Der Nakajistil

Der Nakajistil

2005.07.27
XML
カテゴリ: 音楽紀行
トーマス教会


J.S.バッハゆかりの教会として知られているが、バッハ以外にも1789年にはモーツァルトがここでオルガンを演奏し、1841年にはメンデルスゾーンがここでバッハ「マタイ受難曲」の再演を行っている。

この教会も最初はロマネスク様式で建てはじめ、1355年からゴシック様式へ建て替えられている。1539年にプロテスタントの教会となった。

19世紀になると当時の流行であったネオゴシックの影響を受けて、特に内装において大幅に改築された。この時にバッハがいた時代の装備はすべて取り除かれてしまった。


バッハ像
中学校の音楽史の授業でJ.S.バッハの生涯はワイマール、ケーテン、ライプツィヒの3つの時代に分かれると習った。

バッハがここライプツィヒのトーマス教会に就任していたのは1723年から1750年の間ということである。

なお、このバッハ像であるが、地球の歩き方によれば上着の左ポケットの中身が出ているのは金がないことをアピールしているとのこと。(写真右下端)

またこの写真ではわかりにくいが、ベストの第2ボタンが外れている。これも同書によれば指揮棒をしまいやすくするためのものという説があるそうだ。


バッハオルガン
この写真のオルガンはバッハの曲を演奏するために新しく作られたもので、「バッハ・オルガン」と呼ばれている。



このオルガンは18世紀の中部ドイツのオルガン構造をもとに実際にバッハが弾いていたオルガンの構造を参考にしたりして作られているそうである。

シュヴァイツァー博士は近代オルガンの大型化に反対し、昔のオルガンの音を愛したという話だが、このオルガンはそういう音なのであろう。しかし今回は残念ながら音を聞くことはできなかった。


ザウアーオルガン
この教会にはもうひとつメインのオルガンがある。西側二階席にある1ロマンティックオルガンで、1889年ヴィルヘルム・ザウアーによって製作された。

バッハオルガンが設置される前は北側にアレキサンダー・シューケのオルガンがあったが、1999年にフュルステンヴァルデの聖マリア聖堂に移されたとのこと。


聖歌隊席
バッハはこの写真の聖歌隊席でトーマス教会少年合唱団を指揮していた。バッハの時代は54人いた合唱団も現在は100人いるそうである。この合唱団は毎週バッハの作品を保存の意味で演奏する義務があるとのこと。

両側にかかっている肖像画は歴代のライピツィヒ市教区監督のものである。
真中にあるブロンズ板の下にはバッハの遺骸が横たわっている。

バッハの遺骸はもともとヨハネス教会にあったが、戦災で破壊されたために、ここに移されてきた。


古楽器
現在この教会にある備品でバッハの時代のものはほとんど残っていない。

あるのは説教壇向かいにある十字架像といくつかの弦楽器、ティンパニだけである。これらの楽器は聖歌隊席横にある聖具室に展示されている。

しかしとても暗かったので、ピンボケになることは覚悟の上だった。案の定、ピンボケになってしまった。よーく見るとヴァイオリンなどが見えるのがお分かりだろうか・・・



辻楽師


写真のフルートのあとにヴァイオリン、ヴィオラのデュオがあった。

しかし・・・どちらも曲目がなぜかモーツァルトだった!!それはバッハに対する敬意なのだろうか。それとも・・・


バッハ博物館
バッハ博物館はトーマス教会の向かいにある。
写真左側は楽譜屋で、右側がバッハ博物館である。
閉鎖中の楽器博物館から避難してきた楽器も一部ここに来ている。



中に展示されている楽器はバッハ時代のものであるが、特に珍しいというものはなかった。他の楽器博物館でも置いているようなものである。ただオーディオ装置でそれらの音を聞くことができるようになっているは他の博物館と異なるところである。


マウスパッド
展示の中心は楽器というより、数多くの手書き楽譜だった。これらを見て思ったのは、バッハは結構楽譜をきれいに書くということだった。

去年ボンのベートーヴェンハウスに行って見たベートーヴェンの自筆楽譜はとても読めたものではなかった。「エリーゼのために」など、編集者が理論的推測から清書したとしか思えないほどである。それを考えると、バッハの楽譜はそのままでもとりあえず「初見」できないことはない感じである。とりあえず土産に自筆楽譜のマウスパッドを買った。



経過時間 13日 7時間 14分経過
吸った煙草 0
吸わなかった煙草 133本
浮いた煙草代 26ユーロ
延びた寿命 11時間 5分





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.07.28 05:59:50
コメント(12) | コメントを書く
[音楽紀行] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Archives

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07

Comments

なっぴー@ Re:ハンブルグかハンブルクか(09/27) ハンブルガーって言うじゃん。 だったらハ…
背番号のないエース0829 @ Re:ベルリン 映画「風の電話」に、上記の内容について…
那須野@ Re:調律師と耳の良さ(08/26) 僕もヘッドフォンは大嫌いです しかしそ…
まつかわ@ Re:ドイツ人はバイエルを知っているか 第4回 「楽譜の店で」(06/25) はじめまして。ドイツのピアノ教育に興味…

Favorite Blog

CANTOIMA(今泉仁志… cantoimaさん
Swing the Piano.歌… さとうゆきこさん
pastel mint rusfさん
ピアノのへや seina1940さん
poco a poco poco a pocoさん
y'Odare cLub    … Yodare-Club-Tomochanさん

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: