データには現れません。あくまでもディスプレイ上だけの話です。同じような現象を経験されている方、いらっしゃいますか?(;_;)
2011.08.15
コメント(9)
ミラーレス一眼って、常時(=ウィークデーに仕事しながら)持ち歩くものとしては、やっぱり大きいなあと感じる今日この頃。携帯できる大きさとしては、XZ-1が限界だと思う。で、XZ-1が手元にないので、結局スマホのカメラ機能でメモ的なスナップを撮ってしまうという罠。いま考えるだに、GX200的ポジションのカメラはいいとこ突いてたんだなーと。
2011.08.13
コメント(2)
GXRにライカMマウントのレンズを付けるためのユニットが、ついにRICOHから正式発表されました。RICOH、意地を見せて初志貫徹。発売は9月9日ということなので、「秋には出す」と言っていた公約通りです。とりあえずライカファンとしてはマウントアダプターなしにMマウントレンズが装着できるのが嬉しいです。直接的なライバルはNEXのみですが、操作性はおそらくGXRの方が上になるでしょうから、レンズ遊びをする母艦としての価値はなかなか高いと思います。逆に言うと、Mマウントレンズに何の興味もないユーザー層にとっては、存在意義が全く分からないユニットとも言えます。中には「ライカ」と聞くだけで拒絶反応を示す人も少なからず存在するので、そんな逆風を少しでも緩和すべく(?)モニターキャンペーンに応募してみました。いいのか。幸いというか、MマウントやLマウントのレンズはわんさか持っているので、インプレのネタには事欠きません。と、アピールしてみるテスト。
2011.08.06
コメント(4)
SONYから、久々に気合の入ったデジイチが出そうです。NEX-7やNEX-5Eと同時にリリースされるという噂のA77の画像がリークされました。あー、なんか久しぶりにミラーレスじゃないカメラの話をしている気がします。なんとなく、初代EOS1を彷彿とさせるフォルムですね。ペンタプリズムが本体にめり込んだ軍艦部の処理は、カタマリ感があるので意外と好きだったりします。最近で言うと、K20Dにもちょっと似ているかも。背面は、丸いボタン類の配置が個性的です。意図的な散らばり方は、ただ単にまっすぐ縦一列に並んでいるよりも美しく感じます。それにしても、巨大なグリップですね!そう言えば、NEX-7には、往年のヴィゾフレックスのようなミラーの組み込まれた外付けAマウントアダプターがオプションで用意されるようです。贅肉を削ったはずのNEXをわざわざ大きくしてどうするんだという声も聞こえてきますが、NEXユーザーにAマウントを使わせたいというよりは、Aマウントを所有しているユーザーにNEXをサブシステムとして使ってもらいたいという意図を感じます。
2011.07.20
コメント(10)
リリースが近いとあって、リーク情報がぽろぽろ出てきますね。以下はNEX-7の外観です。と言っても「プリプロダクションバージョン」だそうですので、これが最終形態ではなさそうですが。なんか、そこはかとなくキャドっぽい画像ですね。これを元にいろいろ突っ込んだ話をするのはちと早計な気もしますが、まあ与太話ってことで。初見での特徴をざっと挙げると、次のような感じではないかと。◯レンジファインダー機を彷彿とさせるファインダー◯外観カスタマイズを拒むα専用ホットシュー(笑)◯用途不明のツインダイヤル◯チルトっぽいモニター◯かなり巨大なグリップ◯軍艦部中央に位置するポップアップストロボまだ荒削りな感じが否めませんので、もう少し洗練されて出てくるはず…と思いたいです(^_^;)。と言うのも、この後姿を見てデジャヴに襲われたのですが、記憶を辿るとこれ↓に行き着きました。もしフロントマスクがこんなんだったら…ちょっと萎えるかも…(;_;)。ちなみに、レンジファインダー機っぽいというのはあくまでも見た目の話で、SONYがそこを積極的に狙ったわけではないと思われます。両手を伸ばすのではなく、きちんとファインダーを覗いて写真を撮りたいハイアマ層を狙ってEVFを内蔵させた結果、もっとも位置的に良かったのが背面左端だったということではないかと。そういう意味で、レンジファインダー機というよりはむしろ、ミラーがないだけで、コンセプトは前述のLeica Digilux 3やPanasonic DMC-L1に近いように思えます。それにしても、PENTAXの「Q」といい、ツインダイヤルって微妙ですね…。デザイン的に上手くまとめるのが難しい題材と言えるかもしれません。いずれにしろ、実機の情報が待ち遠しいです。
