January 28, 2009
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現在は少年ジャンプに「NARUTO-ナルト」と「ONE PIECE」が同時に連載されているそうです。購買層であろう中学生卓球部員に聞きますと、今は色々なジャンルがあるから一概には言えないが、この2編のタッグが強力な布陣であることには間違いはないそうです。

これらを読んで面白いと感じてしまいましたら、精神年齢が実年齢と合致していない事を自ら認めてしまう事になりますので、地下鉄の売店で見かけてもポケットの財布に手が行かないようにしっかりと自らを戒めております。

当時は現在とは購買層が違いました。出版社は勤労青少年達をターゲットにしていたのだと思います。昭和40年代は高度成長期ではありましたが、小中学生がお小遣いで毎週週刊誌を買うような豊かな時代にはまだ到達していなかったような気がします。

ですからわたくし達小学生が読むには重苦しい部分も多々ありました。
「巨人の星」の最終回は、父の存在を越えて作り上げた大リーグボール3号を駆使して「父星一徹さん」と親友「伴宙太」のコンビに完全試合で勝利します。しかしそのために飛雄馬さんの左腕は二度と使えなくなってしまったのでした。
父は、マウンドに倒れた息子を涙で濡らしながら背負い、敵味方から親子に戻り静かに球場を去る。こんな悲しい最終回でした…

父星一徹さんは「獅子は我が子を谷に突き落とし、這い上がった強い獅子だけを育てる」なんておっしゃっておりました。
「巨人の星になれ!」と幼い頃からおもちゃはボールだけ、エキスパンダーを改造したような大リーグボール養成ギプスまで作り嫌も応もなく飛雄馬さんにプロ野球それも巨人軍だけを目指させたのです。

良くできた息子さんですね。飛雄馬さんは父を恨みながらもその無茶な期待に応え、ついには巨人軍に入団し、名将川上監督の永久欠番16番を引き継ぎます。ここで最終回なら親子鷹の出世物語としてハッピーエンドでした。

しかしまだ父子逆境物語は続きました。父星一徹さんは「まだまだ巨人の星とは言えん!」と、ますますヒステリックにヒートアップしていきました。再び親子鷹で茨の道を歩き出すのかと思いきや、あろう事か中日ドラゴンズコーチとして敵に回り、知り尽くしている息子の弱点をさらけ出し、ついには心の支えであった親友の伴宙太までもトレードで引き抜いてライバルに仕立て上げる悪魔の所業でした。

小学生だったわたくしは、若くして故障引退にまで追い込むような鬼親を持った飛雄馬さんは本当に悲劇だなぁ“もっと稼ぎたかっただろうなぁ~”と、その切ない心中をお察ししその最終回に涙したものです。

努力をしなくても成人になったわたくしは、その後札幌の漫画喫茶で何時間もかけて読んだ続編で、飛雄馬さんが右利きに戻り長嶋巨人を支えた事をしりました。その後見たアニメでは父星一徹さんがお亡くなりになった後は大リーグへ旅立った事を知りました。別編では巨人2軍のコーチになっていた事も知りました。

しつこいくらいに水を持ってくる従業員の追加注文から逃れられずにコーヒーを3杯も飲み、帰りの地下鉄代がなくなりましたが、4LDK豪華高層マンションでシルクのガウンを着て高級ワインを飲みながらくつろぐ“飛雄馬さん”の姿を想像すると何だか嬉しくて、ハイライトにチルチルミチルで火を着け、安アパートまで1時間30分の道程を散歩気分で帰った事を、自作の弁当を食べながら思い出していました。







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Last updated  January 28, 2009 02:56:13 PM


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