inti-solのブログ

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2024.10.21
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遭難が日本一多い山は富士山ではなく「高尾山」 標高599メートル「下りの山道」に潜むホントの危険

記者が高尾山を訪れた日は好天に恵まれ、平日にもかかわらず、山頂は大勢の人で賑わっていた。親子連れや高齢者のグループ、外国人観光客がのんびりとくつろぎ、弁当を広げて缶ビールを飲んでいる人もいる。
だが、このすぐ近くに危険は潜んでいる。
山頂直下の登山道「4号路」の分岐では、50代くらいの夫婦が街を散歩するような軽装で、女性はロングスカートにハンドバッグを持っていた。その先は急な下りだが、夫婦は森の小道を進んでいった。
高尾山は山頂までは「1号路」と呼ばれる舗装された道を登る。だが、下りの登山道の分岐に、山道があるのだ。
さらに、4号路をしばらく歩けば、「転落事故あり」の標識が立っている。その脇を20代くらいのカップルが通り過ぎていく。ジーンズとシャツ。やはり、いわゆる普段着だ。その直後、女性が「わっ!」と声を上げた。湿った岩に足を滑らせたのだった。
4号路ではたびたび滑落事故が発生し、亡くなった人もいる。
東京都心から高尾山登山口までは電車で1時間ほど。2007年、京王線高尾山口駅の一般乗降客は約240万人だったが、わずか2年後には300万人を突破した。外国人の姿も目立つ。
警察庁によると、23年、山岳遭難者が最も多かったのは高尾山(133人)で、2番目が富士山(97人)だった。同年、高尾警察署管内で発生した遭難は約110件。21年は約70件。2年で57%も増加した。
背景には高尾山を「山」ではなく、「観光地」として訪れる人が増えたことがある。ベビーカーやスーツケースを押して登る人までいるという。
登山口からケーブルカーやリフトを使えば、8合目付近まで行ける。そこから舗装された道と薬王院の石段を登れば、山頂まで約40分(「1号路」経由の場合)。気軽さからスニーカーで登る人も多いようだ。サンダルや厚底靴の人もいた。(以下略)

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なるほどね、高尾山が日本一遭難者の多い山であることは知りませんでした。ただ、登山者数を考えれば、それも当然でしょう。記事によれば現在の高尾山口駅一般乗降客は300万人とのことですが、その全員が高尾山に登るとは限らないようにも思いますが、検索したところ、高尾山の登山者数はそれに近い260万人前後と推計されているようです。一方、富士山の入山者数は20~25万人ですから、10倍以上の開きがあります。
だから、遭難が日本一多いと言っても、遭難の発生確率で言えば、富士山の1割より少し多い、程度にしかなりません。
ちなみに、私も高尾山で救急車の出動に複数回遭遇したことがあります。他では見ない軽自動車の救急車が、消防庁のバイク2台に先導されて登っていきます。秋の紅葉シーズンだったと思いますが、大混雑の表参道をかき分けるように救急車が登ってきた来たのにすれ違ったことがありました。
かくいう私自身、高尾山ではありませんが、それと大同小異のレベルの山(御岳山)でこけて骨折した前科があるので、他人の遭難のことはあまり同行は言えませんが。

なお、本筋とは離れたところで、この記事にはちょっと違和感があります。
「高尾山は山頂までは「1号路」と呼ばれる舗装された道を登る。」この部分です。誰が登りは1号路を登るなんて決めたの?
わたしは高尾山に登るときに1号路を登ったことは、ほとんどありません。だいたい、途中まで1号路(表参道)を登って、分岐点から、2号路→3号路を登って山頂を超えて城山手前の一丁平辺りまで行って笛を吹いて、引き返して4号路→2号路→1号路を下る、あるいはその逆ルートが多く、6号路あるいは稲荷山コースで登ることもあります。そもそも、6号路は現在一方通行ルートとされており、登りにしか使うことができません。

正直なところを言えば4号路だろうが3号路だろうが、山頂より先の陣馬山までの縦走路だろうが「登山」という尺度で見れば、すべて初心者コースです。もちろん、そもそも登山道ですらない舗装道路の表参道に比べれば、初心者コースでも一応は登山道ではありますが。


※実は私自身、20代の頃は、Gパンに登山靴といういで立ちで北アルプスの山々に何回か登ったことがあります。登山に適した服装を色々調べ、雪山に登り始める前にGパンで山に行くのはやめましたが。

それから、表参道は登山道ですらないと書きましたが、舗装道路としては斜度はとんでもなく高い部類なので、引用記事の「弁当を広げて缶ビールを飲んでいる人もいる。」というのも、まあまあリスクはあります。缶ビールの1本や2本なら大丈夫でしょうが、酔いを感じるレベルになると、舗装道路とはいえ、あの斜度では下りで滑る転ぶのリスクは結構あります(といいつつ、私も山頂で飲んだことは皆無ではありませんが)。また、ロングスカート、サンダル、厚底靴(当然パンプスも)は、表参道であっても、下りの斜度とそれが結構な距離続くことを考えると、あまり推奨はできかねます。もっとも、下りもケーブルカーで下る前提なら、「それもあり」と思いますが。

ちなみに、紅葉シーズンの土日は、ほとんどの人が、ケーブルカーより自分で歩く方が下りは圧倒的に早いはずです。乗車待ちの行列に並んでいる間に、下に着いてしまうからです。
私の場合、混雑時だと登りでもケーブルカーより速いです。私の場合、ケーブルカーの山麓駅(に隣接する登山口)から珍重駅まで、登りで20分程度、下りは10分程度で歩けます。
高尾山口駅から山頂までのコースタイムも、以前は40分くらいでしたが、最近は都市とともに脚力が落ち、1時間以上かかってしまうようになりました。

いずれにしても、初心者コースであっても山は山なので、歩きやすい(かつ、多少は汚れてもよい)服装と靴は必須であると思います。





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最終更新日  2024.10.22 00:06:26
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