2011.07.14
コメント(0)
デジカメinfoに、8月に発表(販売開始は10月?)されるというNEX後継機種の噂が掲載されています。RS5が付いてますので、ほぼ確定といったところでしょうか。ちょっと意外だったのはその内容で、NEX-7が出るのは既報の通りだとして、それとは別にNEX-5Eなる機種も同時にリリースされるのだそうです。えっ?NEX-7ってNEX-5の後継機種じゃなくて、さらに上位の機種になるんだ。つーことは、NEX-C3と併せて三機種のラインナップになるってこと?NEX-C3NEX-5ENEX-7なんかネーミングに統一感がありませんな。Eは何を表す記号なんでしょうか。ちなみに、NEX-7はレンズキットで1200ドルだそうです。NEXは、国内で販売されていないSAMSUNGのNXシリーズを除いて唯一のAPS-Cサイズミラーレスですので、それだけでも十分価値があるとは思うのですが、いかんせんレンズの描写が今ひとつピリっとしないので、その辺をSIGMAさんあたりに補完してもらいたいなと思っています。個人的には、あのツルツルピカピカした鏡筒にど~しても萎えてしまうというか。しかも、SONYさんがこの先そのコンセプトを変えるとも思えないので、なんか気分が盛り上がらないんですよね…(´・ω・`)。そこへ行くと、CP+で展示されていたSIGMA製の30mmはお得意の艶消しブラック塗装が施され、交換レンズの王道を行く至極まっとうな佇まいだったので、ぜひ早急にリリースして欲しいなあと思います。
2011.07.14
コメント(4)
昨日のデジカメWatchに、HOYAとRICOH両首脳の記者会見での談話が掲載されましたが、RICOHの近藤社長の発言には色々と含みがあり、興味深いです。ペンタックスが保有するマウントについては、645、K、Qのいずれも存続させると表明している一方で、RICOH自身の実質的なハイエンドモデルであるGXRについて「今日は答えを持っていないので、勘弁して欲しい」と明言を避けた点に、同社の思惑が朧気ながら現れている気がします。端的に言えば、今後GXRへの積極的な投資を控える方向で検討しているのではないかということです。このことは、「リコーのカメラは、凄くこだわっているカメラ好きのメンバーが作っており、好きなものしか作らない。もう少し、ビジネスにしなければならないと思っている」といった近藤氏の発言にも現れていて、ここで言われている対象がGRDやCXではなくGXRであろうことは想像に難くありません。楽観的に解釈すると、より売れるカメラユニットを提案していくという風にも読めるのですが、「リコーが目指すのは、ペンタックスとリコーブランドの単なるシナジー創出ではない」という説明が成されているように、PENTAXユーザーを喜ばせるためにQマウントやKマウント用のマウントユニットを作るという様な単純な施策は打たないでしょう。むしろ、より抜本的な対策として、GXRのコンセプトそのものを見直す必要があると考えているかもしれません。例えば、撮像素子の陳腐化が早くレンズを資産として残せない点に批判が集中した「カメラユニット」という考え方そのものを御破算にする、とか。GXRのコンセプトに共鳴してついてきたRICOHファンは、今さらそんな乱暴な話があるかと怒り出すかもしれませんが、これと同じような選択と集中は、M4/3に傾注するために大元のコンセプトだった4/3の新規開発をほぼやめてしまったOLYMPUSやPanasonicでも行われたことであり、それほど珍しい話ではありません。そのような決断は短期的にはファンをがっかりさせるかもしれませんが、企業は存続してナンボですから、よりユーザーフレンドリーな規格に生まれ変わった方が、長い目で見ればみんな幸せになれるはずです。そういう意味で、まずはレンズだけを交換すれば良い一般的なレンズ交換式カメラとしてGXRを再生し、PENTAXの小型化技術を駆使して、当初から望まれていたような広角系パンケーキレンズのラインナップが充実した薄型の交換レンズシステムに仕立てることが出来れば、一定の支持を得ることが出来るのではないか…などと妄想しています。現実問題、RICOHが今のGXRをそう簡単に諦めるとも思えないんですけどね…。
