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この所の素直な値動きで、とても僕にとってやり易い相場が続いている。2023年と2024年の2年間で2倍という、とても久々の高パフォーマンス。ただ、2018年から2022年までの5年間もの長い間、殆ど資産が増えていなかったので、実質7年で2倍程度、という体たらく。まぁ、やっと本調子に戻ってきた感じがする。記録を振り返ってみると、2011年から2012年で約2倍、2013年から2015年は約3倍、2016年から2017年にかけては2倍弱。信用取引で全てを失い、ゼロからの再スタートをして、資産が最も少なかった2008年10月からの累計入金額の10倍高が目の前まで来た。前回、累計入金額の10倍高を達成したのは2006年1月のライブドアショック直前。この時は信用取引を用いての累計入金額10倍高だった。今回、信用取引無しで累計入金額10倍高達成となる。前回が3年程度で達成したのに対し、今回は17年で到達間近。結構時間がかかってしまったが、自分の投資手法ではこんなもんだろうか。今の相場環境なら、あと10年しないうちに10億円、20年あれば100億円だな。ってそんな馬鹿な皮算用があるか。しかし、随分と儲けさせてもらったもんだ。この資産は僕が生きている間は手を付けない。そして、全て子供には相続させない。僕が死んだら、自由に使って良い、子供には相続させないように、と嫁さんに何度も伝えてある。僕は、相変わらず、人生を賭けてメダルゲームをやっている。
2024.11.23
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毎朝必ず確認している指標が幾つかある。為替、金先物価格、アメリカ株価指標、日経平均先物、日本国債利回り、などなど。特にアメリカの債券利回りは、2年物、5年物、10年物、30年物、を必ず毎朝注視していた。コロナショック以降、長短金利差(イールドカーブ)が逆転する逆イールドカーブ現象が続いていたからだ。逆イールドカーブは、投資家が将来不況入りする可能性が高いと解釈しているから生じる現象であり、逆イールドカーブ解消は不況入り間近という市場からのサインである。イールドカーブは通常2年物と10年物との差で確認することが多い。今年の8月に、2年物と10年物の逆イールドカーブは解消していたので、基本的には逆イールドカーブ解消は今年8月となる。しかし、2年物と5年物の逆イールドカーブは続いており、解消しかけたら差が開く、という状況が続いていた。昨夜、ついに、2年物と5年物の利回りが逆転した。利回りが低い順に、2年物、5年物、10年物、30年物、となった。逆イールドカーブが完全に解消した。逆イールドカーブは極めて異常な状況であり、まず長期化することはない現象である。今回、奇妙なほど長く続いた逆イールドカーブが完全に解消した。この先、そう遠くないうちにアメリカが不況入りするのであれば、やはり市場は先見の明があった、ということになるだろう。-参考-世界中で逆イールド解消進む-ドイツの利回り曲線、米国と強い相関 - Bloomberg
2024.11.02
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過去このブログでも散々言ってきたが、僕は株式投資の利益に掛かる税金は安すぎるので上げるべきだ、という意見を持っている。申告分離を止めて、株のキャピタルゲインは雑所得にしてしまえば良い。日本の投資家は、どれだけ自分たちが優遇されているか、それによって経済成長がどれだけ阻害されているか、を知るべきだ。自分たちが取るべきリスクを中央銀行が肩代わりしている。リスクに対してリターンが余りにも大きすぎる。キャピタルゲインに掛かる税金は、一律20%程度ではなく、累進課税とするべきだ。世界中で金融緩和を続けてばかりで、世界中にお金がじゃぶじゃぶあふれている。実体経済が悪くなりそうになる度に、世界中で大規模金融緩和。累進課税は減税、逆進性の強い税を増税。経済成長よりも財政規律。財政政策を絞りながらの大規模金融緩和で車輪は片輪走行。紐では引けても押すことはできない。日本は失われた10年が失われた20年になり、そして30年になった。実体経済が低迷する中、馬鹿みたいに資産を急増させる投資家が雨後の筍のように次々出てくる。何故これだけ歪な社会になったのか。累進課税を強化するべきだ。株式投資のキャピタルゲインは累進課税にするべきだ。投資家の資産なんて、何もしないで放っておいても指数関数的に増えていく。自分の資産グラフを見るとよく分かる。逆進性の強い税は減税するべきだ。手っ取り早いのは、消費税の減税。中流階級を増やした方が実体経済は伸びやすい。日本を豊かにしたいのであれば、富ますべきは投資家ではない。投資家なんて放っておいても豊かになる。投資家優遇政策を止めるべきだ。日本政府よ、あまり投資家を甘やかしすぎるな。長らく上昇が続いた日本市場にも3年程度の中期下落相場があっても良い。
2024.09.29
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今年はとてもやり易い相場で、特に大きな売買をせずに日々ポートフォリオの微調整を続けているだけだが、指数を大きくアウトパフォームしている。多くの人がこう動くだろうな、と思う方向には相場は動かない。センシティブな相場では思い付きで売買すると大抵間違う。大切なのは、そうならなかったときにどうするか。そうならなかった時に考え始めるのでは遅い。そうならなかった時に情報収集しても遅い。センシティブな相場ではSNSやらyoutyubeやらで色々な人が色々な事を言うだろうが、それに影響されないように、確たる自分の考えがなければいけない。日々、状況の把握に努める。判断材料としては、個別経済指数であったり、個別株の値動きであったり、個別株の業績であったり、個別株の会社業績予想であったり、個別株のコンセンサスであったりする。判断材料は多ければそれに越したことはないが、個々で重要度は全く違う。そして、何を重要視するべきかは投資手法による。投資手法は性格にあったものである以上、自分の性格に合った投資戦略を立てるべきだ。目下、急激に進む円高。大事なのは、経済指標と、財政政策・金融政策。加えて、今の局面では、金利の変動を日々確認するのも大切だ。日本個別株への全力中期投資、他に金投資を行っている僕は、ドル円為替相場と金価格、そして日米金利を毎日重視している。ここ数年の金価格は、ドルと円で異なる値動きをしている。ドル円為替が大きく変動しているので当たり前だ。今年前半まで急激な円安局面で急上昇した東京金先物価格は、今年後半に急激な円高局面でも大きく値を下げていない。米国金利と金価格の値動きは相反するから、という理由もあるが、去年まで米国金利が上がっていたが金価格は上昇を続けた。理由は、全世界の異次元金融緩和の影響と、仮想通貨市場の飽和、実体経済の成長鈍化と、コストプッシュインフレ、色々ある。大統領選が終われば米国の株価は上昇するかもしれない。実体経済の成長が株価の上昇についていけるかどうか。中期的には、そこが重要だろうと思う。
2024.09.14
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2024年8月5日の歴史的大暴落から8営業日が経ち、株価が元の水準に戻りました。強制決裁を経験していない人には分かり難いかもしれませんが、今回の2024年8月5日の大暴落は、信用取引で維持率急減→追証発生→強制決裁、という流れで全ての資産がなくなる、或いは借金だけが残る、ということはまずありません。鬼の首取ったかのように信用取引を批判している人、貴方は間違っています。貴方は無知なのです。追証発生してから強制決裁までにはタイムラグがあります。追証入金するまで売買停止されるのです。売買停止中に株価が上がっているので、強制決裁の時にはそれなりに金融資産が回復しています。被害が大きかったのは、追証回避のために大底で建て玉を返済した全力信用買いの人です。この人は、大ダメージを受けています。恐らく、このぬるま湯相場で慣れ切った投資家は、2024年8月6日に株価が大暴騰して維持率に余力が出来た途端に信用建玉を買い増ししたでしょう。暴落前の水準までにはまだまだ届かないものの、ある程度は資産が回復でいるはずです。最も過剰なリスクを取った人は、2024年8月2日の場中で追証発生、2024年8月6日の寄りで強制決裁、という最悪の流れになったと思います。ただ、ここまでリスクを取っている人は稀でしょう。今回の暴落は、過剰なレバレッジを取ることの注意喚起でしかなく、個人投資家の信用買い残の減少に繋がっている筈です。とても思いやりのある、優しい相場ですね。過去何度も追証発生し、2度の強制決裁を受け、資産がゼロになった経験がある投資家から、老婆心ながらアドバイスしますと、追証は入れてはいけません。追証は相場から貴方への最後の優しさです。追証が発生した時点で、ゲームオーバーなのです。貴方の投資手法は時流に合っていなかったのです。挽回しようとするべきではありません。株価が新たな情報に対して非常に素早く反応する環境において、それを利用して継続的に利益を得ようとしてはいけません。そのような目論見で資産を急減させた投資家は非常に沢山います。このような大暴落や大暴騰があるから市場は非効率だという人が居るでしょうが、逆です。このようなセンシティブな相場だからこそ、市場は効率的だと言えるのです。市場を出し抜こうとしても、市場の方が反射神経が早いので、結局振り回されることになるだけなのです。そのような振り回される投資家が多いので、行き過ぎた相場になり、市場は効率的と言われるのです。これが理解できない人は、もっと市場に謙虚に向かうべきです。少なくても、市場は市場が非効率だと思う貴方の投資行動よりは効率的なのです。今回急回復しましたが、急回復するかどうかは暴落時には分からないのです。市場は非効率だと買い下がっても、どこまでリバウンドするのか、その後どこまで下がるのか、市場以外に分からないのです。市場と対峙してはいけません。ちなみに、僕は落ちるナイフを右手で掴み、そのナイフが右手を貫通して落ちるのを左手で掴んで、さらに左手も貫通してどんどん落ちるのを見ながら次の投資行動を考えるのが大好きです。
2024.08.18
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日経平均が3営業日で7,600円下がりました!今日は1日で12.40%も値下がり!超楽しい!ありがとう!今日は俺のポートフォリオは日経平均以上に値下がりして、14%ものマイナスです!常に全力買いのために余力はないし、保守的なポートフォリオにも関わらず直撃喰らっているけど、超楽しい!やっぱり株式市場はこうでなくちゃね!ずっと続く全面高なんてクソ喰らえ!俺らは鉄火場で切った張ったやってるんだ!リスクを取れば取っただけリターンがあるなんて、おかしな話なんだ!常に緊張感を持ち、2歩先を読む必要があるのが日本市場!今までが異常な相場だったんだ!いつもの相場が戻ってきた!パニック売りとか、そんなんじゃない!今やっと「正常」になったんだ!全世界の金余りによる弊害で緊張感皆無の上昇相場が続いたけど、やっといつもの相場になった!金融資産1億円を今日割り込みました!ムチャクチャ割り込んだよ!もう1億円を下回ることがないのかとか、ずっと資産が増え続けるのかとか、本当にうんざりしていた!1億円を超えてから初めて、1億円を割り込んで、本当に嬉しい!おかえり!正常な日本市場!またよろしくお願いします!末永くよろしくお願いします!これから全力で向き合うから、一生付き合ってくれ!
2024.08.05
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最近の相場が、ということでもなく、アベノミクス以降ずっと、いや、アベノミクスが始まるちょっと前からずっと、上昇相場が続いている。こんなに長い間上昇相場が続いて、みんな上昇相場に慣れ切っている。こんなに長く続く訳がない、そのうち暴落するはずだ、そう思い続けてもう何年経っただろうか。暴落らしい暴落は、コロナショック時の短期暴落相場位で、すぐに急反転して、すぐに暴落前の水準を超えてしまった。実体経済が悪い中で、全世界で異次元金融緩和による全面高相場が続いた。その恩恵を享受しているのが僕たち投資家。本当に、皆が皆、投資をすれば儲かる、それが当たり前だ、と信じ切っている。短期はともかく、中期なら、あまつさえ長期なら、投資で儲かるのが当たり前。そう投資家が信じ切っている。何年もそんな状況が続いている。それに気持ち悪さを感じ、株式投資はそんなに簡単なもんじゃない、そう言っても、昨日の高値は今日の安値、今日の高値は明日の安値、というような状況が続いている。仮に昨日値下がりしても今日は値上がりするし、今日値下がりしても明日値上がりする。そんな簡単な相場が続いている。幾らなんでも上げ過ぎだ、大きな調整がある筈だ、そういう声がほとんど聞かれなくなって久しい。連日膨れ上がる資産。レバレッジを掛ければ誰でもあっという間に億り人。3年程度の中期下落相場なんて、もうずっと来ていない。ずっとずっと来ていない。これだけ来ないのなら、本当にもう今後中期下落相場なんか来ないんじゃないか、とすら思えてくる。毎年毎年資産増加でめでたいね。ただ、鉄火場に慣れ切った投資家からすると、今の相場は本当に面白くない。メリハリがないのだ。暴落は相場の華。相場の華がないと、知的ゲームはつまらない。日経平均とかTOPIXなんて、今の半分位まで落ちても良いと思うよ。ダウもS&Pも同じ。3年位かけて、今の半分位まで下げても良いと思うよ。それ位のことがないと、今の調子に乗ってる投資家が正気にならないと思う。こんな相場はつまらないでしょう?1~2ヶ月程度の短期暴落相場じゃない、中期下落相場がないといかん。何なら5年以上の長期下落相場でも良い。それ位下落相場が続いた方が良いんじゃないか。兎に角、こんな上昇相場がいつまでも続くのは詰まらない。詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない詰まらない
2024.07.28
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僕の保有銘柄ではありませんが、9984ソフトバンクグループが2000年2月の高値11,070円を超えて、上場来高値を更新しました。おめでとう!本当におめでとう!本当に本当におめでとう!
2024.07.04
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ここ最近ブログの更新を控えめにして、ツイッターで書き込みをしています。XユーザーのMEANING@バリュー投資に騙されるな(日本個別株・金投資家)低PER銘柄へ中期投資、逆張り分散型さん: 「億り人が出版した本でろくな本がないので、自分で投稿することにします。 このコメント投稿に、今まで23年間のトレード生活を通じて正しいと自分が思う手法を書き込んでいきます。 一応僕も指数以上のパフォーマンスを継続して出している億り人の端くれなので、ある程度なら参考にしてくれても良い。」 / X
2024.06.15
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株の売り時が難しいという人が多いので、株の売り時について。フルインベストメントであれば、当然、株を売って他の株を買うことになる。単純明快、他の株の方が魅力的だと思えば、売れば良い。売り時が難しいとかなんとか言っている人は、ただタイミングを計っているだけ。そうではなく、自分の心の声を聞けば良い。自分がその保有株を売ってでも買いたい銘柄があれば、乗り換えれば良い。一度に全部売るようなことは避ける。自分を妄信しているのでなければ、トレードは何回かに分割して売買するのが基本。要は、バランス感覚だ。トレードは、ポートフォリオのリバランスに過ぎない。状況が変った、業績が想定と違った、株価推移で割安・割高になってきた。日々それの繰り返しであるのだから、大チャンスがないかとタイミングを伺っていても仕方がない。毎日、必要に応じてリバランスすれば良い。悩む必要は何もない。自分の判断に従えば良い。それ以上のことを考えようとして、訳が分からなくなって満足の良くトレードが出来なくなる投資家の如何に多いことか。売りたくない時に売れば良い、なんて愚の骨頂。自分が売りたい時に売れば良いだけ。売った資金は寝かせておくのではなく、他の銘柄の購入資金に充てる。当然、他の銘柄の分析を続けなければならない。自分が保有銘柄を売ってでも欲しい銘柄があるのであれば、ゆっくり売れば良い。大抵の場合は急いで売ることはない。業績発表直後に株価は織り込みに行くし、チャートの形で売買しても仕方ない。こういうチャートの形は天井を打った可能性が高い、このトレンドラインで反発する、株価上昇中は割高になっても売るべきではない、うんぬんかんぬん、かんぬんうんぬん。そういうのは全部嘘だよ。売るべきかどうかは自分が決めるんだ。チャートの形が決めるんじゃない。他に買いたい銘柄があるから、比較して魅力の乏しい銘柄を売るんだ。毎日どれを買うか、どれを売るか、考えていれば良いだけ。それ以上でも、それ以下でもない。タイミングを計って一気に売るとか、そんなになるまで放置する投資家の考え自体に問題がある。大抵は、毎日リバランスしていれば、一気に売ることはない。材料は発表直後に株価に織り込まれるのだから、急いで売買しなくても良い。株価が大きく動いた後は、反転するかもしれないし、そのままの方向で推移するかもしれない。地合いにも拠るのだから、セオリーなんてない。臨機応変に売買するのを難しがっても仕方がない。売りたくなったら売れば良い。急に売りたくなるような事がないくらい、毎日市場と向き合えば良い。
2024.06.01
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保有資産「額」の増加を喜んではいけない。日経平均がこんなに上昇したら資産額が上がるのは当たり前だ。そういう時は、ドル建て日経平均でも見て冷静になれば良い。今年になって何度か書いているが、どうも、やっと普通の相場に戻ったようだ。少し前まで、そこら中で悪材料出尽くし上げ、好材料でも当然上げ、要は何か材料が出れば上げ、というような面白みのない相場もあったね…(遠い目)。今年の相場は難しいというように感じているそこの人!今までが簡単だっただけだから!今年は指数よりパフォーマンスが低いとか嘆いているそこの人!去年まで悦に入っていたのが間違いなだけだから!
