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2003.11.07
著作権法について
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以前に著作権に関する話題が楽天上で盛んだった頃があった。今はだいぶ下火になっているんだろうか。その時は、著作権法という法律に疑問を感じながらも、違法行為をしたくはないと思ったので、とりあえず引用文などで「著作権法」を犯さないようにする注意をしていた。
最近「コモンズ」(ローレンス・レッシグ)という本の冒頭を読んで、著作権法に関して抱いていたぼんやりとしていた疑問がちょっとはっきりしてきたような感じがした。そこでは、映画制作に関して次のような記述がされていた。
ある映画監督が、その映画の中で登場する様々の映像対象に対して、全くのオリジナルでない作品に対してその使用に著作権保持者の許可を求めなければならないという問題がある。それが、原作の小説であったり、効果を高めるための意図的な音楽の使用であったりすれば、それに対して著作権料を払ったりするのはごく当然だと思われる。それでは、その著作権という権利が及ぶ範囲はどこまでなのだろうか。この本では、次のように語っている。
「でも、たまたま映画の中に出てくるものはどうだろう。寮の部屋の壁にあるポスター、「たばこを吸う男」が手に持つコーラの缶、バックを走るトラックの広告は?こういうものもクリエイティブな作品だ。監督はこういうのが自分の映画に出るときにも、許可がいるんだろうか?
グッゲンハイムはこう説明する。「10年前なら、たまたま出てくるアート作品が(中略)一般人に認識されるなら」その著作権をクリアするということになった。が、今日では、ずいぶんと違ってきている。いまでは「もしいかなるアート作品が誰か一人にでも認識されたなら(中略)権利をクリアして使用料を払わないと」その作品は使えない。「ほとんどあらゆるアート、あらゆる家具や彫刻は、使う前に著作権のクリアが必要になります」。
オッケー。じゃあそれがどういうことになるかを考えて欲しい。グッゲンハイムの表現を借りると「撮影に入る前に、人にお金を払ってですね、使うものをすべて一覧表にして弁護士に提出するんです」。その弁護士たちは、その一覧をチェックして、使えるものと使えないものを選り分ける。「そのアート作品のオリジナルが見つからなければ(中略)それは使えません」。そして見つかったとしても、許可がおりないことも多い。映画に何が映るかを決めるのは弁護士たちだ。ストーリーに何が入るかを決めるのも弁護士たちだ。」
ちょっと長い引用になったが、ある芸術家の創作が、その芸術家のオリジナルだけではなく、先人の成果を元にして築こうとした場合、著作権というものがそれを阻む可能性があるということの指摘をここから僕は感じる。引用の最後に、決定権は弁護士にあるという言葉があるが、創作をする人間の自由がなくなり、機械的に物事を処理する弁護士に、その芸術の創作の重要な決定権があるというのは、何か釈然としないものがある。
著作権法という法律は、オリジナルな創造性のある人間の権利を守り、創造性を発揮するという動機を高めるために作られたものではないだろうか。それが結果的に創造性の発揮をじゃまするという皮肉はどうして生まれてくるのだろう。この問題が、僕が著作権法というものに対してぼんやりと抱いていた疑問だったような気がする。
問題は程度の問題であり、その芸術にとって本質的に重要な対象に関わる著作権は守らなければならないが、たまたま登場するような重要性の低い程度のものに対する著作権は、その程度に応じて低い権利にしなければ創造活動をじゃまするということになる。しかし、この程度を決めるのは誰になるのだろうか。しかも、その程度の基準がいつも正しいという保証は出来るのだろうか。
仮説実験授業では、「生類憐れみの令」と「禁酒法と民主主義」という授業書がある。このどちらも、その立法意図には善意が溢れている法律だが、結果的には人々に対するひどい足かせになり、法律があるおかげで法を犯す人間が出てくるというような感じになっている。生き物を大事にしたり、様々の悪影響のある酒を飲まないようにしようというのは、個人としては大変いいことだと思う。それが法律として機能しないのはどこに原因があるのだろうか。
法律というのは、万人に対して平等に適用されなければならない。臨機応変に差別してはいけないわけだ。機械的に適用しなければならない。だから、法律の適用に関しては、それが差別にならないように配慮できる能力を持った専門家がいるのだと思う。だから、その裁く対象が明確に出来る事柄ならば法律は矛盾なく機能するだろうけれど、そこに様々の多様性がある場合は、すべての場合をチェックするように法律を作ることは不可能なのではないだろうか。
生き物を大事にするということも、悪影響のある酒をやめようというのも、ある意味では道徳あるいは倫理の問題だ。道徳や倫理の問題というのは、いつでも例外が生まれてくる可能性がないだろうか。犬を守ることが絶対化されているときに、人間を守るためには犬を犠牲にしなければならないという状況が起きたらどうなるだろう。酒を飲むことが違法行為だったとしても、飲まずにはいられないという生活をしている人がある割合で生まれざるを得ない社会だとしたら、社会を改善しないで酒を禁止できるだろうか。そうしないではいられない状況が存在する中で、機械的な禁止だけをするような法律があった場合、その法律はとてもいやなものとして人々には感じられるだろう。
著作権法もある意味では道徳や倫理に関する部分が含まれているような感じもする。また、「コモンズ」に描かれていた映画の例にもあるように、矛盾した面も現実に想定できる。果たして、これは矛盾を薄めて、納得が出来る人を増やせる方向へ改善していけるものになるだろうか。「生類憐れみの令」と「禁酒法」は、その改善が出来なくて結局はなくす方向で考えるしかなかった。
「生類憐れみの令」と「禁酒法」の二つの問題は、法律として規制するよりも、道徳性や倫理性を高めて、その方向で解決しなければならないと、人間はそういうことを学んだのではないだろうか。著作権法に関しても、理想としては道徳や倫理の問題にしていく方向が望ましいと僕は思う。しかし、著作権法には一つ、それだけに還元できない問題も残されている感じがする。
それは、著作権が莫大な利益を生むという問題だ。利益の問題は道徳や倫理では解決できない。莫大な利益を生むというときに限り、それによって不当な利益を得たり、不当に損害を被るということは救済しなければならないだろう。しかし、そうでない問題は法律で規制して欲しくないと思う。この二つを正しく区別できる社会が訪れる日は来るのだろうか。訪れる日が来なければ、社会は成長しているんだと言えないんじゃないかと僕は思うんだけれどな。
「コモンズ」は、まだ読み始めたばかりなので最後まで読んでいない。もしかしたらここに解決の方向が示されているかもしれない。それを期待して、もう少し読み進めてみようかと思う。
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最終更新日 2003.11.07 10:10:18
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