2011.07.02
コメント(7)
驚愕の情報が入ってきました。一時期噂に上ったあと沈静化していた、RICOHによるPENTAX(HOYAカメラ事業部)の買収が、現実のものとなりました。実際の経営統合は10月になるとのこと。HOYAは、欲しかった医療技術系は引き続き持ち続け、純粋にカメラ関連を切り売りする形にしたようです。K-5やK-rなど一眼レフ部門が回復基調にある今が売り時との判断だったのでしょう。買収するRICOHから見た場合、この買物はどうなんでしょうかね。以前ネタにしたときには、一眼レフをPENTAXが、コンパクトをRICOHが受け持てば磐石でしょう!みたいな与太を書いた覚えがありますが…いや、今も基本的にはそう思ってますが…ちょっと当時とは状況が違ってきているというか、じゃあ経営統合した後にミラーレス機はどうなっちまうんだという素朴な疑問があります。RICOHにはGXRがあるので、PENTAXがこの秋頃に出すかもしれないと噂されていたAPS-Cサイズのミラーレス機は、無かった事になる可能性があります(つーか、あくまでも噂なのでもともと無い話なのかもしれませんが)。PENTAXとRICOHは、製品の方向性にはかなり似ている部分があると思います。K-5とGRD3を取り上げて、同じ会社が企画した製品と言われてもそれほど違和感がない気がするのは僕だけでしょうか。両者に共通するのは、ユーザビリティに対する貪欲な追求心です。例えばGRDの操作系は何年も前から高度に完成されていますし、K-5のハイパーマニュアルは銀塩時代から連綿と続く優れたオペレーションです。さらに、昨日のエントリで述べたことと被りますが、両者は性能面での弱さをデザインや優れたパッケージングで補う術に長けているという点でも共通しています。言い換えるならば、質感や触感、高級感といった「持つ喜び」を高めるのに必要なファクターに対する執拗なまでの作り込みが、RICOHやPENTAXの最大の武器でもあります。これらが良い方に作用した場合、堅実で魅力的なヒットメーカーになる素地は十分にあると思われます。ただ同時に、両者とも「ときどき市場の空気が読めなくなるところ」までもが似ているのは、ちょっと気がかりです。センサーとレンズを一体型にしてしまったがゆえに、コアなRICOHファン以外への訴求力をかなり失ってしまったGXRを抱えるRICOHと、誰に向かって売りたいのかが不明瞭なQマウントや、レゴブロックをくっつけるデジカメを躊躇いなく作ってしまうPENTAX。経営統合した場合、RICOH-PENTAXホールディングスのミラーレス戦略は、いきなり混迷期のただ中に放り出されることになりそうです。明日あたり、物凄く罰当たりな「今後の進路」を占ってみますかね。
2011.07.01
コメント(12)
このネタは触れるか触れまいか、相当悩みました。RICOHと並ぶエンゾーのご贔屓ブランドであるPENTAXが、大々的に発表した「PENTAX Q」。新マウントを採用し、極小ボディで、レンズラインナップも一気に五本を揃え、やる気満々です。ただ、なんか…盛りあがりに欠けるんですよね(´・ω・`)ショボーン。既にあちらこちらで言われていることですが、嗜好の問題とは言え、あのデザインが、どうにもこうにも、そそられません。「最初はブサイクだと思ってたけど、見慣れた今では可愛く見えるよ!」というのもアリなんですが、出来れば直感的かつ問答無用でハートを鷲掴みにされるような姿を期待していただけに、肩透かし感は否めないというか。都内で行われた新製品発表会での詳しい内容はデジカメWatchに譲るとして。「Q」が生まれてくるまでの流れを要約すると、次のようになります。◯ミラーレス機の登場や低価格化により、購入検討者が急増中。◯しかし本体が大きい・持ち運びにくい・操作が難しいと感じ、踏み切れない。◯一方で、ユーザーは画質の良さやレンズ交換によるメリットにも注目している。