2024.05.18
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1億円を超えてから、というよりは今年に入ってから、大抵1日の資産変動が100万円を超えるようになった。100万円となると結構な額だが、率にすると1%未満。1日の変動率が1%を超えるというのは、さほど珍しくもないこと。ただ、資産変動額で100万円と言うと未だに結構なインパクトがある。「おっ結構変動したな」という印象。逆に、200万円とか、300万円とかいう変動の時は、それほど驚かない。プラスでもマイナスでも、ストンと受け入れられる。「まぁ、この程度なら大した変動じゃないな」500万円とかの変動になると結構なインパクトになるのだろうが、今の所500万円以上の変動は暫く記憶にない。コロナショックはほぼ無傷だったし、その後の大暴騰にも全く乗れていない。もしかしたら、ライブドアショックまで遡るかもしれない。勿論マイナスだ。ただ、ほぼ全銘柄ストップ安のあの時でも、マイナス500万円の変動までは行かなかったような気がする。投資を始めてからずっと、率で考えていた。結局、大切なのは額ではない。僕はメダルゲームをやってるだけ。メダルを引き出して現金化して使う訳じゃない。僕は死ぬまで証券口座のお金は引き出さない。死んだら嫁さんに自由に使ってくれと言ってある。資産に対して執着がないのは徹底している。もしかしたら、全ての投資家で一番執着心がないのではなかろうか。それは大げさかもしれないが、僕より資産に対して執着心がない人は、何か人間として大切なものが欠如している欠落者なのだろうとは思う。僕がやっているのは投資ゲーム。老後の生活とか悠々自適な生活とかの為に投資しているのではないのだよ。僕は今時流に乗っている。投資ゲームは順調だ。ただ、それは増えた金融資産で贅沢できるとか、そういう詰まらない次元の為のものじゃない。
2024.05.11
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下の画像は東京金先物価格と1540のチャート。パッと見て分かる通り、物凄く乖離が生じている。こんな大きな乖離は僕が金価格を毎日チェックするようになったコロナショック以降では初めてのことだ。何故こんなにも大きな乖離が起きているか。いわゆる仕手化。ただ、仕手化が1540にまで生じたことに注目して欲しい。少し前に1542も同様の事が起こった。為替の影響が加味されていない銀先物と1540の半年チャートは下記。1540と1542にまで大きな乖離が生じるような事になるとは、金余りも極まった感じがします。現物担保ETFだよ。現物評価額と大きく乖離するのは、正しく「バブル」。バブル以外で説明できる人が居たらお目にかかりたい。さて、次に仮想通貨の話。仮想通貨は通貨と違い国家の信認が得られていない。税の支払いに使えない。価値が担保されていない。そんな時代がありました。一番有名なビットコインは、今年1000万円を超えました。他はまちまち。仮想通貨は詳しくないので分かりません。今は、金(きん)で担保されている仮想通貨も出てきたようですね。通貨安、インフレ下で資産を守るためにはどうすれば良いか。欧州の景気が悪くなってきています。中国の景気も悪いです。さて、投資先は?消去法でアメリカ?アメリカ株は既に割高になっている一部を除き低迷。割高になっている株を買うか、指数を買うかの2択。さて、みなさんはどうしますか?今年は非常にやり易い。今年はノリノリで投資をしています。
2024.05.01
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コロナショック以降、ずっと株価は理解不能な値動きを続けていた。過剰な金融緩和でショックを和らげ、非常に理解不能な影響が市場を歪ませ続けていた。ある人は憤慨して真っ向から立ち向かい損失を被り、ある人は気づかないふりをして流れに身を任せ、そしてある人は先回りして膨大な利益を享受した。思い出してみると、アベノミクス初期の相場は、気が付いた人が暴利を貪った。暴騰した株価であったが、後から業績が伴った。今回はどうだろうか。お金の価値が下がって、コストプッシュインフレになり、その結果企業の業績はどうなるか。後から業績を伴わない株価暴騰は、非常に気分が悪い。株価は企業の通信簿、投資家の評価であるのであれば、その変動の理由は最終的に業績に結び付かなければならない。そうでなければ、それはバブルであり、何れ弾けるのが歴史の理である。さて、翻って今年の株価推移はどうだろうか。非常に納得のいく値動きで、素直とさえ言える。今年の相場は非常にやり易く、また、投資結果も素直に受け入れられる。正直に言うと、やっと普通の相場に戻った、という印象を受ける。今までが異常な相場だった。これなら、喜んで損失を受け入れられる。今後資産が急減することがあっても、それなりに納得できる状況だろう。以下、自分の投資について。・円建て金価格・日米金利・大型日本株これらの一つでも上昇すれば、大きなダメージは被らないポートフォリオ。金利とドル建て金価格が逆相関関係にあるという一般論はクソ喰らえ。全て上昇すれば資産は大きく上昇するし、逆も然り。今のところは絶好調。今年は個別銘柄の値動きはとても素直で好感が持てる。コロナショック以前の普通の相場が戻ってきた感じがする。アベノミクス以降長らく上昇続きだった日本株だが、コロナ騒動が無ければ中期下落相場に転じていた可能性が非常に高い。力技は嫌いだ。納得のいく投資行動がしたい。自分らしい投資行動ができないような相場環境は、とても苦手だ。今まで日本は上昇相場が長く続きすぎた。相場は上がったり下がったりするもので、下落相場があるから上昇相場がある。暴落は市場の華。まだ暴落は来ていない。これから来るかもしれないし、来ないかもしれない。でも、中央銀行がこれから取れる選択肢が少なくなっている。なるべくしてなった現在の状況だし、そのツケは利益を先食いしてきた我々投資家が率先して払わなければならない。下落相場になったとしても、投資家は文句を言ってはいけない。
2024.04.20
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コロナショックを無傷で乗り越えたのが最後、全世界異次元金融緩和の恩恵をあずかれないまま3年。ここ1年位、やっと往年のカンを取り戻せた感じがする。資本の意思、高い所から低い所へ、次に着目するべきはどこか。どの銘柄が上がりそうか、が大体分かる。それらは主に気のせいだが、大切なのは「そうならなかった時にどうするか」。金価格が上がったので金ダブルブルが上昇しているが、それを抜かした日本株取引も概ね好調。好調な時に慢心していると足元をすくわれる、というのは良くある話で、十分注意しないといけない。ただ、今回はリスクらしいリスクを取っていない。日経平均が半分まで落ちるような大暴落があっても、それほどダメージは受けないだろう。むしろ、大暴落を待ち望んでいる。恋焦がれている。ずっと待っているんだ、世界同時株価大暴落を。そこからの中期下落相場を。コロナショックであく抜け、なんてそんな馬鹿な話があるか。あの時のショック緩和のツケはこれから払わなければならない。そうじゃなきゃ、不景気になる度に金融緩和で痛みを和らげられるじゃないか。株主の支払うべき代償を、中央銀行が肩代わりしている。不景気に突入するべきだった。それが、今じゃ、株主がこの世の春を謳歌している。どうしてそうなった?まぁ、株価推移に文句を言っても仕方がない。株価が高いかどうかは市場が決めること。個人投資家の一意見なんて、本当にどうでもいい。そんな感じで、「ずっと俺のターン」が続いています。いやはや、資産が増えると本当に株式トレードがラクだわ。もちろん皮肉だよ。こんなのヌルゲーじゃねぇか。何やってんだお前ら。もたもたしている奴ら全員抜き去ってやる。
2024.04.09
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いつの世の中も、今世の中で何が起きているか、が分かっている投資家と分かっていない投資家で投資戦略が違う。大局観。投資哲学。そして、自分が何をやっているか、何が分かっているか、分かっていないことは何か。想定していることは何か、想定していないことが起きた時にどうするか。どうするべきか。物凄い速度でお金の価値が下がっている。預貯金豊富な企業は、年々価値が目減りするので、経営戦略として、遊んでいる資金を使って投資した方が良い。投資先が無いのであれば、ROEの分母を減らすべきだろうね。
2024.04.06
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適当にやっても毎日資産が増えていくボーナスステージで投資をしている皆さん、ご機嫌でしょうか。右も左も株価上昇。何を買っても資産がどんどん増えていく。株式投資ってこんなに簡単なの?と勘違いしてしまいますね。1億円を超えてからというもの、一度も1億円を割り込まないまま資産がどんどん増えていく。もはや毎日がボーナス日、という感じです。2005年の後半頃を思い出します。あの頃は、毎日が給料日、という感じでした。よし、来年は毎日がボーナス日にするぞ!と思った矢先にライブドアショック。以降毎日資産が10%とか減少し、2009年には最終的に資産がマイナス。以降ちまちま分散投資で地味にやってきて、やっとこさ、あの頃の目標に到達した感じです。15年。長かったね。株式投資ってこんなに簡単に儲かって良いの?ダメでしょ。ところで、資産1億を超えると個別株投資の難易度が上がる、銘柄選定やフォローが難しくなる、という話がありました。そんな馬鹿な話は無いだろう、と思っていたのですが、やはりそんなことはありませんね。何も変わらない。大化け株を数回当てて資産を急増させた集中投資家とは違うんだよ、こちとら分散投資1本でやってきているんだ。50銘柄だろうが100銘柄だろうが、分散投資でフォローできないなんてことは無いんだよ。2000万円だろうが1億円だろうが3億円だろうが10億円だろうが、同じことをやるだけだ。しかし、株式投資ってこんなに簡単に儲かって良いの?ダメでしょ。ところで、金は配当を生まない。長期投資としては不向き。株式に大きくパフォーマンスで負ける、という話があります。それはもう昔から。バフェットも金には投資するべきではないと言っています。バリュー投資家を始めとして、グロース株投資家も、誰もかれも、金投資には否定的でした。ただ、この所ずっと金価格は上昇しており、絶好調の日本株よりも、アメリカ株よりも、上昇している訳です。金ETF、日経平均、NYダウの比較チャートを参照。コロナショック直前の、2020年1月からのチャートはこちら。10年チャートで見ても遜色ない上昇。何が言いたいかというと、株式投資で資産を急増させている奴、調子に乗るなよ、今は何を買っても儲かる相場だ。現金の価値が下がっているだけだ、喜ぶなアホが。ということです。今は、パフォーマンスが低いと言われている金買っても大型株指数と同じくらい上昇する異常な相場です。金価格って、ドルベースであんまり上昇していないの。それでこの上昇なのは、どういうことか分かっていますか。ドル安円高になれば金価格は上がるよ。ドルと金は逆相関関係にあるからね。(※1540は円換算の価格変動なので円高と金高が同じ比率なら相殺)世界中でお金の価値が下がってる。日本も遅れて下がってる。現金預金溜めて喜んでいる万年低ROE企業、アンタのとこ実質的な価値がどんどん下がっていますから!残念!現金預金有り余っている企業はさっさと国内に投資をしろ!あと政府は法人税増税しろ!
2024.03.29
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今頃の到達で凄く恥ずかしいですが、恥を忍んでの書き込みです。先日、株式資産1億円到達しました。1億円を目標にしたことは一度もなく、到達2日前に資産が9800万円を超えた位で初めて1億円が近いことに気が付いたという体たらく。何の達成感もない、嬉しいという感情が皆無の到達です。(これは誇張ではなく本当に皆無と言って良いくらいで、圧倒的に恥ずかしいという気持ちが強い)投資を始めて22年以上、ずっと日本の株式市場で投資を続けてきました。株式投資で大成してやる、と物凄い熱量と時間を注ぎ込んできました。日本の株式投資を通じて資産を成すという確たるイメージを持ち続け、それに対して揺ぎ無い自信を持ち、2006年に毎日のように資産が10%以上減少し続けた日も、2009年に全資産がマイナスに陥った時も、株式投資で大成するという将来像を不安視したことはありませんでした。2009年以降に株式市場に注ぎ込んだ資金は累計約1200万円。2005年当時に累計投資金額10倍高を達成した時の自分のパフォーマンスすら超えていない。2013年からの急激な日本株式の上昇、当時から日経平均は5倍にもなった。その間、自分は何をしていたのか。自分は知らないが、間違いなく多くの投資家が資産を成し、そして資産を急増させている筈だ。信用取引をしていないとか、本格的な分散投資だとか、そういうのは言い訳にもならない。コロナショック以降の急激な上昇相場をワラントプットで損失を出し続けた。株式全力投資を金投資に軸足を移してしまった。儲かり過ぎるとモチベーションが下がる。過保護にされてリスクを中央銀行が肩代わりしていることに気が付かず、投資の利益を自分の実力と勘違いしている投資家に対する怒り。全世界大規模金融緩和以降、暴落が来るべき、来て然るべき、という意識に囚われていた。反省点は色々あります。それらのどれも、致命的なミス。1つでも無ければ今の資産額は大きく違っていただろうと思います。その結果が、今頃の1億円。既に44歳。26歳で3000万円の頃とは全然状況が違う。自分より、圧倒的に可能性に満ちた若い投資家が、日本中に。こんなに恥ずかしい思いをしながら1億円到達報告をする投資家を僕は知りません。今頃1億円なんてできれば書きたくなかったです。しかし、仕方がない。ゆっくり資産を増やすのが投資のコツ、とこれまで自分でも何度も言っています。1億円をスタートラインとして、投資家としての新たな人生をスタートします。投資手法、投資哲学は今までと変わりません。大きな失敗をしないこと。これを意識します。
2024.03.09
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昨日、日経平均がバブル最高値を更新を更新した。終値でも更新。昨夜の米株高を受けて、日経先物も上昇中。しかし、日経平均がバブル最高値を更新するとは、実に感慨深い。僕が株式投資を始めた2001年当時、日経平均は1万円をウロウロしていた。バブル最高値の1989年12月以降、10年以上も下落相場が続いた訳だ。当時、株式投資はやるものではない、という認識が日本中蔓延していた。嘘かホントか、株には手を出すな、という家訓があるという話もよく聞いた。今のようにインターネット上で情報がすぐ手に入るという事もなく、今と違って事業報告書は白黒印刷。IRなんて言葉がない頃、事業報告書にはグラフも要点も記載されていなかった。どの会社の事業報告書を見ても、いつも出だしは同じようなことが書いてあった。不況、業績低迷、先行き不透明。確実に言えるのは、当時、株式投資をやろうと行動した奇特な人間に先見の明があったのではない、という事だ。恐らく真逆だ。馬鹿な人間ほど株式投資をやったのだ。僕は株式投資を始めて間もなく、2002年卒として就職活動を行ったが、この時期は就職氷河期で最も就職難だった時代。2000年卒~2004年卒を就職氷河期、就職が最も厳しかった時代と捉えて欲しい。この時代に若くして株式投資を始めた人間は、まともじゃない。まともな人間は、こんな閉塞感の中で日本の未来に投資をしない。まともな人間は、株式投資なんかしている状況じゃない。生きるのに精一杯だった。遅くまで残業をして、疲れ果てて家に帰り、そこから睡眠時間を削って株式投資をする余力なんてない。今と違い情報がインターネットですぐに手に入る時代じゃない。ネット証券黎明期。証券口座を開くのだって、それなりにハードルが高い。口座資金1億円以下の客はゴミだと言われていた時代に、バイト代で貯めた十数万円を持って野村證券店舗を訪れた大学3年生。「すいません、株を買いたいんですけれど」。株式市場に入るタイミングからしたら丁度良いと思われるかもしれないが、そうではない。リーマンショック、ライブドアショック以降の株価の暴落はすさまじいものがあった。日経平均が1年ちょっとで半分以下になったが、小型株はそれより1年早く暴落が始まり、半分の半分の半分になった。阿鼻叫喚。多くの人が何も言わずに去っていった。今残っているのは、それを経験した投資家。その投資家が優れているという訳ではない。色々な条件が上手く合っていただけだ。多くは独身投資家だろう。結婚して子供もいるような家庭で、投資資産が半分以下になって、まだまだ下がる、金融市場が崩壊する、資本主義の終焉だ、というような状況で、今がチャンスと投資資金を増やすことは出来ないだろう。多くの会社は、コスト削減、リストラ、設備投資見送り。そんな時代だ。投資をすることができる環境にあるのは、やはり負うものが少ない独身者か、後に引けない専業投資家位だろう。2011年3月11日金曜日は東日本大震災が発生し、以降、日本は壊滅的なダメージを受ける。多くの予想に反して、急激な円高となった。これは日本企業が外国から資金を戻した事による。放射線漏れ、メルトダウン、政治不信、大幅な生産能力低下、深刻な電力不足、引き上げる外国人、翌週から続く株安。止まらない株安と円高。政府・日銀は円高容認。大転換はアベノミクス。3本の矢。1本目の矢は財政拡大、すぐ折れた。2本目の矢は金融緩和、これは日銀が実施。3本目の矢は構造改革、これデフレ脱却に何か意味があるのか?ともあれ、異次元金融緩和が続き市場に資金があふれ返った。何が何でもデフレを脱却させないという強い意志を持った政権がブレずにデフレ継続政策を取った為に、フローが上昇せず、ストックが上昇し続けた。長く続いた法人税減税の影響もあり、ストックは主に企業の内部留保に回った。デフレ下で、日本企業は国内設備投資はしなかった。海外投資を増やした。海外投資をしない企業は負債を返却した。2020年コロナショック。短期的に株価は大暴落したが、全世界での大規模金融緩和によりすぐに反発。金余り資金は株式市場に向かった。世界中で上がり続ける株価。株価は上がりに上がった。昨日の高値は今日の底値、今日の高値は明日の底値。何れ来ると多くの人が思っていた大不況は、多くの人が思っていたので来なかった。ハードランディングがないなら、と株価は更に上がった。世界中でインフレになり、金利が上がった。不況は来なかった。日本は、日本人労働者はデフレに苦しんでいた。失われた10年は失われた20年になり、失われた20年は失われた30年になった。デフレ脱却の目が出ると消費税増税して景気の腰を折り、プライマリーバランス黒字化目標を掲げるなど政府は長期的に国力低下をさせる気満々。だが、海外からインフレが押し寄せてきた。日本は外圧に弱い。今回も外圧に屈した。デフレ脱却。インフレなのかスタグフレーションなのかは分からないが、兎に角デフレを脱却した。ストックならある。膨大に。これが動き出せば、いつでもフローが上昇する。フローが上昇すれば、業績も上がる。賃金も上がる。業績が上がるなら株価は先行する。株高。それでも異次元金融緩和を続けて円安。株高。ざっと書けはこんな感じだろうか。日経平均構成銘柄が変わっているので単純比較は意味がない、為替を加味したドル建て日経平均だと2021年の水準には届いていない。そんなことは分かっている。それを踏まえて、感慨深い。バブル時と今とでは全然違う。企業の収益力も資産も今の日本は大きくなった。当たり前だ。そんなことは分かっている。それを踏まえて、感慨深い。バブル時は5年で日経平均が4倍になっている。今は10年で4倍だ。ただ、10年で日経平均が4倍になる世界が来るなんて、信じられたかい?少なくても就職氷河期世代の自分には信じられないね。10年で4倍なら、20年で16倍じゃないか。30年で64倍だ。信用取引していたら、10年で16倍か。めでたいね。こんなバカみたいな上昇相場が続くなら、誰でも株式投資で億万長者だ。今後株価がどうなるかは分からないし、予想しても仕方がない。ただ、当時は永遠に超えられないすらと思えたバブル最高値を更新したんだ。余韻に浸ろう。
2024.02.23
