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2025年1月22日午後6時開演。『ケインとアベル』記念すべき世界初演公演の初日を観てきました。以下ネタバレも含みますので、これからの観劇を楽しみにされている方は読まないことをおすすめします。まずは、スタッフとキャスト、そして公式の「あらすじ」をあらためて挙げておきます。[ スタッフ] 原作:ジェフリー・アーチャー音楽:フランク・ワイルドホーン歌詞:ネイサン・タイセン編曲:ジェイソン・ハウランド振付:ジェニファー・ウェーバー脚本・演出:ダニエル・ゴールドスタイン出演[キャスト]ウィリアム・ケイン … 松下洸平アベル・ロスノフスキ … 松下優也フロレンティナ … 咲妃みゆザフィア … 知念里奈ケイト・ブルックス … 愛加あゆジョージ・ノヴァク … 上川一哉マシュー・レスター … 植原卓也リチャード・ケイン … 竹内將人ヘンリー・オズボーン … 今拓哉アラン・ロイド … 益岡徹デイヴィス・リロイ … 山口祐一郎飯塚萌木、榎本成志、加藤翔多郎、古賀雄大、咲良、佐渡海斗、島田彩德岡明、富田亜希、中村ひかり、廣瀬喜一、堀部佑介、本田大河、町田睦季萬谷法英、宮内裕衣、宮田佳奈、森下結音、森山大輔、米澤賢人 (五十音順)スウィング磯部杏莉、後藤裕磨有澤奏、小暮大智、髙橋輝、萩原ゆめの、古澤利音、山口亜美菜 (五十音順)[あらすじ]物語は、フロレンティナ(咲妃みゆ)の回想で始まる――。20世紀初頭――ボストンの名家ケイン家に生まれ、銀行家の父の跡継ぎとして祝福された人生を歩むウィリアム・ケイン(松下洸平)。幼くしてタイタニック号の事故で父親を亡くしてしまうも、父のような銀行家になるべく学業に専念し、名門ハーバード大学に入学。卒業後はケイン・アンド・キャボット銀行に取締役として入行する。ウィリアムが生まれた同じ日にポーランドの山奥でヴワデク(のちの、アベル・ロスノフスキ)(松下優也)は生まれ、貧困と劣悪な環境で育ち、やがて戦争によるロシア軍の侵略により孤児となる。度重なる苦難を乗り越えて、アメリカへ渡り、アベル・ロスノフスキと名乗るようになる。その後、アベルはウェイターとして働く中で、持前の頭の良さと忍耐力を発揮。のちに、ホテル王、デイヴィス・リロイ(山口祐一郎)に認められ、ホテル経営に携わるようになる。同じ移民仲間のザフィア(知念里奈)と結婚する。しかし、そんな矢先、ニューヨークが大恐慌に襲われる。株の暴落によりデイヴィス・リロイが非業の死を遂げる。アベルはリロイのホテルへの融資を断ったウィリアムに復讐することを決意。2人は対立を深めていく。[初日感想]このあらすじまでで、1幕が終わる感じでした。アベルがウィリアム・ケインへ復讐を誓うシーンで1幕が終わるであろう!との予想はだいたい当たっておりました。そして・・祐一郎さんファンとして、残念であるとはいえ、ストーリー上は当然ともいえるのですが、祐一郎さん演じるリロイさんも・・・。運命に従い、それなりの登場であります〜( ; ; )祐一郎さん演じるリロイは、イエローブラウン系?のスーツでアベルがボーイとして働くレストランシーンで登場!もちろんあの祐一郎さんですから、若々しく素敵で目立つ存在ではありますし、祐一郎さんらしさ炸裂の台詞などもありますし、リロイ&アベルのデュエットや、リロイのソロ(潮時)もありますが、出番にこだわる方とか、祐一郎さんひとりにしか興味がないわ、という方にとっては1幕に出番が集中するこの作品はすこし厳しいものになるかもしれません。しかし!!作品としては、大きく熱狂をもたらす、熱量に満ちた素晴らしい初演の初日になった、と言えるでしょう。作品に興味がおありの方や、全身全霊で頑張るダブル松下さんたちをはじめ、他のキャストにも興味がある方には、とても面白い見応えのあるエキサイティングなものに仕上がっているでしょう。あらすじだけでなく、原作も読み、NHKで放映された昔のドラマも視聴し、予習済みだったので、リロイの運命も了解ずみですし、最終シーンになって明らかになるある「誤解」(秘密)についても既知でしたし、初日を観ることによっておおきな衝撃を受けることはなく、むしろこの大作をどうこの時間内におさめるのか?それが気になっておりました。そういう比較をしてしまうと、もちろん気になる点はいくつか生じます。