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓結論:「素子を小さくしちゃえば、システムを小さく出来るよね!Wow!」…えっ?そうなる?(*_*;PENTAXは、大素子市場で他社フルサイズ機との直接対決を避けて645Dに行きましたので、一応、ニッチ狙いという意味では戦略が終始一貫しています。ただ、エンゾーがコンパクトカメラユーザーから機材のステップアップについて相談された際、彼らの多くはこう希望しました。「そろそろ被写体の前後をボカした写真が撮りたいんだけど、何買えばいい?」こういう根源的なニーズは、時代が変わってもあまり変化がないので、その辺のプライオリティをぶっ飛ばしたこの製品には、どうしても誰得感がつきまといます。もちろん、PENTAXもそこのところは良くわかってますので、「Q」ではハードではなくソフト的にボケ感をコントロールする機能が搭載されているとのこと。後ろボケだけでなく前ボケも作れるそうです。コンパクトカメラならともかく、レンズ交換式のシステムカメラがそんなんでいいのかという話は置いておいて。この点について、実はかなり以前にこのブログで「PENTAXおよびNikonが極小素子のミラーレス機を検討中」という噂話をネタとして取り上げた際、冗談半分で「もし本気でそんな製品を作るとしたら、ボケはボディ内の画像処理で解決するつもりなのでは?」と予想していたのですが、その通りになってしまいました。うへー。このヘボ予想は外れて欲しかったなあ。ポジティブな見方をすれば、パンフォーカスな画作りをしたい時には無類の強さを発揮するシステムという言い方も出来るわけで、解像感の高さにも注力しているとのことなので、この辺に関しては実写サンプルが待たれます。そういえば、この「Q」、なんとマグネシウム筐体を採用しています。国産のミラーレス機でマグネシウムを採用した機種は、現状ではGXRだけです。GXRやGRDのかっちりしたカタマリ感は何物にも代えがたい安心感がありますから、趣味性の高い「Q」にマグネシウムを採用したこと自体は慧眼だと思います。ただし、その代償は小さくなく、価格が小型センサー機とは思えないほど跳ね上がってしまいました。標準レンズ付きキットの予想価格が7万円前後となっています。うーん、高い…。返す返すも、デザインがもう少し何とかならなかったのかと…いや、これ以上は言いますまい(T_T)。P.S.PENTAXは、「Q」とは別にAPS-Cサイズのミラーレス機を秋頃に出すのではないかという噂があります。これが本当なら嬉しいのですが、フランジバックが超長いPENTAXのことなので、またまたマウントを新規開発する必要があり、リソース的に見ても、この噂はホントかいなと疑ってしまうところです。とは言え、あの名機K-5を世に送り出したPENTAXですから、同じ血を引く硬派なデザインに仕立ててもらえれば、非常に魅力的なシステムになると思います。この際、既存のリミテッドレンズのことはさっぱり忘れて、専用設計のソリッドでぺったんこなパンケーキレンズ群を出して欲しいです。そんなカメラをずっと待ってますが、今までのところ「ミラーレス=女子カメ」という構図を逸脱するカメラが出てきていないので、ぜひPENTAXに先陣を切ってもらいたいです。ただし、一眼レフをこよなく愛するエンゾーとしては、心の片隅で、ミラーレスへの傾注がDSLRの衰退と直結してしまったOLYMPUSの徹は踏んで欲しくないなあと思う部分もあり。E-5がどれほど素晴らしく、また松レンズや竹レンズの性能がピカイチであっても、もはやフォーサーズは風前の灯です。世の中が小さいものを求めるのは変えられない動きと言えます。そういう意味では、商業的な成功をおさめるかどうかはともかく、実は「Q」はシステムカメラの未来を占う上でターニングポイントになりうる存在かもしれません。ナチュラルな(ハード由来の)ボケと、画像処理によってもたらされるボケがほとんど見分けが付かなくなり、かつ、高感度域での画質も破綻しないということになった暁には、本当に大きなシステムを用意する必要がなくなるわけで、そう考えると、たまたま今回の「Q」がイロモノ的な存在としてスタートしただけで、5年先には立派なメインストリームとして幅を効かせているコンセプトになっていたりして。手ぶれも歪曲もノイズも当たり前にボディ内で補正がかかり、中級機にまでアートフィルターが入り込んでいる時代ですから、あと一つくらい補正要素が加わったところで、驚くには値しません。そんな未来が喜ばしいかどうかは別にして。
