時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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March 24, 2009
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「灼眼のシャナ 13」 (高橋弥七郎:メディアワークス/角川書店)、人間の存在の力を喰らい、世界のバランスを乱す「紅世の徒」(ぐぜのともがら)と、それを阻止しようとするシャナ達フレイムヘイズとの戦いを描いた一連の人気シリーズノ13巻目だ。



 この物語の主人公の一人坂井悠二は人間ではない。既に紅世の徒に存在の力を喰われてしまい、やがてはこの世界に存在したことの痕跡さえ残さずに消えさる運命のトーチと呼ばれるものなのである。ただ普通のトーチと違うのは、どこからか転位してきた、毎日零時に存在の力を回復する宝具「零時迷子」を身に宿していることである。そのようなトーチは、ミステスと呼ばれているのだが、その零時迷子のおかげで今のところ消滅を免れている。

 この悠二の両親に子供ができ悠二は兄になることになった。父親の貫太郎から悠二の出生の際の辛い出来事と自分の名前に込められた思いを聞いた悠二。すでに人間ではない悠二の悲しみと、自分がいなくなってもその子供が両親に残ると知った時の安堵。存在そのものがいつ消滅してもおかしくない悠二の心理がよく描かれている。

 この零時迷子は元々は「約束の二人」と呼ばれたうちの一人ヨーハンのものであり、今は敵に襲われて瀕死となった彼をその中に宿している。彩飄フィレスが恋人を取り戻そうとこの零時迷子に手をかけた時、マージョリー・ドーが数百年にも渡って追い求めていた謎の徒・「銀」の腕が悠二の中から現れフィレスの胸を貫く。さらに、「紅世の徒」の一団である「仮装舞踏会(バル・マスケ)の3人の最高幹部の一人である「頂の座(いただきのくら)」ヘカテーとその護衛役のやはり強力な紅世の王である「嵐蹄」フェコルーが現れ悠二は消滅の危機に。マジョリ―・ドーが戦いの際に唱える「屠殺の即興詩」(術を出す時に使う呪文のようなもの)というのがなんともいいかげんで面白い。例えば「お金は何処に!?」、「置いてきたあ!!」といった具合だ。

 もう一つ面白かったのが、悠二の母親の千草に子供が生まれると知って、シャナが子供の作り方を知りたがり、周りがあたふたしているところ。シャナの契約者で強大な紅世の魔神アラストールも、歴戦のフレイムヘイズ「戦技無双の舞踏姫」ヴィルへルミナもこれにはお手上げだったようだ。

 ところで、このシリーズいつのまにか17巻が出ているようだ。これでまた読まなければならない本が増えてしまうが、積ん読分はたまる一方だし、1日が100時間くらい欲しいものである。

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○「灼眼のシャナ12」の記事は こちら



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Last updated  March 24, 2009 07:09:34 AM
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