浅きを去って深きに就く

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

December 28, 2020
XML
カテゴリ: 名字の言

宝剣の如き人格

島根県の山間部には「たたら」と呼ばれる日本古来の製鉄法が今も残る。燃え盛る炉で三日三晩、砂鉄を溶かし、「玉鋼」という鉄を造る。その質の高さは現代の技術でも再現は難しいとされる

▼一度作業が始まれば、炉の中にある鉄の様子は分からない。だが、たたら師には、それを〝見る〟技があった。その日の砂鉄の手触り、炎の色、空気の流れ……。五感を研ぎ澄ませ、鉄に向かうことから「誠実が美鋼を生む」といわれた

▼心を鍛錬する中で一流の技は磨かれる。同県のドクター部の壮年は山間地域で診療所を開いて 28 年。「たった一人で診察するのに大切なこと」を問うと「多くの医療技術を持つこと以上に、謙虚であることです」との答えが。孤独、惰性、慢心――祈りを根本に自身の心と戦うからこそ、患者の何気ない一言や表情から病状に気づけるという

▼人の見えない心を見抜く仏の力を「眼根清浄」という。神秘的な超能力などではない。衆生を救おうとする慈悲の一念が「智慧の眼」を開き、人々の悩みを見抜くことを可能にすることを説く

▼御書に「 ( くろがね ) ( きたい ) ( ) てば ( つるぎ ) となる」( 958 ㌻)と。鉄は高温の炎で熱し、何度も打つことで不純物が除かれる。人間も同様に、たゆまぬ精神闘争のなかで、宝剣の如き人格が輝き始める。

【名字の言】聖教新聞 2020.3.26






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 28, 2020 04:27:12 AM コメント(1) | コメントを書く
[名字の言] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:宝剣の如き人格(12/28)  
エキソエレクトロン さん

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

背番号のないエースG @ 関東大震災 「福田村事件」に、上記の内容について記…
とりと@ Re:問われる生殖医療への応用の可否(04/03) 面白い記事なんですが、誤字が気になる。
とりと@ Re:●日本政策研究センター=伊藤哲夫の主張(03/21) いつも興味深い文献をご紹介いただき、あ…
三土明笑@ Re:間違いだらけの靖国論議(11/26) 中野先生の書評をこうして広めていただけ…
家父長制の復活に怯える女性@ Re:女性が豊かに生きるために必要なこと(05/30) パラグアイの政治や憲法含む法律や、いま…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: