一晩が経ち、次の日の早朝。
海岸でラルクとエレクは出発の準備をしている。
それを見守るトレンとラッチョも一緒だ。
トレン「大丈夫?忘れ物はない? ハチマキは持った?」
ラルク「大丈夫だって。ウティもしっかり持った。今度、母さんが見るときはただのハチマキかもな」
そういってラルクは笑い出した。
トレン「ハァ~気楽なんだから」
トレンはため息をついた。
トレン「それと、これ持って行きなさい」
そう言うと、 1つの袋 をラルクのバッグに詰め込んだ。
ラルク「ん?何だ? 何入れたんだ?」
トレン「内緒。時が来たら空けなさい 大事なもののはずだから」
ラルク「はず? よくわかんねぇけど、まぁいいか」
エレク「それじゃあそろそろ出発しましょうか?」
ラルク「おお!」
ラッチョ「気をつけろよラルク。エレクちゃんも無理しないで危ないことはラルクに任せろ」
エレク「アハハ。ありがとうございます。」
ラルク「それじゃあ母さん、ラッチョ、行って来るぜ」
ラッチョ「おお! 期待して待ってるぞ。行って来い」
トレン「行ってらっしゃい。本当に気をつけて無事帰ってきてね」
トレンの顔は笑顔だが、どこか引きつっていた。
そして2人に見送られながら一隻の小船は波に乗っていく。
ラルク&エレク「行ってきま~す!!」
トレン(あの子が本当に旅立つ日が来るなんて思っても見なかった)
・・・
時は3年前。暗い部屋でトレンと誰かが話している。
姿・形は見えないがラルクの父親らしい。
ラルクの父親「万が一、ラルクの野郎が島を出て行くとき、いや。。。出て行くだろうな。あいつは俺の子だ。
その時はこいつを渡してやってくれ。きっとあいつの役に立つはずだ」
トレン「あなたまでいなくなる。そしてあの子も?あの子が島を出て行くのなんて私は反対するわ」
ラルクの父親「・・・トレン。 人は夢だけは捨てきれないのさ。 例え叶うかどうかが分からなくてもな 」
トレン「・・・」
ラルク父親「じゃあ、ちょっくらいってくらぁ」
・・・
小船は段々と遠ざかり、次第に見えなくなった。
トレン(これでいいのよね? しっかりあなたの夢の欠片、渡したわよ)
ラッチョ「行っちまったな・・・」
トレン「ええ。でも行ってきますって言ったわよね?」
ラッチョ「?」
トレン「それじゃあ、 ただいま って帰ってきたとき、 おかえり って言う日まであの子の帰りを待ってないとね」
そういってトレンは微笑んだ。
ラッチョ「ああ」
それにつられてラッチョも笑うのだった。
天候は快晴。
笑顔で送り出した送り人たちの中で1人、泣いている人影の話はいずれまた。。。
その子が泣き止んだ時にでも
To Be Continued
第69話「Heat Up」 2009.07.12
第68話「エレクの覚悟」 2009.07.11
第67話「大喧嘩」 2009.06.26
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