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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201020菅首相による日本学術会議の候補者の任命拒否は、官邸が予想していた以上に、国民からの反発をあびている。各社の世論調査でも、支持率は一気に低下。もっとも顕著な結果では、支持率を12ポイントも下げた。政治が学問の自由、言論・思想の自由に介入したことは、学術会議法の法律違反のみならず、憲法違反にも相当すると各種の学術団体が声をあげたのだから、当然だ。官邸が国民を甘くみた結果だと思う。困った官邸側は、今度は自民党を使って、事態を収束させようと図ったようだ。お得意の内調を使ったのか、日本学術会議のデマをSNSで拡散。続いて、自民党の甘利議員が、学術会議が中国の軍事研究に協力しているというデマ情報を出した。この情報がデマだと反論を受けると、今度は下村議員が、日本学術会議は答申を出していないと発言。これに対しては、政府からの諮問が無いから出していないと反論された。 【デマニュースで攻撃】他のデマニュースの一例をあげよう。シンクタンク・国家基本問題研究所(国基研)理事の奈良林直・北海道大名誉教授が、国基研のサイトに書いた「学術会議こそ学問の自由を守れ」と題した記事を使ったフェイクニュースがSNS上で拡散した。さらに、自民党の御用新聞と目されている産経新聞をはじめ、「現代ビジネス」「デイリースポーツ」はその記事を掲載。だが、この記事については、国家基本問題研究所が10月12日、「学術会議幹部が北大総長室に押しかけた事実はなかった」として、記事を訂正したにもかかわらず、掲載されたのである。 BUZZFEED 10月13日 https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/gakujutukaigi-fact-check-3 【金による汚い脅し】デマニュースがうまくいかなかったからか、次には学術会議の予算を削ると脅し出した。河野行政改革担当大臣は、行政改革のターゲットとして、学術会議への予算を減らすと脅した。首相も、10月16日学術会議の梶田会長と15分間会った後、記者団の取材に応じ、「学術会議が国の予算を投ずる機関として国民に理解をされる存在であるべきだ」と梶田氏に伝えたことを表明した。 時事ドットコムニュース 10月16日 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020101600805&g=pol明記しておくが、この席で菅首相は、任命拒否の理由説明を全くしなかった。ここで明確にしておくが、日本学術会議への年間予算は10億円。日本国籍の学者・研究者87万人を代表する210人の会員と2000人近い連携会員を擁する団体への、わずか10億円の予算を削ると脅しているわけである。学術を尊重しない知的に浅薄な内閣だと、思わざるを得ない。 【学術会議の年間予算10億円を他と比較すると】さて、この10億円を内閣による他の支出と比べると、いかに額が少ないかがわかる。まず、安倍マスクは検品代も含め500億円。菅氏が官房長官時代に使っていた内閣官房費は年間11億から12億。毎月平均1億円つまり1日平均300万円が、領収書必要なし、会計監査院の監査も受けないと言う状態で支出され続けてきた。そのほか安倍首相/菅官房長時代には、加計学園には176億、吉本興業に100億、電通系団体に4年で3708億円など、桁違いの税金が、訳のわからない使い途で使われてきているのだ。それにもかかわらず、学術会議の年間10億円を出し渋っている。 【菅総理の会見:自分の責任果たさず論点ずらし】TBSニュースは菅総理の会見での発言を「既に政府側が引き起こした不当な行為」であるにも拘わらず、それを棚上げして「未来志向」などというのは問題の摩り替えも甚だしい。公文書改竄について「結論が出ている」などと嘯き、頑なに第三者による調査を拒んで「今後」の話に摩り替えているのも同じ。まず原状回復すべきだ。と報道した。 TBSニュース 10月16日 (菅総理の会見映像) https://twitter.com/tbs_news/status/1317032325180387328 【在り方議論されるのは大変奇異】この時期での、自民党や一部の人たちによる学術会議のあり方や予算についての議論を、NHKはこう報じた。元会長 東京大学の大西隆名誉教授も、最近の急激な学術会議見直し論は、問題のすり替えではないかと疑問を呈した。「現行の制度のもとでの任命拒否の理由がはっきりしないのが問題なのであって、学術会議の在り方は別の問題だ。この1週間ほどでにわかに行政改革論が出てきており、あたかも問題をすり替えるように組織の在り方が議論されるのは大変奇異だ」と述べた。大西元会長は日本学術会議の在り方については平成27年に,内閣府の有識者会議による報告書がまとめられていることも指摘。「独立した国の機関という現在の設置形態がいちばんよいという有識者会議の結論が出ており」と述べている。 NHK NEWS WEB2020年10月14日 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201014/k10012663491000.html 【小沢一郎衆議院議員の的確なコメント】この現状を、さまざまな政権を経験してきた小沢議員が的確に表現した。「もはや意味不明。いつのまにか日本学術会議こそが諸悪の根源のような話になってしまっている。総理自らが招いた学問の自由の侵害なのに問題のすり替えに血眼。政権の批判者を徹底的に潰す極めて陰惨な政治手法。それでいて国民への説明は一切なし。記者会見すらやらない。最悪の政権とは闘う以外ない」。 https://twitter.com/ozawa_jimusho/status/1317285992470966272?s=12学術会議のあり方を云々する前に、今一度、菅総理による日本学術会議の会員候補者の任命拒否問題を原点に立ち返って考えなくてはならない。問題そらし・問題のすり替えにのってはいけないと思う。下記の声明文を、今一度噛み締めたい。 【日本科学史学会 木本忠昭会長が出した声明文のポイント】声明文は、一言一句すべてに深い意味が込められている。長いので、僭越ながら、私なりの重要ポイントを下記に挙げる。1 学術会議の会員選考基準は優れた研究と業績であること。 その選考は専門家たちでしかできないこと。2 行政からの人事介入は、特定の行政目的への迎合を、科学に 持ち込むことになること。3 科学において最も大事な学問の自由、言論の自由を脅かすこと。4 その結果、科学者達の民主主義的な議論と姿勢、 そして科学の自律的発展を損ない、 結局は国民の利害を損ないかねないこと。である。もう一つ、非常に大切なことがこの声明にはある。科学研究は、科学者自らを含めての社会的・学問的権力・権威への挑戦でもある、という点だ。これが保証されているから、科学者たちは、進取の気概にみちた、何ものにもとらわれない自由闊達な研究と議論が行うことができるのである。上記要約した部分の典拠は下記。「その(学術会議の)会員選考基準は、優れた研究または業績がある科学者であり、それぞれ選出方法には課題があったが、しかしいずれの場合においても行政という別次元からの人事介入は、特定の行政目的への迎合性という基準を科学に持ち込み、科学において最も大事な学問の自由、言論の自由を脅かし、それは研究の方法に影響し、科学者達の民主主義的な議論と姿勢、そして科学の自律的発展を損ない、結局は国民の利害を損ないかねない。 今回の任命拒否は、「法に基づき適正な措置」「総合的、俯瞰的」な措置(菅首相)というが、拒否理由・拒否基準は示されていない。日本学術会議法とは別の選考基準があるとすれば、それは明示されなければ説得性をもちえず、むしろ日本学術会議法に反した政治的人事介入といわざるを得ないことになる。こうした政治的人事介入は、自主的で自由な学問的活動を妨害するものであるが、拒否理由の説明がないこということは、結局は歴史的に比をみない野蛮な公文書破棄まで生んだ「忖度」政治を科学界にまで持ち込もうとする狙いを疑わせざるをえない。科学研究は未知への挑戦であるが、それは同時に科学者自らを含めての学問的社会的権威への挑戦でもある。学問の自由が抑圧され、「忖度」が蔓延するならば、社会的・学問的権力・権威に立ち向かい、未知を切り開く科学界における民主主義的で自由闊達な議論と進取の気風は阻害されかねない。そうなれば、長期的に見ても、未知に立ち向かう科学者の力を削ぎ、社会の「科学的能力」を損なうことに繋がり、国民の利益追求の力をも弱めかねない。」「日本科学史会長声明」file:///Users/HitomiKimura/Desktop/反学術会議/日本科学史会長声明%E3%80%80「日本学術会議新会員候補6人の任命拒否について」%20_%20日本科学史学会.html今回の菅総理による会員任命拒否は、学問分野すべてに対する野蛮な冒涜行為だったということだ。菅政権は、すぐに任命拒否を撤回し、法律に則って推薦された候補者全てを任命してもらいたい。 【任命拒否問題の今後の予定:記者会見】さて、今後も続くであろう菅総理に対する直近の抗議活動を紹介する。10月26日午後3時から4時まで、日本記者クラブ(東京都千代田区)で「学術会議任命拒否撤回を求める学者有志 会見」(同クラブ主催)が記者会見を開く。会見をするのは、14万人以上のネット署名を集めたキャンペーンの呼びかけ人鈴木 淳 東京大学大学院人文社会系教授古川 隆久 日本大学文理学部教授賛同人の中から瀬畑源龍谷大学准教授の三人。会見の模様は、翌27日にYouTubeで配信される予定。ぜひ観てもらいたい。
2020.10.20
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201016菅総理による学術会議候補者の任命拒否が、違法行為というだけでなく、学問の自由への深刻な政治介入であるということで、国内だけでなく海外からも批判を受けていることは、先日来、本ブログで書き続けてきた。この問題は、これからの日本にとって、重大な影響を及ぼすと私は考えている。それなので今日も、この話題について書く。特に今日は、菅首相が日本学術会議の梶田隆章会長と会談するという。菅首相の耳に、国民の声が届いていることを期待しつつ、この記事を書く。 注意:引用記事の太字部分は筆者による。まずは憲法研究者たちから出た非難声明から紹介する。 【憲法研究者の有志が批判声明】憲法研究者の有志が14日、東京・永田町で記者会見し、「学問・研究が時の政権の影響下に置かれることになれば、学問は『政治の道具』となってしまいかねない」と批判。任命拒否の理由の説明と6人の任命を求める声明を発表。会見したのは植野妙実子・中央大名誉教授ら5人で、14日現在で138人が声明に賛同している。 朝日デジタル 10月14日https://www.asahi.com/articles/ASNBG61ZJNBGUTIL036.html?ref=tw_asahiさらに続々と学者・研究者が声をあげている。【ノーベル物理学賞受賞の益川敏英京都大学名誉教授が痛烈に批判】2008年、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英京都大学名誉教授は、日本学術会議成立の過程に触れ、学問が過去には時の政府に従わされてしまったことを指摘し、学術会議は「戦争の反省の上に作られた」学問の府であることを訴えた。そして今回の菅首相による会員任命拒否は「菅首相がこんな乱暴なことをしたということは歴史上長く糾弾されるだろう」と菅政権の対応を痛烈に批判した。 TBSNews 10月14日https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4102103.html【「安全保障関連法に反対する学者の会」抗議声明】14日「安全保障関連法に反対する学者の会」が都内で会見を開き、理由の開示と撤回を求める声明を発表。この声明は、日本学術会議元会長の広渡清吾・東大名誉教授ら、任命拒否された6人以外の計58人が連名で出した。会見で浅倉むつ子・早稲田大名誉教授(法学)は「学問への萎縮効果を生み看過できない。政府に言いなりになる学者ばかりが育つ社会は発展しない」と指摘。会によると、14日までに国内約350の学会が抗議声明などを出しているという。 毎日新聞 10月14日https://mainichi.jp/articles/20201014/k00/00m/010/178000c✥ ✥ ✥「安全保障関連法に反対する学者の会」は14日、菅総理による任命拒否は「明らかな違法行為で、思想表現の自由の抑圧につながりかねない」などとして任命しなかった経過や理由を明らかにするとともに、6人を任命するよう求める声明を発表。 NHKニュース2020年10月14日https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201014/k10012662651000.html【野鳥の会、日本自然保護協会、世界自然保護基金(WWF)ジャパンも抗議声明を発表】「学術会議の独立性こそ重要だ。政治介入は日本の健全な自然保護の推進の観点からも見過ごせない」として、理由の説明と撤回を求める抗議声明を出した。さらに、学術会議は自然保護分野においても自然保護の根拠を示し、重要な役目を果たしてきたと指摘。学術会議は「科学で社会を支える支柱的存在を担ってきた」。気候変動や災害対策といった環境分野でも提言を重ねてきたとして「科学的根拠を元に活動する自然保護団体に、理論的なよりどころを示してきた」と指摘した。共同通信 2020/10/13 https://this.kiji.is/688689490750899297 【日本科学史学会会長も声明発表】日本科学史学会 木本忠昭会長も2020年10 月11 日、学会のホームページ上に「政府による学術会議会員候補の任命拒否の撤回をもとめる」と題して、声明文を掲載した。冒頭にこうある。「日本学術会議第 25 期の発足に当たって政府は日本学術会議が選出した会員候補 のうち6人の任命を拒否した。日本学術会議法に則って科学者の識見にもとづいて選出した候補を政治的立場から拒否する今回の措置は、法や日本国憲法第 23 条に規定された学問の自由を蹂躙する行為であり、到底容認できないものである。直ちに6人を任命するよう求める」。続いて、学術会議の設立経過にふれ、かつて政治が科学の分野を蹂躙した経緯を明確にしている。「設立根拠を示す日本学術会議法 前文には、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命とすることが謳われている。 これは、 敗戦の荒廃から平和国家の再建という課題を前にした科学者達が、1930 年代の天皇機関説事件 や滝川事件のような戦前の軍事国家権力による 言論の自由や学問の弾圧、あるいは毒ガスや生物兵器の開発、人体実験、 殺人光線や原爆の研究、国民総武装兵器の開発研究等々、 軍が大学に出入りし強引に科学者を軍事目的の研究に動員して非人道的な研究に向かわせた戦前の 体制、戦争への 協力を強く反省したことに 基づくものであった。 そして 、 この平和と人類社会の福祉に貢献するという前文の理念は 、1950 年と 67 年の軍事目的のための科学研究を行わない 声明にまとめられた」。今回任命を拒否された6名が所属している「安全保障関連法に反対する学者の会」はその理念を受け継ぎ、それに基づいて「2017 年には、防衛省が 15 年に安全保障技術研究推進制度を導入したのに対して、これら(1950 年と 67 年の軍事目的のための科学研究を行わない 声明:カッコ内の部分は筆者による)の声明を継承することが表明された 」のである。 https://historyofscience.jp/blog/2020/10/13/会長声明%E3%80%80「日本学術会議新会員候補6人の任命/#more-5703つまり、菅総理がやったことは、日本学術会議の設立以来の理念と、それを継承している学者を否定したということに他ならないのだ。この声明文は、日本学術会議および科学者の使命を改めて学び直すのに、極めて重要な声明文だと思う。ぜひとも読んでもらいたい。 【日本科学史学会 会長声明】https://historyofscience.jp/blog/2020/10/13/会長声明%E3%80%80「日本学術会議新会員候補6人の任命/#more-5703今回の菅首相の暴挙への疑問や批判的な視線は、科学者や研究者など学術分野の方々だけからではない。国民の多くもそう考えている。【任命拒否の撤回を求める署名 14万人超分が内閣府に提出】まずは、首相に任命拒否の撤回を求める約14万人分のネット署名が13日に、内閣府に提出された。菅総理は、それを知らないとは言えないだろう。この署名は鈴木淳・東京大教授と古川隆久・日本大教授(ともに日本近代史)が呼びかけて学者、研究者ら20人以上が賛同人となり、3日から開始。12日正午までに、14万3691筆に達した。呼びかけた学者たちの言う「悪例を残す大変な問題。前例のない、学問の自由と独立に対する侵害だ」。そして戦前・戦中の言論弾圧を挙げ、「今回の事態を座視できない」と強調。政権に批判的な学問的見解が国家のためになることも十分にありえるとして、「時の政権の意思にかなうかということと、学問的な適格性はイコールではない」と指摘。その意見に賛同し署名をした人だけでも14万人以上もいたと言う事実は重要だ。 ―朝日新聞デジタル2020年10月13日― (強調文字は筆者による)【NHKによる世論調査で半分近くが菅総理の説明に不満足】NHKによる世論調査2020年10月13日)でも、政権発足当時から、支持率が7ポイントも下落した「内閣支持55%、不支持20%」という結果が出た。さらに、その中での菅総理の「法に基づいて適切に対応した結果だ」との説明に、どの程度納得できるかの問いに「あまり納得できない」が30%、「まったく納得できない」が17%と答え、半数近くが説明に満足していないことを示した。菅総理には、こうした世論を直視してもらいたい。そして、国民の良識ある声を大切にし、任命拒否を撤回してくれるよう切望する。
2020.10.17
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 2020101310月9日、菅首相は朝日新聞などのインタビューで、105人の推薦者リストを「見ていない」「28日に見た時点で99名だった」決裁する直前に、6人が除外された後の99人分の名簿を見ただけ」だと説明した。だが、一方で6人を除外した理由について「総合的・俯瞰的な活動、すなわち広い視野に立ってバランスの取れた行動をすること、国民に理解される存在であるべきことなどを念頭に判断している」「推薦された方々がそのまま任命されてきた前例を踏襲していいのか考えてきた」と説明し、自らの判断であることを以前に強調していたのである。【違法性の2点】菅首相の上記の発言内容からすると、その違法性は2点になる。一つは、菅総理に伝わる前に他の誰かがリストから6人を削ったのであれば、文書の改ざん になり、二つ目は、菅総理が105人の名簿を見ていないなら、学術会議の推薦に基づかず任命したことになる。どちらも、「日本学術会議法」https://hourei.net/law/323AC0000000121の規定に反する。同法の第3章第17条の2に会員は、第17条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」とあるからだ。今回の菅首相の行為の違法性については各界から次々と指摘があがった。数例を紹介する。【各界からの声】東京大学の大西隆名誉教授(学術会議の元会長)は、11日、JNNの取材に対し「学術会議は総理に対して105人を推薦をしている。総理に伝わる前に他の誰かがリストから6人を削ったのであれば、文書の改ざんとなり大きな問題」と述べた。「菅総理が105人の名簿を見ていないなら、学術会議の推薦に基づかず任命したことになり、法律の規定に反する」と指摘している。 出典:TBS News 10月11日*******************************早稲田大学の岡田正則教授がNHKに寄せた見解でも「6人の名前を見ることなく決裁したということは、学術会議からの6人の推薦が任命権者に到達していないのですから任命拒否はありえないし、なしえないことです。任命権を有する内閣総理大臣に推薦リストが到着する前に何者かが名前を105人から99人に削除したということであれば、総理大臣の任命権や学術会議の選考権に対する重大な侵害です」 NHK NEWS WEB 2020年10月10日 *********************************渡辺輝人弁護士「責任回避に動き始めたか。任命権者の総理大臣が知らなかった設定だと、一体どこの杉田さんが勝手に越権行為をしたのか大問題だし、名簿見てないならそもそも総合も俯瞰もしてないじゃん、という突っ込みが入る。 2020年10月9日 Twitter*********************************山崎 雅弘さん(戦史/紛争史研究家)も10月10日、Twitter上でこう述べている。「古賀茂明さんも、メルマガで「学術会議が推薦した候補の任命を総理が拒否することが法的に可能なら、欠格事項を定めているはず」「欠格事項が何も定められていない以上、任命を総理が拒否できるという強弁は法的に成立し得ない」と指摘されていました。 菅首相の行為は違法」。 2020年10月10日 Twitter********************************志位和夫共産党委員長も10月11日、Twitter上でこう述べた。早大岡田教授「首相が名簿を見ていないとすれば、学術会議の推薦に基づかず任命したことになり、学術会議法違反になる。首相に推薦リストが到達する前に何者かが6名を削除したとすれば、首相の任命権や日本学術会議の選考権に対する重大な侵害になる」 これは矛盾の塊だ。 2020年10月11日 Twitter*******************************【違法である証拠を発見】小西ひろゆき参議院議員が、総理に裁量権はない、つまり、学術会議の推薦通りに任命するという法律の建てつけだったという決定的な証拠を、10月10日twitter上で、その写真とともに公開した。菅総理の違法証拠を再発見。 公文書館のS58改正の内閣法制局審査資料。 総理府の条文案は最初から「推薦された者を総理大臣が任命する」と総理の裁量権はゼロだった。 それが法制局の審査で法技術的な観点から、現行の「推薦に基づいて、総理大臣が任命する」となった。 任命拒否は完全な違法だ。写真 src="https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/667ebd1ce7c70cda9d72b32089a7e59b7273d595.09.9.9.3.jpeg" border=0 name="insertImg" /【法に基づく政治を求める】ここまで述べてきたように、今回の任命拒否は、2点において違法行為だったと結論づけられる。菅総理の逃げ口上の「105人の名簿は見てない。私が見た時はもう除外してあった」は、その前に自分で言った「除外したのは自分の判断」「外した理由は総合的俯瞰的な観点から」という説明とは食い違い、整合性がない。どう言い訳しても、今回の事態は逃げられない間違いを犯したのだ。菅総理は「今回の任命について、変更することは考えていない」と述べているが、違法な行為による任命拒否なのだから、素直に間違いを認め、法に基づいて任命し直しをすれば良い。そして、文書改ざんをおこなった人物を徹底的に洗い出し、その処分を行わないといけない。法に基づいて公正に公平に物事が行われること。その当たり前の法治国家の姿に戻ってもらいたい。そうしないと、菅政権に対する国民の信頼は大きく崩れるだろう。
