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2006/10/28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日に続き「いじめ」について。

前回は、20年前の事件から現在を考え、何が変わったのだろう?
本質は何も変わっていないのではないか?というお話でしたが、
今回は「変えた」お話です。


君を守りたい (中嶋 博行著 2006年9月30日発刊)

本書は“深刻な”いじめをなくすことに成功した公立中学校の教師と
弁護士である著者中嶋さんとの座談と、著者のいじめをなくすための
いじめ消滅の具体法の提案で構成されています。


この本では、個人的に、画期的と思う部分が大きく分けて3つあります。


いじめる側を法的に断罪する内容であること。

二つ目は、本書の内容が、徹底的な対症療法であること

三つ目は、本書に登場する公立中学校の取り組みが、イギリスの
公立中学校が実施した反いじめ運動(ABCパイロット計画など)
に連なると考えられる、生徒主体の活動であり、なおかつ10年と
いう長期に及ぶ活動を維持していることです。

それぞれを少し、くわしく考えてみました。


一点目について

これまでいじめについては、「いじめる側にもいじめる理由があり」
「いじめられる側にいじめられる理由がある」という論理が根強く
ありました。

教育的観点から指導していけば「いい子」になるという考えがありました。

しかし、その実態は「いじめられる側」は二重に傷つけられ、泣き寝入りをし、
いじめる側はそれまでどおりの生活を続ける。
いじめられるのがいやなら転校すれば・・・という風潮があったのが実態では
ないでしょうか。

腐心されているのではないでしょうか。


これに対し、著者は、 いじめは犯罪であり、いじめる側がその報いを
受けなければいけない。
いじめる子は退学などの厳しい処置を取るべきである
、と述べています。

個人的には、「いじめる子」が「いじめられる子」に転化することもあることなど
から、100%同意することは出来ないのですが、「いじめは犯罪である」という
しごく当たり前の話(教育現場ではそうではないかも知れません)が、1冊の本と
して出たことは大きいと思います。

実は、10年前に刊行された いじめについての大誤解 (大前憲一著)のなかで、いじめをわかりやすく解き明かした言葉があります。

「殴られ、怪我させられ、脅かされて、黙って耐えている
大人を見たことがありますか?」
「こんな場合は、普通の大人ならすぐ警察に届けるとか、何かを必ずするもんだ。
(略)それが犯罪なら、警察はすぐ動き出す。これが大人も子どもも含めた、
世間の常識というものだ。」
「理由があろうとなかろうと、人を殴ったからにはそれ相当の罰を受ける。
だからこそ、人々は安心して生活できる。(略)でなければ、世の中は成り立って
いかないでしょう。」
「学校だって社会の一部分だ。(学校で、生徒ならどんなことをしてもよい。
犯罪になるようなことをしてもそのまま)・・・ということは絶対許されない。


明快ではないでしょうか?
しかし現実には、「学校が社会の一部分である」という考え方は大きな流れに
ならず、逆に「学校」「教育」は、社会に合わせてはいけないという考え方が
支配していたような感がします。

いじめを学問的に、教育学的にどう読み解くか、いじめを起こさない学級経営は
どうあるべきか・・・・といった内容の取り組みが多かったのではないでしょうか。
それは、現在も同様かもしれません。

確かに、学問的に考察するのは大切なことなのですが 、「川で溺れている子の横で、
泳ぎ方を習いなさい
(大畑さん曰く)」と、言っているようなものである
一面は隠せません。

そのような中で、今回の著作は「いじめ=犯罪」であると断じていること。
教育専門家ではなく、法律専門家である弁護士が書いた本であること、が大きな
意義であると思います。

教育界の中からは、「教育に法律を持ち込むなどありえない」ことである
という生理的反発もありそうですが、前述の いじめについての大誤解 の中では、こうも述べています。

いじめられている子に対して、学校がするべきことは、「安心と知識」を与えること。
言い換えると「社会と法」を与えること。
と。

また、いじめた側への対応として、最も緊急に必要で有効的なものは、
彼らの社会的な知識や常識の無知を埋める情報の提供である、
と。

しかしながら、学校現場に「法」を学び活用するだけの時間と人員はいないのが
現実でしょう。その点から、昨日の最後の内容の焼き直しですが、「学校」は
「いい授業」と、「集団における人間関係の持ち方」を伝えることを担当し、
スクールカウンセラーは、子どもたちの心の健康を担当し、
「法」と「社会」を与えることは他の援助のもとに行うというような役割分担も
考えていく時期にあるように、個人的には感じます





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Last updated  2006/10/29 01:32:33 AM
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