May 26, 2010
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これが「カタイ」のです。丸いハンドルも四角く回しているように見えるくらい力が入っておりました。ギヤチェンジもアクセルを戻しきらないうちにクラッチを踏んだりするものですから

「ウォ~ン!ゴキゴキ!ゴトン」と、周囲を歩く人も振り返る有様で、同乗するわたくしまで恥ずかしくなるくらいの注目度で、市街地を走行しておりました。

あまりのギクシャク振りに「おいおいそんなに緊張しなくてもよいんじゃないか?」と声を変掛けると…

「はい…マニュアルを運転するのは、自動車学校を卒業してから始めてなんです!」との返事でした。

そうですね、免許はオートマ限定でなくても免許取得後はマニュアル車を運転する機会がありませんから、わたくしの年代の様にまだマニュアルを運転していた経験が多い運転手とは比べる事は出来ませんけど、ここまで酷いとあまりの恐ろしさに「おい運転変わるぞ」と、わたくし自身の安全のために切り出しました。

そう言えば、わたくしが自動車学校の指導員をしている時にもどうしてもクラッチを踏むことを忘れてしまう生徒がおりました。もう20年前になりますから時効だと考えお話しさせていただきますが、その方は小学校の校長先生を勤め上げた60歳を過ぎた方で見るからに、そして話しても真面目の権化の様な方で、ご指導させていただいていた若輩者のわたくしはいつも恐縮しておりました。

やはり年齢のせいもあり中々上手くはいかないのですが、特に“クラッチ”の操作を苦手とされていて、停止時には“絶対”にクラッチを踏まないので、停止線に合わせて止まった時には100パーセントの確立でエンストをしてしまい、その度に硬直して「すみません!またやってしまいました!」と、汗をかきながらセルを回しその際にもクラッチを踏んでおりませんから、教習者が動いてしまいますので、わたくしも間髪入れずに補助ブレーキを踏み、また「すみません!またやってしまいました!」と汗をかいてしまうのでした。

でも流石に真面目な方ですから、途中で諦めることもなく、ご苦労はされましたが、3ヶ月後には立派にご卒業されまして、奥様を助手席に乗せ、日本一の安全運転で北海道内をご旅行されたそうです。

思い出しますが、教習中に一番驚いた事を書きます。(時効ですから)

その時先生は、信号機が黄色に変わったの見て何を勘違いしたのか、突然“左足”でブレーキを踏んでしまいました。

当然教習者のスピードが落ちガクガクと振動いたします…
車わたくしが「ええっ!なんで左足っ」と思いながらも「先生、はい左足でクラッチを踏みなおして下さい」

と言ったのですが、一度踏んだブレーキを離すことが恐ろしい先生は…

一瞬たじろいだあと、右足を左足にクロスさせてクラッチを踏んでしまいました。

取りあえずは、停止する条件をクリアいたしましたから、エンストは回避いたしましたが
教習所内の信号機の停止線はるか手前に止まった17号車の中では、ハンドルを潰さんばかりに握りしめ、両足がプルプルする程ブレーキペダルとクラッチペダルを両足をクロスして踏みしめてしまった高齢の教習生を…

「先生大丈夫ですよ、よいですか、最初に離すのは“左足”ですよ、よいですね、左足ですよ」と、まったく想定出来なかった事態を何とか収拾しようと、まだ20代の指導員が、やはり大粒の汗を自身の膝に落としながら、必死で説明をしていたのでした。

もちろん必死の指導の甲斐もなくエイヤ!っと“右足”を上げられた17号車はあえなく“ゴトン”とエンストをしてしまいました。

わたくしの指導能力が足りないのだと反省しながら、すでに延長で真っ赤な原簿を開いて…
「先生…後一時間だけ、延長してから2段階に進んだ方が良いと思いますけど、良いですよね?頑張りましょう」と、延長教習の欄に教習印を押した事を今もはっきりと覚えております。

すでに80歳を越えてらっしゃると思いますが、もしまだ運転されているのでしたら誰よりも大きく目立つ「紅葉マーク」を付けていてくれることを心から祈っております。





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Last updated  May 26, 2010 12:53:59 PM


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