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書籍の感想です。今回は「暁花薬殿物語5」です。暁花薬殿物語 第五巻(5) (富士見L文庫) [ 佐々木 禎子 ]秋長を失い、信頼できる仲間を減らした帝と千古。入れ替わるように信濃から鬼姫と呼ばれる姫が入内してきます。彼女が仲間なら良いのですが、イマイチ掴みきれません。とはいえ、今まで蹴落とす敵だと思っていた女御たちとの関係が少しずつ良くなっているところが良いね。千古が変わり者と思われているところは相変わらずですが、腹が白いところが好感を持たれるところなのかもしれません。帝の目標が大臣たちを追い落とし、帝と女御たちに政治を取り戻すことというのだから、他の女御ともいがみ合ってはいられません。星宿は良い子ね。明子は最初良い子かもと思ったけど、教養がない上に努力も足りず、意外とめんどくさい子になるかもしれません。ラスト、あれ?これは・・・
2025.11.17
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書籍の感想です。今回は「仕立屋王子の謎解きデザイン帖」です。仕立屋王子の謎解きデザイン帖 [ 栗栖ひよ子 ]念願の大手アパレルブランドに就職できた布川糸。本人はデザイナー志望でしたが、配属は店頭の販売員でした。服飾関係の仕事に就けていることに満足しつつも、デザイナーのへ夢も捨てきれない糸。社内のデザインコンペに応募しても毎年落選し、段々と自信も失いつつありました。そんな時、帰省した実家で亡き祖母のデザイン画を見つけます。糸の祖母はたびたび糸に服を作ってくれていました。その出来栄えはとても着心地良く、着る人のことを良く考えた洋服でした。そのデザイン画の中に未来の糸に向けたまだ未作成のデザイン画があることに気付きます。しかしところどころ掠れていて、読み取れない部分があります。糸は今のモヤモヤした状況を打破するためには、このデザイン画を自分で作り上げることで何か変わるかもと思い、祖母が生前懇意にしていた仕立屋に相談に行くことにしました。そこには祖母がいた頃にいたお祖父ちゃん店主はいませんでしたが、王子と見紛うような美形の男性、紡が待っていたのでした。紡のサポートもあり、デザイン画の謎を解き、洋服を完成させることができた糸は改めて洋服を作る喜びを感じます。そして、紡に頼み込み、仕立屋で働かせて貰うことにしたのでした。2話以降は仕立屋に洋服を作成を依頼してくる方のそのちょっとした違和感からより最適な提案を行う話です。私はコスプレノ話が面白かったです。コスプレしたいので、そのキャラの服を作りたいのに、バックショットの資料がない・・・前面はゲームのキャラらしく派手なのにバックショットは何もないというのもバランスが悪い。依頼者と糸をウンウン悩んでいたところに、紡が出したアドバイスは・・・謎自体は些細なものなのですが、解いた後の終わり方が爽やかで清々しいお話です。
2025.11.15
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書籍の感想です。今回は「いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。」です。いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。 (双葉文庫) [ 標野 凪 ]いつもはひとつの章で一人の方のお話なのですが、今回は5話で5人の人の話でした。睦子さんも含め5人の方が抱える生きにくさ。それは真面目すぎる故だったり、決断できないからだったり、他人の目を気にしすぎだったり。そんな彼女らをドードーの料理は癒してくれるのですが、そろりも生きにくさを感じ始めていました。口コミで人気が広がり、お客様がたくさん来てくれることは良いことなのでしょうが、彼は自分のペースで過ごせないことに段々と辛さが増していき・・・ベーカリーの彼女の決断が一番格好良いです。
2025.11.12
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書籍の感想です。今回は「神様の用心棒 〜うさぎは梅香に酔う〜」です。神様の用心棒 ~うさぎは梅香に酔う~ (マイナビ出版ファン文庫) [ 霜月りつ ]うさぎの月読尊とその用心棒の兎月のお話第3弾です。神使のウサギたちが可愛いです。「ニンジンニンジン」とか言う神使、良いよね。カジリの話は良かったです。怪ノモノを祓う力を持つ是光で今まで祓って来たわけですが、カジリを祓うことができません。では、カジリとは何なのか。死体に柊と鰯を載せておくというのがヒントだったのに最後まで気付きませんでした。「ヨコハマから来た、小さなレディ」という話は怪ノモノも何も出てこないのですが、とても良い話でした。ドルイドの血を引くパーシバルは何度も兎月を助けていますが、ヨコハマから来たリズもパーシバルの姪で同じくドルイドの血を強く残しています。そのため、ツクヨミのことが見えるわけですが、今回の小さな事件の解決には直接は関与しません。しかし、白山姫がツクヨミを見てひざまずく姿は良いよね。パーシバルの計らいも素敵でした。
2025.11.11
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書籍の感想です。今回は「銀座「四宝堂」文房具店」です。銀座「四宝堂」文房具店 [ 上田 健次 ]何度も登録エラーになるとやる気失うよね。小説としてはとても面白く素敵な作品でした。文房具に込められた想い、それにまつわるエピソードが語られますがどれもこれも素敵なお話であり、文房具が繋ぐ思いです。子どもの頃に祖母からプレゼントされた高級万年筆とか、クラブのママからメモしろと渡された手帳とか、部長と副部長の間で交わされる交換日記的な部活の活動記録ノートとか、愛を込めた絵葉書とか、料理人の師匠から教わったメモパッドとか。どれも良いお話でした。
2025.11.10
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書籍の感想です。今回は「悩め医学生 泣くな研修医5」です。悩め医学生 泣くな研修医5 (幻冬舎文庫) [ 中山 祐次郎 ]天野くんが奮闘するシリーズですが、今回は時間を巻き戻して医学生時代ノ話です。研修医の時の話がとても大変だったのですが、読めば医学生も半端なく大変であることがよくわかります。やはり文系の大学生とはまったく違いますね。私は文系の学生だった訳ですが、それこそ寝る間も惜しんで勉強なんて、大学生の時にはまったくやらなかったもんなあ。そう考えると、お医者さんの専門性に対するリスペクトを改めて感じます。それだけ勉強して頑張ったのに、研修医として配属されてすぐはまったく使い物にならないというのだから、すごいものです。入学するのも大変、入学してから医師免許取るのも大変、そして医者になってからも大変な訳です。普通の人とは違う存在なのですね。その中で天野くんはただ暗記するだけじゃなく、医療とは何か、何が自分を突き動かすのかを問い、答えのない問いを考え続けるのです。とても熱くて考えさせられる作品でした。それにしても天野くん、モテナイネwいい人なのに。
2025.11.05
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書籍の感想です。今回は「タタン・タタンの夢」です。タルト・タタンの夢 (創元推理文庫) [ 近藤史恵 ]普段は無口で無愛想なシェフが謎を前にすると鮮やかな推理を展開するというお話です。良くある安楽椅子探偵的な進行なのですが、内容が料理、特にフランス料理にちなんだ謎なので、シェフが思考を発展させて、謎を解き明かす展開は違和感なく読めて良いです。1話は劇団のスターと婚約した男性がお腹を壊した理由は?タルト・タタンというデザートがヒントになっています。他にも不格好なガレット・デ・ロワとか、オッソ・イラティというチーズとかフランス料理にちなんだ謎で楽しいですね。料理も美味しそうだし。ラストの「割り切れないチョコレート」というタイトルのお母さんへの愛に溢れたお話も良いお話でした。
2025.11.03
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