2020.10.13
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201011 菅総理による学術会議の会員任命拒否は、海外の大手メディアも批判的に報道している。とりあえず、目に止まる見出しと、その典拠を記しておく。 【ネイチャー誌】「ネイチャー誌」では、脅威にさらされる学術的自治という文脈の中で、今回の菅総理の行為は、学術分野への政治的介入の世界での3悪例中の一つとして記載された。 https://www.nature.com/articles/d41586-020-02797-1 記事によると、他の2例は アマゾンの森林資源が在任期間中の減少を続けているとした研究結果を受け入れられないとして、National Institute for Space Research(国立宇宙研究所)の所長をクビにしたブラジルのボルソナロ大統領。 二例目は、公的な統計結果、特に経済についての統計結果に対する、政権からの圧力介入をやめるように、100人もの経済学者から勧告を受けたインドのモディ首相。 その二人のしんがりとして登場したのが、菅義偉首相。本文を下記に引用する。先週、着任早々、日本の菅義偉首相は、前政権の科学分野における政策に対して批判をしたという理由で、学術会議のメンバー6人の任命を拒否した。この組織は政府からの独立機関であり、日本の科学者の声を代表する機関である。首相がこの学術会議の会員の任命を受け入れなかったのは、初めてのことである。Nature 2020 10月06日号 https://www.nature.com/articles/d41586-020-02797-1 【サイエンス誌】米サイエンス誌「日本の新首相は日本学術会議との闘争を選んだ」と見出しをうち、「日本の菅義偉新首相は、日本学術会議新会員の任命プロセスを混乱させた。研究者らは学問の自由への脅威と見ている。学者6人はみな、菅氏が内閣官房長官を務めていた前政権が成立させた法律を批判していた」と続けている。https://www.sciencemag.org/news/2020/10/japan-s-new-prime-minister-picks-fight-science-councilhttps://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/8892ba9db7f928d7e0124073350caeab 他の海外有力紙では ✥ ✥ ✥ル・モンド紙が「日本の首相が知的世界と戦争」と書きhttps://www.lemonde.fr/international/article/2020/10/06/le-premier-ministre-japonais-yoshihide-suga-en-guerre-avec-le-monde-intellectuel_6054962_3210.html ✥ ✥ ✥ロイター通信では「日本の菅政権、学術会議の任命拒否の弁明に非難」と見出しをうち、新政権ご祝儀で蜜月期でありながら、under fire(批判・非難を受け攻撃の的になっている)と続けた。https://www.reuters.com/article/uk-japan-politics-academics/japans-suga-under-fire-defends-rejection-of-scholars-for-science-panel-idUKKBN26Q1HO ✥ ✥ ✥米フィナンシャルタイムズ紙も 2020年10月5日 の記事で、はっきりとこの問題を「science scandal」とスキャンダル扱い。https://www.ft.com/content/da2086e9-543d-4784-990f-82c75e66d2c8?desktop=true&segmentId=7c8f09b9-9b61-4fbb-9430-9208a9e233c8 ✥ ✥ ✥US Newsも2020年10月5日 の記事でunder fire(批判・非難を受け攻撃の的になっている)と見出しをつけて記事にしている。https://www.usnews.com/news/world/articles/2020-10-05/japan-pm-suga-under-fire-after-rejecting-scholars-for-advisory-body ✥ ✥ ✥皆さまへのご参考に。「情報速報ドットコム」が多くの海外記事の見出しを掲載している。 https://johosokuhou.com/2020/10/08/38084/
2020.10.11
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201010 菅義偉首相による日本学術会議の会員6名の任命拒否に対して、各界からの反対の声が続々とあがってきている。 朝日新聞デジタル2020年10月3日 https://www.asahi.com/articles/ASNB27V60NB2UTIL04Q.html (強調太字は筆者による) 前回に続き、今回も任命拒否の波紋をシェアしたい。 まずは、「学問の自由」は憲法に保障されているので、今回の任命拒否は、憲法違反だという指摘である。【東京都立大の木村草太教授(憲法)の話】 憲法23条が保障する学問の自由には、「個人が国家から介入を受けずに学問ができること」と、「公私を問わず研究職や学術機関が、政治的な介入を受けず自律すること」の二つが含まれる。学術の観点から提言をする日本学術会議は、学術機関の一種だ。 憲法23条は「公的学術機関による人選の自律」も保障しており、今回の人事介入は学術会議の自律を侵害している。学問の自由に、公的研究職や学術機関の自律が含まれるのは、一般的な解釈だ。 【江藤祥平・上智大准教授の話】 「学問の自由」を保障する憲法23条は、明治憲法時代に起きた滝川事件や天皇機関説事件など、学説が国家権力に侵害された歴史を踏まえて作られた。自由を守る手段として、研究者の人事が大学の自主的な判断に基づいて行われることが大切だと、最高裁の判例は明快に語っている。 今回の任命拒否で問われているのは、この自主的な判断への介入の当否である。日本学術会議は大学ではない。しかし、日本学術会議法が冒頭で「科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命」とすると明記していることを考えれば、同会議が「学問の自由」の実践と深くかかわる組織として設立されたことは明らかだ。3条で職務の独立性を強調しているのも、同会議の自律性を大切にしているからにほかならない。 さらに17条は、同会議の会員への推薦の基準を「優れた研究又は業績」という専門家集団でなければ判断しえない事柄に委ねており、そうした知見を持たない内閣の任命拒否を想定していない。 こうした同会議の特質を考えると、理由を明らかにせず候補者の任命を拒否するのは、同会議の自律性に対する侵害であり、自律性を守る盾である「学問の自由」への挑戦といえる。 政府は「広い視野」に立って精査することは当然だと主張するが、具体的な中身を明らかにしていない。これでは政府に批判的な研究者を狙い撃ちにし、学問の萎縮効果を狙ったとみられても仕方がない。上記のように、今回の任命拒否は、憲法違反であることが明白であることがわかった。 次に、任命拒否の目的はなんだったのかという視点からのご意見を紹介する。 【明治大学の西川伸一教授(政治学)の話】9月末まで日本学術会議会員を2期6年務めた西川伸一教授(政治学)の話 学術会議は、政府の施策について独立した学術的な観点から提言する。任命するのは首相だがそれにおもねる機関ではない。その中から特定のメンバーだけを排除すること自体が、学問的な専門性に対する敬意を欠き、研究者の名誉を損ねる行為で、言語道断だ。 安倍前首相のもとでは、集団的自衛権の行使容認のため内閣法制局長官を交代させるなど、意に沿わなければ、慣例を破ってでも人事に介入して政策を進める手法がとられてきた。第三者的な役割が期待される機関の独立性を保つなど、慣例が持っていた意味を顧みることはなかった。菅政権もその本質が変わらないことがあらわになった。 今回はさらに、任命拒否の目的や理由さえ説明しようとしない。政府に批判的な人を狙い撃ちで排除したとしか思えないが、あえて不明確にすることで、研究活動の萎縮や忖度(そんたく)を狙っているとも考えられる。「たてつくと不利益がある」という無言の圧力であり、今後への影響も大きいだろう。 自分に楯突くものは排除し、萎縮させ、支配を確立していこうとする菅政権の姿勢が、明らかになってきた。 さて、この首相による憲法違反行為が、海外のメディアにはどう映っているのか、それを次回とりあげたい。
2020.10.10
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200909 前のブログに菅義偉総理による日本学術会議の会員6名の任命拒否について書いた。今回もそれについて書く。 この総理による任命拒否の波紋は大きく広がった。各界から抗議の声が上がっている。当然だと私は思う。 その中に、前事務次官の前川喜平さんの声もあった。安倍政権で官房長官を務めていた菅氏は、以前にも各界の人々を任命しない、あるいは排除することをしていたと証言している。(AERA dot. 2020年10月4日)https://dot.asahi.com/wa/2020100400007.html?page=1以下に引用する。強調文字は筆者による。 前川さん「私が事務次官だったとき、文化審議会の文化功労者選考分科会の委員の候補者リストを官邸の杉田和博官房副長官のところにもっていきました。 候補者は文化人や芸術家、学者などで、政治的な意見は関係なしに彼らの実績や専門性に着目して選びます。それにもかかわらず杉田さんは「安倍政権を批判したから」として、二人の候補者を変えろと言ってきました。これは異例の事態でした。」 「他にも菅さんの分身とも言われる和泉洋人首相補佐官が文化審議会の委員から西村幸夫さんを外せ、と言ってきたこともありました。西村さんは日本イコモス委員長です。安倍首相の肝入りで「明治日本の産業革命遺産」が推薦され、15年に世界遺産に登録されましたが、この産業革命遺産の推薦を巡り難色を示していたのが、西村さんでした。任期が来たときに、文科省の原案では西村さんを留任させるつもりでしたが、和泉さんが「外せ」といい、外されました。」「官僚についても同じようなことを繰り返してきましたよね。本来、内閣から独立している人事院を掌握し、「憲法の番人」と言われた内閣法制局も人事で思い通りにした。成功体験を積み重ねてきた。それで検察の人事にも手を出したが、これは失敗。でも、まだ諦めていないでしょうね。そしてその支配の手を学問の自由にも及ぼそうとしている。 しかし、致命的なのは、日本学術会議が科学者の独立した機関だという理解がなかった点です。 憲法では「学問の自由」「思想の自由」が保障されている。国家権力が学問や思想を侵害してはならないとなっている。だから、日本学術会議の独立性は強いんです。 安倍政権では集団的自衛権や検事長の定年延長について、憲法や法の解釈を都合よく変更してきました。定年延長では法を変えようとまでした。今度は日本学術会議法まで変えようとするかもしれません。」 前川さんの証言を読んでわかるのは、菅氏は、安倍政権下の官房長官時代に、直軸の部下の杉田和博官房副長官や、分身とも言われる和泉洋人首相補佐官をつかって、学術や文化、学問分野に圧力をかけてきたということだ。その理由が「安倍政権を批判したから」。つまり、政権批判をした人には、圧力をかけ排除するということだ。 それだけではない。法を捻じ曲げ、解釈変更をし、「学問の自由」「思想の自由」を圧迫し萎縮させてきた。憲法まで解釈変更をしてきたのだ。もう黙っていてはいけない。学問の自由、言論の自由、表現の自由は民主主義社会の根幹。絶対に死守しなくてはならない。国民の声を政府に届けないと。
2020.10.09
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201006 10月1日、日本学術会議が会員として推薦した105人のうち、人文・社会系の研究者6名を、菅義偉内閣総理大臣は任命しなかった。任命拒否されたのは、以下の6名。宇野重規東京大社会科学研究所教授(政治思想史)岡田正則早稲田大大学院法務研究科(行政法)小沢隆一東京慈恵会医科大教授(憲法学)加藤陽子東京大大学院人文社会系研究科教授(日本近現代史)松宮孝明立命館大大学院法務研究科教授(刑事法)芦名定道京都大学大学院文学研究科教授(キリスト教学)上記6名全てが、政治学、法学、歴史学、宗教学など、思想信条の自由、人権の尊重に深く関わる研究分野の研究者。こうした重要分野に政府が介入したことが、この問題の深刻さを示している。 【任命拒否をされた方々の共通事項】特筆したいのは、上記の研究者は安倍政権下で、2013年12月の「特定機密保護法」2015年9月の「安全保障関連法」2017年6月の「共謀罪法」に反対意見を述べた研究者だ。なかでも、宇野重規教授(政治思想史)は13年12月、他の有識者とともに記者会見し、特定機密保護法は「政治、民主主義の基盤そのものを危うくしかねない」と訴えた方。 小沢隆一教授(憲法学)は15年7月、法案を審議する衆院特別委員会の中央公聴会で、集団的自衛権行使に歯止めが効かなくなる懸念や、米軍の武力行使との一体化につながりうるとして、安全保障関連法は「憲法上、多くの問題点をはらむ」と訴え、法案廃止を求める憲法研究者の署名集めも行った方。 松宮孝明教授(刑事法)は、17年6月の参院法務委員会に参考人として出席し「市民の内心が捜査と処罰の対象となり、自由と安全が危機にさらされる」と述べ、「共謀罪法」を「戦後最悪の治安立法」と批判した方。 出典:東京新聞 https://www.tokyo-np.co.jp/article/59476安倍政権の方針に異を唱えた研究者なのである。 【日本学術会議の会員の責務】日本学術会議ホームページの「日本学術会議は」によると、http://www.scj.go.jp/ja/scj/index.html日本学術会議は、学術振興のため、政府が学問研究の自由を尊重しつつ、学問研究の振興と普及を支援していく機関であり、日本の人文・社会科学、生命科学、理学・工学など、全分野の約87万人の科学者を内外に代表する機関。210人の会員と約2000人の連携会員によって「政府に対する政策提言」「国際的な活動」「科学者間ネットワークの構築」「科学の役割についての世論啓発」などをする役割を担っている。 つまり、87万人の科学者を代表し、憲法で保障されている学問と言論の自由に基づいて、科学的見解を述べなくてはならない。当然、研究者として、研究と自らの信条と良心を裏切ることなく、政府の方針に反することでも言うべきことは言わなくてはならない。そうした責務があるのだ。こうした責務を果たすためには、基本的にその構成員が学問的・思想的に多様であることが不可欠だ。会議内部でできるだけ多様な意見を闘わさない限り、喫緊の問題であろうと長期問題であろうと、練上げられた適切な提言はできない。今回の、会員の任命拒否は、一部の研究者を排除し、意見の範囲を限定することになり、学術会議本来のあり方を著しく損うことにな津と同時に、学問の自由を定めた憲法23条に違反することにもなる。 【任命拒否は前例なし】政府が推薦を拒否するという事態は、1949年に「日本学術会議法」により、日本学術会議が設置されて以来初めて。なぜいままで任命拒否が怒らなかったのか?それは、任命拒否は法律違反だからだ。 【任命拒否は法律違反】日本学術会議は、「行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させることを目的として」「日本学術会議法」https://hourei.net/law/323AC0000000121という法律によって、1949年1月内閣総理大臣の所轄でありながら政府から独立して職務を行う「特別の機関」として設立された。そのことは、「日本学術会議法」の第2章第3条に「日本学術会議は、独立して左の職務を行う」と明記されている。 会員選出方法についても、総理大臣の関与は形式的なものであることが、明示されている。同法第3章第17条の2に会員は、第17条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」と明文化されている。総理大臣による任命は形式的なものという慣例は、成立の時から維持され、この法律の改正時でも、政府内で守られてきた。 例えば、1983年この法の改正時、中曽根康弘総理大臣は「政府が行うのは形式的任命にすぎません」と答弁している(1983年5月12日、参院文教委員会)。そして、その再確認のように同年秋に「内閣総理大臣による会員の任命行為というものはあくまでも形式的なものでございまして、会員の任命に当たりましては、学協会等における自主的な選出結果を十分尊重し、推薦された者をそのまま会員として任命するということにしております」(1983年11月24日、第100回国会、参議院文教委員会)と丹羽兵助国務大臣・総理府総務長官が明確にしている。 さらに2004年に再改正された時も、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党の各派共同提案の付帯決議の第一項で、政府に「日本学術会議が我が国の科学者の内外に対する代表機関として独立性を保つ〔略〕よう努めること」を求めた。これに対して政府の茂木敏充内閣府特命大臣は、「十分その趣旨を尊重し、努力してまいります」と答弁(2004年4月6日、第159回国会、参議院文教委員会)している。つまり、日本学術会議の独立性は十分担保すると、政府によって再三確認されてきており、今回の事態は、これまでの政府見解をくつがえすものだったということなのである。 【学術会議の独立性をしめす任命・退任時の手続き】この機関の独立性は、会員の任命だけでなく退任にあたっても、首相から許可を得るのではなく、あくまでも学術会議自体からの同意が必要ということからもわかる。「日本学術会議法」第6章第25条には 「内閣総理大臣は、会員から病気その他やむを得ない事由による辞職の申出があつたときは、日本学術会議の同意を得て、その辞職を承認することができる」。 仮に、会員に不適当な行為があって退職が起きる時でさえ、当学術会議からの申し出を必要とする。それは、同法第6章第26条 「内閣総理大臣は、会員に会員として不適当な行為があるときは、日本学術会議の申出に基づき、当該会員を退職させることができる」とあるとおりである。 これほどに、会員の任命や退任にあたっては、当学術会議の意向によって決まることになっていて、二重・三重にその独立性が守られている機関なのである。 それにもかかわらず、今回、本来政府から独立しているべき日本学術会議という学問機関にたいして、政府によって圧力がかかるという違法行為が起きたのだ。 【時の政権が学問の自由を奪った例】時の政権の意思に適わないという理由で学問的見解を潰したことがかつて起きた。その結果、社会を間違った方向に導いてしまったことが歴史上起こった。例えば1935年、美濃部達吉の憲法学説(天皇機関説)が問題化し否定され、それがその後の軍部の暴走を助長した。1937年、植民学者矢内原忠雄は日中戦争を批判して職を追われた。だがその後、彼の見識が正しかったことは歴史が証明した。 時の政権に批判的な学問的見解が、長期的には国民・国家・国際社会のためになることが歴史上多々あったのである。 【任命拒否が可能な理由はあるか?】百歩譲って、任命拒否が起こり得る理由にどのようなものがあるだろう。それは、研究者に研究上の瑕疵があった、例えば研究が盗作、あるいは研究論文の剽窃があった場合、あるいは研究能力に問題がある場合である。このような研究者を学術会議が見落とすわけもなく、また会員として推薦するなどあり得ない。だから、今回の任命拒否は、上記6人の名誉を大きく傷つけることになった。 【菅総理や内閣は説明責任がある】上記のように、任命拒否という法律違反を犯し、国会での従来の政府見解に反することをしたからには、それなりの理由がなくてはならない。 だが、なぜ6名の研究者を任命しなかったかの説明は、菅総理からも加藤官房長官からも全くない。決定に至る経緯、決定した文書も出てこない。任命拒否をされた本人たちが、公に説明を求めているにも関わらずである。一方、加藤官房長官の説明をしてるふりの様子は動画で見ることができる。東京新聞 TOKYO Web 2020年10月2日06時00時 https://www.tokyo-np.co.jp/article/59110 菅首相も加藤官房長官も、国民が理解し納得できるような説明をしない。これは政治家としてあるまじきことだし、総理としても官房長官としても職務怠慢であることを証した。なぜなら各省庁のやっていることを説明することが、彼らの責務で、それをしないのだから。【政府に求めたいこと】これは、前例のない、学問の自由と独立に対する侵害のみならず、憲法が保障した学問の自由、思想・信条・表現の自由に対する侵害だと私は思っている。絶対に見逃してはならない問題だ。政府がすぐにすべきことは1 任命拒否を撤回し、学術会議の推薦に基づき6名を任命すること。2 国会内に「調査委員会をつくること」だ。【菅政権に覚える不安と恐怖】今回の事態は、任命拒否をした菅総理大臣とそれを支持し続けている内閣の政権担当能力・資質に重大な問題があることを露呈したと私は思っている。上記問題の第一、法律を無視した。第二、法律を知らなかった、だから違法だとわかっていないのかもしれない。第三、いままでの政府による国会答弁を知らなかったのか。あるいは国会軽視をしているのか?第四、政治家はその権力を使ったら何でもできるという思い上がりを見せた。第五、民主主義の基本である法律を軽んじた。あるいは無理解で、三権分立の基本を壊すことに躊躇がない体質を露呈した。というのは、政権つまり行政が、立法の府である国会を軽視し、個々の府の独立性に敬意を払わず、対等に扱うことを拒否し、力でねじ伏せる姿勢を鮮明にした。上記のことがらは、菅政権の体質なのだと私は思う。体質は長い年月をかけてできあがったものだ。一朝一夕では体質は治らない。今回は、体質ゆえに起きた病気を学術会議に広げた。だが、ここで止まらないように思う。体質に伴う病気はあちこちへと飛び、そのうち全身にまわるかもしれないという恐怖感をもった。 【日本学術会議会員任命拒否で明らかになった菅義偉政権の暗部】今回の、菅首相による、理由のない学術会議メンバーの任命拒否は、法治国を率いて行く能力がないことを証し、それを自ら晒した行為だと私の目には写った。法律を知らない、あるいは守る意識も無い。こういう人たちだと、国を法律に則って国を治めていくことはできない。つまり政権運営能力がないということだ。そういう人々に統治されている国は、もはや法治国家ではない。独裁者とその取り巻きが治める国と同じだ。 支配体制を敷いた報道陣を引き連れて、朝7時半にパンケーキの朝食会に向かう姿は、醜い独裁者そのものではないか。私は、菅総理の後ろ姿に菅義偉政権の暗部を見た思いがした。この暗部が広がらないことを切に願う。