アベルが子供のころ、非常に哀しみを受けたシーンや苦労した命がけだったシーンや、大切な腕輪を実の父であるロスノフスキ氏から受け継ぐシーンがありますが、この恩人でもある人とのやりとりやなぜ2人が実の親子と分かったか?2人のそれまでの絆の元になる部分が省かれているため、腕輪をもらうシーンが唐突にも思えます。恩人と言えばアベルの養父母となった2人も原作では笑う男のウルシユスのように慈しみを持って育ててくれて、その点も仕方ないとはいえ駆け足な感じですね。というか、時間に限りがあるゆえに(ミュージカルなので、素敵なソロやデュエットなどでの表現が中心にもなる)ささっと次のシーンに移行してしまう、という点は仕方ないのかな。まあ、レミゼのような歌で繋ぐタイプでは無いので、台詞のやりとりもかなり多く、ストレートプレイのような小気味よさも味わえるので、それは良い点かもしれません。また、ケインが子供の時から父親に投資を教わり、自分でも工夫して希少なマッチ箱を集めて売りお小遣いを増やしていたなどのエピソードも、実はとても面白い部分ですし、ある意味、要部分にも繋がる〜何に投資すべきかの目、銀行は理想的にどうあるべきなのか、広い視点、人間性を含め生きていくための直感が養われた〜基盤にもなりますし、もう少し描いて欲しいかな〜(時間的に難しいですけどね)。逆に原作にくらべて、わかりやすい時系列にするために工夫された点もあり、たとえば、フロレンティナ(アベルの娘)である咲妃みゆさん。は、本来ならばずっとあとになる出番ですが、空き時間?をうまく利用して(笑)冒頭から、ナレータとして、物語を映像つきで進めていく役としてうまく起用していて、話はうまく整理されつつ、進みます。咲妃さんのファンならば、とても喜ばしいといえる活躍ぶりですね。このアルバム映像がまた実によく作られていて、ノスタルジックでクラシカルで素敵です。ダブル松下さんの起用ということで、話題になっていましたが、このおふたりのファンであれば、間違いなく大満足でしょう。ケインの松下洸平さんは、ノーブルでかたくなな生真面目さが似合ってた。アベルの松下優也さんは、ぎらぎらした思いを内に秘めて、でも本当はすごく頭がいいことがよくわかる!これも似合ってた!最初から自信に満ち溢れてますね。(ドラマバージョンのアベルは最初は割とおどおどしていて、だんだん自信がでてくるので)それぞれに心理の吐露もあり、本来であれば(原作ならば)交わっていないはずのシーンでも、生舞台、という利点をいかして、うまく、同じ舞台上に存在させる。なかなか、うまくできていますし、ワイルドホーン氏のダイナミックな音楽をいかした劇的なシーンや、ダンサブルなシーンがたくさんあります。2人の松下さんたちも結構踊るんですね!クラシカルな衣装やハットもとてもお似合いで素敵です。音響だけでなく、照明も工夫があり、ケイン側はブルー、アベル側はレッド、というように色わけをうまく利用して、対決を表現していて、効果的です。バルジャンとジャベールでは無いけれど、男同士の対決、もどかしさもはらみ、サスペンスフルで良き!アベルの生涯の友ジョージ役の上川一哉さんも大活躍!ケインの学友であり同士であるマシューレスターの植原卓也さん。ふふふ。けっこう大変かな。それぞれの妻たちの心理描写もきちんと描かれています。(女同士のデュエットもあり)ケインの母の2番目の夫である、今さん(ヘンリー)は結構な嫌な奴なのですが〜笑、原作ではねちっこく、かなりの存在感のある役です。この舞台でも、まあ存在感はそれなり・・・ですけど、ケインのヘンリーに向ける憎悪に関しては、原作やドラマよりあっさりめと描かれていたように感じました。アランロイド役の益岡さん、祐さんより少し歳上かな?と思ってたら、なんと同学年みたい。背も181とお高いのね。役所をしっかり押さえてました。初演のころもモーツァルト!ではないけれど、この「ケインとアベル」も箱のモチーフを多用しており、その上での演技も結構あるため、案外1階席超前方よりは、2階席、3階席のほうが、全体がよくみえて、見やすいかも?(アメリカに渡る船のシーンなど、まさにその箱の上なので、1階前方だと、見上げる形になり相当首が疲れるかも?3人の鼻の孔はよくみえるけれど・・💦)ただ、その箱たちの移動は完全ある「人力」であり、しかも、黒子ではないので、動かすスタッフたちがぜんぶ丸見えです。