リカーの海にちょっと漬かってくる

リカーの海にちょっと漬かってくる

バナナ酒(熟成中)

予備調査

バナナ酒のポテンシャルは十分に高いはずなので、現在再挑戦を考えながら、近所のスーパーで買えるバナナを色々と食べ比べている。以下に食べた感想を書き残しておく(食べた順)。

StaReyna
フィリピン産。4本パックで98円で購入。甘い。酸味も感じられる。モソモソ感(炭水化物感=芋っぽい食感?)は弱い。熟度が進むと後味にエグみが感じられるようになる(?)。収穫後農薬は無しと明記されていた。
Mr.エクアドルバナナ
エクアドル産。4本パックが158円で売られている時期に、見切り品を30円引きの128円で購入。熟度のせいもあるだろうがStaReynaより甘く、酸味は弱い感じ。割とモソモソ感がある。
サンテーラバナナ
エクアドル産。6本パックを198円で購入。甘さ、コク、香りの3点を売りにしている。甘く、フルーティな(やや青臭い)感じ。StaReynaと比べると僅かにモソモソ感がある。シュガースポットがかなり出た後で食べると青臭さやモソモソ感はなくなり、甘くフルーティで良い感じ。
台湾バナナ (北しょう種)
台湾産。5本パックが398円で売られている時期に、見切り品を180円で購入した。甘いが以上の物よりは控えめ。フルーティな感じ。モソモソ感はほとんど無い。
もっちリッチ
フィリピン産。前回酒に漬けた品種。5本パックを198円で購入。熟度のせいか甘さ控えめで酸味や青臭さを感じる。割とモソモソ感が強く、食事の一部として満足感があるかもしれない感じ。前回漬けた時も買ってすぐだったし、見た目は同じようなものだった。酒に漬けるならもう少し熟すのを待つべきかもしれない。とはいえ熟度が足りないといっても、別に緑色というわけではなく、シュガースポットが全く見られない程度に若いという意味である。シュガースポットが出てきても、甘さは控えめ。
甘熟王
フィリピン産。何故か価格が結構違うが近所のスーパー2店で売っている。安いほうの店では6本入りパックで198円、高いほうの店では5本入りパックで258円。安いほうの店で更に見切り品を50円引きの148円で購入。甘いが、酸味やフルーティな青臭さも感じる。シュガースポットが結構出ている状態では青臭さは皆無だがフルーティさは残る。何故かモソモソ感が増強(?)されているような不思議な感覚もあるが、これも中々良さげ。
健康菜果 有機バナナ
エクアドル産。4本パック298円。4本パックの見切り品を170円で購入。甘さ控えめで、フルーティだが青臭い。サンテーラバナナと似た傾向。シュガースポットの増加に応じて甘さが強化され、青臭さは消えていく。
Dole 極撰
フィリピン産。5本パックで298円の所、見切り品を128円で購入。シュガースポットが結構出ている状態で、非常に甘いが酸味を含むフルーティさも残る。ややモソモソ感があるが、中々良さげ。
Dole スウィーティオ
フィリピン産。5本パックで238円の所、見切り品を128円で購入。シュガースポットが結構出ている状態で、非常に甘い。
Del Monte
フィリピン産。5本パックで98円。見切り品を50円で購入。シュガースポットが結構出ている状態で、甘い。モソモソ感はないが、この状態でも結構フルーティな上に青臭い感じが残る。
Chiquita
フィリピン産。3本パックを98円で購入。買いたては酸味があってフルーティだが、やや青臭い。
バナップル
フィリピン産。3本パックを見切り品価格198円で購入。酸味があってフルーティでとても美味い。青臭い感じやモソモソ感はない。バナナの酸味が強調されている風であり、別にりんご味というわけではない。まぁイメージ的なものだろう。現時点ではバナナ酒は残念な出来のものしか得られていないので、これを酒に漬けるのは勿体ない。

バナナチップで作るレシピもあるようだが、それをウェブで美味しいとリポートしている人が料理センス皆無っぽい雰囲気だったので信頼性に乏しい。

熟成中

最初に漬けたバナナ酒 既に果実を引き上げて瓶詰めした が、現状(漬け込み後2ヶ月)の味見では残念な出来と言わざるをえない。

バナナ酒瓶詰め1月後

瓶に詰めてから1月目(漬け込み2ヶ月+果実引き上げ後1ヶ月) の味見では相変わらず残念な感じ。

瓶に詰めてから4ヶ月目 の味見では、旨くなったというわけではないが面白い感想を持った。私的に未知の南国フルーツっぽい風味の酒……という新ジャンル。今後熟成が進んだら面白いかもしれない。ちなみにペーパーフィルターで濾してから瓶詰めした筈なのに、瓶の中のオリが結構凄いことになっている。

熟成中(2回目)

今の時期の近所のスーパーに出回っているものは大体味見したので、前回残念な出来っぽい雰囲気を醸し出した「もっちリッチ」とは傾向の違う「Dole 極撰」をシュガースポットが結構出た状態で漬けることにした。