2011.06.25
コメント(8)
相変わらず、Facebookの更新に追われてブログまで手が回りません(T_T)。小ネタその1少し前に聞こえてきた、OLYMPUSのE-XXXが復活するって噂はどうなったんでしょうかね。個人的にはE-420のセンサーが大幅に良くなった奴が出たら、ぜひお散歩用に欲しいところなんですが、まず無いだろうなあ。ううう。小ネタその2コシナから、ノクトン35mmF1.2のセカンドバージョンが出るようですね。最短撮影距離を70cmから50cmへと短縮したもので、ミラーレス機でのレンズ遊びがしやすいように改良を加えたものと言えます。新旧ともに7群10枚なので、エレメントに大きな変更があったかどうかは定かではありませんが、最大径こそ変化がないものの、重量で20g、全長では15.8mmも短くなってますので、ひと回り小さくなった印象があります。とは言え、このレンズをライカでしか使わないエンゾーには無用の長物ですし、レンズ遊びのためだけに買い換えるつもりもないので、ぷぁす!小ネタその3新しいレンズを買ってしまいました。てへ。なんなのかは、明日以降で。(おいおい)
2011.06.20
コメント(3)
デジカメinfoによれば、まもなくOLYMPUSからミラーレスの新型がリリースされるとのことです。現行のE-PL2&E-P2の体制からE-PM1、E-PL3、E-P3のスリーラインになるとのことです。それぞれの概要は次の通り。E-PM1GF2より小さくGF3より若干大きい。ボディ内手ブレ補整搭載。E-PL3E-PM1より若干幅広く厚い。チルト可能な液晶モニター採用。フラッシュなし。E-P3液晶は固定式、フラッシュ内蔵。ボディはE-P2とほとんど同じになる。SONYやPanasonicがEVF非搭載型のミラーレス機を上下2ラインに分けたのに対し、OLYMPUSは狭いジャンルに3ライン詰め込むことにしたわけですが、ここまで細分化する必要があったんでしょうかね。WEB界隈で、「なんでPanasonicのGやGHに相当するEVF内蔵型が出て来ないんだ」と嘆く声が上がるのも分かる気がします。もっとも、リソースの少ないOLYMPUSとしては、ファインダーが必要な人は(復活の噂もある)E-XXXシリーズに行って欲しいという思惑があるのかもしれません。エンゾー的には、やはり新登場となる最小モデル・E-PM1が気になります。このクラスに手ぶれ補正が入っているのは実用的なので、デザイン次第ではヒットする可能性があります。ただ、ここのところOLYMPUSのミラーレス機は造形・質感の両面で、価格相応の高級感を演出することに成功しているとは言いがたいので、そのへんの課題をどうクリアしてくるかに注目したいと思います。それにしても、E-P3のデザインが、E-P1からほとんど変化なしというのも寂しい話ですね…。まだ現物を見てみるまでは何とも言えませんが。
2011.06.16
コメント(0)
Panasonicから、正式にGF3の発表が行われましたね~。全体的に、エッジを落としてヌルッとした丸みを帯びています。軍艦部の大きな出っ張りといい、このへんの造形は賛否が分かれそうですが、そういう部分とは違うところで、一つ良くなったと感じるところは、意匠がシンプルになったことです。GF2までは、グリップに細いシルバーのプレートでアクセントが入り、ボディ前面にも誇らしげに「FULL HD」の文字がプリントされていましたが、今回のGF3からは、どちらも外されています。G、GF、LXとしつこいくらいこの路線を変えてこなかったPanasonicが、ここに来てようやく少し方針を変えたことは、個人的にはちょっと嬉しいのでした。あともう一歩進めて、金色の「L」マークを諦めてくれたら最高なんですが…それはさすがに無理だろうなあ(^_^;)。一方で操作性の面では、背面・軍艦部ともに、これ以上ボタンは減らせないだろうというくらいシンプルなレイアウトになっています。