2020.10.06
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20201004 Zoomによるオンライン・イベントが多く開かれるようになって、思いがけない講座に参加できて、思いがけない学びをえることができるようになった。その一つがL'ÉCOLE :School of Jewelry Artsが主催した【JEWELS OF THE RENAISSANCE: FROM POWER TO CULTURE AND REFINEMENT】(ルネッサンス期の宝石:洗練にいたる過程から見える権力と文化的背景)。 このセミナーで、今までの自分が完全に見逃していた“絵画に描かれた宝石から読み取れるもの”を知った。ルネッサンス期に花開いた肖像画。そこに描かれた宝石から、権力の盛衰、文化、経済的背景がわかる。おもしろかったので、シェアしたい。 【ルネッサンス期以前】ルネッサンス前、芸術のパトロンは教会だった。当然、宗教に支配された中世的な価値観が描かれることとなった。絵でいうと当然宗教画が中心で、肖像画は、聖母マリアや、マリアの母、マグダラのマリアといった聖人たちだった。 【宝石が理想的美と富を象徴】それに対して、ルネッサンス期のパトロンは、富裕な商人。そうしたパトロンの要請によって、芸術の主題が人間、個人そのものへの関心や掘り下げへと変わっていったのである。男性性、女性性、そして個人の特性へと視点が移る。個々人を飾る宝石類は、単なる装飾品ではなく、新しい時代の価値観を表現する役割も持つこととなった。 【肖像画の中の宝飾】ルネッサンス期の肖像画は、豪商の妻や愛人といった人たちになり、その女性たちは、一様に、非常に高価な宝石を身につけている。それは、理想的な美と富を象徴するものになった。例えば、15世紀、ダ・ヴィンチが描いた《ラ・べル・フェロニエール(ミラノの貴婦人の肖像)》では、美しい貴婦人が、豪華な衣装を身につけ、貴石と金とで彩られ、胸元には当時大流行したペンダントをつけている。もう一つの例《シモネッタ・ヴェスプッチ》の肖像画でも、当時非常に高価でやはり大流行したカメオが、彼女の胸元を飾り、それと同時に、彼女の豊かな髪は、ふんだんに使われた真珠で飾られている。 【アジアとの交易を可能にした要素】この髪を飾るために多量に使われた真珠というのが、大きな意味がある。ご存知のように、真珠はアジアの特産品。そうしたアジア産の宝石が、イタリアで高貴な婦人たちに重用されたというのは、当時、アジアとの交易が成立していたということの証。 こうした宝石の流通が可能になったのは国家権力の盛衰的側面から見ると、1453年、コンスタンチノープル(現在のイスタンブール)の陥落である。一つの権力構造が崩壊し、コンスタンチノープルを手に入れたことによって、ヨーロッパは、インドやアジアへの進出拠点を手に入れたのである。 さらに、コンスタンチノープルが崩壊したのを機に、地中海貿易で腕を磨いてきた航海士たちは、スペインやポルトガルへと移っていった。そのことによって、航海術が進歩発展。結果としてアフリカ大陸を回る喜望峰航路が発見され、インドで産出するダイヤ、サファイヤ、エメラルド、ルビー、ほか、アジアのラピスラズリや真珠がヨーロッパにもたらされることになる。アジアの宝石のヨーロッッパ進出である。それに伴って、金、銀、宝石を加工する優れた細工技術も大きな進歩を遂げ、イタリアの宝石産業が大きく花開いた。 【個人の特性を表すものとしての宝飾品】上記のように、豪商の婦人や貴婦人たちが、実際に身を飾っていたと思われる宝飾の例だけではなく、実際につけていたか否かを別にして、装飾品が、その人の特性やアピールポイントを表現するために描かれるようになる。例えば、ある富裕な銀行家の肖像画では、横に細長く作られたペンダントトップをつけているが、そのペンダントの両端は、片方が耳かき、もう片方がつまようじになっている。それは、実際に使われてもいたが、その人物が、非常に衛生観念が高かったこと、銀行家としてお金の管理については清潔性、清浄性があるということをアピールするものとして描きこまれた。 【宝飾品の象徴的意味】また、当時肖像画にふんだんに描かれた金は、権力をシンボライズするものでもあった。例えば、ハンス・ホルバインThe Younger(子)が描いた《49歳のヘンリー8世》は、全身金ピカ、まさしく金で彩られている。金の特性は高価なことと不変性。時を経ても、色も質も変わらない。その特性から、金がヘンリー8世の強大な権力を示すだけでなく、ヘンリー8世の王権の不変性、正当性、彼の長寿をも祈っての、金の多用となっているのである。 もう一例。クレメント7世が、祝福を与えるシーンを描いた絵では、法王が身につけている宝飾品は金とダイヤモンドである。実際には身につけていなかったかもしれない宝飾類であるが、金は、神の栄光と力を、そしてダイヤモンドはその堅固さから永遠性を象徴する。この二つをクレメント7世に纏わせ、彼の信仰の不断性と堅固さ、それと彼の精神性の高さを表し、彼が祝福を与える人としてふさわしい人であることを、この絵では強調しているのである。 【宝飾品に現われた異端の受容】ルネッサンス期の宝飾品のもう一つの側面も記しておこう。それは、キリスト教社会において異端とされてきた古代のギリシャやローマの神々が、ルネッサンス期に再登場したことである。かつての異端の神々が、新たな解釈のもとに、キリスト教の理想を代弁するイメージとして使われるようになった。例えば女神ヴィーナス。この女神が、愛と慈愛、完璧な女性像を表す姿として取り上げられ、聖母マリアの寓意像として描かれるようになった。 そのほか、当時大流行したカメオには、ローマ神話やギリシャ神話の神々、例えば、海の神ポセイドンなども、彫り上げられた。かつては死者を海へと連れ沈める神として恐れられ、愛欲や飽食の象徴とされた男神が、海の恵みやワインの恵みをもたらす神として見直されたのである。このようにして、キリスト教一辺倒の宗教観から、かつては異端とした古代の宗教も、新たな視点で見直し、取り込んでいくようになった。それは当時の人々の精神の余裕を示しており、文化の豊かさやエネルギッシュな進化をも示している。 ルネッサンス期の宝飾品の発展は、交易による宝石の流入だけで出来上がったのではなかった。豊かで高価な材料は、デザインの洗練や技術の発展を生み、その画像が、ヨーロッパ中に広まることとなったのである。それに一躍買ったのが、当時の一大発明印刷術である。1453年、印刷技術が発明され、美しいデザイン、人気のあるデザイン、同じ趣向、好みが、王侯貴族、富裕な商人、交易商人たちの手によって、イタリアからヨーローッパ、そして、中東、アジアへと広まったのである。 ルネッサンス期は新しい時代、新しい社会だった。そのことが、絵画に描かれた宝飾品からもはっきりと読み取れるのである。
2020.10.03
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200920安倍晋三前総理の後任が菅義偉氏に決定した。彼は、安倍総理を賛美し、その政策を継承すると、再び強調。菅政権下で継承される政治、つまり、安倍政権で、何が起きたかを明確にしておく。 今日はその第4回目で最終回。2020年の1月から辞意表明の9月期を載せる。(ハンドルネームYellowishPinkさんの労作を、敬意をこめて、転載させていただく。日付はYellowPinkさんが掲載された日付)。【2020年度の特徴】この期間の特徴を、今回の当ブルグでは、2つに焦点をあてる。一つは、もりかけ桜に象徴される安倍政権による政権私物化と、二つ目は、黒川検事長の定年延長を可能にするための、法律の勝手な解釈を強行させようとする2点。法治国家の根幹を歪める出来事に、国民の反発が広がった。この2点を、下記では強調文字で表示する。それと、菅政権が目玉として推しすすめるというIT化。IT化と密接に結びつくと思われるマイナンバーカードの推進政策を、オレンジ色で表示する。 【2020年01/08】●IR汚職事件 中国企業供述「国会議員5人に現金」 ○米軍 イラン精鋭部隊司令官殺害 ○米軍 イラクでシーア派民兵組織を攻撃 ●原発規制委 関電原発火山灰対策を密室で決定 ●安倍首相 自衛隊の中東派遣変更せず ○イラン イラクの米軍基地にミサイル発射 ●安倍首相 中東訪問延期を決定 【2020年続き01/17】 ●桜を見る会 市民団体質問状に安倍事務所がゼロ回答●安倍首相 ゴーン被告逃亡に「日産内で片付けてもらいたかった」 ●IR汚職事件 宮崎政久議員 2014年に容疑者代理人務める ●桜を見る会 名簿不記載は違法 菅氏認める●森雅子法相「ゴーン被告は司法の場で無罪を証明すべきだ」●麻生副総理「日本は一つの民族」 ●IR汚職事件 秋元議員を再逮捕 賄賂730万円 ●桜を見る会 憲法学者らが安倍首相に対し背任の疑いで告発状提出●河井案里議員と河井克行前法相の各事務所を広島地検が捜索 ●桜を見る会 名簿管理を巡り内閣府幹部6人を厳重注意 公文書管理法違反 【2020年続き01/24】 ●安倍首相 憲法改正に強い意欲「憲法論争に終止符」 ●政府 預貯金口座とマイナンバーの連結義務化検討へ ●思いやり予算 1年で1974億円 子供の貧困対策152年分 ●首相施政方針演説 桜やIRなど疑惑や不祥事には言及せず●首相施政方針演説 起業支援で紹介の男性が既に転居していた●総務省 光回線維持で負担金制度検討 5G網全国整備へ●桜を見る会で官僚怒る 処分は「トカゲのしっぽ切り」●河井夫妻に自民党本部から選挙資金1億5千万円 ●桜を見る会 内閣府が新資料 受付開始前に8千人入場●ポイント還元「効果ナシ」6割超え 中小店舗の手間が増えただけ 【2020年続き02/03】 ●米国 日本をホワイト国から除外 米外資新規制 ●桜を見る会 名簿廃棄記録不開示 菅官房長官「国家機密漏えいの危険増すから」 ●桜を見る会 首相事務所が正式招待前に招待を事前通知 ●安倍首相「募ってはいるが募集はしてない」発言 ●桜を見る会 内閣府が資料を約8カ月隠す●小泉進次郎環境相 不倫ホテル代 政治資金流用疑惑 ●橋本聖子五輪相 公選法違反疑惑 ●昭恵夫人に首相公務補助で日当・交通費支払い 閣議決定●官邸介入で黒川高検検事長が異例の定年延長 次期検事総長に就任か ●IR汚職事件 秋元司議員以外の衆院議員 立件見送り ↓ 【2020年続き02/11】 ●GDP 民間調査会社が大幅マイナス予測 ●自民 公益通報改正案 内部通報者に不利益な扱いをした企業への罰則を明言せず ●安倍首相「人間としてどうか」発言 ●桜を見る会 夕食会参加者「ホテルと契約した認識はない」首相答弁に疑問 ●19年12月の消費支出4.8%減 3か月連続マイナス ●辺野古新基地 国会で無いとしてきた地盤強度データの存在発覚 ●厚労省 大坪寛子官房審議官 4回の海外出張 和泉首相補佐官の隣室に宿泊●北村地方創生相 勉強不足認める「普通の大臣として仕事できるよう努める」 ●稲田朋美幹事長代行 憲法に男女不平等解消明記の考え示す●新型コロナ問題 安倍首相「感染症対策のため加計学園に獣医学部」の嘘が明ら かに ●検察官は定年延長が適用されないとの政府過去答弁が明らかに 高検検事長定年 延長は違法との指摘 ●IR汚職事件 東京地裁が秋元議員の保釈を認める決定●1月の企業倒産 5か月連続で前年同月上回る 【2020年続き02/18】 ●安倍首相 質問を終えた野党議員に「意味の無い質問だよ」とヤジ ●新型コロナ 米各メディア 日本政府のクルーズ船検疫を批判「ダメ対応の見本」 ●政府 高額を理由に新型コロナ民間検査キット導入せず 国内感染の広がりを隠蔽 ●GDP10〜12月期 年率マイナス6.3% 内需総崩れ ●新型コロナ クルーズ船問題 各国が乗員乗客を独自救出の動き ●桜を見る会 ANAホテル「営業の秘密と言った事実はない」首相答弁を否定●桜を見る会 自民幹部「ANAホテルもう使わない」●小泉環境相 新型コロナを巡る会合を欠席し地元後援会の新年会に出席 【2020年続き02/25】 ●政府 消費増税の経済影響を新型肺炎に責任転嫁 ●法務省 検事長定年延長「口頭による決裁を経た」●河野防衛相 Twitterで国民ブロック「個人の暇つぶしにとやかく言われることは ない」 ●クルーズ船の厚労省職員検査せず 感染者数隠蔽と批判 ●森法相「口頭決裁も正式な決裁」 ↓ 【2020年続き02/29】 ●クルーズ船の搬送先探しや感染者振り分けを県が主に担っていた 神奈川県知事 国を批判 ●国民負担率 新年度44.6%過去最高見通し 安倍政権の7年連続40%越 ●小泉環境相「事実は謝ったところで変わらない」 ●桜を見る会 マルチ商法社長招待 昭恵氏事業への資金提供の見返りだった ●安倍首相 全国の小中高校の休校を要請 ●秋葉首相補佐官 自粛要請日に地元で政治資金パーティー ●麻生財務相 休校中の学童保育負担「つまんないこと聞くねえ」 ●感染者急増の北海道で検査妨害 感染者隠し疑惑 ●新型コロナ 大幅減収の中小企業全額保証実施 ただの借金保証と批判 【2020年続き03/05】 ●安倍首相 夜の会食は宴会ではなく意見交換「何かいけないことなのか」 ●新型コロナ 安倍首相 説明不足で会見打ち切りそのまま帰宅 ●新型コロナ 安倍首相「検査数増えれば感染者の絶対数増える可能性ある」 ●新型コロナ 松川るい議員「高齢者は歩かないからいい」国会でヤジ ●山本朋広副防衛相 公費で都内ホテル146泊 ●河井案里議員・河井克行前法相ら秘書を逮捕 公選法違反 ●茂木外相 首相会見当日にゴルフ ●加計学園獣医学部 韓国人受験生全員不合格 不正入試疑惑 ●河井案里氏陣営 選管無届けの運動員にも報酬か ●河井案里氏 議員辞職を否定 【2020年続き03/12】 ●新型コロナ 政府がTwitterでワイドショーに何度も反論 官邸幹部指示 不正確な 主張も ●19年10~12月期GDP改定値 マイナス幅拡大 年7.1%減●政府 特措法改正案 閣議決定 ●二階氏「規定の報酬で運動員集めるのは難しい」 ●麻生氏「武漢ウイルスというのが正確な名前だと思う」●河井案里氏 河井克行前法相の衆院選にて違法報酬で運動員勧誘か ●加計学園不正入試疑惑 不合格の韓国人受験生は筆記試験トップだった ●辺野古新基地 軟弱地盤の追加調査必要なし 政府閣議決定 ●森法相「原発事故で検察官が容疑者を理由なく釈放し逃げた」不適切答弁 【2020年続き03/22】 ●森法相 復興事業受注企業から献金 財源は震災特別会計 ●インフル特措法改正案 違憲の疑い 専門家指摘●政府 WHOのウイルス対策に約166億円拠出 国内で批判 ●65歳定年法案 閣議決定 検事長の定年延長も可能に●インフル特措法改正案 可決成立 法案提出からわずか4日●森友事件「すべて佐川局長の指示です」自殺した財務省職員の遺書公開 ●森友事件 財務省職員自殺 妻が佐川氏と国を提訴 ●森友事件 公文書改竄 安倍首相が再調査拒否 ●木村英子議員 コロナ対策協議会参加できず 障害者差別と批判 ●米WP紙 五輪開催にNO「全くの無責任」痛烈批判 【2020年続き04/02】 ●東京五輪 1年程度の延期決定 ●河井夫妻の秘書2人を起訴 広島地検 百日裁判申し立て ●政府 3月の景気判断を下方修正 6年9か月ぶりに回復の文言を削除 ●昭恵夫人 花見自粛要請中に私的な桜を見る会を開催 ●河井夫妻 県議や首長らに現金 広島地検が買収などの疑惑で捜査 ●70歳就業法成立 ●東京五輪招致で組織委の高橋理事に約9億円 ●日銀短観 大企業製造業-8 宿泊・飲食サービス-59など大幅悪化 7年ぶりマイナス圏 ●GPIF 1~3月損失額最大に 18兆円の赤字 ●安倍首相 1住所あたり2枚の布マスク配布方針 ●金融庁 株安による減損の見送り一部容認 【2020年続き04/09】 ●ナイトクラブや風俗業を休業補償対象外とする厚労省案に批判殺到 ●佐々木政務官「感染拡大を国のせいにしないでね」 ●辺野古 新基地絡む6工事打ち切り 軟弱地盤が影響●選挙ポスター剥がした白須賀衆院議員秘書ら4人 不起訴 ●朝の山手線 乗客35%減どまり 休業補償必要と指摘 ●安倍首相 緊急事態宣言 発令 ●政権の対策に党内批判「国民を守れない首相ならすぐ辞めるべき」 ●安倍首相「責任を取ればいいというものではない」 ●森友事件「首相答弁と改ざんは関係ある」赤木さん妻に財務省幹部が語った音声 公開 ●西村担当相 休業要請2週間程度の見送り打診 【2020年続き04/16】 ●WHO事務局長側近医師「東京は手遅れに近い、検査抑制の限界を認めよ」●日銀 全国の全地域で景気判断引き下げ 11年ぶり●布マスク配布に466億円 多額の国費投入に批判●自民 改憲論議を強行 緊急事態対応巡り推進本部会合 ●自民二階氏 80人の満員集会でコロナ傲慢発言連発●一律休校 最大日8330円助成する制度 4月5日までの申請1000件 交付6件 ●一律休校 フリーランスの保護者に日4100円支給する制度 4月5日までの申請500件 交付6件 ●外務省 コロナ政策の批判チェックに24億円 ●安倍首相 出勤者最低7割減を要請 ●安倍首相 星野源コラボ動画 批判殺到 ●年金開始75歳法案審議入り 緊急事態でも先送りせず●政府 濃厚接触者を把握するアプリ導入検討 ●安倍首相「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく、わが国の支援は 世界で最も手厚い」 ●3月の訪日外国人旅行者93%減 ●昭恵夫人 安倍首相のコロナ警戒発言翌日に旅行 【2020年続き4/25】 ●政府 減収世帯への30万円給付撤回 一律10万円給付へ ●桜を見る会 悪質マルチ商法経営者が安倍後援会のバスに乗っていた●安倍首相 緊急事態宣言の対象を全国へ拡大 ●アベノマスク 妊婦用布マスクに髪の毛や汚れ1900件●河井案里氏 違法な報酬支払いは河井事務所方針と秘書供述●政府 補正予算案 異例の再決定 ●五輪延期追加負担3000億円に安倍首相が同意とIOC 政府は否定 ●アベノマスク 不良品問題 受注2社が未配分を全て回収検品へ ●政府 新型コロナ患者の自宅療養者数 把握していない ●政府 アベノマスク調達は予算額466億円より少ない90億円に収まる 【2020年続き5/03】 ●馳元文科相を女性団体がセクハラ抗議 ●露プーチン氏 大戦終結日を対日戦勝記念日にする法案署名●アベノマスク 聖路加大准教授計測 100%の漏れ率「ほとんど効果がない」 ●アベノマスク 妊婦用50万枚中3万枚不良品 ●河井前法相スピード違反 秘書に「100キロで行って」音声公開 ●令和2年度補正予算成立 GoToキャンペーン予算1.7兆円に今じゃないと批判 ●補正予算 野党指摘の文化芸術への自粛補償や学生支援等を首相が拒否●補正予算 安倍首相が病院のベッド数削減政策の維持を宣言 予算644億円投入 ●安倍首相 国会答弁で新型コロナ感染者数を答えられず●種苗法改正案審議入り「日本の農家さんが窮地に」等の批判●アベノマスク 