移動のタイミングによっては、ちょっとハラハラするようなところも、無いとはいえないかも・・💦子役ちゃんたちも登場しますが、思っていたより子役ちゃんシーンは短かったです。といっても子役ちゃんたちも、その後もアンサンブルさんとしてちゃんと「アルバイト」してます。女性たちが強いぞ!という感想の方もいらっしゃるかもしれません。うん、確かにザフイアやケイトのシーン多めかも。知念さん、とっても演技も歌も大人っぽさや余裕、頼もしさが出てきて、昔とは変わりましたね。全体的に意外なシーンで、くすっと笑えるところもあったりしてね。松下洸平さん、松下優也さん、ほんとにどのシーンも全身全霊でアタックしてます!これは応援したくなります。お稽古場レポをしてくださった竹内さん(ケインの息子リチャード)もほんと汗かきかき・・といった頑張り具合に拍手!(笑)さてさて・・祐一郎さん演じるリロイについては、まだ初日を終えたばかりなので、詳しいことは今は控えておきます。ざっといえば、1幕で、アベルの運命を変えることになる、ホテルでのアベルのウェイターシーンでは、リロイとその娘メラニー(中村ひかりさん)はテーブルで、素敵な音楽、ダンスを背景に、ゆっくり食事をとりますので、そこはファンとしては眼福なシーンではあるでしょう。一応「ソロ」のような曲もあることにありますし、アベルとのちょっとした掛け合い的な「デュエット」・・もあることにはあります・・・が・・。(舞台にいらっしゃる時間でいえば、キングダムの王騎さまや、王家の紋章のイムホテップよりは長いかも? ただし・・・うーん・・・ちょっとフクザツな気持ち・・💦)本来ならば、休憩も含めて3時間ですが、世界初演の初日ということで、製作側のスタッフさんたちも1階席で観劇していらっしゃり、カーテンコールでは通訳つきで彼らの登場・挨拶がありましたので、15分くらい押しました。ダブル松下さんたちの大役を終えたばかりの生のお声もご挨拶で聴けましたので、彼らのファンたちはヒューヒュー盛り上がりかなりの熱狂となりました。ご挨拶は、まだまだこれから進化していきます!伸びしろが大いにありますので、乞うご期待!!ということでした。グッズもいろいろあったようですが、あまりじっくり観る時間もなく、なにもチェックできず終わってしまいました。祐一郎さんはカテコにはもちろんいらっしゃいますが、とても満足げ(こういう世界初演の若者が活躍する大作に出演できたという喜びでしょうか?)な表情にみえました。今回は遠い席でしたが、次回はもうすこし前方なので、じっくりいろいろと観察してこようと思っています。曲たちはワイルドホーンの世界炸裂!!なので、ドラマチックな音色に一緒に心臓舞い上がります!ちなみにオケ(というかバンド?)は、舞台奥で演奏されています。追記:★初日カテコ映像(YouTube)はこちら。★エンタステージ ケインとアベル、初日開幕記念レポはこちら。
2025.01.23
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本日いよいよ渋谷の東急シアターオーブにて初日を迎えるミュージカル『ケインとアベル』上演時間についてメモメモ。【上演時間】(予定) 1/22更新 1 幕 85分 休憩 25分 2 幕 70分 合計 3時間 ※ホワイエ開場は開演の1時間前(客席開場は45分前)予定です。との事です。ご挨拶がある時は少し伸びる可能性もありますね。楽しみ〜ドキドキ💓しながら観て参ります。
2025.01.22
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謹賀新年~といってももう年が明けてからだいぶ経ってしまいました。素晴らしかったこと、わくわくすること、心騒ぐこと、しんみりすること、懐かしいこと・・色々なことがたくさんあった一年が終わり、新しい年の幕開けです。誰にとっても1年の始まりは人生の再スタート(リセット可能!)でもありますね!今年はバタバタせず、もう少し落ち着いて自分の生活を見つめなおしていきたいと思っています。あまり頻繁に更新できませんが、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。<2024年~舞台・コンサート関連メモ>【1月】★Yuichiro&Friends -Singing! Talking! Not Dancing!-(シアタークリエ)複数回🎶出演:山口祐一郎ゲスト:大塚千弘、今拓哉、涼風真世、平方元基、平野綾、保坂知寿、吉野圭吾演出:山田和也祐一郎さんと愉しいゲストたちの作り出す夢のような1か月でした~☆彡★劇団四季『ウィキッド』四季劇場秋〜竹芝中山理沙(グリンダ)、三井莉穂(エルファバ)、若奈まりえ(ネッサローズ)、秋本みな子(マダムモリブル)、富永雄翔(フィエロ)、緒方隆成(ボック)、田辺容(デイラモンド教授)、飯野おさみ(オズの魔法使い)他【2月】★海宝直人コンサート『Attention Please 2』複数回🎶海宝さんと愉しいゲストたちの作り出す夢のような時間でした~🎵【3月】★バッハ『マタイ受難曲』(第一生命ホール)★『Come From Away』(日生劇場)キャスト安蘭けい 石川 禅 浦井健治 加藤和樹咲妃みゆ シルビア・グラブ 田代万里生 橋本さとし 濱田めぐみ 森 公美子 柚希礼音 吉原光夫 スタンバイ:上條 駿 栗山絵美 湊 陽奈 安福 毅★ The Party in PARCO 劇場(PART 2)森崎ウィン 〈日替わりキャスト〉田代万里生、中川晃教 【4月】★カトリック山手教会コンサート【5月】★『この世界の片隅に』音楽:アンジェラ・アキ海宝直人さん、大原櫻子さんの回【6月】★LE VELVETS コンサート(シュガーさん他)(大田区民ホールアプリコ)★石丸幹二オーケストラコンサート(池袋 東京芸術劇場コンサートホール)【7月】★『モダンミリー』(シアタークリエ)出演:朝夏まなと 田代万里生 廣瀬友祐 夢咲ねね 大山真志 土居裕子 一路真輝入絵加奈子 安倍康律その他★劇団四季『ゴースト&レディ』萩原グレイ&谷原フローの回他に野中万寿夫、岡村美南、寺元健一郎、ほか。【8月】★『ライムライト』(シアタークリエ)石丸幹二 朝月希和 太田基裕 植本純米吉野圭吾 保坂知寿、他★劇団四季『ゴースト&レディ』萩原グレイ&真瀬フローの回他に野中万寿夫、寺元健一郎、宮田愛、鳥原ゆきみなど。★ミュージカル『モーツァルト!』(古川雄大、香寿たつき)(帝国劇場)【9月】★ミュージカル『モーツァルト!』(古川雄大、香寿たつき)(京本大我、涼風真世)(帝国劇場)★『ファンレター』(シアタークリエ)演出:栗山民也出演:海宝直人、木下晴香、木内健人、斎藤准一郎、常川藍里、畑中竜也、浦井健治、大鷹明良(声の出演)【10月】★シュガーさん(佐藤隆紀さん)ソロコンサート(初台。オペラシティコンサートホール)ゲスト 野口五郎【11月】★劇団四季『ゴースト&レディ』萩原グレイ&谷原フローの回 (配信)★ミュージカル『モーツァルト!』(京本大我、香寿たつき)(古川雄大、涼風真世)(博多座)(配信)【12月】★藤沢市民オペラ『魔笛』★ベートーヴェン第九演奏会(ウエスタ川越)★ミュージカル『レ・ミゼラブル』(プレビュー公演)(飯田、小野田、小林、生田、六角、森、他)★バッハ『クリスマスオラトリオ』(杉並公会堂)★『天保12年のシェークスピア』(日生劇場) 一言でいえば・・「浦井さんと大貫さんが超かっこよかった!!!」(笑)(語彙が足りない)ふうかさんと浦井くんを観ていると、デスノートが観たくなってきました。さて、あまりにも忙しくてまともに感想もかけていませんし、観劇回数もだいぶ以前より落ち着いてきたかと思います。チケット代も大きく上がり、結構観るものを厳選するようになりました。つまり余程そそられないと劇場に足が向かないのです。好きな俳優さんが出ていても、あまりリピートする金銭的・時間的余裕もないので、今年もこんなペースになるでしょうか・・。新作の『ケインとアベル』は祐一郎さんの出番はまだわかりませんが・・、出演者の意気込みを聞いているとやはり何回か観に行きたくなりますし、祐伯爵ラストになるかも?のヴァンパイアも東京公演だけになりますが、何回かは観に行きたいとは思っています。でも今年はいろいろとまた忙しい年になりそうなので、それぞれにあまり通うことはできないと思います。たくさん通うであろう、熱心な祐友さんたちから、レポのおすそ分けをいただくことになりそうです💦帝劇のコンサート(THE BEST)は残念ながら劇場には行けそうにないので、配信で(常識的な価格設定であれば・・)観ることになりそうです。
2025.01.07
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