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2004.08.06
共通理解・共通認識
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共通理解とか共通認識という言葉は、教育現場では普通に使われているのだけれど、一般の人にはそのニュアンスをどれだけ分かってもらえるだろうか。議論をしたり、何か行動をするときに、その対象に対して共通の理解を持っていたり、共通にその様子を受け止めるという共通認識を持たなければならないと言うのは、一般論としてよく分かると思う。
全く違う理解をしていたり、その特徴や様子を違うものと受け取っていたら、対処の仕方が違ってしまうから困るだろうと言うことは、一般論的にはすぐに予想できる。だから、このこと自体は正しいことに違いないと僕も思う。しかし、「共通理解」とか「共通認識」と呼ばれるもので考えられているのは、必ずしも「理解」でもなく「認識」でもないというところに問題がある。
普通「理解」と言えば、対象を正しく捉える「認識」があって、その認識で得られた様々の事実を、整合的に組み合わせて、現実の像を作り上げていくのが「理解」であると僕は思っている。あくまでも現実存在が先にあって、そこから認識が生まれ、それを判断するところに理解がある。このきわめて唯物論的な取り扱いが、現実を正しく認識する道だと僕は思っている。
しかし、学校現場などで言われている「共通理解」の「理解」は、それが正しいことを問われない「理解」であり、「共通認識」は、「認識」の多様性を無視して、一面からとらえた「認識」を絶対視するような認識になっている。現実から認識と理解が得られるのではなく、まず認識と理解というものが固定化していて、それに当てはめて現実を解釈するという道が取られているように僕は感じる。
僕が新採で赴任した学校では、当時朝の集会でスカートの長さを物差しで測っていた。これは、床上から30センチなければならないという校則があって、その校則に違反していないかを調べるために行っていたわけだ。これは、普通の感覚を持っている人間には耐え難いくだらない仕事だった。
スカートの長さと子供の非行には直接のつながりはない。非行の原因というのは、家庭の問題であったり、心を傷つけられることであったり、もっと重い原因は他にたくさんある。その非行の結果として、当時不良っぽい服装の代表だった長いスカートをはくということもあるかもしれない。しかし、それはあくまでも結果としての現象であって、長いスカートにならないように圧力をかけたからといって、他の非行の原因をそのままにしておいて、その指導で何とかなるという方がむしろおかしいと思うのが、論理的に考えることの出来る人間だろう。
今ならこんな風にちゃんと考えられるが、当時はまだ若くて、子供の指導などというものが全く出来なかった若造では、違和感を持っていてもそれを言い出すことは出来なかった。それは、学校現場に「共通理解」と「共通認識」という集団圧力があったからだと思う。僕にとっては、「共通理解」と「共通認識」というものは、全体主義的な集団圧力のようなイメージを持って浮かんでくる言葉なのだ。
教員集団が、スカートの長さを取り締まりたくなる心理というのはよく分かる。非行を防ぐ他の手段を持っていないので、「何かをしている」という免罪符を作るためには、スカートの長さを測るのも一つの方法だからだ。これだけの指導をしているのに、それでも非行に走るのは、教員集団の責任ではなく、子供自身・あるいは家庭の責任であると主張する根拠に出来そうな感じがするからだ。教員集団にとって困るのは、何もしないでいることだ。何もしないでいて、何か困った状態が起こったら、それは教員集団が責任を負わなければならないという、これも「共通理解」がある。
しかし、無責任と思われるかもしれないが、あえて主張するならば、他に非行を防ぐ方法がないのなら、子供の非行化に教員集団は責任を感じてはいけないのだと思う。教員集団は、もっと他のことに責任を感じなければならない。我々の本務は、あくまでも知的な教育の部分にある。子供の知的な部分の発達を促すことが出来ないことこそ責任を感じなければならない部分だと思う。
しかし、方法論が確立していなければ、やってみなければ結果が分からないということになる。そのようなものでは、結果的に失敗したのであれば、その失敗から学ぶことが正しい受け止め方であって、失敗したこと自体に責任を問うべきではない。そのような責任の問い方をするから、いいわけのための対処を考えなければならなくなる。教育現場での「共通理解」と「共通認識」は、このいいわけが出来るのは、このような場合だということが「共通」に受け止められているに過ぎないのではないかと僕は感じる。
スポーツ評論家の二宮清純氏は、プロ野球界というところを、「学ぶことを知らない世界」だと表現していた。僕も、教育界というところをそのようなものに感じる。これは、学ぶための責任の所在をハッキリさせるというシステムが確立していないからだと思う。責任を逃れるための「共通理解」はあるのだが、学ぶための責任をどこに置くかという「共通理科」がないのだと思う。
プロ野球の球団社長なども、赤字が出てもそれは宣伝費として親会社に引き受けてもらえばいいというシステムであれば、赤字の責任を問うシステムは出来ていない。その赤字が、経営責任で生じているのか、現実の状況から仕方のないものであるかの評価が出来ない。責任を問えないのだ。
学校現場でも、あまりにも重い責任を学校現場が背負っているために、本当に責任の所在があるところがどこなのかがわかりにくくなっている。そこで、現場に勤める人間としては、防衛本能から、責任逃れをするための工夫をすることになるのだろう。
直接自分の仕事に関わっていることは、なかなかデリケートな問題が多いので、それを具体的に語ることは出来ないが、一般論的に考えればこのような「共通理解」の問題は様々なところであるに違いない。最近は録画した映画をよく見ているのだが、この前はアル・パチーノ主演の「セルピコ」を見た。
セルピコは、警察内部の腐敗を告発するのだが、外から見ていれば完全な不正であっても、内部にいる人間の「共通理解」でいえば、相互扶助の一つのようなものと受け止められているように感じた。むしろ、その「共通理解」を持たないセルピコの方がその内部では異端者であり裏切り者だった。
現代社会というのは、このような内部と外部の問題、本当の意味でのパブリック(公)の問題など、複雑な要素が絡んでいると思う。狭い範囲での「共通理解」を越えて、もっと大きな観点から、その「理解」を相対化する必要があると思う。
ある立場、ある世界に生きている仲間から見れば当たり前のことが、違う立場・外の世界から見れば当たり前でないということは星の数ほどあるだろう。マスコミは、大量宣伝で、ある一面的な見方が全面であるかの宣伝をしかねないので、この相対化にいつも気をつけなければならないと思う。
世間の大部分が「そうだ」と考えていることがあったら、常に違う方向から「そうなのかな?」という疑問を持ち続けたいと思う。そして、その疑問を通り過ぎても、なお信じられるものだけを信じることにしたい。それが、マルクスが言ったような「すべてを疑え」ということの神髄ではないかと思う。
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最終更新日 2004.08.06 09:26:10
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