配布開始2週間弱で配布は全体の3.4% ●緊急事態延長の民間予測 消費冷え込みで失業者77万人も ●辺野古護岸工事打ち切り 支払302億円 ●安倍首相 緊急事態下の憲法記念日に「緊急事態条項の議論すべき」 【2020年続き5/12】 ●環境省 除染土再利用地で野菜の試験栽培開始へ ●緊急事態宣言 5月31日まで延長 ●安倍首相「絆があればウイルスの不安に打ち勝てる」 ●安倍首相「みんなで前を向いて頑張れば困難を乗り越えられる」●厚労省 新しい生活様式公表 ●検察庁法改正案 与党が審議入りを強行●コロナ対策国際比較 日本の指導者が国民評価で最下位 ●加藤厚労相 コロナ相談目安「我々から見れば誤解」 ●厚労省 コロナ受診目安 37.5度以上の発熱4日以上を削除 ●尾身副座長 コロナ感染者数 報告の何十倍かはわからず ●検察庁法改正案に抗議します 500万ツイート越 著名人も 【2020年続き5/21】 ●河井克行前法相 買収容疑で立件へ ●スーパーシティ法案 参議院審議入り 個人情報一元化など諸問題に批判●平井前科技担当相 検察法案審議中にワニ動画閲覧 ●大西宏幸議員 検察法案審議中に戦記小説読書 ●アベノマスク 検品に8億円●検察法案反対の検察OB 法務省に意見書提出 ●法務省 検事長定年延長 違法性検討の文書は不存在●1~3月期GDP 年率3.4%減 2期連続マイナス ●元特捜部長ら 検察法案で意見書提出●安倍首相 定年延長「法務省が提案」発言 ●森法相 検察法案 現行案のまま成立目指す●菅官房長官 検察庁法解釈変更「周知必要なかった」●政府 検察庁法改正案 開会中国会での成立見送り ●政府 補正予算案と国民投票法改正案の成立目指す方針 ●雇用助成金 オンライン申請に不具合 個人情報が一時閲覧可能に●政府 種苗法改正案 開会中国会での成立見送り ●文部科学省 留学生への現金給付は成績上位3割に限定 【2020年続き5/27】 ●東京五輪 IOC会長 21年開催が無理になった場合は中止の見通し ●桜を見る会 弁護士や学者ら約660人 安倍首相らの告発状提出●黒川弘務検事長 緊急事態宣言中の賭けマージャン 辞任 ●政府 国家公務員法改正案を廃案へ●黒川氏の訓告処分 首相官邸が実質決定 法務省は懲戒と判断●安倍首相 全国すべての緊急事態宣言解除 ●米国の作り過ぎた人工呼吸器 安倍首相が購入を約束 ●安倍内閣支持率 3割割れ相次ぐ●総務相 ネット発信者特定へ制度改正検討 ●黒川氏問題 第一次安倍内閣時代に賭けマージャンは賭博罪と閣議決定していた ことが明らかに 【2020年続き6/5】 ●スーパーシティ法案 強行採決 ●政府 新型コロナ専門家会議の議事録を作成せず ●政府 2次補正予算案 宗教法人への支援を一時検討 ●持続化給付金事業費 97%が電通へ 再委託で20億円を中抜きか ●アベノマスク 新たに5社の受注判明 既知3社も追加受注 総額で約260億円に ●コロナワクチン 厚労省プラン 21年前半に接種開始目標 ●2次補正予算案 予備費10兆円 異例の巨額に国会軽視と批判 ●総務省 SNS中傷対策 匿名投稿者の電話番号開示へ ●麻生大臣 日本のコロナ死者が少ないのは「民度が違うから」●安倍首相 ワクチン支援で国際団体に3億ドル拠出 【2020年続き6/18】 ●電通が安倍首相選挙区自民党支部に献金していた事が判明 ●4月消費支出 前年同月を11.1%下回る 2001年以降最大の減少幅 ●GoToキャンペーン公募手続き見直し 委託費最大3095億円に批判 ●新型コロナ解雇は2万人超 2週間で倍増 ●習主席国賓来日 年内見送りで事実上の白紙●経産省 ポイント還元事業も電通への再委託が発覚 ●マイナンバーと預金口座の紐付け 自公維が法案提出●河井案里氏秘書に有罪判決 懲役1年6月を求刑 ●雇用助成金オンライン申請で個人情報流出 2度目の停止 再開難航 ●米格付け会社 日本国債格付け見通しを引き下げ●経産省 ポイント還元事業も電通への再委託が発覚 ●マイナンバーと預金口座の紐付け 自公維が法案提出 ●河井案里氏秘書に有罪判決 懲役1年6月を求刑 ●雇用助成金オンライン申請で個人情報流出 2度目の停止 再開難航 ●米格付け会社 日本国債格付け見通しを引き下げ●政府 性犯罪者にGPS装着義務化検討 ●コロナ連絡会議 議事概要に首相らの発言記載なし ●中小企業庁前田泰宏長官の懇親会に電通関係者が同席 経産省が報道認める ●持続化給付金 再々々々委託等の実態判明 政府も全容把握できず ●河野防衛相 イージス・アショア配備計画 停止表明 【2020年続き07/01】 ●ポイント還元事業 総務省も電通へ再委託約140億円●森友問題の再調査 麻生氏が否定 35万筆の署名受け●政府 検察幹部定年の特例を撤回へ●河井克行・案里夫妻逮捕 19年参院選買収容疑●接触確認アプリCOCOAに複数不具合 ●政府 マイナンバーカードと運転免許の一体化を検討 ●コロナ専門家会議見解「無症状の人からも感染する」「1年以上の長期戦」の 文言が政府意向で削られていた●西村大臣 コロナ専門家会議廃止表明 ●政府 イージスアショアの代わりに敵基地攻撃能力保有を検討 政府高官「守る より攻める方がコストは安い」●菅原一秀議員 不起訴 【2020年続き07/12】 ●自民党の進化論誤用ツイートに批判 学会が反対声明 ●政府 アベノマスク 感染拡大の防止に一定の効果を有すると閣議決定 ●谷川衆院議員陣営関係者 公選法違反で起訴 ●菅原一秀議員 公選法違反新疑惑 バス旅行で有権者800人接待●政府 非効率な石炭火力発電所9割を休廃止方針●政府 コロナ関連法の一括改正検討 休業・検疫拒否に罰則 ●GPIF 1~3月期 過去最大 赤字17兆7072億円 ●2019年世界競争力ランキング 日本は30位 ●各国駐在員が住みたい国ランキング 日本は33カ国中32位 ●首相官邸ネット発信 中の人は電通マン 政権のSNS戦略と深いかかわり ●ロシア改憲の領土割譲禁止 プーチン氏が北方領土を示唆 ●コロナアプリ 7月3日〜8日17時の陽性登録3人 同期間の感染者は約1200人●河井克行前法相・案里夫妻 買収罪で起訴 ●米国 日本へF35戦闘機105機の売却決定 2兆4800億円 ●黒川前検事長と記者らの賭けマージャン 不起訴処分 【2020年続き08/02】 ●GoToトラベル 東京対象外 急展開に国交省も混乱●GoToトラベル 若者と高齢者の団体旅行は対象外●麻生大臣 1000人規模の麻生派パーティー開催 批判続出 ●麻生大臣「憲法に緊急事態条項を盛り込むべき」 ●政府 厚生年金と国民年金の積立金統合案を検討 ↓●アベノマスク 約10万枚 返却や寄付相次ぐ 自治体悲鳴「使い道なく困る」●安倍首相 コロナ禍に巣ごもり1カ月 記者会見も開かれず ●GoToキャンペーン受託団体 二階幹事長らへの総額4200万円の献金が判明●「医療体制がひっ迫していない」とする政府説明は誤り 専門家が苦言 ●イージス・アショア ブースター落下問題 防衛省資料に検討した形跡なし ●GoToトラベル対象外 東京は政府が解約料を補償するが新たな除外地域は補償なし●内閣府 2018年秋に景気後退入りしていたと認定●西村大臣 特措法改正の場合「命令や罰則の新設はあり得る」 【2020年続き08/21】 ●自民 臨時国会の早期召集を拒否 違憲との指摘 ●政府 敵基地攻撃議論本格化 自民提言受け国家安全保障会議(NSC)開催●政府「敵基地攻撃能力」→「ミサイルの阻止力」言い換え ●観光庁 GoTo参加宿での感染者数 公表せず ●安倍首相 コロナ禍で1か月半ぶりに会見 追加質問認めず ●桜を見る会 弁護士や法学者ら279人 安倍首相らに対する告発状提出●西村大臣 100人規模のパーティ開催 ●安倍首相 長崎を9回訪れ長崎原爆資料館への訪問なし●国の移住セミナー 現金で参加者動員 サクラに1回5000円 ●英・米メディア 安倍首相はコロナ禍で職務放棄状態と批判 ●モーリシャス重油流出事故 日仏の対応で落差 ●GDP 4~6月期 年率換算27.8%減 ●秋本真利議員秘書 有権者にマスク配布 公選法抵触か ●杉田水脈議員 名誉毀損で提訴される 中傷ツイートに繰り返し「いいね」 ●秋元司議員 再逮捕 IR事件で偽証持ちかけ 虚偽証言報酬1000万円 【2020年続き9/8】●安倍首相 辞任の意向固める ●安倍首相「政権を私物化したつもりは全くないし私物化もしていない」●安倍首相 辞任表明で潰瘍性大腸炎再発の兆候と説明した時期に連日会食していた●マイナポイント 事前申し込み数 政府見込みの1割未満 ●GDP 4~6月期 年率28.1%減に下方修正
2020.09.20
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200914 本日2020年9月14日、安倍晋三総理の後任が菅義偉氏に決定した。彼は、今日も安倍総理を賛美し、その政策を継承すると強調した。菅政権下で継承される政治、つまり、安倍政権で、何が起きたかを明確にしておきたい。 今日はその第3回目。2019年の7月から12月期を載せる。この期間は、安倍政権の政権私物化が増大。その事実が、次々と明るみになった時期だった。ハンドルネームYellowishPinkさんの労作を、敬意をこめて、このブログに転載させていただく(日付はYellowPinkさんが掲載された日付)。下記をご覧いただきたい。 【2019年続き7/3】 ●老後2900万円不足 経産省が独自試算 ●米WP紙 北方領土「安倍首相の夢、ついえる」 ●大塚防災担当副大臣 新潟山形地震直後もホステスと飲酒 ●国連特別報告者 日本メディア独立性疑念への日本の拒絶反応に「驚愕した」 ●自民二階氏「選挙やってくれたら予算つけるのは当たり前」●安倍首相 大阪城「エレベーター設置はミス」G20発言 ●金融庁 老後2000万円報告書をまとめた担当局長が退任 ●総務省『過疎』の代替語を検討へ ●米WSJ紙 日本が「トランプ的手法によって利益を最大化する」方向に転じた ●消費税 生理用品やオムツの軽減税率適用外に不満噴出 【2019年続き7/10】 ●朝鮮半島問題 5カ国協議の必要性で一致 日本は蚊帳の外 ●菅官房長官 官庁幹部との面談記録なし ●安倍首相 党首討論で挙手せず「イエスかノーかは印象操作」 ●米NYT紙 日本政府の報道対応批判「独裁政権のよう」 ●イージスアショア 山口県でも高台標高が国土地理院データとズレ ●北朝鮮「日本だけが北朝鮮と首脳外交行えず孤立している」と指摘 ●安倍首相「民主党」発言 立憲の批判に「怒るなら党名変えるな」 ●政府与党 廃止された議員年金を参院選後に復活準備 税金負担は年300億か ●3.11被災 固定資産税の減額終了へ 原発避難者の更地が税6倍にも 【2019年続き7/18】 ●詩織さん事件 山口氏逮捕を止めた刑事部長は菅官房長官の元秘書 ●菅官房長官 山口氏への資金援助を企業に要請か ●自民三ツ矢衆院議員「功績は子どもをつくったこと」 ●プーチン氏 北方領土2島返還協議入り拒否 ●文大統領 輸出規制強化に「結局は日本経済に、より大きな被害」●安倍首相の街頭演説中 ヤジの市民を警察が排除 ●安倍首相「お父さんも恋人を誘って、お母さんは昔の恋人を探し出して」 ●未成年の自殺死亡率 統計開始以来最悪に ●自民石崎徹議員 秘書にパワハラ・暴行疑惑 ●加計問題 松山地裁が今治市に安倍首相の公金詐欺疑惑の証拠開示命令 【2019年続き8/4】 ●自民 参院選で単独過半数割れ9議席減 2/3の改憲勢力維持できず●自民稲田筆頭副幹事長「消費税率引き上げに理解得た」 ●政府 ホルムズ海峡有志連合への参加検討 ●マイナンバーのサイト 100億円かけ利用率0.02%●厚労省統計不正 再発防止策 政府内の身内が監視●自民萩生田幹事長代行「有力な議長置いて国会が改憲シフトを」●自民森山氏 衆院バリアフリー「予測されぬ事に予算は慎むべき」 ●政府 韓国のホワイト国除外を閣議決定 ●韓国への貿易優遇措置を撤回 輸出規制強化へ ●あいちトリエンナーレ『平和の少女像』撤去 企画展中止 【2019年続き08/08】 ●韓国輸出優遇除外 日本「譲れば政権終わる」 ●戦後憲法裁判記録を多数廃棄 自衛隊や基地問題検証不能 ●防衛費概算要求 過去最大5.3兆円超 ●参院選 投票した候補者の得票0 堺市美原区市民が再調査要求 ●米国防長官 有志連合への参加を要請 ●森友問題 財務局職員自殺 労災認定 【2019年続き08/13】 ●自民逢沢一郎衆院議員 違法風俗で買春疑惑 ●韓国デモ「NO日本」から「NO安倍政権」に変化 ●森友問題 財務省職員ら全員不起訴 ●原発安全対策費5兆円超 政府の最安評価揺らぐ ●韓国 日本を輸出管理優遇対象国から除外へ ●トランプ米大統領 安倍首相に農産品購入要求 【2019年続き8/14】 ●自民 参院選で単独過半数割れ9議席減 2/3の改憲勢力維持できず●自民稲田筆頭副幹事長「消費税率引き上げに理解得た」 ●政府 ホルムズ海峡有志連合への参加検討 ●マイナンバーのサイト 100億円かけ利用率0.02%●厚労省統計不正 再発防止策 政府内の身内が監視 【2019年続き08/22】 ●日韓対立で米WP紙「日本が罪への償いを怠ったことが世界経済を脅かす」 ●森友問題 財務省中村稔官房参事官を在英公使に栄転 ●上野宏史厚労政務官 法務省に口利き 金銭要求 ●厚労省 首相への勤労統計不正報告も記録せず ●護衛艦いずも 事実上の空母化 最初の利用は米軍機 【2019年続き08/26】 ●7月の訪日韓国人旅行者 7.6%大幅減少 ●韓国政府 GSOMIA破棄を発表 ●五輪中の首都高 1000円値上げへ ●健保連 花粉症薬保険適用外に 医療費600億円削減 ●政府 消費税広告に血税15億円 ●日米貿易協定 突然の合意発表 ●日本が米国の余剰トウモロコシ数百億円分購入で一致 【2019年続き09/01】 ●柴山文科大臣 演説にやじの権利「保障されず」発言 ●財政検証 年金30年後2割減 現状水準には68歳まで就労必要 ●国内トウモロコシ害虫被害 農水省「現時点で影響ない」 ●上野宏史厚労政務官 口利き疑惑辞任 政府は調査せず ●イージスアショア 地元合意なしで1399億円前払い 【2019年続き09/04】 ●英HSBC 外国人が働きたい国ランキング 日本は33カ国中32位 ●厚労省社保審議会 要介護1、2の保険給付外し検討 ●内閣法制局幹部 製薬会社役員に法案漏えい 処分公表せず ●五輪組織委 点字資料なし 視覚障害者団体が批判 ●五輪組織委 旭日旗持ち込み許可の方針 韓国の禁止要請に 【2019年続き09/10】 ●日本政府 韓国政府のパブコメに意見投稿 ●五輪組織委 テスト大会で降雪機導入へ ●辺野古地盤工事 大地震想定なし ●財務省 法人企業統計で計算方法変更 設備投資伸び率がプラスに ●菅官房長官 日韓関係悪化「全て韓国に責任」 ●柴山文科相 高校生の政治話に疑問呈し非難殺到 【2019年続き09/14】 □第4次安倍第2次改造内閣発足●桜田元大臣「失言なんかしたことありません」 ●原田環境相 原発処理水「海に放出しかない」●台風被災者よりも内閣改造 批判相次ぐ ●武田国家公安委員長 元暴力団関係者から献金 ●科技IT担当竹本大臣 公式HP閲覧できない原因「よくわからない」 【2019年続き09/21】 ●北村地方創生相 ダム建設めぐり「誰かが犠牲に」 ●8月の韓国人訪日客 前年同月比48.0%減 ●高市総務相「電波止めるといった発言したことない」 ●金融庁 老後2000万円報告書 撤回決定へ ●高市総務相 衆院選中に国契約企業から献金 ●菅原経産相 衆院選中に国契約業者から献金 【2019年続き9/24】 ●安倍首相 笑顔のラグビー動画に批判「千葉のこと考えて」 ●米国余剰トウモロコシ 日本の主な企業・団体 購入予定なし ●小泉環境相「気候変動問題はセクシーに」国連演説 具体策発言なし ●萩生田文科相 選挙に献金流用疑惑約1850万円 ●政府 消費増ポイント還元制度広告費60億円 【2019年続き9/29】 ●イージス・ア・ショア導入費用 2基で6000億円超 関連装備込で2兆円 ●文化庁 あいちトリエンナーレへの補助金交付中止 ●日米貿易協定署名 日本は70億ドル市場開放 ●萩生田文科相 衆院選中に防衛省契約企業から違法寄付 ●自民二階氏「安倍のあとは安倍」安倍4選に言及 【2019年続き10/03】 ●内閣府 桜を見る会予算3倍 税金私的流用の指摘も ●消費税10%に ●幼保無償化開始 外国人施設は対象外 ●入管施設で外国人がハンスト餓死 入管庁「対応問題なし」 ●年金受給開始年齢選択肢 70歳以上まで拡大へ ●関電金品受領問題 元助役関連会社が稲田元防衛相ら自民議員に献金 【2019年続き10/07】 ●米軍 沖縄に新型中距離弾道ミサイル配備計画 ●英語民間試験 構造的欠陥露呈 受験生・関係者から不満噴出 ●萩生田文科相 幸福の科学大学 設置認可再申請の方針 ●関電問題 電力9社・電事連・日本原電が稲田元防衛相のパーティ券購入●19年の出生数90万人割れへ 推計より2年早く 【2019年続き10/13】 ●大島議長「国民投票法 今国会で成立を」 ●安倍首相 トウモロコシ購入「米国と合意してない」 ●関電問題 元助役関連会社社長から世耕氏に600万円 ●高市氏 政治家個人への献金「暗号資産は規制対象でない」 ●政府 社会保障1300億円圧縮 ●二階氏 台風被害「まずまずで収まった」 【2019年続き10/17】 ●政府 桜を見る会は意義があると閣議決定 ●政府 セクシーの意味は魅力的であると閣議決定 ●政府 天皇即位の礼に合わせ55万人を恩赦へ ●森ゆうこ参院議員の国会質問内容が事前漏えい ●9月の韓国人訪日客 前年同月比58%減少 ●菅原経産相 メロン等高級品による有権者買収疑惑 【2019年続き10/21】 ●台風19号で福島の除染廃棄物が55袋流出 ●政府 ホルムズ海峡周辺に自衛隊独自派遣の方針 ●政治家個人への献金 仮想通貨は規制対象外と閣議決定 ●高等教育修学支援制度と引き換えに国立大授業料減免制度廃止 50~60%の学生に影響 ●変形労働時間制導入へ 教職員の悲鳴と怒り 【2019年続き10/25】 ●政府 戦闘機F35Aを1機あたり40億円割高で調達 ●天皇即位の礼「象徴天皇制に相応しくない」「政治利用」との批判も ●米WP紙 天皇即位の礼「安倍超保守政権が支持を得るための儀式」 ●麻生氏「品が良い所…川崎、北九州とかじゃなく」●菅原一秀経産相 公選法違反でスピード辞任 【2019年続き10/30】 ●萩生田文科相「身の丈」発言 ●自民世耕氏 青学教授のツイッター投稿を提訴 スラップ訴訟との批判相次ぐ●ポイント還元 1日10億円分 予算不足の可能性 ●外務省 沖縄返還文書等公開済内容を不開示に ●河野防衛相「私は雨男。大臣になって台風三つ」 ●厚労省 年金手帳の廃止検討 【2019年続き11/03】 ●医療費抑制で官民13万病床削減 民間議員提言 ●河井克行法相辞任 妻の参院選で公選法違反 ●9月の貿易統計 韓国向けビール輸出額 激減の58万円。前年同月7億8485万円 ●首里城焼失 国が防火設備撤去 安全管理の甘さ浮き彫り ●英語民間試験見直し 萩生田文科相を守るため官邸が主導 【2019年続き11/08】 ●安倍首相「責任は私に」発言49回に ●英語民間試験 下村元文科相が主導 背景に利権 ●ウィーン芸術展 公認撤回 政権批判を問題視 ●河井前法相 在任中大幅スピード違反 広島県警が見逃し ●旧文部省次官ら 英語試験法人に天下り ●政府 社保新会議で政府への異論を議事録から削除 【2019年続き11/12】 ●安倍首相 年間の不規則発言20回超 ●河井案里氏 広島県議に現金 公選法違反疑惑 ●自民吉川氏 水産庁職員らに「知事選、分からぬよう応援を」 ●萩生田文科相 共通テスト中止署名4万筆無視 ●桜を見る会 税金の私物化 公選法違反との指摘 ●二階氏 桜を見る会「後援会招待は当然」 【2019年続き11/17】 ●外務省 韓国語で旭日旗説明 HPに「日常生活で使用」 ●10月の倒産件数 今年最多 今後も前年上回るおそれ ●内閣府 桜を見る会招待客選定経緯 調査せず ●安倍首相 桜を見る会 来年度中止を決定 ●桜を見る会夕食会 会費5千円 ホテル「最低1万円超」 ●思いやり予算 米が4.5倍要求 【2019年続き11/25】 ●桜を見る会 メディア関係者招待基準は安倍応援団 ●五輪招致 計9億円の書類が行方不明 ●桜を見る会 首相 明細書ない ●桜を見る会 自民参院改選議員に招待枠 ●桜を見る会 夕食会参加者宿泊先は別 首相説明に疑義 ●政府 新ポイントに2500億円 五輪後マイナンバーカード25%還元●桜を見る会 野党議員の資料要求当日にシュレッダーで名簿廃棄 ●桜を見る会 安倍首相枠は1000人 昭恵夫人も推薦 ●桜を見る会 反社会勢力参加の可能性 菅官房長官否定せず ●韓国GSOMIA維持 日本側が意図的に歪曲報道 ●マイナンバーカード未取得 各省庁が職員に理由提出要求 【2019年続き11/29】 ●75歳以上の医療費 2割負担へ ●桜を見る会 ジャパンライフ会長へ招待状 ●伊東農林水産副大臣 選挙中に公共工事会社から寄付 ●加藤鮎子議員 衆院選直前に国工事2社から寄付 ●稲田朋美議員秘書 政治資金で交通反則金支出 ●昭恵夫人の桜を見る会出席は首相の公務補助と閣議決定 【2019年続き12/03】 ●安倍首相 9月の気候行動サミットで国連演説を断られる ●桜を見る会 安倍「弟枠」疑惑 ●80の国立大が英語民間試験不要と判断 ●東京五輪 ボランティアと同内容バイト パソナが大量募集 ●政権が消費者庁に圧力か ジャパンライフ立入検査潰し ●外務省 障害者雇用 人数減らす方針 ●北朝鮮 安倍首相を非難「歴史上最もばかな男」 ●自民高野光二郎氏の政治団体 600万円使途不明 ●病院処方の風邪薬など市販類似薬 保険対象外へ ●ポイント還元 数千億円規模で予算上積み ●渡辺防衛政務官 支持者参加バスツアー不足分支払う ●安倍首相「シンクライアント」発言 【2019年続き12/08】 ●安倍首相 名簿シュレッダー処理「担当は障害者雇用の職員」 ●桜を見る会 昭恵氏枠は7年間集計で143人 ●桜を見る会 飲食受注業者は昭恵氏の親友 ●日米貿易協定 2020年1月1日発効で調整 ●国の五輪関連支出1兆円超 予算の4倍 ●10月支出5.1%減 前回増税より消費落ち込み上回る 【2019年続き12/10】 ●60歳以上の給料穴埋め廃止へ 高年齢雇用継続給付を段階的に廃止方針 ●宮沢洋一前自民税調会長「消費税上げぬなら社会保障削らないと」●菅官房長官「世界トップクラスのホテルを日本各地に50カ所新設」 ●萩生田文科相 後援会スポーツイベントで赤字分を補填か 公選法違反疑惑●安倍首相 改憲「私の手で成し遂げる」●自民秋元司衆院議員の元秘書 外為法違反疑惑●19年の出生数 87万人下回る見込み 衛藤少子化相「深刻な状態」 ●政府 反社会的勢力の定義は困難と閣議決定●菅原前経産相 河井前法相・妻案里氏 1か月国会欠席も給与ボーナス支給 【2019年続き12/14】 ●政府 桜を見る会名簿データを復元しないと閣議決定 ●国税収2兆円超下ぶれ 赤字国債追加発行へ ●桜名簿データ 復元しないのは違法との指摘●環境団体 日本に2回目の化石賞 小泉環境相脱石炭示さず ●18年4月の自民地方議員研修会 桜を見る会に希望者を招待 総裁選票固めとの指摘 【2019年続き12/17】 ●米WP紙 桜を見る会公文書廃棄問題を痛烈批判 ●菅官房長官 反社会的勢力定義困難「お困りであれば警察に」●厚労省 介護施設食費自己負担 月額2.2万円増の方針 ●安倍政権の答弁「お答え控える」19年420回 民主党政権の4倍●社会進出の男女格差 日本は153か国中過去最低の121位 【2019年続き12/20】 ●文科省 国語数学の記述式問題延期へ●政府 昭恵氏の日当や交通費はお答え困難と閣議決定 ●政府 五輪チケット首相枠等の存否お答え困難と閣議決定 ●森友情報開示訴訟 市議側全面勝訴 大阪高裁 ●萩生田文科相 殺人事件会社から政治献金●防衛省 次期戦闘機開発費111億円計上へ ●詩織さん勝訴 山口氏控訴へ 海外メディアが上級国民案件として報道 ●和泉補佐官 京都不倫出張 国会虚偽答弁疑惑●桜を見る会 前夜祭会費5000円払わなかった人も ●自民秋元司議員 IR関連中国企業による不正関与疑惑 ●環境省 除染で出た土の安全性問題ない 農地利用手引き作成へ 【2019年続き12/26】 ●桜を見る会 ニューオータニ領収書を見た人は下関に誰もいない●かんぽ不正 日本郵政への情報漏洩で総務省鈴木事務次官辞職●安倍首相 山口敬之氏の海外逃亡根回し疑惑●和泉補佐官 沖縄の米軍ヘリパッド建設で便宜打診か ●小泉環境相 幽霊会社に高額発注 政治資金4300万円支出●IR汚職事件 秋元司衆院議員を逮捕 収賄容疑 ●IR汚職事件 自民白須賀議員事務所を捜索 ●IR汚職事件 自民勝沼栄明前衆院議員事務所を捜索 ●辺野古基地建設 政府見通しの工期は12年 総工費9300億円 当初の2.7倍●IR汚職事件 政府 秋元司容疑者の出張・面会の記録提出を拒否 【2019年続き12/31】 ●桜を見る会 第2次安倍政権以降名簿決裁ゼロ 大臣判断なく招待決定 ●拉致問題 2人生存情報 政府高官が封印 首相了承 ●自衛隊の中東地域派遣 国会議論を経ず閣議決定●河井案里氏 車上運動員に86万円 公選法違反疑惑 ●桜を見る会 昭恵夫人 後輩や主宰団体関係者らを招待者推薦か