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電子書籍の目次です。電子書籍1 はじめに電子書籍2 はじめに2電子書籍3 資本主義社会とは何か ~お金を貸せば金利が発生する~電子書籍4 投資家として大事な心構え ~ゆっくりとお金持ちになるように意識する~電子書籍5 自分の性格に合った投資手法を見つける ~自分の性格に合った手法でなければ無理が生じる~電子書籍6 短期投資と中期投資が違うのと同じくらい、中期投資と長期投資は異なる ~中長期投資という概念を捨てる~電子書籍7 基本はファンダメンタル分析で行うべき ~テクニカル分析は心理学~電子書籍8 自分が理解できることをやる ~理解できないことをやると必要以上にリスクをとってしまう~電子書籍9 投資家は孤独に慣れる必要がある ~コミュニティから距離を置く~電子書籍10 他人からの礼賛は不要 ~承認欲求は身を亡ぼす~電子書籍11 買値に意味はない ~含み損、損切、ナンピン、云々には意味がない~電子書籍12 信用取引は買値に意味が生じる ~現物取引と大きく違うトレードが必要になる~電子書籍13 MEANING の投資手法① ~中期逆張り投資~電子書籍14 MEANING の投資手法② ~分散投資~電子書籍15 MEANING の投資手法③ ~ファンダメンタル分析~電子書籍16 MEANING の投資手法④ ~低 PER 銘柄への投資~電子書籍17 MEANING の投資手法⑤ ~ ROE が上昇する銘柄~電子書籍18 君は備えていたか? ~そうなった時にどうするか、そうならなかった時にどうするか~電子書籍19 バリュー投資の弊害 ~バリュー投資家の解釈が正しい訳ではない~閑話休題電子書籍20 ●蛇足① 常識を疑おう基礎編『PER』 PER は低い方が良いのか?電子書籍21 ●蛇足② 常識を疑おう基礎編『PBR』電子書籍22 ●蛇足③ 常識を疑おう基礎編『ROE』電子書籍の投稿 終わりです。
2024.02.17
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お疲れさまでした。5ヵ月に渡って週1回続いた電子書籍の投稿も、やっと終了です。長かったですね。この電子書籍の内容はかなり力を入れて書きましたので、できるだけ多くの人に読んで貰いたいという希望がありました。2022年4月の販売当初、販売価格は1250円でした。時間が経つと全然売れなくなったので、途中から100円とか10円とか、ただ同然の価格設定にして欲しいとお願いして、500円位にしてもらった記憶があります。値下げ後も大して売れてなかったので、できるならただで配布して欲しい、とフィスコの担当者さんに無理をお願いしていました。という流れで、去年の夏頃、フィスコの担当者さんにお願いして販売停止してもらい、このブログでの投稿を了承してもらいました。本当は電子書籍ではなく紙媒体での書籍出版をいつかしたいと希望していたのですが、昨今の相場環境では資産を急増させている個人投資家が多そうなので、諦めました。今後電子書籍も販売する気はありませんので、これが僕の最初で最後の作品となります。内容的には満足のいく出来だと考えています。僕の投資哲学の集大成。この哲学が確立されたのはかなり初期で、投資を続けるに従い、こなれてきた感があります。相場環境が変わってもこの哲学は今まで変わることはありませんでしたし、今後変わることはないでしょう。フィスコの担当者さんからは「お忙しいと思いますのでゆっくり書いて良いですよ」と言われていましたが、内容については5日間程度で全部書いたような記憶があります。鬼気迫る、とは言い過ぎでしょうが、仕事、家事、育児、投資をしながらこのボリュームを5日間程度で書いたのは我ながら凄いと今は思います。まだあれから2年も経っていませんが、今の僕には出来ないかな。完成した文章は物凄い時間をかけて何度も何度も読み返して推敲し、フィスコさんに原稿を渡しました。フィスコさんが個人フリーランスの方に外注しているのか何か分かりませんが、PDF化の微修正が脱字誤改行強調文字抜け等の嵐でしたので、そこから更に何度も何度も読み返して推敲を繰り返しました。修正した個所が修正されていなかったり、前回問題なかった全然違うところが脱字していたり、という感じで修正原稿を渡す度にPDF化された出来栄えを何度も何度も読み直したり再修正を依頼したりしたので、合計で100回以上は読み返したと思います。本当に、物凄い時間とエネルギーを注ぎ込みました。このような機会を頂けたフィスコさんには感謝しています。何の制限もなく自由に書かせて頂いて、書いた内容を殆ど修正することなくそのまま販売して、投稿後もこちらの要望の通り値下げや販売中止、ブログへの投稿を了承して頂き、本当に僕の自由にやらせて頂きました。フィスコさんが販売する個人投資家の電子書籍は僕が最初だったようですが、販売数が伸びず申し訳ない気持ちで一杯です。声を掛けて頂いた際に、まず最初にZoom打ち合わせを行ったのですが、僕が「四季報の業績予想は間違いだらけで嘘ばかりなので、それを信じて投資をするのは間違い」というような内容の発言をした際に、出席されたフィスコさん側の二人のうち一人はとても驚き、もう一人は深く頷いていたのがとても印象に残っています。頷いてくれた人は、とても知識豊富な方で、マイナーな銘柄のマイナーは話をしてもちゃんと拾ってくれる方でした。例えば、ワールドインテックの社長がマンションディベロッパー畑出身で、その繋がりからサンシティビルドを安値で買ったというと、あぁあの九州で有名な社長ですね、と拾ってくれる。軽く解説すると、ワールドインテックと言うのはワールドホールディングスの一つの会社であり前身となる会社、サンシティビルドというのは倒産したサンシティの子会社です。このサンシティはかなりの体育会系の会社で伸びに伸びまくっていた過去のある会社でした。このサンシティビルドをただ同然で買い叩いた時から、ワールドインテックの業績が伸びることは確実だと感じたという会話です。ワールドインテックの社長は九州で有名なやり手社長で、多方面で繋がりも多い。この社長が広げた大風呂敷(何も根拠を提示していない超高成長の中期計画)をちゃんと畳んだ、という話のストーリーです。ちなみに、驚いた人はフィスコに入社されてまだそれほど経過されていない人で、とても奇麗な方でした。しばらく後にヤフーファイナンスに表示されたフィスコの広告に出てきた時に、あ、この人あの時の人だ、と驚いたものです。こんなに奇麗な人が世の中に居るんだなぁ、と思ったのですが、後からこの人猟師の資格を取って猟をやっていると知って、フィスコって凄いな、と思いました。かなり脱線してしまいました。閑話休題。今回投稿した電子書籍の内容が、多くの人の役に立てることを願っています。この電子書籍の内容が正しいこと、有益なことは、僕が保証します。投資において最も重要なこと。それは、ゆっくり時間をかけてお金持ちになること、です。そして、株価は常に適正価格。でも今日の適正価格と明日の適正価格は一致しない。右往左往しても仕方がない。自分の性格に合った投資手法を貫くだけ。好きこそものの上手なれ。大事なのは投資を好きになること。他人は気にせず、好きなようにやれば良いんです。僕から教えられることは、大体こんなもんです。それでは、また鉄火場で逢いましょう。
2024.02.10
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_ ROEは高い方が良いのでしょうか? いえ、違います。 それでは、ROEは低い方が良いのでしょうか? いえ、違います。 ROEの数値を切り取って、高い方が良いとか低い方が良いとか、そういう事をいうのはナンセンスです。 PER、PBR、ROE。 投資家にとってはこれら3つのバランスが重要なのです。色々と特殊な場合を除けばPERは低い方が良いですが、PBRとROEについては低い方が良いとか高い方が良い とか、そういうものではないのです。 どのような事業で、どのような経営をしているのか、そしてこれからどのような経営をしていこうとしているのか、それによって変わります。 単純にPBRは低い方が良い、ROEは高い方が良い、というものではないのです。 いや、もちろんPBRは低い方が投資家の資産に対する評価が低くて長期的には投資妙味がある場合が多いでしょう。ROEは高い方が資産効率が良くて中期的に投資妙味がある場合が多いでしょう。そうすると、その2つを合わせて、PBRが低くてROEが高い方が良いでしょう。否定はしません。 ただ、これは同じPER 水準での話です。PBRが低いとその分ROEも低くなる。ROEが高ければPBRも高くなる。PERとPBRとROEの関係からすると、当然そうなります。 PBRを取るか、ROEを取るか。どちらが良いのでしょうか。 しかし、そういう話ではないのです。 それではROE編について、PER編やPBR編とは違った切り口から始めてみます。 ROEは自己資本をどれだけ効率的に運用しているかを表しています。 レバレッジをかけて負債を多くすると全体の資産が増えます。資産が増えると非効率的な企業運営をしていない限りその分利益が増えますので、ROEが上昇します。この点を問題視している投資家は多いです。 それでは、低い自己資本率で高ROEを叩き出している企業は悪いのでしょうか。 信用取引でレバレッジをかけて株式投資をしている投資家と似ています。 信用取引をすれば上昇相場では利益が急増しますし、下落相場では損失が急増します。 企業運営もレバレッジをかけていればその分順調な時に利益を多く出し、順調でない時に 損失を多く出します。 信用取引をして自己資本比率の高い企業に投資するのと、信用取引をしないで自己資本比率の低い企業に投資をするのと、どちらが安全でしょうか。 これは実に面白い問いですね。 勿論バランスです。企業側の企業運営内容や投資家側の投資手法にもよるでしょう。 ただ、そのような色々なパラメータを無視して、もうちょっと簡単に言う事が出来ます。 それは、『レバレッジをかけているリスクをしっかり認識して経営者が企業を運営しているか、 また投資家が投資をしているか』。 これに尽きます。 どのような環境下で、どのような状況で、どのようにレバレッジをかけているか。 ROEは長期的な推移が重要になります。 短期的にROEが高くても全く意味がありません。 長期的にROE水準を維持、または向上できるか。それに尽きます。 長期的にROEを維持・向上できる投資先があるなら、設備投資やM&Aをすれば良 いでしょう。 長期的にROEの維持・向上に繋がらない資産があるのであれば、改革や売却をすれば良いでしょう。 用途のない無駄な現金があるのであれば、配当として株主に還元するべきでしょう。 長期的に高ROEを維持する為には必ずしも高成長し続ける必要はありません。 自己資本が分母、利益が分子、の指標です。 利益により自己資本が増えて、今までのような効率的な資金運用ができない。それによりROEが長期的に低下する。それでは経営として非効率です。 増加した自己資本は必要な分だけ使用すれば良い。必要でないものを内部保留として溜め込む目的は何か?ROEを長期的に低下させてまで行う企業活動の意味は何か?成長の為ではない、現状維持のための資産がどんどん増えていないか? 効率的な将来の大きな投資の為、数年分の利益を溜め込む。そのような場合もあるでしょう。または、将来の利益を期待して、現時点では利益を出していない企業に投資する。そのような場合もあるでしょう。中期的にはROEが低下するが、長期的にみるとROEが上昇する。そのような場合はROEが下がったタイミングが投資家にとって投資妙味があります。(ここはROE推移に着目して投資をする投資家にとっての落とし穴ですので注意して下さい) 一時的に資本効率を下げるだけであれば、その先を見越して投資をするというのは一つの投資手法として正しいです。しかしこの手法は多くの成長株投資家の逆を行く投資手法ですので、かなり株価に対して鈍感力を必要とします。多くの場合は株価が急落しますので、 逆張り投資家でなければ非常に辛いでしょう。逆に、逆張り投資家であれば全く意に介することなく、気ままにドライブを楽しむように投資ができます。ただし、企業が思うように利益を上げられなかった場合はROEは低下したままになり、急落した株価は元に戻りません。長い株価低迷を余儀なくされます。 高いROEを維持しながら成長している企業については、例えばソフトバンクを見てみると分かり易いかもしれません。他にもエムスリーなどを見てみると分かり易いでしょう。 長期的に高ROEを維持している企業がどのように利益成長をし、それに伴い株価がどのように上昇しているか。 万年高ROE銘柄を見つけたら、将来の莫大な利益は確定されたようなものです。(とんでもないバブル時に購入したのでもない限り) しかし長期的にROEが高い銘柄を見極めるのは至難の業です。上に挙げた長期的に高ROEを維持している2銘柄でさえ、今後も長期的に高ROEを維持できるかどうかは全く分かりません。 そうであれば、現在資金効率の良い運営をしている評価の高い企業より、これから資金効率の良い運営をするようになる可能性がある企業に投資をする方が良い投資と言え ます。 それが低PBR銘柄への投資であり、バリュー投資の考え方の一つです。 今は低ROEが続いていても、これから企業運営が良くなるかもしれない。たとえそうならなくても、他の物好きな企業が高値で買収してくれるかもしれない。外部環境が変わって注目されるかもしれない。精々その程度の思惑で低ROE銘柄へ投資をしている投資家 が多いです。その程度でバリュー投資を標榜しているのが日本の個人投資家の現状です。 そして、そのバリュー投資の考えは概ね正しいです。 低ROE銘柄であっても、物凄く高い配当利回りの場合、高ROE銘柄への投資と同じ結果が期待できます。 もし仮に配当利回り15%を維持する銘柄であれば、ROEが15%を維持する銘柄と同じ評価をすることができます。 ただ実際は今の日本で高ROE銘柄と同じ水準の配当利回りを出し続けている銘柄がないだけです。また配当には税金がかかりますので、その分だけ低く評価する必要があります。 自己資本比率が高い銘柄ほど、不景気などで赤字になった時にとれる選択肢が増えると いうメリットはあります。 また負債が少ないほど金利上昇時に支払い利息の増加が少なくて済むというメリットがあります。(ただしマクロ経済の視点からみると、景気がピークアウトした時期などの例外を除いて支払利息の増加分より企業の増収分の方が高くなります。支払利息の増加は企業利益の増加に遅行します) 不況時は、レバレッジを効かせて多くの利益を上げている高ROE銘柄が業績悪化に伴い選択できる企業運営の幅が狭くなる一方、自己資本の潤沢な低ROE銘柄は安い買い物ができるようになります。 景気の波は時に大きく振れますので、リスクを常に把握していなければ自己資本比率の 低い企業は致命的なダメージを被ることがあります。信用取引をしている投資家と同じです。 結局はバランスなのです。 PER・PBR・ROE を画一的に論じるべきではありません。 企業の業績、企業活動の内容、今後の方針、景気動向、政府の方針、様々なことを考慮しつつ、投資家の性格と投資手法で考えるべきです。 これは投資に慣れていない人にとっては難しく聞こえるかもしれませんが、決して難しい事を言っているのではありません。 画一的にROEは高くてPERはできるだけ低い方が良い、という投資手法の方が遥かに難しいということを理解しなければいけません。 何故ならバランスが悪い企業は必ず無理が生じているからです。バランスの良い企業はそのうち投資家の想定以上に業績が上がることもありますが、バランスの悪い企業は時 が経つにつれ投資家の期待を裏切るからです。 ここから先は余談です。 常識を疑おう基礎編『PBR』で、同一PERならPBRを取るかROEを取るか、そういう考えで銘柄選定をするのではない、と言いました。 それでは PBRとROE のバランスはどのようなものが良いのでしょうか。 理想的なバランスはあるのでしょうか。 好景気はレバレッジをかけて、不景気になる前の予兆を見逃さず、不景気になる前にレバレッジを低くして運転資金の十分な確保を行う。それが理想です。 PBRとROEのバランスは景気や企業運営内容を考慮して決める必要があります。 理想的なバランスは日々変わっています。 どのようなリスクを取っている経営なのか。 経営者と同じく、投資家もこれを把握することです。 リスクを把握できないのであれば、高ROE銘柄への投資は行うべきではありません。高ROA銘柄への投資を行うべきです。 そして、万年高ROA銘柄への投資は、万年高ROE銘柄への投資より難しいです。何しろ絶対数が少ないですから。 妥協して万年中ROA銘柄への投資を行うのであれば、それは一つの正しい投資手法です。 以上
2024.02.03
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‗ PBR はバランスシートに表れる有形資産価値に対する評価と思われがちですが、実は有形資産よりもバランスシートに表れない無形資産に対する評価の影響の方が大きいです。 ネット上などに無数にあるPBR の説明のほとんど全てで有形資産と無形資産のPBRに対する捉え方の説明をしていませんが、投資家たるものPBRは「純資産」ではなく「有形資産」・「無形資産」と結び付けて理解する必要があります。 PBRとは何でしょうか。PBR は「株価」が「1 株当たりの純資産」の何倍かを示している指標です。つまり「時価総額」が「純資産」の何倍かを示しているということになります。「純資産」に対してお買い得かどうかを表す指標、ということになります。だからPBRは低い方が良いということになるのです。しかし、本当にそうでしょうか。 PER編に引き続き、PBR編でも常識を疑ってみましょう。 当然、PERの値が同じであれば、PBRの値が低ければ低いほど、純資産の算出元である有形資産に対する投資家の評価が低いことになります。 しかし資産には有形資産のほかに無形資産もあります。無形資産は純資産に含まれないためPBR算出に無視されがちですが、PBRが低いという事は、有形資産だけでなく、バランスシートに表れない無形資産に対する投資家の評価も低いことを表します。 有形資産と価格との差は暖簾代と呼ばれます。暖簾代は、ブランド価値や企業ノウハウなどの収益力や企業統治能力や、その他諸々が、買収価格から有形資産を引いた金額になるという考えです。企業を買収した時などに生じるバランスシート上の差を「暖簾代」と称して計上し、損失として減損処理しようという会計の考え方です。※逆に買収価格よりも資産が大きくバランスシートが膨れ上がる場合は、「逆暖簾代(負の暖簾代)」と称して利益扱いとして処理されます。 この暖簾代に付いて、視点を変えれば、有形資産に対して買収価格が高ければ高いほど無形資産価値の【評価】が高いという事になります。この有形資産に対する買収価格は、株式投資ではPBRと同義です。PBRが低い時に有形資産を、PBRが高い時に無形資産を、投資家は【評価】して投資をしていることになります。言い換えれば、低PBR銘柄への投資にしろ高PBR銘柄への投資にしろ、他の投資家の評価の変動による株価変動によって鞘を抜こう(キャピタルゲインを得よう)というのであれば、この着目点の違いを考える必要があります。 さて、低PBR銘柄と高PBR銘柄とでは、その銘柄に投資をしている投資家の着眼点が違う事が分かりました。次にいきます。 それでは PBRが低い銘柄の無形資産には価値がないのでしょうか? 勿論違います。PBRの低い銘柄は無形資産の評価が低いだけで、価値が低いかどうかは全く別問題です。PBRの低い銘柄の多くには長期間にわたって低PER水準で推移している銘柄がありますが、いつも PERが低いというのはいつもしっかりと利益を上げているということです。それにはバランスシート上に記載されない無形資産の影響が当然ある訳です。 利益や資産に対していつも投資家の評価が低いのが万年割安株と呼ばれる銘柄です。 成長余力が低かったり、衰退産業であったり、株主還元政策に消極的だったりして、資産に対する評価が低いのです。言い換えるとROEがいつも低い事になります。万年低ROEということです。資本効率の低い企業となります。 PERとPBRを論じれば、PERとROEを論じている事になります。その為前回の『PER編』 と今回の『PBR編』をしっかり読んで頂ければ、『ROE編』を読んだことと同じになりま す。PBRとROEは表裏一体です。しかしこの理解が浅いと、「PBRは低い方がパフォーマンスが良いので同じPERならROEは低い方が良い」という浅い理解になります。 PBRは過去指標、ROEは未来指標です。 言い換えれば、PBRは過去の経営を評価する指標、ROEは未来の経営を評価する指標、となります。 PBRは資産の評価ですが、その資産は過去の経営によって積み重ねられたものです。PBRが低いほど有形資産・無形資産の評価が低く、(その資産を運用することで)今後の経営を通じて株主に多くを還元することを期待されていないという事です。 繰り返しになりますが、同じPERなら、低PBRであるほど低ROEになります。魅力のない銘柄という烙印を押されている銘柄、とも言えます。 しかし、その魅力のない銘柄も、今までずっと魅力が無かった訳ではありません。資産を築き上げるまで、少なくない期間成長もしたでしょう。その期間はROEも高かったに違いありません。恐らくPERも高かったことでしょう。いつからか高PER高PBR高ROEの成長銘柄が、低PER低PBR低ROEの万年割安銘柄になったのです。 万年割安株は昔は高PBR高ROEの成長銘柄であった、という事実はよく考えた方が良いです。今高 PBR高ROEの成長銘柄は、成長が鈍化して、株主還元政策に消 極的であれば、投資家の評価が低くなりPBRが低くなります。PERも低くなります。PERとPBRが低くなったのなら、ROEはかなり低下しているという事です。※仮にPER水準が変わらなかったとしても、PBRが低くなればROEが低くなります。 PER・PBR・ROEは結果で過程を表すものではありません。経費がどのていどあり、利益率がどの程度あるか、労働分配率はどうか、ブランド価値はどれくらいあるか、ノウハウはどうか、といった有形無形の様々な重要なパラメータは全て無視して、結果を数値化しただけです。 その為、PER・PBR・ROEの数字を参考にして投資するかどうかを考えるのであれば、上の投資家の評価の変動をよく考えて行動する必要があります。 PERとPBR を考えることはPERとROEを考えることなのです。 ※ PBRとROEを考えることは、PERとPBR、または PERとROEを考えることと同じです。これがストンと理解できないのであれば、基礎的なファンダメンタルの理解をしていないことになります。利益に対する値段、資産に対する値段、資産に対する利益、このうち2つを考えれば、後の一つは(考えた事になるので)考えなくても良い。しっかり理解していないと、PERは低い方がお買い得、PBRも低い方がお買い得、ROEは余り注目しなくていい、となるのです。そういう説明をしているブログは山のようにありますが、根本的なところをしっかり理解していないだけです。PER・PBR・ROEはバランスなのです。 どのような企業経営をしているかによって重視するべき指標が変わります。 しつこいですが、PERとPBRを考えるという事はROEも考えているという事なのです。それを理解していないのであれば、PERとPBRを理解していないということです。有形資産と無形資産の考え方なしに PBR を捉えているからそのような事になるのです。 PBRの説明は、有形資産・無形資産の説明とセットでするべきなのです。株価と有形資産を元にしたバランスシートの捉え方、結局はこれがPBRなのです。当然、暖簾代の説明が出てくるはずなのです。 無形資産価値とは、企業の人材であったり、ノウハウであったり、実績であったり、ブランドであったりします。それらのパラメータが複雑に絡まって、参入障壁を形成しています。PBRの説明は投資家のバランスシートに対する評価という考えを持たなければなりません。そしてそれはROEの考え方とも重なるとことがあります。 ROEは投資家の評価によって変動しません。その代わり損益計算書とバランスシートです。PERは損益計算書と投資家の評価です。 上の説明は細かい所で致命的に違いますが全体としては概ね正しく、PERとPBRとROEの関係を捉えるためにはこれ以上ない位分かり易いと思っています。しかしこの説明をしている文章を僕は見たことありません。何故でしょうかね。 ここまでを考えると、単に「PBRは低い方が良い」というのは間違いだという事になります。 「PBR が低い銘柄群のパフォーマンスが良い」という事実はそこに至るまでの思考回路が大切なのです。「PBRを取るかROEを取るか」ではないのです。「バランスシートに表れている資産の評価をどのように行うか」なのです。そして、その説明を行う為には有形資産と無形資産の評価をどのように行うかが重要で、言い換えれば「無形資産に対する評価をどのように行うか」という事なのです。 無形資産の評価をどのように行うか。それには複数年度の長期的なP/Lが必要になります。長期的なP/Lを見ずして無形資産は評価できません。ただし、長期的なP/Lを見ても無形資産の価値を正しく評価することはできません。その為、未来の企業利益がどれだけ得られるか(将来の利益に結び付く無形資産の価値がどれだけあるか)を考慮しないで、ただ単純に有形資産の評価額が低い低PBRへの投資を行った方が確実性がある、という事です。 無形資産の価値がどれだけあるかは無視して、将来の利益がどれだけ増加するかは考慮しない。それであれば、PBRは低い方が良いでしょう。 PBRは過去指標、PERは現在指標、ROEは未来指標、と言うのはこういう事です。 以上
2024.01.27
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〇おまけこから先の文章は、僕の株式ブログバリュー投資に騙されるなhttps://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/に投稿されている文章です。今回、おまけとして載せます。●蛇足① 常識を疑おう基礎編『PER』 PER は低い方が良いのか? これはきほんのきであり、最も大切な部分です。 PERとは『何年で元が取れるか?』の数値です。 PERが10倍なら投下資金は10年で元が取れます。 会社の利益は株主の利益、EPSは1株あたりの株主の利益なのです。 勘違いしないでほしいのですが、配当として還元される事で初めて株主の利益になるのではありません。 会社の利益として純資産を積み重ねることが、会社の利益=株主の利益、です。 しかし、PERは取らぬ狸の皮算用。机上の空論です。『何年で元が取れるか?』という本来の意味では役に立ちません。 何故なら、会社の利益は年々変動するからです。 成長企業では利益は年々増加しますし、衰退企業では利益は年々減少します。景気によって利益が大きく変動する企業も多いです。 そのような利益の変動において、PERは有効性を失います。 その為、PERが本来の意味合いで最も役に立つのは、将来にわたって利益が変動しない、安定した利益を上げられる企業という事になります。 利益が変動しなければ、PERは役に立ちます。 PERが10倍なら10年で元が取れるのです。 PERが100倍なら100年、PERが3倍なら3年です。 これは定義なので、反論は一切受け付けません。 会社は株主みんなのものです。株式に応じて個々の株主に所有権があります。 会社の利益が株主の利益。これは株主資本主義のルールです。 このルールが永続するのであれば、『会社の利益が毎年変動しない場合に』『株価購入代金として支払ったお金は何年で元が取れるか』がPERの意味です。 いつの時代にも万年割安株という、いつまでたっても低PERで放置されている企業があります。 いつまで経っても利益成長しない。材料もないので注目されない。景気が良くなっても、 景気が悪くなっても同じような株価のまま。 いつまで経っても低PERのまま、という認識が当たり前になっています。 しかし万年割安株ほどその低いPERの意味合いを持つ事になります。 利益変動がなければ、その低いPER値の年数を保有していれば、元が取れる訳です。 一応、註釈を入れると、業績が大きく変動する景気循環株のPERが低いのは別の問題です。 景気循環株は幾ら長い間PERが低くても、万年割安株とは違います。 景気循環株は景気が悪くなった時にはPERが急上昇します。株価を大きく下げながら、PER値が急上昇します。 株価が上がらないから万年割安株、ではありません。PERが低いから万年割安株、ではありません。 景気に関わらず低PERだから、万年割安株なのです。 急激な業績悪化によるPER値の急上昇がないため、そしてその逆もないため、結果として、利益変動の小さい銘柄が万年割安株になります。 低PERには理由があります。万年割安株には理由があります。 しかし、低PERの万年割安株にこそ、PERがその真価を発揮できるのです。 利益は有効活用されないでバランスシートを意味なく肥大化させるだけかもしれません。 しかし、そのバランスシートの肥大化が純資産の増加を伴います。ひいては株主の利益が増加したという事になります。 とここまで読んで、なんだ当たり前の事を言っているだけじゃないか、と思われたかもしれません。 全くその通りで申し訳ありません。きほんのき、当たり前の事を書きました。 しかしここで重要な点があります。 万年割安株のPERは低いのが当たり前というのであれば、PERが本来の意味を成す企業ではPERが低くなる、ということです。 低PERが注目されるのは、PERが単体での有効性を示さない場合が多いということ です。 PERが有効性を示さない場合というのは、利益が毎年変動する企業です。 その為、言い換えると低PERが注目されるのは、(PERが本来の真価を発揮できないような)利益が変動する企業であるということです。 利益が変動する企業とは、万年割安株以外になります。 成長企業然り、衰退企業然り、景気循環株然り、です。 業績変動が大きい企業です。 利益変動に伴い現在の株価で算出するPERが年々変動する企業は、PER変動により妥当と評価される株価水準が変わり、その株価変動を期待して低PERが注目される、ということです。 単体として意味を成す珍しい指標であるPERですが、このPERが注目されるには業績変動が必要です。 何故なら、資本主義社会(≒株主資本主義社会)では長期的に経済が成長することが前提だからです。 名目GDPは短期的な変動はありますが、長期的には右肩上がりになります。これは資本主義社会の必要条件です。 そのため企業は得た利益を企業活動にまわして利益成長を目論まなくてはいけないのです。 内部留保していてもその資産価値は年々減少していきます。 それは、資本主義社会(≒株主資本主義社会)ではインフレを前提としているからです。 日本は長期デフレに陥りましたが、これは例外中の例外です。 デフレ化では健全な資本主義は成り立たず、資本主義社会を成り立たせるためにはインフレが必要条件となります。 何故なら、資本主義社会では必ず金利が発生するからです。アニマルスピリッツを潤滑油にして名目GDPを成長させるためには、時間と共にお金が増殖する必要があります。 お金がお金を生み、同額のお金の価値は年々下がり続ける必要があります。 利益成長を促さない株主資本は、経営が失敗したときなどの緊急時のリスク低減にしか役立ちません。(市場からの自己防衛などの理由もありますが) 景気悪化の際に倒産や悪条件での資金調達に迫られる状況を回避する役には立つでしょう。 利益が出ていない時にも企業経営の幅が狭まりません。利益以上の設備投資を行う事が出来るでしょう。業績の悪い時にリスクを取ることができます。 しかし多くの場合、企業は業績を向上させなければいけません。 業績向上が健全な資本主義社会での企業命題なのです。 それでは、利益が大きく変動する場合でもPERは低い方が良いのでしょうか。 その問いに対する答えを導くには幾つか考え方がありますが、少なくてもそうではないパターンがある、というのが模範解答でしょう。 成長企業。これは年々利益が成長する企業です。その成長が確実視されているのであれ ば、投資家からの評価は高くなっています。成長の度合いが高ければ高いほど、確実であればあるほど、そして情報が周知徹底されていればいるほど、PERは高いでしょう。 成長企業が高PERになるには、投資家に評価されるまでのタイムラグが生じます。 成長企業が高PERになる前、投資家に評価される前の低PERの段階で買うことが出来るなら、それは最もリターンの大きい投資になるでしょう。会社が強気の業績予想を出す前、四季報が強気の予想をする前、そしてその企業にとって好ましい材料が出る前です。その時点では低PERでの投資も可能でしょう。しかし、PER 算出の元となるパラメータであるEPS予想も低くなります。その為、矛盾してきます。その矛盾を解決する為には、EPS予想を他の投資家と変える必要があります。自ら算出したEPS予想となります。PERが低い時に成長銘柄を買うのは周知されていないデータや思惑が必要になります。 景気循環企業。これは業績が大きく変動します。大赤字にもなります。景気転換点では 業績修正が多くなります。投資家は景気動向に敏感になります。株価は業績の先回りをし ます。上場企業の中で最も早く暴騰し、最も早く暴落します。業績変動はその変動に追いつきません。上方修正前に株価は暴騰します。下方修正前に株価は暴落します。PER算出の元となるパラメータであるEPS が修正される前に、株価は劇的に変動します。その為、 高PERの時に株価は底を打ち、低PERの時に株価は天井を打ちます。低PERの時に 景気循環企業の株を買うのはリスクが高い投資になります。 衰退企業。年々利益を低下させている企業です。場合によっては赤字が続きます。衰退がいつまで続くのかの見極めが重要になります。業績を反転させるのが先か、倒産や100%減資されるのが先か、それとも悪条件下で大規模増資するのか。座して死を待つ企業はありませんから、企業側も必死です。業績を見事V字回復させることが出来れば 再生銘柄となります。再生銘柄は業績急上昇に伴い、株価も急上昇します。多くの場合は 業績V字回復見込みを会社が発表してから、株価が急上昇します。この時期が、最も低PERになります。しかしその後業績が会社の思惑通りV字回復するかどうかは分かりません。財務諸表から判断するのは非常に困難です。業績が回復する前の財務諸表はとても見れたものではありません。場合によっては債務超過であったりします。あらゆる指標は見れたものではありません。目を覆うばかりです。バランスシートに載らない無形資産が業績回復の鍵を握っている事が多いです。そのような状況下での殆ど唯一の買い材料が、会社の業績回復見込予想の利益を基に算出したPERです。この低PERの時には思うようなファンダメンタル分析が出来ず、結果としてリスクが高い投資になります。 さてどうでしょうか。 「PER は低い方が良いのか?」という問いにはこれらを考慮した上で答えなければいけません。 きっと投資歴の長い人であれば、 「PER が低い方が良い場合も、そうでない場合もある」 と言うでしょう。 そして、それが何の面白みもないですが模範解答です。 以上で常識を疑えシリーズ第一回『PER』を終わります。 ここから先は余談ですので聞き流して下さい。 PERは低い方が良いです。 そうでない場合がある事を確り分かっていれば、それ以外の時についてはPERが低い事が良いのです。 そして、それはぶれてはいけません。 先の事は分からないのです。明日の株価は分からないのです。 そうであるなら、リスクを減らすべきです。 PERが効力を発揮しない場合を避けて投資をすればいいのです。 以上
2024.01.20
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さて、長い長い電子書籍内容の転載もこれで一区切りになります。あとはおまけです。このブログの読者なら読まなくて良い内容になります。僕が電子書籍の内容を転載している間、日本株は急上昇。バブル崩壊後の最高値を日々更新し、いつの間にか日経平均は3万5577円。これは1990年2月と同水準で、日経平均の鋭角になった頂点が1989年12月ですから、もう最高値水準と言っても過言ではありません。僕たちのバブル時に踊りに踊って浮かれていた僕たちの親世代やもっと上の世代がすっ高値で日本の大型株を買ってしまい、懲りに懲りた当時。失敗した、株なんてやるんじゃなかった、もう絶対株なんてやらない、と言いながら、長い長い間塩漬けして、34年。やっと今では殆ど全ての人が含み益に転じた、という事になります。勿論全ての銘柄が当時の高値を回復したわけではありませんが、指数で言うとそういう事です。過去のバブル期に日本の大型株へ投資をしたほぼ全ての人が、今は含み益になっている、ということです。指数の上では。平成以降、相対的な日本国力は急低下しましたが、今では企業業績は急上昇し、純資産も肥大化。日本を、政府・企業・家計、に分けると、政府が負債を増やし続け、企業が負債を減らし続けました。安い日本。安い日本の労働力。拡大する格差。増加する貧困層。そんな中での全世界高インフレによるコストアップで、販売価格上昇、デフレ脱却。デフレ脱却ですら、外的要因によってしか行われなかった。本当に情けない。デフレを続ける為に行われたと判断せざるを得ない、日本政府の異常な主要政策の数々。政府が頑なに推し進めたのは、累進課税の減税と、逆進性の強い税の増税。消費税増税、法人税減税。これらをやらなければ、間違いなく確実にもっともっと早くにデフレを脱却できた。失われた10年の間に不良債権処理で多くの犠牲を払ったが、それ以降は負債を減らすべきではなく、投資を増やすべきだった。健全な欲望、アニマルスピリッツの欠如。主な原因は間違いなくデフレだった。長年徹底した財政政策の減少が、金融政策の緩和を無駄にした。無駄にしたどころか、将来の選択肢を狭めた。デフレ脱却した今もなお、金融緩和したままだ。これから世界中で金利低下局面を迎える。そんな中で取れる選択肢は少ない。日米欧の金融緩和が続いた後に、コロナショックが起きた。コロナショックの経済の影響を緩和させるために、大規模な金融緩和が行われた。そこら中でお金が余っている。今の所、信用収縮は起こっていない。何が起きるかは明白だ。お金の価値の低下だ。ブロック経済化が進む中での悪性インフレ。投資行動を起こさない人はどんどん資産価値が減少する。こんなことを言うyoutube動画があった。「資本主義がバグっていると感じる、資産無限増殖バグだ」「一度ある程度まで資産を増やせば、後は勝手に増えていく」「この仕組みに気が付いた人が、どんどん資産を増やしていく」「私のような人でも、資産がどんどん増えている」「バグはそのうち修正されると思うが、修正されないうちは利用しよう」https://www.youtube.com/watch?v=NQ0SSkYPTJEこの主張は概ね正しい。5000万円まで資産を増やせば、あとは悠々自適だ。今の資本主義は、この主張が正しいくらいにバグっている。誰でも簡単に資産を増やせるバグが発生している。いつかはこのバグは修正されるだろうが、バグが修正されない限り、稼げるだけ稼いでさっさと上がった方が良い。こんなに簡単に資産が増加するなんて、イージーモードで詰まらない。株式市場ってのはこんなに生温いもんじゃない筈だ、こんなのじゃ鉄火場じゃない。アホみたいなお遊戯会は止めて、正常な株式市場に戻って欲しい。そう思っていたのがアベノミクス相場。その株価は、今ではすっかり下の方に位置していて、もう見えなくなってしまった。上手に踊れば幾らでもお金が手に入る。リスクを取れば、資産の桁がどんどん増えていく。もうこれからの株式市場はこんなもんなんじゃないか、真剣に全力で向き合わないとすぐに資産が減る鉄火場はもう戻ってこないんじゃないか、適当にやってもどんどん資産が増えていくんじゃないか、と今では達観している。
2024.01.13
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☆ 昨今、グロース株優位とかバリュー株優位とか、そんな話が話題に上ることが多くなりました。ここ暫くは10年以上に渡り、全体としてグロース株の方がバリュー株よりもパフォーマンスが高かったです。その為、今度は相対的に投資妙味があるバリュー株に資金 が集まるのではないか、金利上昇局面ではグロース株に厳しい相場環境になるのではないか、という考えの人も多いです。その考えに異論はないですが、一つだけどうしても述べたいことがあります。 株価は常に適正価格なのです。 高い、安い、というのは個々の投資家の判断であって、高いには高い理由があり、安いには安い理由があります。短期投資家、中期投資家、長期投資家、全ての視点が合わさって形成されているのが現在の株価です。現在の株価が安い、何れ上昇するはずだ、というバリュー投資家の意見には過剰に同調してはいけません。バリュー銘柄の多くが上昇す ると、バリュー投資家が自信満々に、この銘柄が安い、あの銘柄が安い、何故ならこのような理由があるからだ、というようになるでしょう。しかし、その企業の株価に価値があるかどうかはバリュー投資家が決めるのではありません。市場参加者みんなが決めるのです。 株価には絶対的な尺度などない、ということを留意して下さい。中長期的に必ずこの会社 の株価は水準訂正されるはずだ、というのはグロース株が想定通りに成長した場合に言え る事であって、低成長のバリュー銘柄に言えることではありません。株価が安いかどうかはバリュー投資家が決める事ではありません。株価は常に適正価格なのです。 ただし、ここで重要な注釈が入ります。株価は常に適正価格ですが、今日の株価と明日の株価は一致しないのです。明日の適正価格が上昇することを期待して、投資をするというのは正しい投資行動です。最初にも述べましたが、健全な欲望を基にして、将来の利益 を目的に投資を行う活動が、経済成長に繋がります。投資家それぞれで考え方が異なります。自分の考えに沿って、明日の、半年後の、或いは5年後の適正価格が今日の適正価格より高いと思うのであれば、その考えに基づいて投資行動を起こすべきです。 株価は常に短期中期長期の視点を盛り込んだ適正価格。 でも、今日の適正価格と明日の適正価格は一致しないのです。
2024.01.13
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× 多くの投資家は、株価が上がっている時に強気になり、株価が下がると弱気になるものです。株価が上がるときには上がる理由があるのと同様、下がるときは下がる理由があるものです。株価が下がってから自分が必要以上にリスクを取っていたことに気が付く、というのは良くある話です。 大切なのは、株価が好調な時でも、自分がどのようなリスクを取っているのかをしっかりと把握することです。株価が下落する前に、自分がどのような投資行動をとっているのかを把握する、これは投資家として非常に大切なことです。そして、投資環境が変わる時に自分がどのような投資行動を取るべきか、を考えておく必要があります。 株価が下落しないで上昇を続けている間は問題ありません。しかし、株価が暴落してから慌てることがないように、投資環境が大きく変わった時にどのような投資行動をとるかを考えておくことは大切です。結果としてそうならなかったからと言って、備えていたことが無駄になる訳ではありません。 備えていたことで、パフォーマンスが低下するかもしれません。しかし、自分がどのような投資を行っているのかを把握し、そうなった時にどうするか、そうならなかった時にどうするか、常にどのような投資行動を取るべきかを考え続けることは大切です。 下落する株価が元に戻るように、祈るような気持ちで毎日何もせず放置する、というの は恥ずべき行為です。 2020年2月下旬から3月中旬にかけて、コロナショックで全世界株が大暴落しました。これは約1ヵ月で日経平均が30%も下落する記録的な大暴落でしたが、僕の金融資産の減少はそこまで大きくありませんでした。2021年の終わり頃からは、金融緩和の縮小及び世界的なインフレ、そしてロシアのウクライナ侵攻があり、全世界で株価は大暴落しています。日経平均も2021年の高値から20%近くも下落しましたが、僕の金融資産の減少は1割程度で済みました。暴落に備えていたからです。 ここには含めていませんが、コロナショック時はワラントプットでリスクヘッジをしていました。このワラントプットによる利益を加えると、コロナショック時の大底ではトータルで若干のプラスでした。 (ちなみにその後の株価上昇が続いた最中でもワラントプットを断続的に買っていたため、ワラントプットの損失額が増え、最終的に300万円の損失となっています。2021年にSBI証券がワラント債の取り扱いを取りやめてからワラント債の売買は行っていません。ワラントプットを持続して買っていましたので、ワラント債の売買が行われていれば、株価が暴落した現時点の金融資産は今よりずっと大きかったと思うと少し残念です) ただし、暴落に備えていたというのはコロナショックで下落した時だけではありません。コロナショックから株価が回復し、上昇を続けてコロナショック前を大きく超過した時も、備え続けていました。保有銘柄は保守的なものが中心となり、株価上昇による恩恵をあまり受けていません。その為、2020年以降のパフォーマンスは日経平均と同程度になっています。この日経平均と同程度のパフォーマンスは、それまでのパフォーマンスと比べて見劣りします。日銀が日経ETFを持続して購入したことで日経平均を押し上げたことも理由として挙げられますが、僕の保有銘柄が株価変動の小さい銘柄ばかりとなっていたことが要因です。コロナショック前まで購入したことがなく、購入を検討したことすらない、純金上場信託(証券コード1540)や金先物ダブルブル(証券コード2036)もかなり購入したことも大きく影響しています。 純金上場信託のチャートを下記に示します。 コロナショック後に暴騰してからずっと金価格は低迷していましたが、やっと日経平均やTOPIXを上回ってきました。 大切なのは、少しでも良いパフォーマンスを追い求める事ではありません。上昇相場で良いパフォーマンスを出すことよりも、暴落相場でパフォーマンスの低下を抑え込む方がずっと大切です。 資本主義社会では、お金はお金を生みます。長期的には、時間の経過とともに投資資本は増加します。過剰なリスクを取って大きな失敗をしてしまうと、挽回するのにかなり長期間を要します。リスクの高い相場環境であるなら、なるべく資産変動を小さなものにするよう努める必要があります。 ただし、現金の割合を増やすことはオススメしません。何故なら、資本主義社会では長い目で見て一番報われないのが現金です。デフレ下が長く続いた日本ではあまり感じないかもしれませんが、普通の健全な経済環境ではインフレになります。投資しないでいると、資産は減少し続けます。長期的な視点からは、投資をすることが危険なのではなく、投資をしないことが危険なのです。これは腹の底から理解しなければいけません。 中期投資家として、いま何に投資をするべきかをもし僕が聞かれるなら、個別銘柄ではなく、純金上場信託(証券コード1540)或いは金先物ダブルブル(証券コード2036)、 または純銀上場信託(証券コード1542)をポートフォリオに入れることをオススメすると思います。 実際、現在の僕のポートフォリオは下記になっています。 特定の銘柄、業種に集中投資をしない僕が、ポートフォリオの半分を金ETFや銀ETFに投資をしています。これは今までなかったことです。 もっとも、これはコロナショック以降ずっと続いており、これが2020年4月以降の上昇相場で僕のパフォーマンスを大きく下げた主要因となっています。逆に、2022年の下落相場で僕のパフォーマンスの低下を和らげてくれた主要因でもあります。
2024.01.07
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〇 純利益を純資産で割った数値がROEです。この数値が高いほど、少ない純資産で多くの純利益を出していることになります。高いほど効率的な経営をしていることになるので良いのですが、高いROE水準を維持できる企業はとても少ないです。特に日本では、長期的に高ROEを維持している企業は極めて少ないです。そのような銘柄は、長期的に株価が上昇し、指数関数グラフのようなチャートを描くことになります。しかし、投資家の期待 しているような増収増益にならないような状況になると思われると、一転して株価は大暴落します。それまでの上昇が大きいほど、大きな暴落になります。 例えば、エムスリー(証券コード2413)などがあげられます。下のようなチャートです。 ソネット・エムスリーという名前で上場したエムスリーは、上場前からとても大きな期待がかけられていました。高PER高PBR高ROEの高成長銘柄です。何年先の利益成長を織り込んでいるのか分からないが、いくら何でも高過ぎる、いつ暴落するか分からないので僕のような投資家はとても買えない、そんな銘柄でした。 しかし、エムスリーは投資家の期待通りに、長期的に高ROEを維持したのです。高PER高PBRもずっと高いまま、利益成長している分だけ株価が上昇しました。上のチャートでは2020年の株価上昇が特別大きくてそれまでの株価上昇は小さなものに思えるかもしれませんが、実際はそうではありません。上場以来、物凄い株価上昇率を続けたのです。 このような万年高ROE銘柄を見つけられれば、資産を急増させることは容易です。投資をして放ってくだけで億万長者です。しかし、このような銘柄は特に日本では稀有です。 高過ぎるROEはいずれ低くなり、株価は急落します。その為、高ROE銘柄への投資は リスクが高くなりがちです。 それなら逆に低ROE銘柄への投資が良いのではないかと思われるかもしれません。しかし、特に日本では、長期間にわたり低ROEを続けている企業が実に多いです。5年後も低ROE、10年後も低ROEの万年低ROE銘柄です。低ROEが続く限り、株価の大きな上昇はあまり期待できません。いずれ何かの拍子で株価が暴騰することがあるかもしれませんが、上昇相場でそのような銘柄を多く保有することで、相対的なパフォーマンスが大きく見劣りするでしょう。 例を挙げればきりがありませんが、例えばサンコー(証券コード6964)などがあります。 下のチャートです。 2016年から2017年にかけて大きく上昇していますが、それ以外は低迷続きで、トー タルリターンも指数以下で決して良いとは言えません。 その為、ROE水準が上昇していく銘柄を探すのです。大きな利益を上げた銘柄として紹介した、ワールドホールディングス、G-7HD、SBSHD、JBCC HD、などはROE水準を上げた期間に株価が大きく上昇を続けました。 低ROE企業はPERやPBRが低いことが多いですが、これらが見直されて中くらいの水準になるだけで、株価は大きく上昇します。元となる利益が高くなること、投資家の評価が高くなること、の相乗効果が生まれるからです。 投資家の評価が高くなる銘柄を探す目的として、四季報も利用します。四季報の業績予想は信頼するに足るものではないと僕は考えていますが、多くの個人投資家が四季報を参考にしています。特に出来高の小さい小型株などでは、株価にかなりの影響力があることが多いです。 その為、会社の出す業績予想が四季報の業績予想よりも高い場合に、ポジティブサプライズとして株価が上がることが多々あります。そうである以上、四季報の外し方を予測して銘柄選定をした方が良い、という事になります。四季報の業績予想は四季報発売直後に株価に織り込まれますので、四季報の業績予想と違う業績予想を会社が出すと考える銘柄に投資をすれば良いのです。四季報は業績予想値を参考にするのではなく、外し方を利用する、という感じです。四季報を参考にしている投資家が多いので、そのような投資家を先回りする、という目論見です。 僕は四季報の業績予想は全く信用していません。しかし、四季報の業績予想を見て投資先を決める、四季報が外れるなら仕方ない、という単純な投資家が日本人には相変わらず多い印象を強く持っています。四季報の業績予想の外し方を予測するのは、小型株投資では特に押さえておきたいポイントです。 今、中期投資家として、ROE推移の上昇による株価上昇を狙うためにどのような企業に投資をするべきかと問われたなら、分かりません、株価は常に適正価格です、と答えます。 それでもMEANING さんならどのような企業に投資をしますか、と問われれば、しぶしぶINPEX(証券コード1605)だと答えます。乱高下しながらも、石油価格の上昇或いは高止まりは中期的に続くと考えているからです。原油先物価格の上昇によりINPEX の業績は大きく上昇し、ROE水準は大きく上昇するでしょう。それを株価はある程度織り込んでいますが、原油価格の高騰が一時的なものに終わる可能性も、まだある程度織り込ま れているように感じます。仮に、今の水準がずっと続くのであれば、INPEXの株価は投資妙味があります。 銅価格に影響しますが、日鉄鉱業(証券コード1515)も今の株価水準は投資妙味があるように思います。 ただし、両銘柄とも、長期投資はご法度です。あくまで中期投資の話です。
2024.01.04
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* 僕が、ここだけは譲れない、と最も大切にしている点。それは、低PER銘柄に投資をする、というこです。古今東西、投資家の試行錯誤により様々な投資手法が生まれ、実践されていく中でその多くが淘汰されていきました。残ったのはシンプルな投資戦略。その中でも、最も重要な指標であるのがPERです。PERとは1株当たりの利益の何倍まで株価が買われているかの数値ですので、当然小さい方が良いです。 ただし、利益が不安定な企業ではPERが安定しないので、PERは余り重要視するべきではありません。低PERであっても、景気悪化時に大きく利益が下がる場合は、今の低PERは一時的なものである場合が多いからです。逆にこれから景気が良くなる場合は、高PERであっても投資妙味がある場合が少なからずあります。 毎年安定した利益を出している企業であれば、PERは低ければ低いほど好ましいです。業績回復している企業や成長企業の場合は、増加しつつある利益とPERを元に考えます。市況にもよりますが、利益成長の殆どない場合はPER8倍以下、10%未満の利益成長であればPER10倍程度、10%以上20%未満の利益成長であればPER12倍程度、20%以上の利益成長であればPER15倍程度、まで許容するかなという感じです。 厳しいと思われるでしょうか? 2021年まで日本はデフレだったので、この程度厳しい目安が丁度良かったのではないかと思います。今後日本がデフレを脱却して、スタグフレーションにならずに正常な範囲でのインフレになるのであれば、もう少し購入可能なPER水準は高くなると思われます。(悪性インフレに中期的に苦しむと思いますので、投資する企業の業種が今まで以上に重要になりそうです) 年々利益が低下する企業は、低PERであっても投資をするべきではありません。ただし、利益低下が一時的なものであれば投資妙味があります。そこを判断できるのであれば減益企業への投資も良いです。一時的な業績低迷で大きく株価が下落したと判断した場合は、買い下がることが多々あります。単年度のみの特損などがこれに当たります。 マンションデベロッパーの期ズレなどのように、単年度のみの減益要因と思われていても連続する場合があるので注意が必要です。成長銘柄では、一時的な減益要因が売上の低迷のサインであることもあります。 高PER銘柄は、将来利益が大きく増加することを前提に買われています。投資家の期待通りにならなかった時には、株価が大きく下落することになります。低PER銘柄はこの逆です。将来利益が大きく増加しないと思われています。そのような銘柄が、大きく利益を増加させると、株価は急上昇します。そして利益成長が何年も続くと、株価は上昇を続けます。 そのような銘柄を探すのです。四季報の業績予想には全く反映されていないが、今後大きな利益成長が期待できるような銘柄。或いは利益成長が見込まれているが、実際はそれ以上に大きな利益成長をすると思われる銘柄。そのような銘柄が低PERであれば、投資妙味はあります。僕はそのような銘柄で大きな利益を得てきました。 参考として、僕が大きな利益を得た銘柄をいくつか紹介します。 僕が株を購入し始めたタイミングを水色個所で示します。その時点での凡そのPERとPBRを記載します。ワールドホールディングス(証券コード2429) PER5倍、PBR1倍G-7HD(証券コード7508) PER5倍、PBR0.5倍SBSHD(証券コード2384) PER5倍、PBR0.5倍JBCC HD(証券コード9889) PER10倍、PBR1倍 これらは僕が買い始めた頃は低PER銘柄でした。低PER銘柄が利益成長しながらPER水準を上昇させると、優れたパフォーマンスを得られることが分かると思います。 水色枠の個所以降も買い続けています。僕は買う時も、売る時も、何度かに分けて実施します。 上の4つのチャートでは、最も多い株数を保有していた時期を黒枠、全部売却した時点を緑で示しています。これを見て頂ければ、僕の投資手法が少し分かるかもしれません。※ G-7HDのみ、売り上がり続けて既に保有株数は少ないですがまだ保有しています。
2023.12.30
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_ 上でも述べましたが、僕が主に用いているのはファンダメンタル分析です。テクニカル分析は行いません。業績に大きな影響がないにもかかわらず株価が暴落している時は、買い下がります。その値段で買いたいと思えば、少しずつ買います。 逆に、業績に大きな影響がある場合は、株価が暴落していても買い下がりません。 例えば、A&D(証券コード7745)を見てみます。 A&D は2019年12月頃から僕の保有銘柄です。 申し分ない割安銘柄です。低PER、低PERで、成長している。進捗状況も悪くない。 チャートは下記のようになります。 大暴落と言っていいレベルです。 しかし、僕はこの銘柄は買い下がっていません。保有していた株を売り下がっています。(売却のタイミングはかなり遅れてしまいました。その為、大きな損失を被っています) A&Dの株価がこんなにも暴落しているのに買い下がらなかったのは、A&Dが業績に大きな影響があるからです。 まず、2021年11月29日に、A&Dは子会社ホロン(証券コード7748)を株式合併して A&Dホロンホールディングスになると発表しました。A&Dは低PER低PBR銘柄でしたが、ホロンは高PER高PBR銘柄で、株式合併によりA&Dのバランスシートは毀損されることになります。成長銘柄のホロンが今後成長する場合は、その業績分がA&Dホロンホールディングスに加算されます。大切なのは、ホロンがそれに見合った株価なのかどうか、です。ホロンのPERもPBRも、A&Dの約3倍もあります。自分がホロンを買いたいかと問われれば、全力でNoと言うでしょう。その銘柄との株式合併です。A&D の株主とホロンでは、株主層が違います。A&D の株主の少なくない数は、ホロンとの株式合併に否定的だったと思います。 次に、これは株価下落中に起きたことですが、ロシアのウクライナ侵攻です。これによりロシアへの業績悪化は確定的になりました。A&Dの2021年3月期決算の業績は、上述しましたように売上約500億円、経常利益約45億円、ですが、ロシア国内の子会社の業績は下記になります。 決して業績に与える影響は少なくないです。純資産もA&D全社で234億円に対して35億円です。ロシアのウクライナ侵攻以降は、ロシアの企業の株価が歴史に残る大暴落をし、ロシアに対する経済制裁でルーブルが大幅に下落し、外国企業が次々とロシアから撤退しています。ロシア経済は壊滅的なダメージを受ける可能性が高いです。これらの様々なロシアに関する影響により株価が下落しているという側面が大きいです。 このように、株価下落が業績悪化を伴ってのものである場合は、単純に買い下がらないように注意が必要です。相場転換期は業績に先んじて株価が下落するので、景気の波に業績が大きく左右されるような銘柄への投資の際は、更に注意が必要です。
2023.12.23
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, 投資手法を大きく分けるものに、集中投資と分散投資という区別があります。集中投資はハイリスクハイリターンで、分散投資はローリスクローリターン、という理解をしている人が多いと思います。それは間違いではないのですが、分散投資がローリスクローリターンかは、結局のところ投資手法に拠ります。僕は特別な業種に偏らないで多くの銘柄に分散投資をしている本格的な分散投資家ですが、僕の資産変動は、恐らく他の分散投資家よりもかなり大きいものになっています。後述しますが、僕は殆ど低PER銘柄にしか投資をしません。低PER銘柄に投資をしている、分散投資家の資産変動が大きなものになっている。それは、分散投資が単純にローリスクローリターンにならないことの一例だと思います。大切なのは、何に投資をしているか、です。 確かに集中投資で大きな利益を上げると、資産は急増するでしょう。個人投資家でカリスマ投資家と呼ばれる人の多くは、集中投資で資産を急増させた人も多いです。集中投資だと、1銘柄でも投資先の株価が5倍10倍になると、資産は大きく増加します。分散投資では、1銘柄が株価急騰したとしても、ポートフォリオ全体に与える影響は大きなものではありません。自信がある銘柄にドカンと投資をした方が良いと思われるかもしれません。しかし、そのような投資を行う必要はないのです。時間をかけてゆっくりと利殖をすればいいのです。 リスク分散しないで致命傷を負うと、挽回するのに大きな期間を擁します。焦って挽回しようとして、一か八かの賭けに出てしまうようになるかもしれません。投資家としてはリスクコントロールが大切なのです。取るべきでないリスクを取ってはいけません。 資産が少ない時には集中投資をしてリスクを取って、資産が多くなってからは分散投資をした方が良い、という意見がありますが、僕はこれに与しません。資産が少ない時でも分散投資で利殖をすべきです。一か八かの賭けで当たらなければ大きな資産を作れない、という考えを捨てるべきです。資産が多かろうが少なかろうが、過剰なリスクを取るべきではありません。 参考として、僕が保有している銘柄数の推移に、東証一部銘柄を重ねてみます。これを見て頂ければ、僕がどのような時に大型株に投資していたか分かって頂けるかもしれませ ん。2019年までは、小型株メインでやってきました。アベノミクスが始まる前あたりから、成長銘柄を多くしていました。コロナショック以降は、特に大型株への投資割合が大きくなっています。大切なのは、いつ何に投資をしているかです。 ちなみに、分散投資家では極めて珍しいと思いますが、僕は株主優待が好きではなく、投資判断に株主優待があるかどうかは全く考慮しません。それどころか、株主優待制度がない企業に好んで投資します。投資先には株主優待制度を用いていない銘柄が多いです。 上記の投資先の大半は、株主優待制度がない企業です。
