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2006.12.25
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カテゴリ: 個別銘柄

100円ショップのセリアの分析、第3回目です。第1回、第2回は「過去」の中心に分析していきましたが、今回は「現在」の分析ということで、四半期決算を中心に見ていきたいと思います。

3.四半期決算の分析

(1)四半期ごとの売上高の偏り

セリアは03年9月に上場した関係から、04.3月期3Qより四半期決算を行っています。この時点から現在までの四半期P/Lより各Q(四半期)の売上高をグラフ化してみました。

QPL1.gif

注)04.3月期の1Q及び2Qは04.3月期中間売上高÷2で代用しています。

グラフからは、3Q(10~12月)に売上が高くなる傾向が読み取れます。100円ショップにも「年末商戦」あるいは「クリスマス商戦」が存在するようです。実際、四季報2007年第1集にも「年末商戦順調なら増額も」というコメントが入っています。

(2)四半期ごと粗利益率&販管費率

QPL2.gif

すでに分析(1)で粗利益率が上昇している傾向については述べましたが、07.3月期にもその傾向は継続しています。07.3月期2Qには40%に迫る数値を叩き出しました。例えば前期実績でキャンドゥは35.0%、ワッツは36.9%ですから、3~4%も高い数値です。薄利多売のこの業界においてこの差は大きいように思います。

販管費率は粗利益率ほど顕著な傾向は出ていませんが、少なくとも大きな上昇は見られないようです。すなわち、粗利益率の改善の分だけ営業利益率が上がることになります。

3Qは売上が増える四半期ですので、相対的に販管費率も毎年下がる傾向が見られます。

今後、販管費率が抑えられれば四季報どおり、業績の上ブレが期待できそうです。今期の業績予想については後ほど数字で確かめてみたいと思います。

(3)月次売上高動向と売上高予測

次に今期の月次売上高動向です。

Getuji.GIF

既存店売上高は100%をやや下回るペースで推移しています。意外と健闘しているようにも見えますが、不採算店の撤退をある程度行っての数値ですから、ある程度の数字は出てしかるべきで、予断を許さない状態です。

「全店売上高の前年比%」と「昨年度の四半期売上高」を用いて今期の四半期売上高を推測することができます(表中「売上予測」)。2Qまでの実際の売上高との比較では、誤差が0.2%以下とかなり正確に予測できています。

なお、以前の記事で書いた「月次情報から売上高を予測する( 前編 )( 後編 )」で紹介した正確に売上高を予測する方法は、2年間の月次情報が揃ってないのでセリアには不可能です。

3Qについては12月の月次報告待ちですが、10、11月の前年比%から売上高を予測すると15,782百万円になります。

この値を用いると、現在の会社発表の通期売上高予想 60,000百万円を達成するために必要な4Q売上高は、表の値を使って以下の通りとなります。

60,000-(14,474+14,147+15,782)=15,597 (百万円)

前期の4Q売上高が13,359百万円でしたから、全店売上高で15,597÷13,359=116.8%という数字が4Qに要求される計算です。

11月までの全店売上高前年比からは少し高いハードルのように思えますが、06.3月期の4Qは05.3月期の4Qと比べてもやや売上不振の四半期だったようです。07年1月の月次動向である程度のメドが立つと思われます。

参考)06.3月期の月次動向

(単位:%) 05/04 05/05 05/06 05/07 05/08 05/09 05/10 05/11 05/12 06/01 06/02 06/03
全店 119.4% 118.3% 116.5% 118.6% 115.2% 109.1% 114.3% 113.7% 108.9% 105.4% 109.8% 105.0%
既存店 104.7% 103.6% 102.7% 104.9% 99.7% 97.3% 99.3% 99.0% 96.4% 93.9% 98.7%

97.0%

(4)平均日販の算出

(4)平均日販の算出

以上の情報には実は、店舗数の影響が考慮されていません。店舗数が増えれば売上も当然増えますし、利益も増えます。しかし儲からない店舗をいくら出店しても無意味であるばかりか、企業価値の観点から行くとマイナスでさえあります。

「ROIC-WACC<0となるような投資をしたら、成長は企業価値を破壊する」です。

その意味でも、「個々の店舗を見て果たして儲かっているのか」を分析することは重要です。また、業績予想をする上でも必須のデータとなります。

以上の観点から

1店舗あたりの平均日販=全店売上高÷全店営業日数

を算出することとします。

全店営業日数を正確に算出するためには、各新店舗の開店日を知る必要がありますが、セリアの場合直近数ヶ月間しかオープン日情報を提供していません。

また、店舗数も四半期決算に合わせて発表しているだけですので、やや誤差が生じてしまいますが仕方がありません。

一定の仮定のもと、各四半期の1店舗あたり日販を算出した結果、下の表のようになりました。表中ではまだ決算発表のされていない07.3月期3Q及び4Qについても推定値を掲載しています。

なお、表中の数値のうち、赤字のものは独自の仮定値あるいは推定値ですのでご注意願います。

Nippan.gif

置いた仮定は以下の通りです。

・04.3月期3Q末の店舗数は2Q末及び4Q末の店舗数の平均で代用。

・07.3月期3Qの店舗増を10と仮定(HPより27店出店は確認。退店数は不明)。

・07.3月期4Qの店舗増は0と仮定。

・過去の比率より、07.3月期4Q売上高は3Q売上高の90.4%と仮定。

以上の仮定通りにことが進むとすると、今期4Qの売上高は表のように14,038百万円となります。

この場合、通期売上高は58,441百万円となり約2.6%の未達となりそうです。

次に利益の予測をしてみます。

まず粗利益率ですが、既述の通り改善が明らかです。ここは保守的に見るために前期並みの値(3Qで38.8%、4Qで38.4%)を採用します。

次に販管費率です。

今期3Qは日販で06.3月期3Qを上回っていますから前期並みの32.3%くらいの値は取ってきそうです。

4Qについても、前期4Qは日販からも月次からも売れてない四半期だったようで、36.8%という値は通常値から比べると高いのではないかと思われます。

以上のことから、3Qの販管比率32.3%(06.3月期並)、4Qの販管費率35.1%(05.3月期並)としても良さそうですが、まだ販管費率の圧縮は粗利益率の向上ほどはっきりした傾向ではなさそうなので(また、売上にも大変左右されます)、05.3月期と06.3月期の平均を採用することとします。

 07.3月期3Q 33.0%、4Q 35.9%

すると最終的に、今期の業績予想(経常利益まで)は以下の通りとなります。

TuukiYosou.GIF

やはり、若干の未達です。

ただし、前提となる数値次第で結果はぶれてきます。やはり、月次動向次第でしょうか。

12月が10、11月並で、1月が105%程度だと予想数値に近づいてくると思います。

これ以上だと、上ブレです。

また、3Q決算での販管費率にも注目です。

第3回目は、以上で終わります。

参考情報)

06.3月期4Qの売上が相対的に悪かった理由は、降雪によるもののようです。
06/2/7の会社発表資料 によると、12月と1月に影響が出た模様で、売上の下方修正をしています。2月以降の影響は不明です。

同時に、販管費の圧縮により利益は上方修正していますので、上記のRetriever業績予想における販管費率の設定は、やはり保守的であると言えると思います。






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最終更新日  2006.12.25 17:52:13
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