2020.09.14
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200912 安倍晋三総理が、辞任を発表してから後任の首相候補として、菅義偉官房長官が最有力候補として取りざたされている。彼は、安倍首相を賛美し、その政策を継承すると強調している。だから、安倍政権で、何が起きたかを明確にしておきたい。 ハンドルネームYellowishPinkさんの労作を、敬意をこめて、このブログに転載させていただく(日付はYellowPinkさんが掲載された日付)。 今日はその第2回目。2019年の1月から6月期を載せる。わずか半年の間に、こんなにもあったのかと、改めて目を疑う。 【2019年1/11】●安倍首相 NHK日曜討論で辺野古サンゴ移植発言 ●厚労省 勤労統計で長年問題隠し 【2019年続き2/08】●JOC竹田会長 五輪招致汚職関与容疑 ●宮崎政久 辺野古県民投票不参加呼びかけ ●厚労省 勤労統計不適切調査 ●アベノミクス偽装 基幹統計の約半数に間違い●2018年実質賃金 実際は大幅マイナス ●麻生大臣「子供を産まなかった方が問題」 ●片山さつき 公設秘書2千万円口利き疑惑 【2019年続き2/27】●首相官邸 特定記者(望月記者)を問題視する文書提出 ●国の借金 初の1100兆円超え 国民1人当871万円 ●杉田水脈 阪大教授らに名誉毀損で提訴される ●安倍首相「自衛隊募集は都道府県6割以上が協力拒否」実際は9割協力●政府統計 2018年1月から日雇労働者120万人外し賃金操作●桜田五輪相「がっかり 下火にならないか心配」 ●橋本聖子「五輪の神様」 ●日銀黒田総裁 統計不正加担疑惑 ●田畑毅衆院議員 交際女性への準強制性交・盗撮容疑で離党 ●伊吹元衆議院議長「問題にならないようにやらなきゃ駄目」 ●菅官房長官 望月衣塑子記者の質問に回答拒否 【2019年続き3/13】●辺野古県民投票 反対7割超の民意無視 埋立続行 ●岩屋防衛相「沖縄には沖縄の国には国の民主主義がある」 ●総務省「統計委員長国会に協力しない」無断で文書作成 ●文化庁 DL違法化 賛成意見水増し ●横畠法制局長官 国会で政治的発言 ●東京入管 容態悪化の男性に医療措置取らず 【2019年続き3/24】●JOC竹田会長 汚職容疑退任表明 ●防衛省 長距離巡航ミサイル開発方針決定 ●辺野古ボーリング調査 深度90mサンプル採取せず ●沖縄ジュゴン3頭中1頭死亡 2頭は辺野古着工後行方不明 ●武田厚労省課長 韓国金浦空港で職員に暴行 ●8%消費税増収分 社会保障使用16% 残り84%使途不明 【2019年続き4/11】●消費税8%据え置きの軽減税率食料品 政府指針で増税前値上げを推奨 ●エジプト・シナイ半島で活動する多国籍軍に陸上自衛官の派遣決定 ●塚田一郎副国土交通相 下関北九州道路建設計画「私が忖度した」発言辞任 ●新元号「令和」に米NYタイムズ紙「Order and Peace(命令と平和)」●米WSJ紙社説 日本の消費増税が「自傷行為」になるとの見解 ●韓国メディア 新1万円札の渋沢栄一を「収奪の象徴」と批判 ●航空自衛隊F35戦闘機墜落事故 ●F35戦闘機 米報告書で未解決欠陥966件 100件以上は安全に関わる重大欠陥→政府100機追加購入 ●桜田大臣 問題発言連発で辞任 【2019年続き04/22】●国場元自民党副幹事長 ダブル不倫疑惑 ●厚労省 70歳以上の厚生年金加入納付義務を検討 ●日産ルノー統合案に経産省が阻止関与 仏紙報道 ●首相と省庁面談記録不存在 保存期間1年未満に設定 ●秋元環境副大臣 弁護士法違反疑惑 ●東電 廃炉作業に特定技能外国人労働者受け入れ決定 【2019年続き04/30】●外交青書「北方四島は日本に帰属」削除 ●WTO逆転敗訴 政府の「日本産食品の科学的安全性認められた」は虚偽説明 ●池袋暴走母子死亡事故 飯塚氏逮捕されず ●日の丸掲揚と君が代斉唱に従わない教職員の懲戒処分 国際労働機関ILOが是正勧告 ●平成の賃金 不正資料廃棄で8年分不明 【2019年続き5/11】 ○元号が令和となる●安倍首相 新元号「令和」決定関与発覚 露骨な政治利用 ●厚労省「無職の専業主婦」年金半額案を検討 ●経産省キャリア職員 覚醒剤使用で現行犯逮捕 省内の机から注射器押収 ●自民党兵庫県議谷口氏 選挙期間中当て逃げ 親族が身代わり出頭 【2019年続き5/20】●安倍首相「桜を見る会」に公費5000万円 予算の3倍●自民 失言防止マニュアル作成 ●与党 国会予算委員会を長期審議拒否 なおも継続中 ●政府統計 全体の6割強が不適切 ●与党 丸山穂高議員への議員辞職勧告決議案に反対 ●安倍首相「サイバー攻撃受けただけで武力行使可能」発言 【2019年続き5/29】●高プロ制度 開始1か月で適用者1人 ●国が年金等公助の限界を認める 世代別資産形成指針案作成 ●厚労省 妊婦加算の再開を検討 ●トランプ氏来日 過剰接待 大相撲でソファ土俵にスリッパ 日米で批判 ●文科省職員 覚醒剤大麻所持の疑いで逮捕 ●桜田前五輪相「子供最低3人産んで」 【2019年続き6/6】●首相官邸 打ち合わせ記録一切作らず ●管官房長官「その発言だったら指しません」 ●北朝鮮 無条件会談目指す安倍首相に「厚かましい」 ●空自F35A 墜落原因究明の捜索打ち切り 飛行再開へ ●根本厚労相 職場のハイヒール強制 容認発言 ●国連報告者が日本のメディア独立性を懸念 【2019年続き6/12】●不法就労を入管が要請か 派遣会社社長「協力した」 ●人口自然減 初の40万人超 出生率3年連続減 出生数過去最少更新●防衛省 イージス配備ずさん調査「定規で測って計算した」 ●自民元墨田区議 政務活動費1300万円横領容疑 ●自民 金融庁「老後2000万円」報告書 異例の撤回要求 【2019年続き6/20】●国家戦略特区 政府WG委員関連会社 提案者から指導料200万円 ●老後2000万円必要の根拠提示は厚労省 麻生氏説明と矛盾●安倍首相イラン訪問 米WSJ紙が厳しく批判●特区 ヒアリング隠蔽 内閣府が認める ●非正規雇用者 10人中4人に増加 年収200万円未満75%●老後2000万円報告書「質問への答弁控える」政府が閣議決定 ●自民谷川衆院議員 選挙運動員に現金 公選法違反疑惑 ●老後2000万円 首相激怒「金融庁は大バカ者」 ●森友文書財務省不開示 総務省審査会「違法で取り消すべき」 ●財務省 財政審の意見書原案から「年金水準低下」削除 【2019年続き6/26】●普天間基地周辺のPFOS汚染 政府公表せず ●根本大臣「非正規と言うな」厚労省に指示 ●自民 野党攻撃本を党内配布 ●自民党沖縄3議員 衆院選中に辺野古工事業者から献金 ●辺野古埋立土砂の受注額 国算定と一致 見積前に価格決定 ●自民 国会デモの規制を検討 私は、2019年の上半期は、公文書の偽造、沖縄の民意無視の政策、「桜を見る会」の問題発覚に特に注目した。 読者のそれぞれの方々の問題意識にそって、読んでいただきたい。 次回は、2019年度下半期を掲載する。
2020.09.12
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200909 安倍晋三総理が、辞任を発表してから後任の首相候補として、菅義偉官房長官が最有力候補として取りざたされている。彼は、安倍首相を賛美し、その政策を継承すると強調している。だから、安倍政権で、何が起きたかを明確にしておきたい。 加えて、わたしは前のブログで、安倍政権の検証をしなくてはならないと述べた。ハンドルネームYellowishPinkさんが、長い間、第2次安倍政権〜主な出来事と不祥事〜のまとめを続けてこられた。頭がさがる労作だ。お許しを得て、敬意をこめて、このブログに転載させていただく。 今日はその第1回目。2018年を中心にする。 【2012年】 □第2次安倍内閣発足●自民党憲法改正草案発表 【2013年】●アベノミクス発表●TPP交渉参加(自民党公約違反) ●東京五輪決定●安倍首相アンダーコントロール発言●特定秘密保護法強行採決 【2014年】 □第3次安倍内閣発足●消費税8%引き上げ●集団的自衛権行使容認強行採決●小渕優子経産相政治資金規正法違反辞任●松島みどり法相うちわ配布辞任 【2015年】●道徳教育の教科化決定●日本年金機構個人情報125万件流出 ●安全保障関連法強行採決 【2016年】●マイナンバー制度開始●甘利大臣UR口利き疑惑 ●自衛隊南スーダンPKO駆け付け警護 【2017年】●森友問題 ●首相「関係していれば辞める」発言●今村雅弘復興相不適切発言辞任●加計問題 ●共謀罪強行採決●自衛隊日報隠し稲田防衛相辞任●伊藤詩織さん事件で山口敬之氏不起訴 【2018年】●スパコン開発助成金詐欺事件●働き方改革裁量労働制の不適切データ●森友問題公文書改ざん発覚●公文書改ざん問題財務省職員が自殺●前川喜平前次官の授業に文科省が介入●イラク派遣自衛隊日報隠し発覚●福田淳一財務次官セクハラ疑惑●働き方改革関連法案強行採決 【2018年続き】●西日本豪雨中に赤坂自民亭で宴会●参議院6増の改正公職選挙法強行採決 ●杉田水脈LGBTは生産性がない発言 ●カジノ法案強行採決●省庁の障害者雇用水増し発覚 ●台風21号被災直後首相は総裁選支援者と会合 ●北海道地震直後首相が虎ノ門ニュース出演 ●総裁選で石破派議員を恫喝 【2018年続き】 □第4次安倍改造内閣発足●麻生大臣の留任と居直り●柴山文科相の教育勅語発言●首相が自衛隊観閲式で改憲に意欲●高市早苗議運委員長が国会改革案提出●宮腰光寛沖縄北方相の政治資金使途不明●国交相が辺野古埋立承認撤回の効力停止●片山さつき大臣の口利き・政治献金疑惑 【2018年続き】●平井大臣 暴力団系企業から献金●平井大臣 選挙運動費用収支報告書に約700万円分の無宛名領収書61枚 ●吉川大臣 太陽光発電所を巡る詐欺事件口利き疑惑●片山さつき 書籍看板の公職選挙法違反●片山さつき 収支報告書に収入記載漏れ多数●片山さつき 事務所費の架空計上疑惑 【2018年続き】●片山さつき 暴力団交際者から事務所無償提供&秘書給与肩代わり ●桜田五輪相 記者会見で知らない連発●桜田サイバーセキュリティ担当相 パソコン知らず世界拡散 ●入管法の技能実習生失踪調査で集計ミス ●森友問題 近財職員体調不良理由で出廷拒否 ●麻生大臣「人の税金」発言 【2018年続き】●後藤田衆院議員 結婚詐欺で民事訴訟を起こされる ●下村博文元文科相 霊能力者から献金 ●出入国管理法 強行採決 ●水道民営化法 強行採決 ●片山さつき 公選法違反疑惑●辺野古撤回効力停止 手続きに違法行為 ●辺野古基地 埋め立て土砂強行投入開始 【2018年続き】●国税庁委託先がマイナンバー等個人情報70万件漏えい ●韓国海軍レーダー照射事件 ●商業捕鯨再開の為IWC脱退 世界から批判 ●自民平沢衆院議員「LGBTばかりになったら国はつぶれる」これから、このシリーズを数回に分けて続けていく予定。
2020.09.09
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200906 JBBYオンラインセミナー「国際アンデルセン賞の現在(いま)と未来—2020年の受賞者を中心に」に参加した。 (日時: 2020/09/05) 国際アンデルセン賞2020年度は、作家賞はノミネートされた34名の中からアメリカのJacqueline Woodsonに、そしてスイスのAlbertineに絵本作家賞が贈られた。国際アンデルセン賞は4年に一度の賞で、小さいオリンピックとも呼ばれている。(今回2020年度の選考結果は、下記で詳しく知ることができる。https://www.kodomo.go.jp/info/child/2020/2020-064.html今回、私がこの賞に特に注目したのは、受賞者Jacqueline Woodsonのbrown girl dreaming を、たまたま翻訳の勉強会仲間と読んでいるからだ。【Woodson略歴】1963年オハイオ州コロンバス生まれ。両親の離婚によって、仕事を探しにニューヨークに移った母と、祖母の住むサウス・カロライナ州グリーンビルとニューヨークの両方で育つ。大人になって、ストリート・チルドレンのための演劇セラピスト等を経験しながら、1990年、二人の少女の友情を描いた三部作の一冊目にあたる “Last Summer With Maizon”(邦訳『マーガレットとメイゾン』)で、27歳でデビュー。彼女の作風は、人種問題、薬物、10代の妊娠、児童養護、証人保護プログラムなどをテーマに、疎外され社会的周縁に追いやられた人々を描いている。創作ジャンルも絵本からヤングアダルトまで、数も多く幅が広い。(邦訳は11冊ある。)受賞歴は、2014年に、アフリカ系米国人の少女が作家になるまでを描いた自伝的作品 “brown girl dreaming” で全米図書賞児童文学部門。2018年にはリンドグレーン記念文学賞(The Astrid Lindgren Memorial Award)受賞。2018年から2020年まで、米国の第6代目児童文学大使(National Ambassador for Young People’s Literature)を務めた。90年から2020年までの30年間で、出版していない年は5回しかない。一方で同じ年に2冊出していることもあるから、多作でコンスタントに作品を生む作家だと言える。【作品の特徴】彼女の作品の特徴については、受賞理由で(https://www.kodomo.go.jp/info/child/2020/2020-064.html)大まかなことがわかるのだが、彼女の作品の訳をずっと手がけてきて、今回のセミナーでプレゼンテーションをした、さくまゆみこさんが、よりわかりやすく整理してくれている。その特徴は、1 自分の道を選び取っていく少女達を描いている。肌の色、人種を超える少女達 (黒人がマイノリティになることもあるが、白人の少女がマイノリティである場合もある)。2 肌の色や人種を超えた愛3 肌の色ではなく、多様な個性の内側をみる4 家族とは何か? 5 LGBTQのテーマ(彼女のパートナーは白人女性のドクターでもあり、二人は男の子と女の子の両親で もある。)【Woodsonの文体】Woodsonの文体にも触れておく。brown girl dreamingは韻文で書かれているので、リズミカルで美しく、無駄がないのは当然なのだが、その他の散文の作品も非常に美しく、リリカルで詩的な文体だと、さくまゆみこさんが、 評している。【私にとってのWoodson】アメリカだけでなく世界的規模で広まったBlack Lives Matter運動については、シンパシーを感じていた。だが、今回、Woodsonの作品brown girl dreamingにたまたま取り組んでいたこともあって、より深く見なおし、考え直すきっかけにもなった。黒人の人種差別問題全体をみることに加えて、個人の目から視る、あるいは追体験をするということが、大切なことだと改めて認識し直した。その意味で、両方を体験させてくれたこの作品brown girl dreamingは、私にとっては貴重な作品となった。私が彼女を高く評価しているのは、作品テーマとして、黒人差別、性的虐待、LGBTQなどマイナーな問題に加えて、「家族」「愛」というもっとも普遍的なテーマ、いうなれば最大のメジャーテーマをも同時に扱っていることである。彼女は、そうした個々のテーマを“ステレオタイプにしていないこと”だと、さくまゆみこさんが評した。私は、このことがウッドソンの作家としての大きな力と魅力の所以だと思っている。しばらくこの作家の作品を追ってみることにする。brown girl dreaming は、さくまよしこ訳で、出版されるだろう。受賞画家のアルベルティーヌ(Albertine)については、また、回を改めて書くことにしよう。
2020.09.06
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200903 今日は、アメリカで人気のある作品を紹介する。こどもたちに多様な家族のありかたを紹介する絵本で、実話を基にした作品だ。医学博士ジャスティン・リチャードソンと脚本家ピーター・パーネルが文を書き、ヘンリー・コールが絵を描いた Tango Makes Three。ほんとうにほのぼのする絵本だ。 【偏見を解消する本】この本の意義は、同性愛への偏見をなくし、さまざまな形の家族があってもよいことを示した本でもあるということだ。 作者はあとがきにこう書いている。「この本のできごとはすべてほんとうのことです。ロイとシロはアゴヒモペンギン(和名ヒゲペンギン)。ロイとシロはセントラル・パークの動物園で暮らしているうちに1998年カップルになりました」。 ふつう、ペンギンはオスとメスがカップルになるのだが、ロイとシロはオス同士。オス同士のカップルとなった。そして、このカップルは、子どもを育てようと涙ぐましい努力をする。巣をつくり、卵の代わりに石を、日も夜も温め続ける。 一方、タイトルになった子どものタンゴは、ベティとポーキーというカップルが、2000年に産んだ二つの卵の一つ。飼育係のロブ・グラムジーさんが、名案を思いついた。ロイとシロに、その卵の世話をさせることにしたのだ。卵は、ロイとシロの世話が実り、タンゴが誕生。ロイとシロはめでたくタンゴの両親となり、この3羽は幸せな家族となった。他のペンギン達から、いじめられることなく受け入れられた。本の最後には、ペンギン社会の中で、幸せそうなこの一家の姿が、描かれている。 このタンゴ一家は、ニューヨークのセントラル・パークの動物園で、入園者の人気者だったと言う。 この作品は、本文もさらっとしていていいのだが、イラストも調和した色使いの絵で、文章では表しきれないところを補い、本全体としてハーモニーを作り出しているすてきな作品だ。 【訳者 尾辻かな子さん】さて、この本は、尾辻かな子さんと前田和男さんの共訳。尾辻かな子さんの名前を、目にしたことがある方もあるのではないだろうか。 彼女は、2003年28歳で、史上最年少で大阪府会議員になり、その後、参議院議員を経て、現在、衆議院議員。2005年、LGBTであることを公表した初めての国会議員となった。高齢者や同性カップルでも住宅供給公社の住宅に入れるように、道を開いた議員として注目された。人権活動家でもある。 こうした経歴の方が、この絵本の翻訳に取り組んだというのも、わかる気がする。 子ども達の同性愛への偏見をなくさせ、いろいろな家族の形があることを明示して見せたこうした絵本が、出版されていることを、嬉しく思った。 【同性愛者は生産性がない?】さて、思い出した。日本の政治家、杉田水脈議員が「同性愛者は生産性がない」と発言したことだ。これは、どう言う意味なのだろう?子どもが産めるということが、生産性になるのだろうか?異性愛者で、子どもを産み、その子を虐待死させる。子どもを産んだから、彼らには生産性があると、杉田議員や彼女を支持した人たちは言うのだろうか? 『タンタンタンゴはパパふたり』で描かれているゲイのペンギンのロイとシロは、愛情いっぱいのカップルとなり、同胞の子どものタンゴを、ペンギン社会で生きていけるように育てた。幸せな家族を作り、ペンギン社会に受け入れられた。こういう姿は「生産性がない」のだろうか? この絵本を読んで、杉田議員と彼女の意見を支えた人たちに、改めて、彼らの言う「生産性」の意味を、聞いて見たいと思った。
