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2024.10.28
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カテゴリ: 識別について
もう少しで冬シーズンが到来しますが、越冬する鳥たちが何を食べるいるか、外敵からどのように逃げて暮らしているかは、興味のあるテーマです。
沼、湖沿岸で見かけるホオジロ類は、比較的姿を見かけやすいので観察するにはもってこいです。
山岸ほか(1969)は、千葉県印旛沼沿岸でホオジロ類について何を食べ、どのように暮らしているのかなどについて調査を実施し結果を報告しています。その内容の一部
を紹介します。
(ホオジロ類が目撃された環境)
印旛沼沿岸の沼沢地帯、水田地帯、山麓地帯にまたがる広い範囲を調査した結果は、つきのように整理できると述べています。
(1)オオジュリン
沼沢地帯と水田地帯の中にモザイク状に残されている沼沢部に限って出現し、きわめて環境選択の巾が狭いと記しています。さらに、採食地、第1避難所、第2避難所をもっていて3つの区分をもつ単位行動圏があることも報告しています。
(2)カシラダカ
三地帯にわたって巾広く出現し、出現個体数も他の4種に比べて一番多い。
しかし量的に沼沢地にかたよる傾向は明らかと記しています。
このほか、あまり乾燥していない地上をえらぶ一方で山麓地帯の田の表面にいて林内へ隠れ、他方では沼沢地帯のヨシ、ガマの倒れた地域へ大群であらわれたとも報告しています。
(3)ホオアカ
沼沢地帯の1か所で記録されたのみで、ペアで出現したと記しています。
(4)ホオジロ
カシラダカと同様に3地帯にまたがって出現するが、3地帯の中では荒地、路傍、林縁等が選択される傾向があると記しています。
(5)アオジ
沼沢地帯には出現せず、主として山麓地帯で記録されたが水田地帯の隔絶された松
林のと堤防に沿った溝の中で観察したと記しています。また、開けた地上で採食し、
ブッシュの中へ隠れ、ほとんどペアーで出現していると報告しています。
(沼沢地帯でのオオジュリンとカシラダカ)
採食場所が違っていること、群れの構造が違い、生態的に分離していると報告しています。具体的には、オオジュリンは高桿植物で採食ができるが、カシラダカは地上へおりる。オオジュリンは採食場所と避難場所をわけて個々バラバラにその間を往復している。カシラダカはその区別がなく、食物とするイネ科とカヤツリグサ科の分布の大きさに応じて大きな集合をつくっていると述べています。
(引用)
山岸哲・中村登流・須山才二・飯島一良・牛山英彦・香川敏明.
ホオジロ属5種の越冬生態の比較研究.山階鳥研報.第5巻.第6号.p585-601.
(写真)
オオジュリン:2018年3月12日手賀沼沿岸
カシラダカ:2016年1月7日野田市
ホオアカ:2022年11月7日手賀沼沿岸
ホオジロ:2014年1月27日手賀沼沿岸
アオジ:2019年2月27日さいたま市















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最終更新日  2024.10.28 11:50:57
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