2023.12.16
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_ 上述しましたが、トレードは、その期間によって、短期投資、中期投資、長期投資、に分かれます。短期投資は3か月以下、中期投資は半年から3年、長期投資は5年以上、その間はグレーゾーンで解釈次第、という理解でいます。デイトレードなどのような超短期投資もありますが、ここでは大きなくくりで短期投資とします。 自分が用いている手法が、これらのどの手法なのかは把握しておく必要があります。短期投資、中期投資、長期投資では投資手法が大きく異なるからです。僕が用いているのは中期投資です。僕はガチガチの中期投資家です。 半年後、或いは1年後を見据えて投資をする。これが中期投資家のスタンスです。 大きな環境の変化が起きている場合は、日々の株価変動に一喜一憂しない。しない、と決めたらしない。それが出来ないなら中期投資は向いていない。インフレ率、金利、金融緩和、それがどのように変化していくかのイメージは重要になります。これらが株価や企業業績に与える影響はとても大きいです。ただし、インデックス指数に投資をしているのではありません。個別株に投資をするのです。全体の経済変化を俯瞰してみることと、個別の企業業績を予測することを、同時に行わなければいけません。片方でも欠如すると、株価が動いた後に考えが変わり、トレードが株価の後追いになりかねません。 株式投資の場合、心配し過ぎは良い結果を生みません。自分が納得したリスクは積極的に取りに行った方が良いです。ただし、自分が取りに行っているリスクがどの程度か分からないなら、臆病になるべきです。株価上昇したら売るべきですし、株価下落しても売るべきです。要するに、自分が把握していないリスクには手出ししてはいけません。株価下落に明確な理由があって、自分がそのリスクを取りに行っても良いと納得しているのであれば、その投資妙味は放置しない方が良いのです。そのような状況下であれば、株価下落で心配し過ぎることはないでしょう。 「はじめに2」でご紹介したアプライドのチャートです。 2022年2月15日以降暴落していますが、これは大株主のユービーエスエイジー銀行が売り続けたということが主な原因であることが株価下落後に判明しました。 僕が購入したタイミングを矢印で示します。 僕が買い下がっているタイミングでは、何が原因で株価が下落しているのかは分かっていません。大きな悪材料があることを見越しての売りである可能性もあります。しかし、ファンダメンタル指標では既に割安水準であり、このまま株価下落して値を下げ続ける可能性 が低く、中期的に投資妙味がある、と判断しました。 その後のアプライドの株価推移下記になります。 3月1日に出来高を伴って大暴騰しましたが、翌日以降は出来高が急減し、値動きも小さなもので、日経平均や TOPIXとも似た値動きになっています。 アプライドは JASDAQ 銘柄なので、JASDAQ 指数との比較をしてみましょう。 3月2日以降は JASDAQ 指数とも似た値動きになっています。 大株主の売りが原因で30%も大暴落した後の反転は、10%の暴騰1日で終わったかのようです。そのまま暴騰が続くと見込んで投資をする短期投資であれば、恐らく3月1日 の暴騰中、或いは、翌日3月2日の前場で買うのが良いタイミングと判断するかもしれません。そしてその後、株価が伸び悩んでいることで、この投資は失敗だったと思うかもしれません。 僕の用いている手法は中期投資なので、短期的な株価変動はあまり意識しません。半年後或いは3年後の株価が大きく上昇してれば、大きな問題はないのです。
2023.12.08
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/ 買値に意味はないと書きましたが、信用取引では別です。信用取引では現物取引と多くの違いがあり、買値は重要な意味を成します。含み損は損失として計算されますが、含み益は利益として計算されないからです。 信用取引は、乱暴に言うと、借金して株を買う、或いは借金して株を売る、というものです。借金の担保が必要になります。これが証券会社の口座の評価額です。現金と違い、株式は8掛けなど定められた比率になります。銘柄によっては、急に掛け目をゼロにされたりします。(余談ですが、ライブドアショック時はライブドアの掛け目をマネックス証券がゼロにしたため、信用取引をしていた個人投資家の売りを招き、新興市場の株価暴落を招いたとされ、ライブドアショックは「マネックスショック」とも呼ばれています) 脱線すると長くなりそうなので、話を戻します。ざっくり言うと、『評価額』を『信用取引を行っている金額で割った数値』、が維持率になります。信用取引をしている投資家は、毎日この維持率を注視し、維持率が大きく低下しないように注意しています。信用取引では維持率が低くなると、信用買いや信用売りの反対売買を行わないとそれ以上の信用取引が出来なかったり、一定水準を下回ると強制決裁(強制的に成り行売されてしまう)されてしまう為です。信用取引では維持率が非常に大切で、この数値が急減すると何かしらの対応を迫られてしまう、とてつもないプレッシャーに襲われます。この為、維持率はある位程度高い水準にしようという気持ちが働きます。評価額を上昇させると維持率が低くなるため、利益確定を早く行う傾向があります。 維持率のコントロールは非常に難しく、暴落相場で買い下がると急低下してしまいます。 多少数字を用いて、皮算用してみましょう。 まず、証券口座に1000万円入金し、日本株を購入したとします。そうして、その株を元に信用取引を用いて信用買いを行います。保守的に500万円の建て玉としましょう。 さて、ここで暴落相場がやってきたとします。購入した現物株と信用株、全ての株が半値まで下がったとしましょう。信用取引を用いる人は、信用取引を用いてでも買いたいという魅力溢れる銘柄を購入する為に利用するのですから、多くが将来バラ色の成長株の購入に用いる事になります。やはりファンダメンタル投資家が信用取引を用いる理由といえば業績が右肩上がりの成長銘柄を、レバレッジをかけて投資したいからです。暴落相場で投資先の銘柄の株価が半値になるというのは、非常によくある話です。 さて、投資先の株価が半値まで下がったとすると、現物株の評価額が1000万円から500万円に、信用建て玉は500万円から250万円になるのでしょうか? いえ、なりません。信用建て玉は500万円のままです。さらに、250万円の評価損となります。 まとめるとどういう事でしょうか。恐ろしい現実が待っています。500万円の現物株で500万円の信用建て玉と250万円の評価損を支えているという事になります。これは、非常に追い詰められた状況です。 現物株を元にして信用玉を建てる場合、僕が信用取引をしていた当時は評価額80% が相場でした。すると、評価額は400万円になります。これから、信用建て玉の評価損250万円が引かれます。150万円です。この150万円が、今では250万円まで下落しまった信用建て玉500万円を支えているのです。維持率はいかほどになるでしょうか。 評価額150万(円)/建て玉500万(円)×100(%)=30(%) 以上の計算より、信用維持率30%となりました。維持率30%が追証ラインの場合、ほんの僅かでも下落すると30%未満となり、追証発生です。3営業日以内に不足金額を入金しないと強制決済です。 強制決算は、信用建て玉全部を寄り付きで成売されます。商いの薄い小型株など悲惨です。僅か数単位の成売で、ストップ安付近まで値を下げる事請け合いです。 さて、そのようにして強制的に売らされた信用建て玉ですが、含み損があったので、当然現金が足りません。欠損金が生じています。この欠損金の損失補填に、現物株が・適当な時間に・任意の銘柄を・成売で・あっという間に売らされます。 ということで、信用取引では早めに損切を行う事が重要になります。
2023.12.02
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. 買値に意味はありません。投資したらすぐに忘れるべきです。 含み益は既に発生している利益であり、含み損は既に発生している損失です。トレードを手仕舞って損益を確定するまでもありません。間違いなく、含み益は利益で、含み損は損失です。買値から下がった場合にナンピンをすることの是非が未だに問われ続けていますが、そのような議論は無駄です。買値に意味がないからです。 買値に囚われることで、自分の投資行動が上手くできないという人は非常に多いです。彼らは損失から目をそらし、損失がなくなることを期待して、自分が取るべき投資行動をとっていません。含み損を既に被っている損失と理解し、その損失を受け入れること。これができれば、ナンピンの議論なんてなくなります。売りたければ売れば良いし、買いたければ買えば良いだけです。そこに自分の買値が入り込む余地はありません。 ここは極めて重要なことですので、しっかりと認識して頂きたいです。 買値が意味を成すのは、売却時に支払う税金に影響する位です。その影響は大きいので、トレードを手仕舞う時には利益を損失で相殺して、税金を支払うのを出来るだけ後にするように努めた方が良いです。ただし、利益を損失で相殺しようとして、やるべきでないトレードをやらないように注意しないといけません。
2023.11.25
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. 株式投資において、他人に認めて貰いたい、褒めて貰いたい、という気持ちを持つのは御法度です。承認欲求は終わりがありません。もっと承認されたい、もっともっと承認されたい、という気持ちを持ちながら株式投資を行うことになります。そのような状態では後から後悔するトレードに繋がる可能性があります。 今回、「はじめに」で僕は過去のパフォーマンスを出しましたが、これまで僕は過去のパ フォーマンスを公開したことは殆どありません。例外として、2019年6月にyoutube動画で過去の毎年のパフォーマンスを、2020年にブログで毎月のパフォーマンスとポートフォリオで比重の高い保有銘柄を公開したことがあります。2020年はコロナショックで激動の年でしたが、殆ど資産を減少させることなく済ませることができました。恐らく分散投資家では僕よりパフォーマンスの良い(損失が少ない)個人投資家は日本に殆ど居なかったと思います。しかし、誰かに認めて貰いたい、褒めて貰いたい、という気持ちは皆無でした。2020年1月に始めたパフォーマンスと保有銘柄の公開は、2020年4月を最後に止めています。多くの人が優れたパフォーマンスの時に嬉々として公開し、悪くなると公開しなくなるのとは逆に、相対的にとても優れたパフォーマンスを出していた2020年4月を最後に止めました。 パフォーマンスと保有銘柄公開を辞めた理由は、僕の株式投資に対する承認欲求は他人から得られるものではない、ということを確信したからです。他人から認められても、褒められても、僕の承認欲求は満たせなかった。僕の承認欲求を満たせるのは株式市場だけだった。 僕たちは他人に褒めて貰うために株式投資をしている訳じゃないんです。他人に認めて貰うために株式投資をしている訳じゃないんです。他人からの礼賛は全く意味を成さない、それを理解しなければなりません。 優れたパフォーマンスを出した時に、他の投資家にアピールして、褒めて貰いたい、認めて貰いたい、という承認欲求を持っている投資家は非常に多いです。株式投資関係のブログに行くと、今までのパフォーマンスが書かれていることが多いです。サイトのトップペー ジに、指数関数的に上昇している資産グラフを見る事も多いでしょう。彼らは承認欲求に囚われている、半人前の投資家である可能性が高いです。どんなに投資歴が長くても、どんなに優れたパフォーマンスを出していようとも、自分の優れたパフォーマンスを他人にアピールして自分を優れた投資家として見せようという虚栄心を持っているようでは投資家としては3流未満です。そのような見栄を張っていると、そのパフォーマンスを維持しなければいけないという考えに囚われるようになるでしょう。パフォーマンスが劣った時に、値を改竄するようになる可能性もあります。 パフォーマンスのデータが必要であれば、自分個人のパソコンで作成、保管すれば良いのです。他人に公開しなくても良いのです。儲かっている時はひっそりと、淡々と投資をすれば良いのです。もし他人にパフォーマンスを公開したいなら、損した時に大々的にやればいい。逆のことをやって承認欲求を満たそうとする個人投資家ばかりなので、むしろ評価を上げるでしょう。僕は過去に信用取引で全資産を失いましたが、赤裸々にブログで書きました。そ の時に初めて、今まで儲かりまくっていたことを書きました。その時は、好意的なコメントが非常に多く寄せられました。僕は大きな損失を出すことを恥ずかしいと思っていません。 自分が後悔するようなトレードをする方がずっと恥ずかしいです。全財産を失ったときでさえ、全く後悔はしていませんでした。全資産を失った後でさえ、自分が株式投資で成功することを信じて疑わなかったですし、そうなることを確信していました。今でも確信しています。 他人からの承認は必要ないのです。 自分に自信がないから、他人から承認してもらいたい、という気持ちを持つのです。自分に自信がないのは、投資哲学が確立されておらず、自分の性格に合った投資手法が何か分かっていないからです。そうである理由は、株式投資と真面目に向き合っていないからです。資本主義社会がどのような社会かを理解し、自分の性格を把握し、株式投資と真面目に向き合えば、自分に自信がないという状況にならないのです。
2023.11.18
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_ 今の世の中、インターネット上に様々な情報があふれています。SNSなどでは、多くの投資家が情報発信をしています。それらを情報収集していくうち、他の投資家とコメントのやり取りをするようになるかもしれません。コメントのやり取りを続けると、親しくなる投資家も出てくるでしょう。 しかし、注意して下さい。投資家は何時だって孤独なのです。仲良しクラブで投資ごっこをやっているのではないのです。自分のトレードは、どんな時でも自分一人で始め、自分一人で完結しなければいけません。そこに他人の入る余地はありません。投資は自己責任というのは、自分だけで判断し、自分だけで決定し、自分だけで責任を負う、というものです。頼れる投資家は居ません。投資家は常に孤独です。孤独に慣れる必要があります。 市場が暴落すると、不安になるでしょう。誰かにすがりつきたくなるかもしれません。そのような時に、自信満々に持論を述べる投資家は頼りになるように思えるかもしれません。しかし、頼ってはいけません。自分一人で完結しなければいけません。投資家は急に意見を変える事が非常に良くあります。そのような時に、裏切られた、信じていたのに、と言っても仕方がありません。投資で他の人を信じる方がどうかしているのです。 特にツイッターには注意をして下さい。ツイッターには、その時々での思い付きで書いている書き込みが多く、思慮の浅い、株価変動で大きく変わる意見が散見されます。フォロワーの多い人でも変わりません。中にはとても良い意見もありますが、そうでない意見もあります。また、自分と同じような考えの人の書き込みが多く表示されるようになっています。株価を形成するのは多種多様な意見であり、バイアスのかかった見解で判断するのは危険です。また、特定の人の意見を何度も何度も読んでいると、無意識のうちにその人の見解に影響された思考になってしまいます。多くの意見を参考にするのは悪くありませんが、多くの偏った意見を参考にするのは良くありません。その時々の思い付きで書き込みをしている内容であれば猶更です。株価変動に右往左往して、腹の据わった投資をすることができなくなります。投資をしていて意見を変えるということは良くあります。しかし、それは他人の意見に影響されてではなく、自ら考え、判断したことによるものでなければなりません。 コミュニティとは距離を置くことです。繰り返しになりますが、投資家は孤独に慣れることが必要です。孤独に慣れることが、一人前の投資家としての最低条件です。 自分の投資手法は正しいのか、自分の判断は正しいのか、投資家には不安が常に付きまといがちです。不安になると、他の人の意見を聞きたくなります。他の人の意見を聞いて安心したくなります。 しかし、自分の投資手法が正しいか正しくないかは誰にも分からないのです。他の人の意見を参考にしても無駄なのです。他の人には他の人に合った投資手法があります。その手法を真似てもダメです。自分に合った投資手法を淡々とやるだけです。正しく現状を把握して、長期的なビジョンがあれば、自分の金融資産が長期的(ここでいう長期は30年程度)にどのようなグラフを描く可能性が高いのか大雑把に分かります。相場環境が激変して、パフォーマンスが大きく低下して、金融資産が大きく棄損したら、そのグラフがどのように変化したかを把握すれば良いのです。大切なのは現状把握です。何も不安になることはありません。他人の思い付きの意見などは全く必要ありません。
2023.11.11