2020.09.03
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 202008318月28日の安倍晋三首相の突然の辞任表明。そうだろうなあと思った。なにせ、昨今の安倍総理の身辺は、身の危険を告げる材料ばかり。世論調査での支持率の急激な低下、高経済を演出してきたがそれが作り物だったとバレた。モリ・カケ・サクラの犯罪の追求、元法務大臣河井夫妻の逮捕や元内閣府副大臣でIR担当の秋元司議員の逮捕が続き、その背後関係として安倍総理の名前がずっとあがっていた。守護神となるはずだった黒川検事長を総長にする夢も敗れた。加えて、有効なコロナ対策を打てない政権との海外からの評価。政権担当は、もう安倍氏には心理的にも体力的にも無理なのだと、傍目からは見えた。まず、辞任については、お疲れ様と言いたい。病気は、1日も早く治してもらいたい。苦痛から解放されて欲しい。十分に休養をとってもらいたい。そして、病気が落ち着いたら、任期中には実現しなかった国民との良好なコミュニケーション、国民との対話に応じて欲しい。国民の疑問に答え、自分の言い分もきちんと伝えるという、徹底的なやりとりをして欲しい。そして、過去の責任としっかり向き合い、その責任を取ってもらいたい。それが社会人としての責任だし、首相という職にあった者の責任だと思う。それが、法の下での平等を実践してもらいたい。【ここ数日の反応は二極化】ここ数日、世間は安倍氏をこの世を去った人であるかのように、無理にその功績を称えている人たちがいる。彼らは、彼の在任中の責任を問う言葉を、死人に鞭打つ行為であるかのように責め、安倍氏が任期中に行った犯罪や犯罪的行動の検証を求める声に目くじらを立てる。だが、私はこの世から去った人であるような扱いをするのは、安倍元首相に対して失礼なことだと思う。【病気と彼の功罪の評価は分けて考えるべき】私は、病気と彼のやったこととは分けて考えるべきだと思っている。彼の功罪については、是々非々の評価が必要だし、それにあたっては、フェアであることが大切だと思う。もう一つ、安倍氏の功罪については、今、きちんと検証をしないと、今後、総理の座に就いた人も、安倍氏と同じように、退任したら全ては無かったことにしてしまうという前例を作る。それは、一切の責任は取らない、何でもあり、やりたい放題、ということを許すことにつながってしまう。【私の安倍政権総括】第二次安倍政権の7年8ヶ月を、私なりに総括してみる。1 公文書を改竄した政権 2 GDP算出方法を自分につごうよく変えた政権 3 桜を見る会では税金で有権者を買収した政権 4 検察やメディアを自分達に忖度させた政権 5 民意を無視して辺野古を埋め立てた政権 6 国民より電通や特定企業が大切な政権 7 コロナ対応が遅れた、むしろ無策だった政権 8 数を頼りに強引な手法をとった政権。国会での十分な 議論を無視し、特定秘密保護法などの強行採決を行なった。9 強引な法改正や、黒川検事長の定年延長を可能にするために、 法解釈を歪めた。10 外交問題に関しては、ロシアとの北方領土問題の後退。 北方領土の解決は、むしろ後退した。経済支援だけをして、 その後 “北方領土問題はない”とあっさり議論を打ち切られた だけだ。11 北朝鮮との拉致被害者解決は膠着状態12 米国からの兵器爆買い13 ヘイトの蔓延14 男女格差を解消できず、日本のジェンダーギャップ指数は, 世界153カ国中 121位。恥ずかしい男女差別社会。15 世界のトップクラスだったはずの日本の医療水準が、 急激に落ちた政権。16 世界報道ランキングでは、2010年では世界ランキング11位 だったのが 安倍政権誕生の2012年は22位に急落。 2020年には66位になった。 それほど、報道の自由がなくなった政権。このように、第二次安倍政権発足以降、法治国家というシステムが壊され、公文書が改ざんされ、日本の民主主義の根幹が破壊された。日本の官僚の良心が壊され、メディアも、政権に取り込まれてしまった。一言で言えば、国政を私物化した政権だった。上記が私の、安倍政権の概略。【安倍政権の政治手法】こうしたことがなぜ起きたか?それは、その政治手法だと思う。1官僚の人事権を握って、官僚を意のままに動かすシステムを 確立した。2 記者会見では前もって出された質問に答えるという記者会見の 方法や,決まった社からの質問しか受け付けない、という 報道メディアへの締め付けの方法も,固定化してしまった。3 メディア規制と公文書改ざんによって、政権の虚像を作り続けた。【政権のたらいまわし】民主的な政治を阻害する方法を確立させ、それを使ってきた政権は、いったん無くした方が良いと私は想う。安倍政権を共に支えた面々の中での「政権たらい回し」を許したら、頭だけ変えた「安倍政治」が続くだけ。 しかも、この間、自民党からは、誰も、表立って安倍首相にNOを唱えなかった。唱えたとしても、それによって潰されるか、片隅に追いやられるかだった。それを怖れて、意を唱える人がいなくなったのだ。こうした政権による手法も風潮も固定化した。その風潮に抗わない引け腰、逃げ腰、自利優先の政治家たちには、地球温暖化、新しいウイルス、世界規模での経済の低迷など、これから訪れる地球規模での大きな危機に直面する、私たちの命と生活を託せないと私は思う。安倍政権を共に支えた面々の中での「政権たらい回し」を許したら、頭だけ変えた「安倍政治」が続くだけだ。 負の遺産は払拭した方が良い。【安倍さんの後継者にのぞむこと】安倍さんの後継者は、この7年8ヶ月を総括し、その過ちを正し、軌道修正をしてほしい。病巣を抱えたまま傷口だけ閉じてしまえば、病巣は中で増悪し、遅くなればなるほど手がつけられないものになるだろう。苦しくても、病巣はすっかりと取り除くすべきだ。健全な身体になり、リハビリに進むのが良い。そのほうが健康を取り戻せると私は考える。そして、国政を担う人達らしく、国民・市民の声に耳を傾ける姿勢を取り戻してもらいたい。【政権交代に備えて】次の選挙まで自民党政権は続くだろうから、政権交代はまだ先になるだろう。 野党はこの間に、政権交代に向けて準備をしてほしい。国民は、その間に、自民党政権の総括をしっかりすること。自分たちが望む社会像を明確にすることだと思う。我々国民が、どのような社会を望むのか、日本がどのような国としてこの世界の中であって欲しいのか、それを次の選挙までに、よく考えよう。日本の民主主義は根幹からの立て直しが必要だと私は思う。時間がかかるかもしれないし、混乱も生じるかもしれない。しかし、日本が健全な社会になるために、労を惜しんではならないと思う。
2020.08.31
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200828最近の日本は、民主主義だったはずの社会が崩れてきているという気がしている。数を頼りに、やりたい放題。税金は私物化し、お友達優先に使われる。首相官邸主導で、学校の一斉休校など国民にとって重大なことが知らないうちに決まってしまう。法の下の公平も壊された。国民の財産の公文書の改ざんまで平気で行われるようになった。国会は軽視され、憲法53条によって規定されている国会召集さえも無視のままだ。今の日本の姿は、「万機公論に決すべし」と言った福沢諭吉や「万機宜しく公議に決すべし」と書き残した坂本竜馬の時代よりも、後退してしまったような気がする。国民の方には目が向いていない国のリーダー。その人に倣って、“右向け右”の取り巻き組。それが、今の日本の姿だ。さらに、この新型コロナは、為政者がどこを向いているか、そして彼の危機管理能力の無さを、みごとに露呈させた。大きな失望感の中で、世界には学ぶべき国があると思える国があると思った。台湾だ。台湾は、国民・市民の声が政治に生かされている国。そして、新型コロナへの対応では、蔡英文総統のリーダーシップのもとに、検査と患者の隔離と保護、予防を徹底し、市民が一丸となって協力体制を作り、その成功を世界に示した。この成功を導いたのは、2014年以降構築され進化し続けている社会のありかた。その土台にあるのが、国民の声を吸い上げ、それを行政に反映させる政治と、行政情報の徹底的な透明化と公開だ。これを成し遂げるのに大きく寄与したのが、デジタル担当政策委員(日本でいう大臣)オードリー・タン(唐鳳)さん。新しい技術を駆使して、国民の声を政治に反映させる新しい民主的社会のあり方を作ってきた彼女へのインタビューを、再び紹介する。(別のインタビュー記事は2020年4月27日に既に紹介)この記事は、6月29日のオンライン・インタビュー。Forbes JAPAN No.73(7月25日発売号)の巻頭に掲載されている「オードリー・タンが語る『欠陥は、あなたが貢献するための招待状』」「台湾の民主的市民社会の構築」台湾では、2014年に「ひまわり運動」を契機に、画期的な民主社会が構築されたが、それを作り発展させているのが、オードリー・タン(唐鳳)さん。彼女の仕事は「Radical Transparency(徹底的な透明性)」の原則に即して行われている。彼女は、オープン・ガバメントという方針のもと、情報を国内だけでなく、世界で公平に共有するワールド・ワイド・ウェブの思想を実践している。こうした姿勢でのコロナ制圧の成功は、アメリカが参考にしたいとアザー厚生長官がわざわざ訪問(2020年8月10日)するほどで、「台湾の新型コロナウイルスの対応は世界で最も成功したものだ。今回の訪問でわれわれが共有する民主的な価値観が、どう役立ったか学びたい」と述べるほど。「台湾の市民社会が変わったきっかけ」上記のように、台湾は、2014年のひまわり運動をきっかけに、政府が市民の声を積極的にとりあげ、それを政治に生かす社会へと変わった。このひまわり運動を通じて、どのように社会が成長したか?これに、彼女はこう答えている。A. オードリー・タン氏 ひまわり運動以前は、政治は職業政治家のものでした。 もしあなたが20歳くらいで、人権や同性婚や、その他の 政治的な問題に興味があったら、クラスの中ではちょっと 変わった人でした。 でも、ひまわり運動の後は、政治的な行動に関心がある ことはとても「クールなこと」になりました。 例えば、海外メディアに議会占拠に関する意見広告を 出すための資金を集めるクラウドファンディングに 参加する人たちは、・・・はじめて、何万人もの人々が 同じ考えを持つことを知り、さらに声をあげるために お金を投じてもいい、という強い気持ちの人たちの 存在を感じることができたからです。 そして、約50万人の人々が路上に出て歩いたデモの 際には、皆が、当時議論が紛糾していた サービス貿易協定(CSSTA)についてのコンセンサス の形成に、何らかの形で貢献できると感じ、 力づけられました。 最終的には、3週間にわたる議会占拠、20もの 異なるNGOによって行われた様々な議論のあと、 すべての占拠者や参加者の要望に合う要望書が つくられ、立法院長に認められました。 占拠は成功しました。 単に抵抗しただけではない、多くの人の意見を 取り入れることができた、より良い形でのデモでした。このデモは、アメリカメディアに2014年「心に残ったデモのシンボル8選」の1つに選ばれるほどの成功だった。 出典: “8 Unforgettable Symbols From An Extraordinary Year Of Protests”. ハフィントンポスト. (2014年12月25日) “心に残ったデモのシンボル、台湾“ひまわり”学生運動が選出=米メディア”. フォーカス台湾. (2014年12月27日)「シビックテック・コミュニティ」こうした経緯を経て獲得した民主的市民社会は、ハイテク技術を駆使したものだ。シビックテック・コミュニティと呼ばれる。いわば「情報徹底コミュニティ」とでも言おうか。Qシビックテック・コミュニティによって何が変わったか? という質問に対して、彼女はこう答えている。A. オードリー・タン氏 2つのことが変わりました。 ひとつ目は、占拠以前に私たちが構築したテクノロジーは、 せいぜい1万人ほどの人々に向けたものでした。しかし、 この時はじめて50万人以上の人々に向けたものに なりました。 ですので、私たちは自身のことを市民テクノロジストと いうだけではなく、 必要不可欠な「公共エンジニア」と考えることができ、 大いに勇気づけられました。 現在、最も成功しているg0vプロジェクト(注1)は、 1000万以上の人々(※台湾の全人口の約半分)が 利用しています。デジタルインフラにおける、 高速道路や橋のようなものになったのです。 そこで考え方の変化が起こりました。 私たちはオープンソース・コミュニティの「提唱者」の ようなものでしたが、占拠の後は、 「公共エンジニア」に意識が変わりました。 これがひとつ目の変化です。 注1:g0v(ゴブゼロ)とは 2012年、オードリー・タン旧知のチア・リャン・カオ(高嘉良)が中心となって「政府を『フォーキング』する」と提唱して創設されたオープンソース・コミュニティ。 フォーキングとはプログラマーの間で使われる言葉で、 本来のソフトウェアから枝分かれして別のものをつくるプロセス を指す。省庁の約1300すべてのプロジェクトの予算配分、 研究計画、KPIがわかりやすく可視化され、 同じ分野に興味がある人と話すことができる。 ふたつ目は、2014年の後半には、 多くの政治家や公務員が、 私たちがどのようにして、数百、数千、50万以上の 人々の話を聞き、スケールし、分断された問題を 一つのフィーリングにもっていくことができたのか、 本気で学びたがっていました。 そのこともあり、私は2014年に政府の リバース・メンター(注2)として採用されました。 以前はストリートにいましたが、今は占拠していた建物の中にいます。 注2:台湾政府の12の省では、策定している社会イノベーション行動計画に基づいて、それぞれ2人のリバース・メンターを採用する。 多くは35歳以下の社会起業家やイノベーター。このように、ひまわり運動のリーダーたちは政府の中枢に入り、より民主的な社会構築に向けて、改善を続けているのである。つまり、政府側は、自分たちに反対した人々を、招き入れたという大きな度量があったということだ。 【空間的制約を受けなくてすむシステム】シビックテック・コミュニティを可能にしたのが、テクノロジーを使ってどこにいても仕事ができるシステム。つまり、高度なハイテク技術を使うと、どこにいても、海を越えた別な国にいてさえ、働きたいところで働けるようになるということだ。移動の時間もエネルギーも移動による危険もなくなる。行政の人たちが必要とされるところに、いつでも赴き、その場の人々の声を聞ける。その具体例をオードリー・タンさん自身が経験している。イアンタビュアーの質問Q.あなたは、議会占拠のニュースを聞いたとき、シリコンバレーで働いていたんですか?A. オードリー・タン氏 どういう意味かによります。 フィジカルにはずっと台湾にいました。 少しややこしいのが、テレプレゼンスで、遠隔で シリコンバレーの会社やチームと働いていた からです。 ですので、私は議会に入る前に「2~3週間 休まなければならない」と同僚に伝えました。 彼らは、機器を設営するための手助けもしてくれました。 ですが、肉体的には台湾にいました。オードリー・タンさんは、2014年の頃の技術をさらに進化させて、現在はホログラムを使い、自身はオフィスにいても、台湾住民のいるどこの島にでも行って、住民との対話をしている(2020年4月27日のタンさんのインタビュー記事参照)。このようにして、ハイテク技術を駆使して、徹底して国民・市民の声に耳を傾けているのである。 【国民が望むこと。為政者に学ぶ能力があること】さて、ここで、重要なことを思い出さなければならない。台湾では、国民・市民自身がそれを望み、政府にそれを実現させ、ともに進んでいることだ。つまり、こうした今よりも進んだ民主的社会を望むなら、我々自身がそれを学び、理解して、それを望まなくてはならないということだ。それに加えて、現在、日本の行政では何が必要とされているのか、それに対応するどのような技術が使えるか、その内容を理解し、検討できる能力のある為政者が必要だ。つまり、台湾のように「多くの政治家や公務員が、本気で学びたがっていました」という状況にならなくてはならないということ。現在のように、USBさえ知らずパソコンを使ったことさえない人がサイバーセキュリティ大臣になったり、桜を見る会の名簿の一部を白塗りにしたことが公文書の改竄に当たるかどうかの国会質疑の時、法律の基礎となる「条・項・号」を、そもそも理解できていない内閣府特命担当大臣たちを、「適材適所」として任命した首相が、そのまま居座っている政権では、そうしたことは望めそうもない。このままでは、日本社会は後退を続けそうだ。そうならないために、我々国民・市民がもっと学び、目指すべき社会像を、求めていかなくてはならないと思う。諦めてしまったらそれでお終いなのだから。
2020.08.28
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200824「日本国の借金、過去最大に 1080兆円」という記事を読んだ。その膨大な金額にも驚愕したが、これだけのお金を海外にばらまくほど日本は豊かなのだろうかという疑問が私の頭を満たした。加えて、これほどのお金を海外に流出させたことを、ほとんどの国民は知らない!ということに怒りもこみあげた。 「国内問題は山積」日本国民は豊かではない。特に最近、国民の貧しさは目立っている。その上、現在、日本国はお金を必要としている。フクシマをはじめ、自然災害からの復興を待つ全国各地の多くの国民や、七人に一人という子どもの貧困や、圧倒的に足りない保育園や、積み立てていた年金が保証されなくなって、2000万円程度の預金が必要という年金や、全国的に老朽化が深刻な水道・ガス・橋・トンネル・道路などインフラ整備など、国民の生活に直結した解決しなければならない問題が、山積している。さらに、これから迎える超高齢化社会では、医療と福祉にお金がかかるのは目に見えている。 加えて、今年になって国民を直撃した新型コロナ。国民の命は危険に直面しているのに、政府は、医療現場にも十分な経済的手当もせず、一つの開発に数百億かかると言われるワクチン開発にも十分な援助をしない。 「海外へのバラマキ」国民にはお金を使わない一方で、安倍政権は、海外には湯水のごとくお金をばら撒いてきたのだ。 具体的に示す。「安倍政権が外国にばらまいた金額」と題する記事によると、(更新日:2015年01月19日から一部引用 https://nekotomo.at.webry.info/201503/article_1.html【情報元】http://sayuflatmound.com/?p=8513http://mizu8882.blog.fc2.com/blog-entry-447.html?sp *ミャンマーに対して、日本への支払いが滞っている債務のうち、新たに 2000億円を免除し、およそ5000億円の債務を解消するほか、円借款と 無償資金協力を合わせて総額910億円のODAを実施*中東・北アフリカ地域に対し新たに総額2160億円規模の支援*シリアの女性支援にODA3000億円表明*ASEANに,5年間で2兆円規模の政府開発援助(ODA)拠出*ラオスに円借款90億円*モザンビークに支援表明 700億円のODAを供与*インドへ円借款2000億円 *バングラデシュに6000億円支援*ウクライナに最大1500億円支援*パプアニューギニアに今後3年間で200億円*インドに再び、5年で3兆5000億円の官民投融資*スリランカに、アンテナ塔などの施設整備に約137億円の円借款 上記は、ほんの数例で、これらが日本国の借金1080兆円の因なのである。 「バラマキ一覧表」上記の記事をより分かりやすく、一覧表(2013年5月から2016年12月分)にしてくれた人がいるので、拝借する。 https://twitter.com/66uSvW3UH2piGxp/status/1284826840964587520 これを見るとわかるように、2013年5月から2016年12月までの3年半の間に、安倍首相は、71兆1700億円も海外にバラ撒いた。この原資は言うまでもなく全て税金。国民一人当たり(赤ちゃんも含めて)56万円の出費になる。 【日本の1年間の税収をはるかに上回るバラマキ金額】ちなみに日本の2020年度の税収は63.5兆円。一年分の税収をはるかに上回る金額を、安倍首相は海外にばらまいたわけである。これは、例えて言えば安倍晋三船長の「日本丸」に、我々は、きちんと乗船料を支払って乗り、安心な旅ができるはずだった。ところが、安倍船長は、乗客から預かったお金を外国船に次から次へと渡し続けた。そのせいで、乗客の食事は貧しくなり、子どもをあずける施設も不十分になり、楽しめる設備もなくなり、安心な医療もなくなり、痛んだ船体も修理できなくなり、不安な航海を余儀なくされるようになったということだ。これが「外交の安倍」の実相である。安倍晋三という人は、一体どこの国のリーダーなのだろう?国のお金の使い方ひとつ取ってみても、この人にはすぐに退陣してもらいと私は思っている。
2020.08.24