宝焼酎純35が約900ml残っているので、これを瓶2本に分けて漬ける。片方はバナナの皮を剥いて、もう片方は皮ごとで漬け、両者を比較してみたいと思う。

バナナ3本

頭と尻を落としたバナナ3本で約430g。これを二組に分けて漬ける。

酒を注ぎ込む前のバナナ酒瓶

皮の有り無しで嵩はこれくらい違う。今回はタケヤ化学工業株式会社の角型液体密封瓶の容量1.1lの物を用いた。セラーメイトより大分コンパクトでこれも中々良い。

バナナ酒初期状態

宝焼酎純35の2.7l入りペットボトルの内、900mlをパイナップル、900mlをメイヤーレモンを漬けるのに使った残りなので、900ml残っていた計算だが、量りながら入れてみるとバナナ酒の瓶に900ml入れても少し残った。具体的には120ml程多く入っていたようだ。皮付きバナナの方の瓶で果実が酒の液面の外に出ていたので120mlも半分ずつに分けてバナナ酒の瓶に入れた。

結局、双方510mlずつの酒で、皮付きの時点で210g程度のバナナを漬けたことになる。

……と今回も氷砂糖抜きで漬け込んでいる。前回は残念な結果が出そうと思った時点で氷砂糖を加えたが、それが正解かどうかは未だ不明。もっとも、バナナは非常に甘いリキュールとしてしか成功しないような予感もあるので微妙な判断だ。

バナナ酒6日目対比

この写真は漬け込みから6日目のもの。皮付きで漬けたほうが明らかにどす黒く、産廃化が進んでいる。これを2ヶ月放置すると 残念っぽいバナナ酒の時の様 になるのは間違いない。

皮付きバナナ酒皮引き上げ後

皮付きで漬けた分のバナナから皮を剥いでみた。皮は都合6日ほど漬かっていたことになる。バナナ以外の果実酒レシピの例に則ると、香り付け目的なら1週間程度で十分なはずなので、それ程悪い選択でもないのか?

バナナ酒2週目対比

先週皮を剥いで取り除いたバナナ酒だが、1週間経ってみると何故か最初に皮付きで漬けた方だけ澱が凄い事になっていた。

皮付きバナナ酒2週目濾す前 バナナ酒2週目濾した後

もう一度濾してみた。左の写真が濾す前で、右が濾した後。写真写り悪すぎ。

皮無しバナナ酒濾過中

漬け込みから2ヶ月経過したので果実を引き上げ、瓶に詰めた。写真は最初から皮を剥いで漬けた分。

味見してみると砂糖無しな分アルコール度数以外の何もかもが控えめ。これもイマイチか。次に試すなら、極少量を皮無しで甘めに漬け込んでみよう。それでダメならバナナ酒はもう……。

果実を引き上げてから2ヶ月が経過したので、味見してみた。所謂「バナナ味」ではない。……が、冷静に考えてみると当然のことで、良くある香料的な物で風味付けられている「バナナ味」って確かにバナナを連想させられるけれど、リアルのバナナとは全然似ていないもんなぁ。

冷静に現状の味を見ると、バナナを食べながら甲類焼酎を飲んだらこんな味になりそうだ……という味だ。皮付きで漬けた方も皮無しで漬けた方も無加糖だが甘い。そしてよくよく思い出してみると、確かにこれはバナナの味(の一部)だな……と感じる。

問題は、それが全然旨くないことだ。もう暫く放置してから様子を見ることにする。

瓶詰めから4ヶ月経過したところで、改めて味見をしてみた。

まずは皮無しで漬けた方の感想から。香りは確かにバナナっぽい。好意的に解釈すれば味もバナナっぽいかも(?)という雰囲気もあるが、微妙。なんだか甘味の少ないほっこり、芋っぽいバナナを食べた時に感じる風味に似た感覚ではある。飲めない程不味くはないが、好んで飲みたくなる程には素敵バナナ力は足りないようだ。あるいは、何か美味い飲み方があるかもしれない。

最初の1週間を皮付きで漬けた方も、香りはバナナっぽい感じで皮無しで漬けた物と殆ど同じ感想だったが、味はちょっと違う。皮付きで漬けた方が何故か甘く感じる。当初、皮由来のエグみっぽい感じがあったと記憶しているが、4ヶ月経過したら殆ど感じられなくなった。ついでに言えば、皮無しで付けたほうでは多少なりともバナナっぽさを想起させられるような味があったが、それも酷く弱い感じで、何だかバナナっぽい香りながら味わいは謎の甘い酒って感じになっている。

もう暫く時間を置いてみる。今が飲み頃ってことはないと思う。

参考サイト

有名サイトで公開されているレシピはこの二つだけしか知らないが、出典は同じ予感。

もしかするとバナナ酒は難しいものなのかもしれない。概要を抜き出すと次のようになる。

出典 バナナ果実 氷砂糖 その他 漬け込み期間 熟成期間
バナナ酒レシピ(酒1.8l)
中野BC
1kg(5〜6本) - - 2ヶ月で果実引き上げ 2週間以上
日本蒸留酒酒造組合
1kg - - 2週間以上 -

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: