「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2022.03.14
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カテゴリ: 美術館・博物館
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​フェルエールの代表作『手紙を読む青衣の女』を鑑賞するポイントを・・・7つ抑えて起きましょう手書きハート

​​​ ヨハネス・フェルメール
​Johannes Vermeer​

Woman Reading a Letter

Woman in Blue Reading a Letter


oil on canvas,c.1663

46.6cmx39.1cm

『青衣の女』 1663年​頃

​(手紙を読む青衣の女)​


油彩 カンヴァス 

オランダ「アムステルダム国立美術館」所蔵。

ヨハネス・フェルメール
Johannes Vermeer
(1632-1675)


1632年10月31日?〜1675年12月15日?(43歳没)

 Jan van der Meer van Delft
ヤン・ファン・メール・ファン・デルフト

オランダ(ネーデルランド共和国)の画家。



フェルメールの現存作品は32点〜37?点と希少である。


​​​ 代表作『手紙を読む青衣の女』鑑賞ポイント! ​​​


鑑賞のポイント1. ​ オランダは ​「地図製作の先進国」​​


16世紀〜17世紀、ヨーロッパの7割以上が

建造されたと言われるオランダ。

「地理学」 も発達し、

最新の地図が制作されるようになった。


また、市民の識字率も高かったため、

印刷業も発達。

見た目にも美しい地図が制作され、

室内の装飾 としても好まれた。


画中に描かれているのは

フェルメールが所蔵していた

ネーデルラントの地図で、

(現在のオランダとベルギーの一部)

ほかの作品にも登場する。


『兵士と笑う娘』

こうした細密な地図を描くことによって、

高い技量をアピール する意図もあった


鑑賞のポイント2.  ぐっと進歩した「画面の構成」​

『手紙を読む青衣の女』

フェルメールが7〜8年前に同じ主題で描いた

『窓辺で手紙を読む女』 と比較すると、

(近景にカーテンを置いたり遠近表現を小道具に頼っている)



構図がシンプルになり、

服装や小道具を簡素にすることで、

色彩の明暗が強調され、

遠近は光と影で表現されている。

フェルメール独特の

静かで落ち着いた室内画は、

この光と影の表現によって完成された。



鑑賞のポイント3. ​なぜ「静謐な」日常を描いたのか?​

当時のオランダでは・・・

日々の暮らしのなかに神の意志や警告、

戒めがあると考えられていた。


そのため市民は、

黄金時代の豊かさを、

神の賜物と考えて享受する一方で、

快楽に溺れる危うさも意識していた。


ありふれた日常を絵にしたフェルメールも、

あえてにぎやかな場面を選ばず、

静謐な空間を描くことによって、

オランダ人のそうした考え方を

示そうとしたとも考えられる。


鑑賞のポイント4. ​手紙が読める「知的な女性」​


14世紀〜15世紀、とくにネーデルランドでは、

祈祷書の黙読が女性にいち早く広まった。


これ以降、教会の外、たとえば自室で過ごす

プライベートな時間にも書物を読む習慣ができ、

女性の識字率が向上。


オランダでは、

印刷業の発達にともない書物の流通も盛んで、

とくに知的な女性が多かった。


鑑賞のポイント5.

​たっぷりした「 スカートの着こなし」 が流行していた。​

19世紀の画家: ゴッホ がこの絵を・・・

「手紙を読む身重の女性」 と日記に書いているように、

大きく膨らんだ女性のお腹は、

妊婦のようにも見えるが、

これは、 当時流行していた着こなしだった という説も。


当時ヨーロッパで好まれていた

スペイン風のコルセットは、

オランダではすでに廃れており、

女性たちは、

厚手の綿の入った腰上げまでのスカートを

ゆったりとはいていたからだ。



鑑賞のポイント6.  ​17世紀に流行した「オランダ家具」​


造船業が盛んだった17世紀のオランダでは、

木材加工の技術も高く、


これを活用した木製の家具は、

シンプルな設計ながら、

しっかりとした作りで、

ヨーロッパで人気を博していたと言う。


だが、家具の実物はほとんど残っていないため、

絵画に描かれたテーブルや椅子が

当時を知る手がかりになっている。

この張りの椅子は、

『音楽の稽古』 などにも描かれたもの。


鑑賞のポイント7. ​修復で蘇った「フェルメール・ブルー」

​​2010年〜2011年に行われた​修復によって、

変色した表面のワニスが払われたため、

フェルメールが描いた当時に近い

「フェルメール・ブルー」 が再現された


さらに、椅子に打たれた留め具の

光の表現が見えるようになっただけでなく、

かつての補修で描き換えられてしまっていた

手前にある椅子の脚も、

本来の形に戻された。



17世紀にオランダ東インド会社を通じて、

デルフトに伝わった磁器(デルフト焼き)も、

フェルメール・ブルーを思わせる青が特色 手書きハート



(参考文献:朝日新聞出版/フェルエールへの招待より)
(写真撮影:ほしのきらり)

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最終更新日  2022.03.14 00:10:10
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