わたしのこだわりブログ(仮)

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2011年07月18日
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​サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼、レオンは残念ながら教会内部の写真がないので教会外装だけの紹介になります。 m(_ _)m


サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 7 (レオン)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)巡礼
レオン(Leon) ・・レオンカスティーリャ・レオン州レオン県、県都

レオン大聖堂(サンタ・マリア・デ・ラ・レグラ大聖堂)
サン・イシドロ教会(Leon Basilica San Isidro)
聖イシドロ大司教

以前にも紹介していますがフランスからピレネーを越えてサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かうスペインの巡礼路の中でも、最も有名なルートが 北スペインルート です。
そのルートの中でも パンプロナやブルゴスに並ぶ大きな都市の一つがレオン です。

町の名はラテン語のレイン(軍団)が由来になったと言われていますが、 かつてのレオン王国の首都として栄えた町 なのです。

レオン王国
前回ブルゴス編で紹介したようにアストゥリアス王国の城塞都市として始まったブルゴスはレコンキスタの初期軍事拠点となった地でしたが、領土の拡大もあり軍事的拠点は914年このレオンに移されました。
もともとレオンは古代ローマの第7軍団が陣営を築いたと言う土地柄、その要塞の遺構に城壁を築いて出来た町だったようで、今回紹介するレオン大聖堂もそれら遺構の上に建てられたと言われています。

アストゥリアス王国はレオンに遷都された時からレオン王国と呼ばれるようになったようで
王国の首都としては10~12世紀に最も繁栄したようです。

因みに当初は町の人口を増やす為にコルドバやトレドから逃げてきたイスラム教徒に追われたキリスト教徒達をすすんで定住させたそうです。

レオン大聖堂(サンタ・マリア・デ・ラ・レグラ大聖堂)
レオン 1

スペイン国内の巡礼路でもほぼ中間に位置するレオン。

由緒ある初期ゴシック建築の一つで、 スペインにおける三大カテドラルの一つ だそうです。

レオン 2

聖堂自体はブルゴスの教会も手がけた・・と言うランス出身のエンリケの設計・・と、あるガイドブックには書かれていますが、定かではありません。

ただ、ブルゴス大聖堂と同様、スペインゴシックはフランスのアミアン、ブルージュ、クータンス、シャルトル、パリ、ランスが手本となっているように、特に 平面はランス大聖堂を、空間処理はアミアン大聖堂を参考にして設計されているらしいです

レオン 4

拡張型のブルゴスより外観はシンプルな単体のカテドラルですし、時代も微妙に後発のこちらは内装の壁面、ステンドグラスが非常に多く、美しく、見所になっています。

後世の修復のせいなのかもしれませんが・・。
ステンドグラスの美しさと共に、尖塔装飾に見られるわずかなフランボワイヤン様式などシャルトル大聖堂にかなり似ている気がします。

シャルトルと大きく異なるのは正面ファサード。
レオン  3

11世紀から12世紀頃に建てられていたロマネスクのカテドラルの残り・・かもしれません。

正面ファサードの中心には白い聖母マリア像 が微笑んでいます。
ここは「サンタ・マリア・デ・ラ・レグラ教会」聖母に捧げられた教会です。



レオン 5

中央扉の上部のティンパヌム(tympanum)には最後の審判のテーマである「幸いなる者」と「神に見放された者」との運命の対比が表現

左扉上部のティンパヌムはキリストの生涯のエピソード。
右扉上部のティンパヌムは聖母永眠と戴冠が彫り込まれています。

正面バラ窓は13世~15世紀の最古のものとか・・
レオン 9
内側からの美しい写真が無くて残念です。


本当なら、スペインで最も美しいとされるステンドグラスを紹介せねばならなかったのですが・・。

内部のステンドグラスは125枚のパネルと57枚の円形モチーフに分かれていて、モチーフも福音、植物、紋章、世俗などいろいろあって必見の場所なのでした しょんぼり


レオンの見所の教会がもう一つ。それがサン・イシドロ教会。

サン・イシドロ教会(Leon Basilica San Isidro)
レオン 6

1063年に聖イシドロ大司教の聖遺物を納める為に建立(1149年完成)されたこの教会はカステーリャで最初に建てられたロマネスク様式の傑作と言われています

地下にある霊廟にはレオン王国歴代国王や王家23の墓が安置。
内部は天井も一面フレスコ画により聖人や聖書の世界が描かれ巡礼路唯一のロマネスクの絵画が楽しめる場所として知られています。

レオン 7

聖イシドロ大司教
(560?年~636年4月4日)セビリア生まれ。
「中世紀ヨーロッパの教師」と呼ばれる彼は元は西ゴート唯一の教会博士。
アリストテレスの哲学を推奨したとか・・。
父は総督、母は王家の末裔。
兄の大司教の後を継いで スペインカトリックの基礎を築いた人 だそうです。
青少年の教育のため多くの学校を設立。
神学書、百科事典など多数の本を著したと言われ聖人カレンダーによれば 4月4日の聖人 となっています。

巡礼の教えである「聖ヤコブの書」によればイシドロ大司教はスペインの村々にカトリックの公教要理(問答形式で書かれたカトリックの教義書)を広め書物により教会に栄光をもたらせた重要人物なので、「この場所には必ず(巡礼で)立ち寄らなくてはならない。」と、記されているそうです。

ロマネスクの色濃い門? ドア? を二つ紹介。

中央 羊の門
レオン 8

羊の装飾の上のティンパヌムには十字架を背負う羊と旧約聖書のアブラハムの犠牲の図が描かれています。

右・・免罪の門
レオン 10

ドア上部
左・・本を持つパウロ
右・・天国の鍵を持つペテロ

聖年であるヤコブの年にのみ開かれる「免罪の門」をくぐる者は生前犯した罪が許され、死後天国にいける のだといわれています。

聖年とは「聖大ヤコブ使徒」の日、7月25日が日曜と重なる年が聖年だとか・・。
因みに次の聖年は2021年らしい。

尚、この門はどこにでもあるものではないようですが、スペインを守護する使徒であるヤコブですから、スペインには結構あるのかも・・。
もちろん聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラにはあります。

レオン端折っておわります
次回リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 8 (オスピタル・デ・オルビゴ橋)


Back number
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 1 (巡礼)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 2 (中世の街)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 3 (ブルゴス 1)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 4 (ブルゴス 2)
リンク ​ ブルゴス(Burgos)番外編 エル・シド
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 5 (ブルゴス 3)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 6 (ブルゴス 4)
    ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 7 (レオン)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 8 (オスピタル・デ・オルビゴ橋)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 9 (オ・セブレイロ峠)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 10 (聖ヤコブの墓地)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 11 (栄光の門)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 12 (聖域、ヤコブ像)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 13 (聖ヤコブの棺、聖なる門)
リンク ​ サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 14 (ボタフメイロ・プロビデンスの眼)






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Last updated  2022年01月29日 02時17分33秒
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