きまぐれうさぎ

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2010.07.08
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テーマ: 本日の1冊(3799)
カテゴリ: カテゴリ未分類
豪華女性作家陣によるアンソロジー。なんと12作も収められた贅沢でお腹いっぱいなこの作品。
本の表紙に「ほんのり心が温まる」とあったので、読後感の良い作品ばかりだと思っていましたが、そうでもなかったのが意外でした。まあ、そのぶんバラエティーに富んでいて読み応えがあったとも言えます。
一作が短いのでちょっとした時間にも読める便利なアンソロジーです。



狗飼恭子「町が雪白に覆われたなら」
作品に登場する雪のように読んだ後、心が真っ白に塗り替えられていくようなあたたかい読後感のある作品でした。

加納朋子「モノレールねこ」
よくある展開だと分かっていても、こういう展開を望む人は多いと思います。爽やかな作品です。

久美沙織「賢者のオークション」
ネットオークションの臨場感が伝わってくる作品です。でもあまり主人公に共感出来なかった気がしたのが残念です。


手放しで心が温まる作品とは言い難いです。しかし、日陰から見た日向がなんとも輝いて見えるように、痛みがあるから今が輝くというような、痛みの伴う幸福を表わした奥の深い素晴らしい作品でした。

島村洋子「ルージュ」
この作品も結婚適齢期の女性には良くある作品のように感じましたが、最後に登場する友達の台詞がスパイスのようにぴりりとして、この作品をぐっと良くしていたように思いました。

中上紀「シンメトリーライフ」
前向きな終わりなのか、そうでもないのか判断が難しいので、中途半端感が残る作品だったように思いました。

中山可穂「光の毛布」
仕事を頑張る女性におすすめの作品です。温かい読後感が良かったです。

藤野千夜「アメリカを連れて」
この人の作品はどんな展開でも悪い読後感になることはないのですが、今回もまさにそれでした。それほどドラマチックではない日常を切り取った作品です。

前川麻子「わたしたち」
とてもネガティブな「あのころの宝もの」を表わした作品でした。文章も鬱々としていて正直読むのが辛かったです。


女子高生が主人公なのですが、あまり女子高生らしさを感じることが出来なかったので、物語に入り込みづらかったような気がしました。

三浦しをん「骨片」
古風な語り口調の、三浦しをん全開の作品でした。短編では少し物足りなかったような気もしました。

横森理香「プリビアス・ライフ」
変わった切り口からの「あのころの宝もの」を表現した作品です。生きているそのことに感謝出来るような作品です。





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最終更新日  2010.07.08 19:52:16
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