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200817今日は『「空気」を読んでもしたがわない』を紹介する。副題:生き苦しさからラクになる」、岩波書店、2019 この本は、おもしろかったし、分かりやすかった。まじめで、ひたむきで、我慢強すぎる甥に勧めたいと思っている。 この本は、読者への「なんとなく、生き苦しい思いをしているのではないか?」という問いから始まる。 【なんとなく生き苦しくはないか?】「なんとなくの空気や雰囲気にひっぱられて、本当にやりたいことが できなかったり」「人の頼みを断れなかったり」「周りの目が気になったり」「先輩に従わなければいけなかったり」「周りに合わそうとしてしまったり」「ラインやメールが気になったり」 という日常味わう生き苦しさの原因を分析・整理して、それに対処する方法を示してくれる本だった。 まず、上記のようななんとなく生き苦しい原因は、「世間」を気にしていることによると言う。 ではこの「世間」というものは何か?日本人の心を覆っているこの「世間」という意識とは何なのか?筆者は、日本人の精神の奥深くに内在したものだと言う。その源は根深い。稲作を基盤にして形成された日本社会は、相互の助け合いを基盤にしなくてはならないので、住民同士が意識している「世間」からはみ出ることは難しい、ことに起因すると言う。 一方、肉食を中心とした狩猟生活が基盤となった西洋社会は、「世間」ではなく、個人を基盤とした「社会」で暮らしている。だから当然、個人個人の自己判断が優先するわけだ。 【「世間」を構成している5つのルール】次に著者はこの「世間」という意識を構成している5つのルールを示してくれている。ルールその1「年上がえらい」というルール。これは儒教が基になっていて、一年でも年上なら、その人を敬い従うと言うルール。 ルールその2「同じ時間を生きることが大事」というルールルールその3「贈り物が大事」というルールルールその4「仲間外れを作る」というルール 「世間」のまとまりを強くしたいと思っている人は、意識的に仲間外れを作る。まとまりを作るためにイケニエを作ることもある。ルールその5「ミステリアス」というルール 理屈を超えた不思議さがまかり通っている。ただ単にみんながやっているから、という理由で動いている。 この5つが、生き苦しさを作っている「世間」の5つの構成要素。これらへの対処がわかれば、ずいぶんと楽になるはずだ。 【対処法や解決法の提示】まず第一段階は、なんとなく生き苦しさを感じたら、「考える」! この気分はどうして起きたのかと考える。そのことで、強い感情をやわらげたり、遠ざけたりする。 第二段階目は、日本人のメンタリティの中に食い込んでいる「世間」はなかなか変わらない。だから、作戦をもって闘おうと気持ちを定める。同調圧力に屈しないと決めよう。 【生き苦しさを解消する5つの実践方法】を、著者は提案している。 その1「孤立することを恐れない」その2「別のゆるい形の社会、帰属社会をもつ」その3 「贈答や、おごったりおごられたりを減らす」これは、この十数年で、実際にずいぶんと減った。その4「共通の同じ時間を過ごすことが仲間である証明にはならないと認識すること」その5 「あえて、空気をくずしてみる」たとえば、あっけらかんと「裸の王様だ」と言って(アンデルセン童話)みる「裸の王様」作戦をとる。 【もっとも大切なこと】上の5つを実践するのもなかなか大変かもしれない。そうした時は、方法の基本にある考えに立ちもどろう。それは、 「世間」よりも、自分のことを大切に思うこと。自分を認めるという意識を優先することを、著者は教えている。よく耳にする、自尊意識とか自尊感情とかいうものだ。 本書は、上記のように読者に大切なことを提示して、すてきなメーッセージで締めくくっている。粘りつよく接していけば「あなたをいい方向に変えてくれる素敵な情報や良質な人と間違いなく出会うはずです」と。 そうです。類は友を呼ぶのです! 必ず、自分で求めるような人間関係ができるはず。それを自ら作っていくことです。
2020.08.17
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200812ブレイディ・みかこ(Mikako Brady)著。新潮社 2019 この人の勧めならまちがいない、と思える友人からのお勧めで読んだ本。やはり、まちがいなかった! この本は、そのサブタイトル「The Real British Secondary School Days」が表しているように、英国の公立中学校(11歳から16歳の5年間)に通う子の、リアルな生活を描いている。 著者の子息は、小学校はカソリック教会を母体とした宗教校に通った。いわば上級階級の子弟が行くとみられている学校に通ったわけである。英国では、入学格差ともいうべきものがあり、カソリックの学校には基本的に信者の家庭の子どもでないと入れない。しかし、著者の場合、配偶者の一家が敬虔なカソリックの一族であったこともあり、一族からの無言の圧力もあって、少年はこの穏やかでいわゆるの「良い」学校で、6年間を過ごした。しかも彼は、学校にふさわしく、しっかりとしていて優秀で、生徒会長までつとめた「いい子」。 だから当然、そのままカソリック系の「良い」中学に行くものと思っていた。ところが、中学校を選ぶ段になって、その路線を変えてしまう。「ホワイト・トラッシュとかチャブ」という差別用語で呼ばれる、貧しい白人労働者階級の子ども達が通う、学校ランキングで元底辺校(当時、中位くらいまで浮上した)に入学することを、この子が選んだのだ。 【英国の学校事情】英国では、公立の学校でも、親や保護者が子どもを入れる学校を選択できる。全国一律学力テストの結果とか、生徒と先生の数の比率がどのくらいとか、生徒一人あたりの予算などを元にしてつけられた学校ランキングを参考にして、希望する学校に通えるところに家を求める。当然、そうした動きを反映して、不動産価格が上下する。その結果、富裕層と貧困層の地域ができる。 【社会の動きを反映する学校生活】中学校生活ともなれば、日常生活の中で、上記のような居住地区による格差や、貧富の格差から生まれる軋轢、人種差別も経験することになるし、社会を賑わしている社会問題も、中学生の生活すべてに関わってくる。例えば、イギリスは階級社会だから、その社会階級間の格差によって生まれる問題、イギリスのEU離脱によって起こった離脱派と残留派との対立と分断。これで表面化した高齢者と若年層の分断。EU離脱に重なって起きた、スコットランドの独立運動。移民と英国人間だけでなく、民族の違う移民どうしの間での軋轢。里親の元で育つ子、シングルマザーの家庭も、パパが二人の家庭も、ママが二人の家庭もある。スエーデンのグレタ・トウンベリさんの始めたスクール・ストライキの波。railway childrenという家出の子ども達の問題も。中学生ともなれば、LGBTQの話題も日常生活の中に入り込んでくる。 そうした環境の中で、この少年は、腹の据わったおおらかな母親。正直で、些細なことにこだわらない父親。子どもを支配しようとせず、人間として対等に子どもに接する家庭で、この親にして、この子ありと思わせられる少年として、のびのびと育っていく。 【英国の教育から学ぶべきこと】この本には、日本の教育が学んだ方が良いと思われるものがあった。それは、シチズンシップ・エデュケーションというもの。英国では、シチズンシップ・エデュケーション(市民教育)という科目があり、7〜8年生が教わるという。その科目で重点的に学ぶべきこととして「とりわけデモクラシーと政府、法の制定と順守に対する生徒たちの強い認識と理解を育むものでなくてはならない」「政治や社会の問題を批評的に探究し、エビデンスを見きわめ、ディベートし、根拠ある主張を行うためのスキルと知識を生徒たちに授ける授業でなくてはならない」と英国政府のサイトにでているという。そのほか、この科目では、議会制民主主義、自由の概念、法の本質や司法制度、市民活動、予算の重要性、国連で定めた、「子どもの権利条約」などを学ぶ。 市民としての基礎、一人の市民として依って立つもの、社会人としての背骨とその背骨を支える筋肉とその使い方をしっかりと身につけさせるである。こうした教育が、日本の教育にも組み込まれて欲しいと思う。なぜかというと、グローバル社会になっていくであろう、これからの時代を担う人たちは、こうした教育を受けてきた人々とわたりあい、暮らしていかなくてはいけないからだ。 【いろいろあるのが本物】この作品で、はっとした言葉にであった。それは、この本の主人公の少年が言う言葉である。「うちの家はクール。オーセンティック(本物)だと思っちゃった。いろいろあるのが当たり前だから」とあっさり言うのだ。 【アイデンティティは、一つに決めなくてよい】そして、こういう言葉をあっさり言える子どもを育てている母親だからこそ言える言葉があった。「アイデンティティは、一つに決めなくてよい」というのだ。「うちの子なんか、アイリッシュ&ジャパニーズ&ブリティッシュ&ヨーロピアン&アジアン」! その理由はこうだ。英国人の「推奨アイデンティティ」は、この十数年で次々と変化した。イングリッシュからブリティッシュになり、つぎはヨーロピアンになった。息子が入った学校のポリシーは「ブリティッシュ・バリュー(英国的価値観)の推進」だった。 「ブリティッシュ・バリュー」というのは、デモクラシー、法の精神、 個人の自由、相互尊重、異なる宗教や信条への寛容性だと定義されている。 ところが、EU離脱の頃から、これが右翼的とみなされるようになった。その後「ヨーロピアン(欧州的価値観)・バリュー」が、教育機関の姿勢として好ましいとされるようになったというのだ。 もう一つ著者がいうのが、“アイデンティティを固定化することが、分断を生む素地になっている”という点。「分断とは、そのどれか一つを他者の身にまとわせ、自分の方が上にいるのだと思えるアイデンティティを選んで身にまとうときに起こるもの、なのかもしれない」と。 この言葉は、あたっているように思った。自分の優越感を守るために、アイデンティティという言葉を利用しているかもしれないのだ。対等とか同等という態度を放棄した時に、強調する言葉なのかもしれない。 たしかに、もう国籍にこだわっている世界状況ではない。移動も経済も地球規模になった。社会運動もあっという間にグローバル規模で、世界の各地で共時的に起こるようになった。最近では「ブラック・ライヴズ・マター」運動。新型コロナウイルス感染症という病気も、あっという間に地球上を飛び回った。いまや世界は、一国一国を意識した言葉“インターナショナル”ではなく、国境を超えた意識を反映する言葉“トランスナショナル”の時代になっているのだ。 【これからはエンパシーの時代】もう一つ、この本で出会った重要なキーワードがある。著者の子息は「これからはエンパシーの時代」と先生に教わる。先生は「EU離脱、テロリズム、世界中で起きているいろいろな混乱を乗り越えていくには、自分とは違う立場の人々や、自分と違う意見を持つ人々の気持ちを想像してみることが大事」と言うのだ。 【シンパシーとエンパシー】さて、シンパシーとエンパシー。最近よく聞くこの二つの違いは何だろう。この本によると、シンパシーは同情、考えや理念などへの支持や同意、自然に湧いてくる感情。いわば感情的状態。エンパシーとは、他人の感情や経験などを理解する能力。自分と違う理念や信念を持つ人、他の人がどう考えているのかと想像する力のこと。つまり能力。知的作業を必要とする。「自分がその立場の人だったらどうだろうと想像することによって、誰かの感情や経験を分かち合う能力」のことをいうのだ。多様性を尊重し、意見を交換し、デベートし、理解しあうためには、その能力がなくてはならない。だから、「これからはエンパシーの時代」と先生が言うのももっともなのだ。 【本作品のテーマ】この作品は、親と子の、エンパシーを獲得していく過程、その成長の記録とも読める。それは、作品の最後に、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の少年から、自分をgreen(未熟)だと、自己を冷静に見る目をもった少年になっていることからもわかる。 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」とノートの隅に書いていた時の彼は、新しい学校で不安もあった。人種差別を経験し、陰気な気分になっていた。しかし、新しい学校で新しい友達ができ、日々新しい体験をし、他人の感情や経験などを理解する能力を得て成長し続けている。彼は、自分のことを、ブルーではなくグリーンだと、分析しているのである。気分や感情の中だけにいた彼から、自分を「未熟」「経験が足りない」と、客観的に観られる能力をもった少年に成長していたのである。 育っていく息子の成長を見守りながらも、子どもとともに、たくましく成長する母。この二人のその後も読みたいと願っている。
2020.08.12
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200806 「核兵器予算を新型コロナウイルス対策に回せば、必要な医療をどれだけ提供できるか―。」その試算をしたのが、2017年、ノーベル平和賞を受けた「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」。 ICANは、米英仏3カ国の核軍備費を試算。結果は、核軍備費を使えば、多くの命を救うための医療態勢を整備できることを浮き彫りにした。東京新聞 2020年7月26日(https://www.tokyo-np.co.jp/article/44846)上記のサイトを観てほしい。上記3国の核軍備費と、それを使うとどれほどの医療体制が整備できるかが図になっている。一目瞭然でわかりやすい。この図には、日本の防衛費も比較されている。(ICAN国際運営委員の川崎晢(あきら)氏の試算)。 【日本の2020年度の防衛費の一部1兆1000億円でできること】日本の2020年度の防衛予算は、5兆3133億円。そのうちの約5分の1の1兆1000億円(戦闘機購入や、護衛艦「いずも」の事実上の空母化など新規契約分の1兆1000億円)を充てると、*ICUのベッド1万5000床と*人工呼吸器2万台に加え、*看護師7万人と医師1万人の給与がまかなえる。これほどの医療体制の拡充がはかれるのだ。 今、日本の医療体制は危機に瀕している。日本が優先すべきは、医療体制の整備。国民の命がかかっているのだから。いつ使うともしれない、護衛艦の空母化に税金をかけている余裕などないはずだ。どれほど日本の医療体制が、危機的状況になっているか、例をあげる。【新型コロナウイルス起因の病院倒産】2020年7月21日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に起因する、初の病院倒産が発生。帝国データバンクによると、岸本整形外科医院(岡山県真庭市)が岡山地方裁判所津山支部へ自己破産を申請した。負債は約3億3000万円。病院が倒産すれば、この病院にかかっていた患者さん達はどうなる?地方の貴重な医療ソースが崩れていくことになる。 【経営逼迫は、この病院だけではない】全国公私病院連盟は「新型コロナウイルス感染症に関する病院経営影響度緊急調査集計結果」を7月27日公表。 公私病連のサイトは https://gemmed.ghc-j.com/?p=35252 【原因は、外来患者・入院患者・手術の激減】新型コロナウイルス感染症の影響で、病院の外来患者は、2020年5月には前年同月に比べて半減。新規入院患者は同じく2-3割の減少。手術件数も1-4割の減少、救急搬送の減少となり、病院経営は非常に厳しくなった。 【今後さらなる病院への負担増大】現状が困窮しているだけではない。病院はさらに、第2波・第3波に備えた「感染拡大防止策の徹底」や「医療提供体制の確保」なども迫られているのだ。具体的には*「感染者の適切かつ迅速な鑑別」*「重症者への入院医療体制確保」*「即座に感染患者を受け入れられる病床」(即応病床)*「通常は一般患者の受け入れを行いつつ、都道府県の要請を受けて感染患者を受け入れ準備に取り組む病床」(準備病床)*「軽症患者を受け入れる宿泊療養施設」など、重症度別に対応整備しなければならなくなっている。 【韓国は、国防費1600億円を削減。アジア各国も】軍備費を医療費に回すという話題に戻ろう。実際に、軍事費を削減して、それをコロナ対策に回した国がある。韓国は今年の国防予算の3.6%に当たる計約1兆7700億ウォン(約1600億円)を削減。米製戦闘機の導入費などの予算を、全国民対象の給付金や中小企業支援などコロナ対策の財源とした。インドネシアやタイ、フィリピンなども同様の動きをしている。こうした動きに対して、千葉大の栗田禎子(よしこ)教授(中東現代史)は「どの国も、社会保障や医療費の財源確保が待ったなしだ。核兵器の近代化や軍拡に一銭も出している余裕はない。核廃絶に向けてかじを切るチャンスだ」と指摘している。(栗田禎子教授は、核兵器廃絶を目指す科学者でつくる「日本パグウォッシュ会議」副代表)。 100年に一度の緊急事態と言われる新型コロナの感染急増。全国民は、医療機関や医療者への補償・補助は必須だと理解している。地域を選ばず、国民全体の命に関わる緊急事態だ。医療体制への補助は、税の使い途の公正さにもかなっている。社会的コンセンサスも得られている。いつ使うことになるか分からない武器購入などに税金を費やしている余裕はない。アジアの各国の例を見習い、防衛費を医療費に回してほしい。それがこの緊急時の税の使い途として、理にかなっていると私は思う。
2020.08.09
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200806 京都で起きた「ALS患者の嘱託殺人」で医師2名の逮捕が報道された。それに伴って、安楽死・尊厳死・自殺幇助・嘱託殺人などの言葉が、飛び交っている。これらに関わる法的なことも、それぞれの言葉の定義も、その言葉の持つ重さについても、私たちはもう一度、真剣に考えなければならないと思う。 私は、この分野が専門ではないし、法律の専門家でもない。だが、現在の時点で、「命」についてこれまで考えてきたことを、記しておきたい。 まず、上記のような議論で私がもっとも戸惑い、疑問に思うのは、「命」というものは、本当に、その人だけのものなのだろうか?自分の意思で、続けたり、スイッチを切るように、命を切ってしまって良いものなのだろうか?と言うことだ。 【脳死状態にあった父】まず、私自身が経験した父の死のことを書く。父は入院中に、突然呼吸停止が起きて、その結果亡くなった。それは、検温のために体温計を看護師さんから受け取り、その後、検温結果を聞きにきたまでの、わずか15分ほどの出来事だった。二人部屋で、隣のベッドの人も全く気づかないうちに、呼吸が止まっていたのだ。それほど安らかな、息の引き取り方だった。だが、突然の呼吸停止で病院は驚き、人口蘇生させた。蘇生後、脊髄膜炎に感染していたらしいことが判明。意識のない中、ものすごい高熱を出し、氷水の水槽に漬かっていた。ドクターからは、脳死とは言えないながらも、それに近い状態だと、説明を受けた。その後3週間、父は多くの管に支えられて命を繋いでいた。どんなにか苦しかったことかと思う。ずっと付き添った私自身も、モニターとにらめっこするしかない日々だった。何もしてやれないという無力感。言葉にできないほどの辛い日々だった。そうした中で、父と私には交流があったのだ。私が父の耳元で、声をかけると、父の目尻からすうーっと涙が流れ落ちるのだ。人間は辛い時に涙が流れるのだと、ドクターは説明してくれた。父は、言葉にできないことを涙で伝えているのか、と胸が痛くなったものだった。そういう状態の3週間ではあったが、ドクターは管を外すかどうかを私には尋ねなかった。それを口にしそうな気配の時もあった。だが、それが私たち家族にとって、どれほど厳しい決断を迫ることになるか、ドクターが慮ってくれたと、私は解釈していた。 もし、父と私が逆の立場だったらどうだろうと思った。父は「お前は、ほしくて、ほしくて、ほんとうに待ち望んだ子だった。ものすごい難産で、お前の母親は、命がけでお前を産んだ」と語ったことがある。そういう我が子が管に繋がれていたとしたら、その命の管を、父はけっして外してほしいとは言わなかっただろうと思う。 それと、私はその頃、父の弟妹から、兄を奪って良いのだろうか、そんな権利があるのだろうか?とも思っていた。父の命は父だけのものでもなく、妻のものでもなく、娘の私のものでもないと私は思った。 今振り返って考えてみても、もしあの時、父の苦しみを思い、管を外すことを決断していたら、私は今現在でもそのことを悔い、自分を責め続けていただろうし、一生、父の息の目を留めたのは自分だと、自責の念に苦しんだのではないかと思う。 【友人のALSの患者さん】さて、友人のALSの患者さんのことを書く。私には、応援しているALSの患者さんがいる。上諏訪の本金酒造の杜氏さん宮坂恒太朗さんだ。彼はまだ40歳。杜氏になって3年後に、ALSを発症した。しかし、彼は日本一のお酒を作りたいという夢を、諦めなかった。そう言う彼を、奥様のちとせさんも蔵人さんたちも、周囲の人たちも応援した。彼の夢を共有した。彼は杜氏として年々成長。この数年、全国新酒鑑評会の金賞受賞、酒どころ長野県のなみいるお蔵さんを抑えて、県知事賞を受賞。IWCという世界コンペで2017年、銀賞を受賞した。彼は、かすかに動く指先で、ストップウオッチを使い、工程管理をし、日本一のお酒を作るために、一日一日励んでいる。彼と彼を支える方達が造ったお酒は、命が凝縮されているような気がする。私は、彼のそういう生き方に崇高さを感じるし、彼を支える方々から、命の響きあいや生きる意味を教えてもらっている。 【認知症で寝たきりの老母の生の意味】もう一つ、私が命を考える時、必ず思い出す方がいる。その方は、ベテラン看護士さん。弟さんを自死で失くした。悲嘆の中の彼女と話す機会があった。弟さんの遺族は妻と二人の子どもさん。小さな町なので、自死の噂は広まり、人目を避ける日々だったと言う。だが、この家族には、寝たきりの認知症を患っている母親がいた。3人と共に、この看護士さんは、何も知らず話してもわからないであろう、息子に先立たれた老母のお世話のために、入所している施設に通い続けた。実際、茫然自失のこの4人には、それしかすることがなかったという。そうしたことを、いろいろと語っている時に、彼女が急に「分かった!」と言った。「母の生きていた意味がわかった。私たちを救うために母は生きていたんだ」と。「今の今まで、家族を識別できるわけでもなく、会話も成立しない老母が、なぜ生きているんだろうと思っていた。生きている意味があるのかと疑っていた。だが、あの母がいてくれたおかげで、自分たち4人は生きていられた。あの老母のお世話があったから、自分たちも、弟の後追いをしなくてすんだ。人は生きているだけで意味があるのだ」と。多くの死を看取ってきたはずのベテラン看護士さんは、命に対する新しい認識を、寝たきりの認知症の老婆からえたのだった。 【他の命の犠牲の上に成り立っている命】私たちの命は、生きている限り、他の生命を犠牲にして成り立っている。そのことは、前の記事、大西つねき氏の言ったことに対する反論でも書いた。だが、私たちの命は、生まれる前からすでに、膨大な数の命の元を犠牲にして生まれてきたのではないのか? ヒト一人が生まれるための受精には、最低一億個の精子が犠牲になっている。しかも、一個の精子が成熟するには、70日もかかるのだ。たった一つが、一つの卵子と受精するために、70日間生きて成長してきた一億個近い精子が、応援をし、やっと受精するのである。下記参照。 「ヒトの発生」http://nature.cc.hirosaki-u.ac.jp/lab/3/animsci/text_id/Development.html 受精 fertilization は雄性配偶子と雌性配偶子が融合する現象であり・・・・卵子に侵入できるのは通常 1 個の精子だけであるが,他の多くの精子がこの過程を支援する ( 右下図 ) 。 「精子」 https://ja.wikipedia.org/wiki/精子1回あたりの精えきが含む精子数は個人差や体調面でのぶれも大きいが、通常1 - 4億ほどである。ヒトの場合は精原細胞から70日間をかけて分化し、精子となる[1]。 自分一人が生まれるために、ただ一度で、受精できたとは考えにくいから、自分という命が誕生するまでにどれだけの桁数の数の精子が犠牲になってきたことかと思うと、その奇跡的な確率に天を仰ぎたくなる。 【天文学的な生命のつながりの先にいる今の自分】しかも、今の自分が今こうしてこの世にいるのは、同じ過程を経て誕生した両親がおり、その上に4人の祖父母があり、その前に8人の曽祖父母がいなければならなかった。その前の世代では16人必要で、その先も、同じように、倍数の人が必要だったのだ。そして、そのうちのたった一人の人が欠けていても、私という命はなかった。そして、その間、私の命につながる全ての人が、飢饉、天災、疫病、戦争をも生き延びてきたのである。 そうしたことを、私たちは時々、考えてみる必要があるのではないかと私は思う。私が一人で生まれてきたわけではないし、自分で作った命ではない。私個人が、生きるあるいは死ぬを、決めて良いとは、私は思えない。 【死を選ばなくて良い社会を!生きていたい社会を!】死を望んだ患者さんは、生きる希望を見出せなかった、生きているほうが辛かったのだ。そういう結論を出さざるを得なかった社会の未熟さのゆえに、死を選んだと、私は思う。 死にたいと思わなくてよい世の中へ、死ぬよりも生きている方が良いと言える社会へ、生きていたいと遠慮せずにはっきりと言える社会へ、一人一人の命が、かけがえのないものであると、はっきりと自覚できる社会であるように、そういう社会をつくるために、努めなくてはならないと思う。