全面的にタッチパネルを活用する方法論が、いかにもライバルであるNEXそっくりです。ただし、SONYがEVFの無いミラーレス機を最初からNEX-3とNEX-5の2ラインで展開したのに対し、PanasonicはEVF内蔵のGシリーズと無しのGFという分け方をしており、GFそのものにバリエーションがありませんでした。ところがここに来て、Panasonicから「GFシリーズを2つのラインに分割し、プロ~ハイアマチュア(experienced photographers)に狙いを定めたGFを発表する」という公式見解が飛び出しました。ソースはここ。正直、GFは代を重ねるごとにどんどんライトな方向に流れていっており、GF3に至っては、メーカーのプレスリリースページではっきりと「カメラ女子向け」とうたっているくらいなので、エンゾーのようなマニアとは縁が薄くなってきたなあと寂しく感じていたところでした。2ラインになることが事実であれば、GF3で録音マイクがモノラルに戻ってしまったことにも合点が行きます(動画を撮らないエンゾーにはあまり関係ないけど)。ところで、ミラーレスの話になる毎回出てくるのが、ハイエンドミラーレスの落ち着く先はどこなのか?というネタです。いつも話がややこしくなるのは、ミラーレスの定義が表向き「コンデジからのステップアップ層向け」ということになっているから。例えば今回のGF3は忠実にそれを守っていますが、それとは別のラインを増やすとPanasonicが宣言したということは、一眼レフからミラーレスに降りて来たい人たちには、同じものでは訴求しないという結論に至ったのだと思います。つーか、もちろんそんな事は早い時期から分かっていたと思いますが、GFも三代目を数えて、いい感じに市場も育ったことだし、ここらでそろそろ「ステップアップ組」と「ハイアマ組」に細分化しても十分採算取れるんじゃね?という判断が働いているのではないかと思われ。が、ここでちょっとばかり面倒なのが、そういうハイアマチュアが欲しい物はさらに二分しているということ。可能なかぎり小さくしたレンズ交換システム(一眼レフの代替機)が欲しい人と、従来のハイエンドコンデジくらいのボディサイズに、M4/3やAPS-Cくらいの大素子を積んで明るいレンズを搭載した軽快なスナップ機(ハイエンドコンデジの代替機)が欲しい人がいるわけです。そして今のところ、どちらのニーズについても、要求を完璧に満たすものは出てきていません。そういう意味では、GXRは非常に惜しいところをかすめている気がしますが…いや、皆まで言いますまい(T_T)。ともあれ、Panasonicがどこまで思い切った差別化を図るのかが、今から楽しみでもあり、怖くもあります。
2011.06.14
コメント(0)
SD1のβ機によるサンプル画像がチラホラと上がってきてますね。あんなトコやこんなトコ。β機なので断定は避けますが、過去DPシリーズを使ってきた経験と合わせると、やはり緑の表現が苦手なのかなあと感じました。全体的に、マゼンタかぶりの傾向が見受けられます。インプレでは、銀塩のポジのようだという批評をよく目にしますが、個人的には、むしろネガをスキャンしたもののような印象かも。より正確に言えば、情報の密度感はポジ的、でも発色はネガ的というか。ただし、インプレの言う「ポジ的」という意味の根っこは、むしろ「デジタル臭がしない」というニュアンスなので、その点では全くその通りだと思います。それにしても、ヨドバシのインプレにある、ジャガード織の椅子の質感描写は鳥肌モノです。ローパスレスだとここまで出来るんですね。すげえ。
2011.06.11
コメント(2)
