今日のまとめ
ブラジル
ブラジルの2月の製造業購買担当者指数は52.5でした。これは1月の53.2から悪化したことを意味します。

内訳を見ると生産は2月も拡大しており、これで過去6カ月連続して拡大したことになります。国内景気の拡大がその背景にあります。新規輸出受注は3カ月連続して拡大しました。雇用は今月も拡大しました。仕入れコストは若干上昇しており、メーカーはその一部を顧客に転嫁することに成功しています。
ロシア
ロシアの2月の製造業購買担当者指数は1月と同じの52.0でした。

新規受注は2月も拡大しました。これで17カ月連続して新規受注が拡大したことになります。ロシア国内からの受注が活発な半面、新規輸出受注は冴えませんでした。生産は少し拡大していますがそのペースは鈍化しています。在庫は拡充されています。その半面、雇用は4カ月連続で減少しました。
インド
インドの2月の製造業購買担当者指数は54.2でした。これは1月の53.2からリバウンドしたことを意味します。

新規受注は好調です。雇用は若干拡大しています。素材価格の値上がりで仕入れコストは上昇しており、インフレのペースは加速しています。
中国
中国の2月の製造業購買担当者指数は50.4でした。これは1月の52.3から鈍化したことを意味します。

生産は過去4カ月連続して拡大しています。新規受注もしっかりしており過去5カ月連続して拡大しました。新規輸出受注も拡大しているのですがその拡大幅は小さかったです。雇用は横ばいでした。納品に要する日数は短くなっており、これは9月以来の出来事です。仕入れコストは過去5カ月連続して上昇しています。
まとめ
BRICsの製造業購買担当者指数は全体として2月も好調でした。しかし中国やブラジルといった市況的な色彩の強い国では数字は少し悪化しています。これは中国経済の景気循環的(シクリカル)な改善が、早くも一巡してしまった可能性を示唆しています。春節の特別要因が働いている期間を終えても、数字の暗転が続くかどうかがカギになると思います。
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