Tomorrow is another day

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2017.04.06
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カテゴリ: 認知症の母
母の認知症の進行の記録として。

ドイツ村へ母を連れて行ったとき。
私は実家の最寄り駅まで電車で母を迎えに行きました。
私の家からは車で行く予定で。

実家の最寄りから私の家の最寄り駅まで、
電車を選べば乗り換えなしで来られるのですが
父が行かないというので、母1人ではやはり心配で。

ちなみに父は
「別に1人で行けるだろう」とのんきな返事。
困った人です。

当日、駅まで母は父と一緒に来ました。
でも、改札を入るのにもたもたしてる。

ICカードが見つからない模様。
結局父と切符を購入。

改札内に入ってきた母に「カード忘れたの?」と聞くと
「お父さんがとっちゃうのよ…」とぶつぶつ文句。

基本、見つからないものはすべて
父が隠した?取った?ことになります(汗)

そして、お父さんは行かないと言っていたのに
「あれ?お父さんは?」と。

この時点で、
ああ、やっぱり迎えに来てよかったかも、と思いましたよ。

我が家までは電車で1時間弱かかります。
その間に母は、

そのたびに
「ドイツ村だよ。イルミネーションがきれいなんだよ」と返事。

数年前に私たち家族で行ったときの写真を見て、
母は行きたいと言っていました。

そして、途中駅で「ここでおりるんだっけ?」と…

あー。やっぱり…。

たぶんね、我が家の場所を覚えていないと思ったのです。

電話で「この駅だよ」って何度も言ったけれど
反応が怪しかったのです。

違う駅で降りちゃったら大変です。
本当に、迎えに行ってよかった。


母の持つ大きなバッグに
なぜか小さいドラえもんなんかのぬいぐるみが3つ入っていて
それを見て何度か私に聞くんです。

「これ、お宅の坊やいる?」って。

…「お宅の坊や」かー。

きっとね、カズの名前を忘れているんです。
我が家の最寄り駅を忘れているだけでなく。

でも、さすがに名前を忘れたって言えないところに
なんとなく心が痛む。

それでもね、

進行はゆっくりだと思います。
でも、確実に進んではいるなと思います。

進行性だから、仕方ないけどね。

ドイツ村のイルミネーションは楽しんでくれました。
「綺麗ね~」「すごいわね~」と何度も言っていました。

でも、きっともうすでに忘れている確信が、
私にはある。


それでも。
そのときその瞬間が楽しい気持ちになれれば
それでいいのかな、と思う。

生きている時間の中身に
少しでも心穏やかな時間が増えればそれでいい。


認知症は「長寿病」なんだと
知り合いが言ってくれました。

そう、長生きしてるからこそなるんです。
長生きは喜ばしいことだから。

そしてね、面白いなとも思う。
時間の流れもわからなくなっている母は
私に歳を聞いて

「え?40代?20代かと思ってた」って。

自分の歳をいくつだと思っているのでしょう。

まあ、私を20代だと思ってくれていていいけど(笑)

そんな勘違いは
ちょっと素敵だわーって思ったのでした。





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最終更新日  2017.04.06 12:40:42
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