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‗ 株式相場は分からないことだらけですが、恥じる事はありません。自分が分からないということを認めれば、それは強みになります。分からないことが分かるからです。自分が分からないことが分かれば、できるだけそこには近寄らないことです。自分が良く理解できていないことをやって投資で利益を上げ続ける事は出来ません。理解できていない分野に投資をして大きな利益を得る投資家も多いですが、それはたまたま時流にうまく乗れていただけであって、これからも同じように利益を上げられるという事ではありません。相場の向こうでは深く理解している投資家が山ほどいます。自分が彼らを出し抜いて利益を上げ続けると思う方がどうかしています。いつまでも時流に乗り続けられるほど相場は甘くありません。株式投資をしていると、時流に乗れる時もあれば、全く乗れない時もあります。なんだか儲かりそうだから、周りが儲けているから、と、よく理解していない分野で利益を上げようとするのは非常に危険です。貴方が利益を追求したいのであれば、自分が理解で きていないことに投資をするべきではありません。 株式投資では、世の中の役に立つ企業に投資をするべきです。世の中の役に立っているのであれば、経済成長の一助になっているからです。需要がある分野で活躍している企業 は、設備投資をすることで生産性が上がり、売り上げ増加に伴い自然に利益も増加するでしょう。あとは、その企業に幾らで投資をするかです。ファンダメンタル分析を行い、投資妙味があると判断すれば投資をするべきです。しかし、自分が良く理解していない企業に投資をするべきではありません。何となく投資妙味があると判断しても、その理由を咀嚼して自分の頭で理解できるレベルまで消化できていないと、何となくでトレードすることになります。よく理解していないと値動きに一喜一憂してばかりで、何かあった時に右往左往することになるでしょう。何年も、或いはそれ以上投資をしていても、そのような未熟な投資家は多いです。自分が分からないことには投資をしない、これはとても大切なことです。買うから上がる、上がるから買う、のような銘柄には近づかないことです。株価が上がるには理由があります。その理由を理解していないのであれば、株価が上がっているからという事だけで投資をしてはいけません。 繰り返しになりますが、理解できないということ自体は投資家として全く恥ずかしい事ではありません。理解できていないことを理解しないまま投資をするのが恥ずかしい事なのです。このことに気が付かないまま、恥ずかしい投資行動をしている個人投資家は多いです。そのような投資家は、自分が取るべきでないリスクまで取っているのに気が付いていません。自分でリスクコントロールが出来ていないのは投資家としてお粗末です。そのような投資家は、取るべきでないリスクを取っていたことに後から気が付くでしょう。それでは遅いのです。 大きいリスクを取ると、場合によっては大きな利益を享受することがあります。集中投資やレバレッジを掛けた投資などで多くのリスクを取った場合は、相場環境が良くて何でも上昇していたり、たまたま思わぬ材料で投資先の株価が暴騰したり、と様々な理由で非常に多くの利益を得ることがあります。そのような場合は自分に投資の実力があると思ってしまうかもしれません。しかし実態はそうではありません。たまたま相場環境が良かっただけ、たまたま投資先にポジティブサプライズがあっただけ。そうならなかった可能性は少なからずあるのです。そうならなかった可能性を排除して、結果論で優れたトレードだった、と考えるのは浅はかです。そのように考えると、次も同じように大きいリスクを取ってしまいがちになります。大きな成功体験は、時によっては次の大きな失敗体験に繋がります。大きな利益を得た時は、高いリスクを取った結果だと自認するべきです。たまたまそうなっただけで、そうならなかった可能性があることを理解するべきです。投資の世界では、勝って兜の緒を締めないと、リスクコントロールのできない投資家に成り下がります。大勝ちした時は、取るべきでないリスクを取っていた可能性があります。そのことを理解しないと、 何れ取り返しのつかない損失を被ることになります。 過去、多くの投資家が許容できない程の大きな損失を負って、市場から退場していきました。これからもそうです。多くの投資家が許容できない程の大きな損失を負って、市場から退場していくのです。リスクコントロールができない投資家は、遅かれ早かれ、その中の一人になります。自分が把握していないリスクを取ってはいけません。自分がどのようなリスクを取っているのかについては、常に把握していなければいけません。相場環境が大きく変わった後、株価が大きく変動した後で、自分が大きなリスクを取っていたと気づくのでは遅いのです。自分が取っているリスクを正しく認識するためには、理解していないことをやってはいけません。低PER低PBRだから何となくリスクが低そうだ、で投資をしてはいけないのです。投資先をよく理解することが重要です。 何度も述べていますが、自分が理解していないことはやらないのが大切です。なんだか儲かりそうだからと、理解していないことを理解していないままやるのは、投資家として恥ずべき行為です。ただし、逆に自分が理解していると過信するのもいけません。株式投資で利益を上げると、自分が投資先の会社を理解していると考えがちになります。まず最初に、自分が理解していないことを理解する、この過程を飛ばして、物事を理解することはできないと考えて下さい。理解していないことを理解していると勘違いすることは愚の骨頂です。
2023.11.03
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' 分析手法には「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」があります。過去の株価推移が表されているチャートから未来の値動きを読み解こうというのがテクニカル分析です。これに対し、企業の業績が記されている財務諸表などを基にして未来の業績を予測しようというのがファンダメンタル分析です。 両方とも株価の上昇を目的とした分析なのですが、直接的な株価変動を分析するテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析は直接的には業績変動を分析するものです。企業の業績は最終的に株価変動に繋がるという考えです。短期的、中期的には株価と業績の乖離があったとしても、長期的には株価は業績を反映したものになる、というのがファンダメンタル分析をする人の考えです。逆に言うと、短期的、中期的には株価が業績とかけ離れる可能性があるので、ファンダメンタル分析を基にした投資手法では、短期的な投資ではなく、中期投資や長期投資であることが多いです。ファンダメンタル分析を用いた短期投資というと、ポジティブサプライズを期待して決算をまたぐとか、上方修正を期待狙っての投資とか、そういうイベントが絡むことが多いです。逆張り投資であれば、それほど悪くない決算で株価が暴落した時、投資妙味が出てきた各種ファンダメンタル指標を基にして、短期的なリバウンドを期待して投資をする、ということもあります。 直接的に株価推移を予想するテクニカル分析に対し、間接的に株価に反映されることを期待して業績予測をするファンダメンタル分析は、まどろっこしい印象を受けるかもしれません。仮に、自分の予測通りに業績が変動したとしても、いつ株価が業績に近づくのかは分かりません。何年も、あるいはそれ以上の期間にわたり、ずっと割安なまま放置されるかもしれません。もしかしたら株価が上昇するよりも早く、業績が悪化するかもしれません。株価が上がるか下がるかを予想して投資し、結果論で後からそのトレードの良し悪しを判断できるテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析はトレードの良し悪しを判断することに向いていません。短期的、或いは中期的には、ファンダメンタル分析の精度と株価推移にそこまで大きな相関関係がないからです。長期的には業績と株価が近づく可能性が高まります。しかし、長期的な業績をファンダメンタル分析で予測するのは非常に難しいです。 何故なら、会社の業績は外部環境に拠って大きく左右されるからです。10年後の業績予想をしても、間違いなく当たりません。どれだけ一生懸命分析しても、その精度が大きく上がることはありません。どんなにファンダメンタル分析に力を入れても、長期的な業績推移をハッキリと捉えることができるという事はありません。 それではファンダメンタル分析ではなくテクニカル分析を主軸として投資をするべきなのでしょうか? 違います。テクニカル分析で見えてくるのは、そういう解釈がある、というだけです。過去の株価推移は事実です。しかし、過去の株価推移から未来の株価推移は分かりません。過去のチャートから未来を読み解こうと、古今東西多くの投資家がチャレンジしてきましたが、現在に至るまで正解はありません。正しい手法はないのです。あるのは、そういう解釈がある、というだけです。多くの投資家が同じ解釈で投資行動をするのであれば、投資妙味もあるでしょう。しかし、多くの人が同じ解釈をするのであれば、その解釈を利用して利益を上げようという投資家が出てきます。結果、株価は常に全ての投資家の予想を織り込みます。現時点での、全ての解釈の集合体が現在の株価です。 株価推移を表すチャートには、多くの投資家の心理が盛り込まれています。素直に向き合えば、暴騰チャートからは高笑いが、暴落チャートからは阿鼻叫喚が、聞こえてくるでしょう。そういう意味では、テクニカル分析は、心理学に通じるものがあります。相場心理学という言葉もあります。色々なチャートを見て、値動きをフォローしていくと、株価推移は韻を踏み、ある種のリズムがあるという印象を受けるかもしれません。そこから未来の値動きを予想したくなる気持ちは分かります。しかし、株価推移を予想することは誰にもできません。現在に至るまで、実に様々な手法が編み出され、多くの投資家に実践されてきました。しかし、持続して利益を上げられる手法は現在まで見つかっていません。 そうである以上、直接的に株価推移に結び付くものでなくても、やはりファンダメンタル分析を主軸として投資をするべきです。株価が業績とある程度の相関がある以上、業績を予測することなしに銘柄選定をするべきではありません。ただし、業績を予測するのは簡単ではありません。ファンダメンタル分析にどれだけ注力しても、業績予測の精度を大きく上げることは難しいでしょう。企業の業績は外部環境による影響が大きいので、その企業の財務諸表を見ただけでは分からないことが余りにも多いからです。ファンダメンタル分析として個々の企業を分析するだけでなく、経済動向を常に注視して、外部環境の変化を予測する必要もあります。多くの経済知識が必要になります。しかし、それしか道はないのです。何となく気分でトレードしていては、相場で長期的に指標以上の利益を出すことができ ないからです。 ただし、ファンダメンタル分析のみではダメです。自分の考えに固執して、自分の立てた業績予測が間違っていても気が付かず、自分の間違いに気が付いた頃には株価が大きく下落していて、各ファンダメンタル指標としてはむしろトレードを始めた頃よりも投資妙味がある状態になっている、という状況に成り得るからです。株価の変動は業績の変動よりも先 行することが多いので、業績の変動を確認してからでは株価は既に大きく変動しているということが多々あります。ファンダメンタル分析のみで投資をすると、一つのミスで思わぬ損失を被ることがあります。ファンダメンタル分析で銘柄選定を行い、テクニカル分析を用いてトレードする、という形が好ましいのかもしれません。しかし、繰り返しになりますが、 テクニカル分析は、そういう解釈がある、という理解に留める必要があります。テクニカル分析で未来の株価推移は分かりません。自分がどのように解釈したかが分かるだけです。 禅問答のように思えるかもしれません。しかし、株式相場において、こうすれば安定的に利益が上げられる、という手法はないのです。あるのは過去から現在までの株価チャートと、過去から現在までの業績推移だけです。それをもとにして、全ての投資家が投資判断を行っているのです。
2023.10.28
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株式投資には投資期間に応じて、短期投資、中期投資、長期投資があります。僕は3ヵ月以下は短期投資、半年から3年は中期投資、5年以上は長期投資、その間はグレーゾーン、という理解でいます。 投資家の多くは、中期投資と長期投資を一緒くたにして中長期投資と呼んでいます。僕はもう株式投資を始めて20年以上になりますが、中期投資が長期投資と全然違うものである、と主張している人を自分以外で見たことがありません。「中期投資」でグーグル検索すると長期投資を含めた中長期投資の検索結果が出てきてしまいます。中期投資だけに 絞って検索しても、中期投資と長期投資を一緒くたにして短期投資との区別として用いているサイトばかりです。短期投資か中長期投資か、そのような理解でいる投資家が殆どだと 思います。 僕はガチガチの中期投資家として一家言あります。 短期投資と中期投資が違うのと同じくらい、中期投資と長期投資は違う。敢えて語弊を恐れず言うと、中期投資は長期投資よりは短期投資に近い。 僕は絶対に中期投資家であって、長期投資家ではない。 投資を始めて20年間ずっと、中期投資を行ってきました。短期投資や長期投資はほとんど行っていません。その僕が言うのだから信じてくれて良いです。中期投資と長期投資は 全然異なるもので、2つを一緒にして中長期投資と言っている投資家の多くは、中期投資のことが分かっていない。自分のことを中長期投資家と表現している人は、自分が中期投資家なのか長期投資家なのかすら分かっていない。中期投資について考えたことすらない、投資と真面目に向き合ってこなかっただけの似非投資家です。(短期以上のスパンの投資を「中長期投資」と表現するのは、本当に投資家としてセンスがないと思います) 僕は決して誇張して言っているのではありません。本心で言っています。 自分の投資手法が、短期投資なのか、中期投資なのか、長期投資なのか、についてはハッキリと自覚をした方が良いです。トレードを開始する時に、短期投資としてなのか、中期投資としてなのか、それとも長期投資としてなのか、はハッキリと認識しておくべきだと 僕は考えています。結果として自分が当初考えていたような期間にならなかったとしても、 自分がどのような考え、どのようなビジョンで投資を始めたのかはしっかり認識しておくに越したことはありません。 多くの人が勘違いをしていますが、長期投資はリスクの「高い」投資手法です。短期、中期、 長期、の順に 1トレード当たりのリスクは高くなります。長期投資で銘柄選定を誤ると悲惨です。投資した資金は永遠に回収することはできないでしょう。長期投資である以上、ファンダメンタル分析は必須で、長期的なROE推移の予想が非常に大切になります。慢性的な高ROE銘柄が日本には非常に少ないので、日本で長期投資をするのは非常に難しいと 言えます。中期投資で最も重要になるのはPERなのに対し、長期投資では中期投資ほどPERを重視しません。また長期投資の場合、成長していない銘柄への投資の場合は配当利回りが重要になります。 余談ですが、僕は四季報を見て投資をするのは長期投資家のやることではないとすら考えています。四季報見て投資をするのであれば、中期投資家でしょう。中期投資では、会社業績予想が四季報の業績予想値に対して良いか悪いかが株価に小さくない影響を与えることがあります。
2023.10.21
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人間にはそれぞれ個性豊かな性格があります。のんきな性格の人もいれば、せっかちな性格の人もいます。損失に耐えられる性格の人もいれば、全く損失に耐えられない人もいます。多くの情報を瞬時に処理するのが好きな性格の人もいれば、一つの情報をじっくり吟味したいという性格の人もいるでしょう。 そのため、性格と合っていない投資手法を選択しても無理が生じます。大切なのは、自分の性格に合った投資手法を見つけることです。儲かっている投資家の投資手法を真似することではありません。儲かっている投資家の勧める銘柄を買うのでもありません。自分の性格に合った投資手法を見つけたら、その投資手法を貫くべきです。 意外に思われるかもしれませんが、銘柄選定はそれほど重要なことではありません。売買のタイミングもそれほど重要なことではありません。銘柄選定や売買のタイミングよりも、自分に合った投資手法を貫くことの方が遥かに重要です。 他人の勧める銘柄を買ったとして、その銘柄が上がったらどうするのでしょうか。下がったらどうするのでしょうか。貴方はその人とは違う性格なので、同じトレードが出来る訳ではありません。下方修正して株価が暴落したらどうしますか?売りますか?買い増ししますか?放置しますか? 自分の性格に合った投資手法であれば、無理をする必要がありません。もし悩んだら、自分の心の声に従えば良いです。どっしり構えていれば良いのです。そして一度判断したら、俊敏に動けばいいのです。右往左往する必要はありません。 例えば、損失に耐えられない性格の人は、順張りに向いています。損をしたらすぐに損切してしまえば良いだけです。上昇相場で波に乗れば、大きな利益を得ることができるでしょう。逆に、損失に耐えられる性格の人は、逆張り投資が向いています。相場反転時に大きな利益を得ることができるでしょう。投資家の性格としてどちらが良いという事ではありません。自分の性格に合った投資手法を選定すればいいだけです。この投資手法の選定を誤ると、無理が生じて辛い思いをし続ける事になります。皆が儲かっている時に自分だけ儲かっていないという状況が耐えられない人に、万年低ROEのバリュー株投資を勧めても仕方がないです。幾ら高配当だからといっても、指数が毎年10%以上も上昇している上昇相場で値動きのない不人気株を勧めても仕方がないです。 自分に合った投資手法かどうかの前に、自分が用いている投資手法を定義するべきです。 その定義から逸脱してはいけない、という事ではありません。自分が何をやっているのかを理解するべきです。ただ何となく良さそうな銘柄に投資をしている、ではダメなのです。 何となく良さそうだから買って、何となくで売っている、そんなトレードをしている人は意外に多いです。投資歴が長い人でもこのような感覚でトレードしている人が多いですが、このような何となくの売買が許されるのは自分の投資手法が固まっていない初心者だけだと理解して下さい。自分の性格がどのような性格かを把握し、自分に合った投資手法を選定し、その投資手法を貫く。これが出来ない人を、僕は投資家とは呼びたくありません。周りに流されて、その時々の気持ちで売買して、後でしまったと後悔する、そのようなことを繰り返す人を投資家と呼びたくありません。 これを読んでいる貴方がそのような売買を繰り返す人でないことを祈るばかりです。僕は真面目に言っています。 ただし、自分の考えに固執するのは良くないので注意して下さい。柔軟に対応するべきで、絶対的なルールは必要ありません。含み損10%を超えたら強制的に損切、1銘柄あたりポートフォリオの20%まで、一度出した注文の指値は動かさない、下方修正で成売、などなど。ガチガチの絶対的なルールにしないとそのルールを守れないのであれば、それは貴方の性格には向いていない。絶対的なルールでなくても守れるようなルールでなければ、貴方の性格には合っていない、と言えます。 大丈夫、著名な投資家であっても、基本は、何でもありです。 有名な投資ルールに、1.「損をしない。」2.「1を守る。」という2ヵ条がありますが、これは要するに「損をしないためだったら何でもやる」という事です
2023.10.14
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株式投資では多くの人が利殖に失敗して、大きな損失を出してしまいます。 プロのトレーダーも然り。知識が豊富で、一日中株式投資に時間を費やしているトレーダーですら、指数以上のパフォーマンスを安定的に出せる人は殆どいません。時流に乗っている時に大きく利益を上げるプロのトレーダーは沢山居ますが、時流に乗れなくなると指数を大きく下回るパフォーマンスになることが大半です。 個人投資家も同様です。カリスマトレーダーとして有名な人も、多くは相場環境が変わると大きく資産を減らすことになります。 勿論逆も然りです。今あまり優れたパフォーマンスを出していない投資家でも、市況の変化で一気にパフォーマンスが向上することは珍しくありません。ただし、今現在優れたパフォーマンスでない人が将来優れたパフォーマンスになることは稀です。優れたパフォーマンスでない人は、自分の投資手法が間違っていると思いがちで、儲けている投資家の手法を真似たり、無意識のうちに影響を受けたりすることが非常に多いからです。パフォーマンスが大きく劣後している中において、自分の投資手法を貫くのはかなり大変です。 さて、そんな中で、投資家として大事な心構えとは何でしょうか。 簡潔に言うことができます。 単純明快。「ゆっくりとお金持ちになるように意識する」です。 このような大切な心構えはあまり言われることがありません。短期間で資産を大きく増やした投資家にばかりスポットライトが当たるからです。そのような投資家は、時流が良かったから資産を大きく増やすことができたのだ、と理解するべきです。その投資家が優れている訳ではない、と考えるべきです。貴方も私も、あの有名カリスマトレーダーと大して変わりはないのです。カリスマトレーダーと言われる人は、上昇相場で大きなリスクを取って、資産を急激に増やしたというだけです。何も際立って知能が高いとか、特別なトレード方法を知っているとか、そういう事ではありません。時流に乗っていた時に大きなリスクを取っただけです。上昇相場では、高いリスクを取れば取るほど、高いリターンになります。高いレバレッジを掛ければ、非常に高いリターンになりなりまます。高成長銘柄にレバレッジを かけて投資をすれば、それだけで資産は急増するでしょう。 数年程度の短い期間で資産を大きく増やしたという事と、投資家としての実力には、それほど大きな因果関係はないと理解するべきです。短い期間で資産を急増させた投資家は、他の人が見えていた不確定要素を認識できていなかったことが功を奏したのかもしれません。もしかすると、知識や経験を増やした今は、資産を急増させた当時と同じことができないかもしれません。再現性がない投資手法でたまたま何回か大当たりを当てただけかもしれません。そういう投資家を有難がっても仕方ありません。他人は他人。自分は自分。 他の人が資産を急増させていても、自分には全く何の関係もないと理解するべきです。 閑話休題。「ゆっくりとお金持ちになるように意識する」の話に戻ります。 投資は長い期間にわたり行うものです。急いでお金持ちになる必要はありません。過剰にリスクを取ることをしなくても、時間が経過するにつれて、資産は大きく波を打ちながら上昇していきます。この波を小さくするためには、リスクを減らした方が良いでしょう。 大きな波でも許容できるなら、リスクを増やした方が良いでしょう。敢えて、やや乱暴な言い方をすると、基本的にはリスクとリターンは高い相関関係があります。(リスクというのは不確定要素で、損失のことではありません) 資本主義社会である以上、急いでお金持ちになろうとしなくても良い事を腹の底から理解するべきです。ゆっくりとお金持ちになる、そう決めるだけで、過剰なリスクで身を亡ぼすことはなくなります。 避けるべきは、過剰なリスクを取ることです。投資家が大成功した裏には、大きなリスクを取っていた、少し間違えると大きな損失を被っていた、ということは多々あります。本人が認識していなかった大きなリスクが隠されていた、という事も多々あります。大きな損失を避けるため、できるだけ大きなリスクを排除し、敢えて短い期間で資産を急増させようとしない、そのような心構えが大切だと思います。 繰り返しますが、過剰なリスクを取ってまで、急いでお金持ちになる必要はないのです