NEX-C3が正式にリリースされました。見た限りでは、正常進化と言えるのではないかと。グリップの形状が、よりホールドしやすい形になっているなど、細かい使い勝手の改良にSONYらしいこだわりが感じられ、好感が持てます。また、天板も樹脂からアルミ素材になったそうで、全体的に初代3よりもチープさが薄らいでいるように感じます。使用電池は同じで、撮影可能枚数が330から400にUP。その代わり?、連射速度は約7枚/秒から約5.5枚/秒にダウン、動画も1,920×1,080から1,280×720へとダウングレードしています。この辺、初代3は上級機の5と遜色なかった部分なので、こういう手法で上級機と差別化を図っていくのだとしたらちょっと残念です。レンズは、相変わらず素っ気ないデザインですね。マウントアダプターを噛ませて色々なレンズを取っ換え引っ換えしてみると分かるのが、やっぱレンズにクビレは必要だな、ということ。一眼レフ用も含め、ソニーのレンズは所有欲を刺激しない寸胴な形状をなんとかしてもらいたいところです。震災の影響もあってか、NEX-7(?)のリリースはもう少し先になりそうですが、C3が初代より丸みを強調してきたので、反対に7はユーザー層を見据えて直線基調なデザインで出てきそうな気がします。P.S.そう言えば、3の後継はC3なのに、5の後継はどうして7なんでしょうね。いや、まだリリース前ですから5後継機種の正式名称は分かりませんが。
2011.06.08
コメント(5)
既にご存じの方も多いかと思いますが、パナソニックの新型機・GF3の姿が海外のプロモーションビデオを通してリークされました。GF1/GF2と並べてみた感じは、次のとおりです。だいぶ小さくなりましたね。 マウントが軍艦部にめり込んだようなデザインは、NEX-5とも似て非なるものであり、往年の銀塩APS機であるニコン・プロネアSを彷彿とさせます。操作系の大部分をタッチパネルに割り振っているとのことで、GF2に引き続き、軍艦部はツルンとして突起のないデザインとなっています。 WEB界隈では、今のところ7:3から8:2くらいで「ブサイクだ」という意見が大勢を占めているようです。エンゾーはと言うと、GXRやK-5のような直線的なデザインのカメラが好きなので、曲線を多用した今回のGF3は、正直あまり好みではありません。とはいえ、この時期に海外のソースからリーク画像に辿り着くような人は、自覚のあるなしに限らずみんなマニア(笑)ですから、そこがパナソニックの想定する実際の購買層の最も大きい分母であるとは思えません。少なくとも、この不鮮明なGF3の姿を見る限りでは、シリーズ中で最も丸っこいカタチになっていますので、今まで以上にカメラ女子寄りに舵を切ったように見えます(くだんのPVでも、女性アーティストに持たせてますしね)。その辺は、ホットシューを切り捨てたところにも現れていて、外付けEVFを始めとするマニアックなドレスアップを考慮に入れていないことが伺えます。ユリシーズ的には、GF1の頃からパナソニック製品用のボディスーツを作る機会を逸してきたわけですが(正直、GF1には作りたかったです)、今回のGF3にケースを製作する可能性は、上のような理由から、今のところ低いような気がします。あ、以下の件に関して質問が多いのでもう一度。現在開発中のボディスーツは、X100・XZ-1・DP1&2(新型)の三種類です。
2011.06.06
コメント(4)
世の中で「ヤバイ」が「それはとてもイイ!」と言う意味で使われるようになってだいぶ経ちますが、今日のネタはフツーにBADな方の話。銀塩を使い続けているモチベーションの一つに、撮影後のスキャンの楽しみがあります。粒状感、階調、雰囲気、どれを取ってもデジタルとは方向性が異なり、それはフィルムでしか味わえないものです。で、エンゾーが長いこと愛用しているフィルムスキャナはニコンの「クールスキャン5000ED」ですが、実は64bitには対応しないことが分かりました。なんですと!?今のところ、つないでいるパソコンの環境は32bitのXPであり、OS的には32bitのVistaまでフォローしているので、まだかろうじて守備範囲です。が、次にパソコンが壊れたときには、もう7にするしかないので、そうなると64bitはもちろん、32bitにしたとしても動作の保証はありません。むむむ、困った。(XPモードで使うという手はありますが、出来れば避けたい)一応、キャノンのフラットベッドスキャナも持っているので、最悪の場合はそちらでやっていくことになると思いますが、フィルム専用スキャナの恩恵は絶大なので、使えなくなるその日が来るのが怖くてたまりません。うーん、こういう事態に追い込まれるのが意外と早かったなあ(-_-;)。まあ、その日が来るまで精一杯楽しむことにします。
2011.06.05
コメント(10)
全911件 (911件中 1-50件目)