2023.10.07
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株式投資を行うにあたり、まず必要になるのはなんでしょうか。 株式投資の基礎的用語を理解する?四季報を読めるようになる?ファンダメンタル分析ができるようになる? 全部違います。僕は、株式投資を行うにあたりまず必要になるのは、資本主義社会とは何かを理解する、という事だと考えています。 資本主義社会とは、時間をかけると資本は増殖する、という社会です。突き詰めれば、 お金を借りると金利が発生する、ということです。これが資本主義社会で最も重要なことで、 資本主義社会の大前提となるものです。ここが崩れると資本主義社会は成り立ちません。 資本は長期的に自らを増幅させる意図をもって動いています。資本主義社会では時間と共に資本が増え続けるために、経済が成長し続ける必要があります。そのために経済成長が必要であり、経済成長のもとになる投資が必要になります。 投資の一部が株式投資です。投資は何も株式投資ばかりではありません。株式投資の他にも不動産投資であったり、設備投資であったり、或いは人的資本への投資であったり、 色々あります。健全な欲望を基にして、将来の利益を目的に投資を行う活動が、経済成長に繋がります。経済成長をするという事は、市場が拡大して大きくなる、ということです。そして、市場が拡大して大きくなった利益は、最終的に投資家に還元されます。持続して投資をしなければ経済成長は続かないので、資本主義社会が成り立つためには、長期的に、投資した資金は全体として増え続ける必要があります。これは、良いか悪いか、という話ではありません。資本主義社会の前提であり、そのような前提の上で僕たちの社会は成り立っている、という事です。 高い経済成長をさせるために、多くの利益を享受するために、社会全体として、お金を借りて投資をすることになります。お金を借りれば金利が発生します。時間が経過した後は、その時間に応じた金利を併せて返済しないといけません。その為、全体として、金利以上の経済成長をし続けないと成り立たないことになります。先行投資をすることで社会全体の生産性が向上し、経済成長に繋がる。この経済成長分が、株式時価総額の増加に繋がり、長期的に株式市場は拡大を続けます。 株式市場の時価総額は経済成長によって長期的に増加します。しかし、株式市場の時価総額の増加率は経済成長率と一致しません。株式市場の評価額は投資家の評価の集合体で、経済環境によって、楽観的であったり悲観的であったりするからです。しかし、実体経済と株式市場が大きく乖離すると、何れ乖離分は是正されます。乖離分が大きければ大きいほど、是正も大きくなります。あくまで、基本は実体経済がベースです。実体経済ありきで考えなければいけません。経済動向に大きく影響のある金利や債券市場などの 影響を受けつつ、株価は変動を続けます。 長くなりましたが、大事なことですので繰り返します。ここをしっかり押さえておかないと、 地に足がついていない投資家になります。 株式市場で投資を行う上で大切なこと。それは、僕たちは資本主義社会というルールの上で投資活動を行う、ということ。そして資本主義社会というのは、時間を掛ければ資本は増幅する前提の社会で、それは、突き詰めれば、お金を借りると金利が発生する社会、ということ。資本主義社会を成り立たせるためには、長期的に経済は成長する必要があり、そしてそれには健全な欲望を基にして、僕たちが投資活動を行う必要がある。先行投資により生産性を向上させることができ、生産性の向上により実体経済が成長し、そのことが株式市場に上場する企業の時価総額の増加をもたらす。株式市場は投資家の評価によって価格が決まり、実体経済と完全に一致する訳ではない。実体経済と株式市場が大きく 乖離すると、それは何れ是正される。短期的、或いは中期的に株価はしばしば大きく変動するが、長期的には、実体経済の成長と株式市場の成長は、ある程度の相関関係がある。 ここまではよろしいでしょうか。 投資家たるもの、この内容を腹の底から理解していないといけません。
2023.09.30
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(前回からの続きです) 株式投資の手法には、テクニカル分析を主とする手法とファンダメンタル分析を主とする手法があります。僕は、ファンダメンタル分析を主とする投資家です。トレードは逆張り投資が多いです。 まず、下のチャートを見て下さい。 読者の皆様の中には、チャートに興味がある方もいらっしゃると思います。このチャート を見て、次の日の株価推移を無意識のうちに予想した方もいらっしゃると思います。投資手法によってはなかなか魅力的なチャートだと思います。出来高急増しながらの連続した長い陰線での大暴落から一転、10%以上の急反発。出来高を伴った大陽線。非常に勢いのあるチャートです。 ただ、僕はこれだけみても、興味がわきません。この銘柄がどんな銘柄なのか分からないからです。ということで、どんな銘柄なのかを簡単にみてみましょう。 ここまで見ると、僕は俄然興味が湧きます。僕の投資手法は後で書きますのでここでは 割愛します。ともあれ、このような銘柄が、最初のチャートで示したような株価推移をしている訳です。次に日経平均株価と比較してみます。 最後に週足チャートを見てみます。 指数との比較や週足チャートだけでも、最初のチャートから随分印象が変わったのではないでしょうか。 さて、最初の日足チャートに戻りましょう。 この銘柄は、買いでしょうか?売りでしょうか? 僕は、このまま翌日も上昇するのではないかな?と思います。投資妙味あり、と判断します。 ただし、急騰の翌日なので急落するかもしれません。急騰するにしろ急落するにしろ、出来高は高いでしょう。 さて、翌日の日足チャートが下になります。 急騰も急落もしていません。始値と終値が殆ど同じです。出来高は急減しています。前日まで出来高が激増していたのに、ここに来ての出来高急減。誰もこの銘柄に注目していない。この日の値動きは前日比 -1.74%。日経平均は-1.68%、TOPIXは-1.96%、 JASDAQは-0.95%でしたので、概ね指数の変動の範囲内です。 このような相場になると、読者の中で予想できた方はいらっしゃるでしょうか? 翌日の値動きを予想するのは無理なのです。何事も起こり得るし、それを予想しても仕方がないのです。どのような値動きになろうとも、トレードを始める時に結果を受け入れる必要があります。相場は自分の思い通りにはなりません。誰の思い通りにもなりません。 大切なのは、値動きを予想することではありません。自分が許容できるリスクの中で投資行動をすることです。どこまでリスクを許容できるのかは人それぞれなので、その受け入れられるリスクに応じて投資手法は異なるべきです。このような値動きになったからといって、一体何なのです?結果を受け入れるだけです。受け入れられないリスクを取らないようにしなければなりません。 ということで、長かったはじめにを終わります。(次回へ続く)
2023.09.23
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はじめに 初めまして、MEANINGという名で活動している個人投資家です。今回フィスコさんに お声を掛けて頂き、書籍を執筆する運びとなりました。ブログや株式関連の掲示板では昔 から書き込みをしていましたが、このような形では初めて執筆をします。拙い文章ですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。 ほとんどの人が僕のことを知らないと思うので、最初に自己紹介をしておきます。 2002年の始め頃、大学4年生の時に投資を始めました。投資歴は20年になります。 投資を始めてからずっと、資産のほぼ全てを日本株に投資しており、日本株以外への投資 はほとんど行いません。僕の投資手法は後述します。現在の株式資産は7000万円です。 2006年1月のライブドアショック直前に一度株式資産を3000万円にしましたが、ライ ブドアショックからリーマンショックの期間を信用取引で買い下がり、2008年1月に全財 産をなくしました。文字通り、金融資産がゼロ以下になりました。そこから信用取引をし ないで現物株のみです。 現物取引での損益と、信用取引での損益については下記グラフをご笑覧下さい。 2003年1月25日以前は記録を付けていなかったので含まれていませんが、大きな問 題はないと思います。 2007年7月頃と2008年1月頃に強制決裁を受けています。2007年7月の信用口座凍結後に信用取引再開申請して、審査に通り信用取引を再開、2008年1月に目出度 く2度目の強制決裁となりました。再度再開申請しましたが審査に通らず、信用取引口座 は凍結となりました。当時の暴力的な相場環境での信用取引買い下がりは、面白く書ける のですが、長くなるので今回は割愛します。持ち株の殆どが連続ストップ安とか、信用維 持率30%近くで長い間粘り続けたりと、色々ありました。 ちなみに、上の損益推移には、証券会社に支払った手数料が引かれていません。また、 2020年よりワラント債にも投資をしましたが、株式ではないので、ワラント債への投資 分も含まれていません。ワラント債を用いたことでコロナショック時の株価急落で大きな利 益を上げましたが、その後の反発で大きな損失を出し、トータルで300万程度の損失と なっています。その為に2021年以降の現物株損益推移のグラフは、今の資産額より5% 程度高くなっています。最初に述べましたように、現在の資産は7000万円です。入金合計金額は下記になります。 2006年1月に金融資産を3000万円にした時点での入金合計金額は300万円弱で したので、ピークでは入金合計金額の10倍まで資産を急増させたことになります。その後、 2008年1月の時点で入金合計金額が860万円になったものの、金融資産がマイナスに 転落。それからは、1200万円程度の入金で現在の7000万円となります。 現物株の年間利益率、年間利益額、年間投入金額は下記になります。※年間利益率、 年間利益額、は株式売却時の確定損益(税金支払い後の金額)で算出信用取引分を加えた年間利益率、年間利益額、年間投入金額は下記になります。 損益の変動が大きいので集中投資をしていると思われるかもしれませんが、僕は投資を 始めてからずっと分散投資をしています。分散投資といっても特定の業種に集中しないよう に20銘柄以上に投資をする、という本格的な分散投資です。意外に思われると思います が、資産が殆どない時でも分散投資をしています。 下記に現物株の保有銘柄数推移を示します。本格的な分散投資をして、上述のリターンを上げました。日本株投資家の中では、集中投資ではなく分散投資で大きく資産を急増させたという点で、珍しいタイプの投資家と言えると思います。資産が100万円を下回る ような時期でも10銘柄以上に投資をしていました。 色々書きたいことがあります。書きたいことがありすぎて、はじめに、が長くなってしまいました。すみません、もう少し続けます。(次回に続く)
2023.09.16
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それでは電子書籍の内容を、ちまちま投稿していこうかと思います。投稿は、原文を適当にぶった切って何十回かに分けてUPしていきます。表やグラフと言った画像は出来るだけ載せようかと思いますが、多いので載せたり割愛したりになるかな、という感じです。本文は修正なしで原文のままにします。内容は2022年3月に書いた内容で、2022年4月から2023年5月頃まで発売したものになります。執筆した時期から結構経ってきていますので、内容的に若干古くなっている個所があります。また、作品中、どうしても個別銘柄を紹介するのであれば、ということで2銘柄を紹介しています。この銘柄は既に当時からかなり値上がりしてしまっています。まだまだ上昇してもおかしくないと考えていますが、今から買うのはオススメしません。この電子書籍は個別銘柄を推奨するものではありません。中期投資家の投資哲学を書いたものになります。僕のポートフォリオに占める比重のかなり高い金ETF投資についても好意的に書いていますが、当時からすると随分値上がりしてしまいました。当時と今とで投資妙味が変わってきていますので、その分を差し引いて読んで頂ければと思います。この電子書籍はもう販売中止しており、今後再販することは考えていないので、このブログの読者様であれば、電子データを保存するなり印刷するなり好きに使用して下さい。ただ、転載する場合は、一応フィスコさんに連絡して許可を貰ってからにして下さい。営利利用でなければOKくれると思います。それでは次回以降、タイトルに「電子書籍」と記載がある回については、電子書籍の内容を投稿したものになります。かなり力を入れた電子書籍ですので興味がある方は読んで頂けると嬉しいです。
2023.09.09
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田中貴金属の金店頭小売価格が、ついに1万円/gを越えたと話題になっている。ニュースでも報道されているので知っている人も多いと思う。ただ、これは金価格が上昇したというより、円安の影響が殆ど。ドルベースでの金価格には目立った上昇は無い。そればかりか、5か月以上殆ど下落し続けている。ドルベースで緩やかに下落している金を、上がった上がったと騒いでいる日本人。哀れだ。上がっているのは金ではない。全部だ。急激に価値を既存している自国通貨ベースで考えるから、現実を見誤る。凋落している日本の国民が、実質購買力の低下に喘いでいる。
2023.09.09
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今年は、上がる銘柄はしっかり上がる。どんどん上がり続けている印象。銘柄を挙げてもきりがないし、僕が着目している銘柄はややマイナーな銘柄が多いので敢えて上げない。まぁ、それでも書くと、分かり易い所で銀行株とか、円安の恩恵を受ける輸出型大企業とか、かな。ただ、売上で国内シェアの多い大企業も随分と上がっている。注目したいのは、上がったり下がったりするのではなく、上がり続けているということだ。総合商社のように一服している銘柄群もあるが、ずっと上がり続けている銘柄が多い。枚挙に暇がないが、3405クラレのように、ここ最近株価上昇の勢いが止まらないような銘柄が多い。低PBR銘柄の中にも、上昇続きの銘柄がちらほらある。指数の上昇はそこまでではないので、当然上昇続きでない銘柄も多い。当たり前だ。時流に乗っている人は、とことん儲かっている。そんな時期なんだと思う。もしかしたら、僕が知らないところで時流に乗っている人が嬉々としてパフォーマンスを公表しているかもしれない。時流に乗れていない人がそれを見て、羨み妬んでしまうかもしれない。そして過剰なリスクを取ってしまうかもしれない。そして相場が急落して、過剰なリスクを取った人が大きな被害を被るかもしれない。いつか来た道だ。ここ暫くは上昇続きだっただけで、正常な相場なら上昇もあれば下落もある。行き過ぎた振り子は反対側にも大きく振れる。まぁ今の日本株は、長期的に見ると、マイナス側に大きく振れた振り子がプラス側に触れようとしている途中なのかもしれないが。為替は単純な振り子の原理が効かないと僕は思っている。行き過ぎた円安はやがて大きく円高に向かう、大抵の人はそう思っている。為替変動要因は色々あり、単純に動くのではないので、株価変動ほど単純ではないよ、と教えてあげたい。日本の国力が低下しているという周知の事実も反映されている。日本がコストプッシュインフレによる影響を受けやすいという事も影響している。ドルが基軸通貨としての力を失いつつあるということも影響している。現在の日本の半導体製造が圧倒的に技術力が乏しいというのも影響しているだろう。相対的な軍事力の低下もある。そして、株価変動も一因だ。株価は為替の影響を受けるが、株価によって為替も影響を受ける。
2023.09.02
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色々値上げしていることもあってか、どうも生活費が足りてないことに気が付いた。しがないサラリーマンとしての僕の収入では、今の家庭の支出と子供の将来の学費の為の貯蓄が賄えない。株式投資の金融資産は別で、これは俺は死ぬまで使うつもりはない。会社員としての収入のみの話。我が家は僕と専業主婦の嫁さん、子供2人の4人家族。決して大きくはない戸建のマイホームに車が2台。特に贅沢をしていないが、これといって節約もしていない。絵に描いたような中流階級で、今の日本では絶滅危惧種でもある。家計をやりくりしているのは僕で、家計簿のようなものは作成していないが、家庭のキャッシュフローは大体把握している。月々の給与から生活費は賄えないので、賞与で補填している。それが今年は補填できないな、というのが現状。肌感覚で分かってきたが、一般家庭は明らかに生活が苦しくなっている。デフレ脱却してコストプッシュインフレになってきているが、物価上昇に賃金上昇が追いついておらず、実質賃金は引き続き低下。これが実質賃金の上昇に繋がれば良いが、全世界でインフレが進み、インフレ退治に政策金利上昇させ、景気悪化が予想されている。これらの現状を鑑みるに、日本での実質賃金の力強い上昇は期待できないのではないか。ところで、介護や福祉、物流、土木建築など、肉体労働の人員が不足している。これは一時的なものではなく、今後ずっと続く慢性的なものだ。「安い日本」に出稼ぎに来る外国人労働者も少ないだろう。これからはパソコンでキーボードを打つのが主業務の所謂ホワイトカラーの給料ではなく、肉体労働者の給料が増える社会になる。若い人が肉体労働をして普通に生活できるような社会になると良いね。
2023.08.26
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暫く前、電子書籍の内容をブログに投稿しようと思うので、発売を止めて欲しいとフィスコさんにお願いしたら、快諾してくれました。ということで、今はもう僕の電子書籍は販売していません。今後も販売するつもりはありませんので、最初で最後の電子書籍になるんじゃないかと思います。かなりの労力と時間を割いて書いたので、多くの人に読んで欲しいという希望が強くあります。僕は、このブログの読者様を大事にしています。電子書籍の内容を、このブログの読者様に読んで頂きたい、と考えています。ただ、物凄く膨大な量なので、ちまちま分割して投稿しても僕の投稿頻度だと1年位かかってしまう。グラフや表などの画像も結構多くて、正直煩わしい。はてさて、どうやって投稿するのが良いのかな?とずっと悩んでいます。電子書籍を買って頂いた方や、興味があるという方、アドバイス頂けますと幸いです。
2023.08.19
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8月に入ってから日本の株価がほんの少し軟調気味。みんな、今年6月から7月にかけて、日本株がピークのあたりでは日本株がもてはやされていたのを覚えているだろうか。これからは日本株が有望だ、時代の転換期だ、デフレ脱却後の日本の株価は力強い上昇を描く、と言われていた。現時点での株価推移はこちら。これを見て何を思うだろうか。さて、今月の株価下落で「三尊天井だ」「暫く株価は下落する」といった論調が出てくると思う。そんなこと言うやつは、何も分かっていないので無視して構わない。株価は常に適正価格。過去の株価推移で今後の株価推移を推測したいという気持ちは誰にでも生じるし、良く分からない理屈を用いて分かった気になる人もいる。線を色々引いて未来の株価推移の範囲を知ろうとする。そういう人の言う事気にしないで良いよ。そんなこという人、一人残らず馬鹿だから。
2023.08.16
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