2020.08.06
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200803 昨日の感動を書き留めておかなくては! 昨日は、大相撲七月場所の千秋楽。コロナ禍の中で観客を大幅に制限。声援の声は出してはいけないので、拍手と応援タオルだけの応援といういつもとは全く違う千秋楽。特に今回の千秋楽は、照ノ富士関の前代未聞の奇跡的復活達成か?という千秋楽だった。 【照ノ富士関の決戦】一人2敗を維持していた照ノ富士が、優勝をかけて実力者御嶽海との対戦。立会いでは、館内がシーンなった。 照ノ富士関は、御嶽海を圧倒して破った。本割で勝ったから、3敗で待ち受ける朝乃山か正代の勝った方の力士とは、優勝決定戦を闘わなくてすんだ。両膝にこれ以上無理がかからなくてすんで、私は胸をなでおろした。 幕尻力士の優勝は、一月場所の徳勝龍の例があったが、史上3人目というすばらしい記録だった。 【照ノ富士関の上り坂とマサカ】照ノ富士関の前回の優勝の時は、“破竹の勢い”というのは、こういうのをいうのだろうと思った。逸ノ城とともに、幕内に上がるとあっという間に番付を駆け上り、小結を務めることなく関脇。そして優勝。その時の優勝パレードで、当時の横綱日馬富士さんが、旗手をつとめて本当にほほえましいシーンも見た。上り坂を一気に駆け上がったという姿だった。 ところが、下り坂どころかマサカ!の事態がおきた。膝のひどい怪我。元大関が、あっというまに序二段まで落ちた。この力士を応援していた私は、どうしているのだろうと思って、テレビの放映時に番付を見たり、時々ネットで探していたりしたが、うまくつかめなくなった時期があった。膝の手術をしたり、糖尿病で苦しんでいるという報道もあった。力士の糖尿病はよく聞くが、食事療法を余儀なくされるこの病気は、体力を維持しなければならない力士にとって、苦しい闘病生活になるに違いない、と推測していた。だが照ノ富士関は、その他に、肝炎も患っていたり、車椅子生活にまでなっていたことを、今回優勝にあたっての解説で、初めて知った。 元大関が、無給の序二段まで落ちた場合の、葛藤や苦しみはいかばかりだろう。怪我や病気という理由があるにせよ、どれほど辛いことだったろうか。解説の舞の海さんが「地獄を見た男」と言ったが、本当にその言葉の重みが、想像できた。 【怪我から復帰した力士が活躍】今場所は、横綱二人に加えて、大関の貴景勝が途中休場となって、寂しい場所になりそうだった。ところが、全然違った。照ノ富士関のように、怪我をして番付を下げながらも復帰してきた力士が活躍したのだ。まずは、栃ノ心が10勝。琴奨菊も久しぶりに勝ち越し。一生懸命な取り口が魅力的だった明生も十両に落ちながらも10両優勝。照ノ富士と同じく怪我で序二段まで落ちた宇良が、幕下まで上がってきて、6勝1敗。来場所は、幕内で精一杯頑張る姿を、また見られそうだ。 【勇気と励ましをもらった】こうした力士たちの姿は、いろいろな苦しい出来事の渦中にある人や、心が折れそうになっている人たちにどれだけ大きな勇気や励ましとなることだろう。けっして諦めないこと、努力を続けること、希望を持ち続けることを、身を以て教えてくれていると思う。 私も、場所中だけでなく場所以外でも、力士たちの姿からずっと励まされ続けている。
2020.08.03
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200802前回、村上春樹『海辺のカフカ』の原著と英語の翻訳版の読み比べをする試みが、思いがけない副産物を私にもたらせた、と書いた。 前回の最後に少しだけメモのようにつけた“オーディオブック”の楽しみと、電子本についてもう少し書いておこう。 今回は、英語が母語である友人と、コメントを交換し合うというチャンスをできるだけ活かしたいと思い、kindleで英語版を目で追いながら、同時に“オーディオブック”を聴くということを初めて試した。 【電子ブックの便利さ】まず、電子書籍の便利さについて。読み流す読書ではなく、メモを取ったり、感想を残したりしたい読書の時には、電子書籍は本当に便利だ。私はAmazonのkindle本を読んでいる。この形だと、ペンなど持たずにマウスだけ動かせばよい。今までは、メモカードを置き、必要な箇所を書き写し、書名とページも書き留めなくてはならなかった。しかし、電子書籍だとそうした手間は一切ない。必要なところにテーマごとに色を変えてマーカーを引き、そこにメモを書き加える。テーマごとにマーカーの色を変えることができるから、あとでグループ分けもしやすいし、整理も楽だ。 【メモのエクスポート】今回は、ハイライトとメモの、エクスポートもやってみた。メモ機能からエクスポートを選び、そこをクリックすると、デスクトップ上に、エクスポートされたファイルが現れた。次は、それを、いつも使い慣れているWORD文書にする。あとは、自分の使いやすいように整理すれば良い。あっという間だった。これだと、友人とのコメント文書の交換も楽だし、統合も簡単にできる。なんて便利なんだろう! 【オーディオブックも便利】今回は、私にとっての、オーディオブックの最大の利点を発見。自分の目で読むスピードに、オーディオブックの朗読スピードを一致させることができるのだ。じっくり聴きたい箇所は、ゆっくり。必要なところは何度でも繰り返しできる。しかも、前に聴き終わったところを表示して、そこから進めるかどうかを訊いてくる。前に進めたい時はそのまま進めるし、少し戻って聞き直したければ、そこまで戻れる。 【オーディオブックの味わい】Kafka on the Shore (『海辺のカフカ』)のオーディオブックが楽しめたのは、ナレーターによるところが大きかったことは、前のブログ記事に書いた。特に、第二次大戦時、空襲を逃れて疎開した先で落雷にあい、それ以来、記憶も知的能力も失ったナカタを口演したSeán Barrettの朗読は、ほんとうに魅力的だった。読み書きができないながらも、純粋さを失わず、何事にも誠実で、生きる上で最も大切なことから、逸れることなく生きたナカタの、少しゆっくりとした、ピントが外れた、生真面目さ。それゆえに起きるズレが、おかしさと哀しさを誘うナカタという人物を、好演し、ナカタの声をそのまま聞いているような、気持ちにさせてくれた。この人物を通して描かれたユーモアとペーソスが、Seán Barrettさんのナレーションのおかげで、見事に表現されたと思った。 【オーディオブックの思いがけない発見】オーディオブックしてみて、もう一つ面白いことがあった。Kafka on the Shoreの kindle版は米国版らしいこと。そして、聴いたAmazonのオーディオ版は、英国版のようだ。目で追っている英語と、耳から聞こえてくる英語の単語や表現が異なっているところもいくつもあった。こんな発見も、楽しいものだった。 これから活用する機会が、私にはうんと増えるような気がしている。
2020.08.02
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200731 日本文学で英語翻訳された作品を、原文と比べながら読んでみようという提案が、友人のアメリカ人からあって、とりかかった。日本語もできる彼女から、英語版について主にコメントをもらい、原書についての私のコメントとを交換し合うという企画。 自身が翻訳家でもある村上春樹さんの作品なら、翻訳もきっと質が高いに違いないということで、『海辺のカフカ』から始めた。この試みは、思いがけない副産物を私にもたらせた。まずは、村上作品を、じっくり読んだこと。ずっと気になっていた作家だったのに、彼による翻訳論を読んだだけで、肝心の小説のほうは、なんとなく積ん読のままだった。 【この作品に魅了された】今回読んで、開眼!なんて魅力的なのだろうと思った。まずは、全体の独特な謎めいた雰囲気。 複雑な人物とエピソードが絡み合い、伏線が後で生きてくる、フィクションの面白さ。 独創的なキャラクターたちも、大きな魅力だった。 【独創的なキャラクターたち】主人公田村カフカは、15歳。ギリシャ神話『オエディプス王』と同じ呪いを抱えて、家を出る。カフカの母親と思しき、謎の美女佐伯さん。カフカを支える大島さん。彼というか彼女も、もともとは女性なのだが、心は男性という性同一性障害。そのうえ、ゲイで、男性を愛する。何だか訳のわからない複雑な性アイデンティティの持ち主である。もう一人の主人公のナカタさん。彼は子どもの頃、疎開先で他の学友ともども雷に会い、意識を失う。他の子どもたちは元に戻ったのだが、彼だけは記憶も、読み書き能力も失い、代わりに猫と会話ができる能力を得た。彼は障がい者保護を受けてくらしていた。が、彼は、本人すらわからない大きな使命を背負って、四国へと向かう。そして、その彼を、ひょんなことから支えることになる、大型トラックの運転手の星野さん。その他、各エピソードを彩る、カーネル・サンダース、ジョニー・ウオーカーに身を変えた霊魂たち、死者の世界リンポへのガイド役の兵士たち、リンポから戻ったことのある大島さんの兄、カフカの空想上の姉サクラ。こうした多様なキャラクターたちの造形に、村上春樹の独創性を感じた。 【フィクションの醍醐味を味わった】多様なキャラクターを通じて語られる深いテーマ。人間を観る温かなまなざしにも、心が動いた。 ギリシャ神話のオエディプス王の物語を枠組みとして使ったストーリーも結末も、そこにもっていくまでのエピソードも、独創的だし、描かれた死後の世界の「リンポ」も独特で、かつ描写にリアリティがあった。そして、作品中に、効果的に散りばめられている音楽。 【この作品の特徴】この作品の特徴は、全体を覆う、謎めいたつくりにあると思った。ストーリーも、読後の解釈も読者に委ねられる。多くのエピソード、例えば、佐伯さんは、カフカの母親なのか?ジョニー・ウオーカーは、本当は、誰に殺されたのか?ジョニー・ウオーカーとカフカの父の彫刻家田村との関係は?作品の中に一貫して流れる死のイメージ。「迷路」とは?「入口の石」は何を意味するのか?そして、そのあと石はどうなるのか? 【村上春樹作品を追ってみる】「この世の現象は、メタファー」と村上は文中で書いている。たしかに、登場人物のそれぞれは、何かのメタファーと思える。彼が「この世の現象は、メタファー」と捉えているテーマを他の作品でどう追っていくのか。私は知りたい!『海辺のカフカ』に、私は、初めは、戸惑った。彼の作品をpointlessという人もいる。だが、謎とメタファーを巧みに使う村上を、ポストモダンの作家というカテゴリーでみると、わかりやすいとも思った。その一方で、そんな括りをすることは、スケールの大きな村上春樹には当てはめない方がよいとも思う。もっと、彼の作品を読み進めないと! 今私の読書は『騎士団長殺し』の半分ほどのところにいる。一気にそこまで進んだ。止まらないのだ。本当に不思議な魅力だ。 最後に、忘れないようにメモをしておく。私は『海辺のカフカ』の英語翻訳版を、オーディオブックで聴くという読み方もしてみた。これが、私のこの作品への好印象を強めた、大きな要因だと確信する。特にナカタを口演したSeán Barrettの朗読はほんとうに魅力的だった。 オーディオブックの魅力は、また改めて書こうと思う。
2020.07.31
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200727 新型コロナの感染者数も死者数も、国内でも海外でも、どんどん増えている。本当に不安が募る。そうした中で、アジアが制圧に成功しているというニュースも流れている。日本も良い結果を出しているのかと期待してデータを見た。だが、結果はNO!本当に驚いた。日本は、感染者数も人口の割合での死者数も突出して多いことが分かった。しかも、連休前のデータでさえ、以下のようなのだ。 (データの典拠は以下。NHK特設サイトhttps://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/) 【アジア各国のコロナ死亡者数 】(7月21日 現在)韓国 296人 タイ 58人 台湾 7人 ベトナム 0人 カンボジア 0人日本 998人 (フルーズ船除く) 【人口比率に対する死者の割合 】 人口 死者(100万人あたり)タイ 69,800,000人 58人(0.83) 韓国 51,000,000人 296人(5.80) 台湾 23,600,000人 7人(0.30)日本 126,000,000人 1000人(7.93) 【日本は検査体制と医療体制が脆弱】国民からこれほど求める声があがっても、PCRの検査態勢の拡充はない。7月21日の段階でも、全国でわずか12,734件しか実施されていない。 (NHK特設サイト)https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/ 【医療体制の現状】政府は、医療体制には余裕があると言う。だが、実際はそうではない。特に感染拡大が心配な東京は、「都内の入院者は22日時点で916人。都は今月に入り、コロナ対応病床数を従来の約1000床から約3倍に増やす方針を決定。重症者用の100床は据え置き、中等症までの病床を2700床に増やして計2800床としたが、目標に400床届いていない。 専門家の会議では、重症者に増加が見られるなどと指摘が出た。山口芳裕・杏林大教授は政府が都内の医療体制は逼迫(ひっぱく)していないとしていることに対し「患者が増え、重症者が倍増している状況からはとても『逼迫していない』などとは申し上げられない」と語気を強め、「少なくとも2週間先を見越して状況を評価する必要がある」と警鐘を鳴らした。」 https://mainichi.jp/articles/20200722/k00/00m/040/285000c という状況なのだ。 日本の状況は、全て上記のように、数字が示している。 【政府の力が試されている】政府はGo toトラベル・キャンペーンなどやっている場合ではないと私は思う。国民を安心させてもらいたい。医療や介護の現場の人たちは、命をかけて仕事をしている。それなのに、この分野への補償が完全に不足。こうした方々が安心して仕事ができるように、その仕事へ報いるように、国民の不安を少しでも解消するように、政府が動かなくてはならないことが山積している。危機にある国を率いている安倍首相は、引きこもっている場合ではない。すぐに手を打ってほしい!的確な手立てが打てないなら、辞任してほしい。
2020.07.27
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Hello,Milkywayです。お元気ですか 20200724 れいわ新選組からの除籍をうけて、先日17日に大西氏が行ったビデオ記者会見を観た。 https://note.com/azabu11/n/n56841affc035 一言で言えば、彼の語った内容には矛盾が多かったし、「命の選別」を語るには、彼は勉強も思索も足りなかったと思った。それと、生命そのものに対する共感性と畏敬の念が根本的に足りなすぎると私は思った。 まず、この出来事の経緯をいうと、今月3日、YouTubeでライブ配信をした中で大西氏が語ったことが、ネット上で大きな論議を呼んだことに始まる。 その動画と文字起こしは下記(荻上チキさんのコメントが上部についている。大西氏の発言は下部)https://note.com/ogiuechiki/n/n96ed80d5f622 その後、大西氏は、その動画での自身の発言を謝罪・撤回し、動画の配信を停止した。しかし、れいわ新選組の総会で、山本太郎代表の大西氏除籍提案、総会での除籍決定という経過を経た。この総会の前には、大西氏は、党が主催するレクチャーも二度受けたと言う。しかし、総会で大西氏は、10日ほど前の自らの謝罪・撤回を取り消し、問題となったビデオも配信を再開したという。そうした、経過を経て、党からの除籍後の、大西氏自身によるビデオ記者会見を私は観たのである。 その会見への感想が、上記の3点だった。個々について記しておく。 【大西氏の発言の矛盾】彼の矛盾は、「医療にも介護にも福祉にも、お金をどんどんつぎ込む政策が必要だ」と言った。そうであるならば、「命の選別」をする必要がないではないか?という点。 大西氏は、「自分の言葉の一部だけを切り取られて騒ぎになった」と言った。だが、そうではないと思う。大西氏は明確に、命に「役立つ命」と「負担となる命」があると分け、社会的選別行為を政治がすると主張したのだ。「高齢者の世話をする若者たちの時間を考えると」「命の選別」をしなくてはならない」と主張した。彼の論理は「若者の負担」を軽減するために「選別対象を高齢者」としたのだ。 人間は、他の生命を犠牲にして生きなければならない存在で、それがリアルだと大西氏は言う。しかし、そうした厳しい生存の現実にあることが、なぜ「命を選別してもよい」「それをするのが政治の役割」になるのだろうか?命の選別をする政治家を目指す彼が、「死にたくなる社会から、生きていたい社会に」を目指すれいわになぜ所属し、活動したのか?完全に矛盾する行動だと私は思う。 自ら所属する政党の理念に真っ向から矛盾する主張を、大西氏は行った。命を尊ぶ社会を築くためにこそ、政治がある。さまざまな社会的枠組みから取り残された人、不本意にも落ちこぼれた人、社会の未熟さから起きた苦しみにあえぐ人を、一人も取りこぼさないために、れいわは立党された、と私の目には映っていた。そう言う理念のれいわ新選組だからこそ、大西氏は入党し、候補者になったのではなかったのか?そして、他の候補者をも応援したのではなかったのか?そして、重度の障害のある木村英子さんや舩後靖彦さんを、議員として国会に送り出したのではなかったか?彼の今回の発言と主張は、自ら入党し、そこから議員として立候補し、応援活動をしてきた党の方針と真逆のものになる。生き方として、矛盾を感じた。【大西氏は勉強も思索も不十分】「命の選別」という言葉を、彼はあまりにも安易に使ったと、私は思う。その定義さえ、彼は曖昧だった。この言葉が、優生思想をはらむ言葉であることさえ、彼は認識していなかった。優生思想のもとに、政治家が命の選別をした例が、ナチスによる、ユダヤ人、障がい者、性的マイノリティ、ロマの人々の虐殺ではないか。彼の発言は、社会の負担になるから、死んでもらってもしかたがないという、社会的優勢思想だ。彼はそのことに思い至っていなかった。 彼は「命の選別」思想が生まれて来たのは、このコロナ禍が始まってから、と言った。だが、私から言わせれば、そんなに簡単にわずか数カ月の間に、最も基本的な命の問題に対する思想が変わってしまう人は、政治家にならない方が良い。なぜなら、戦時中、生きるか死ぬかの選択を迫られた時「泣いたり、足手まといになる子どもを殺せ」と命じた、戦場で指揮をとった男たちと根が同じだと思えるからだ。 大西氏は延命にも言及した。「尊厳を持った生き方を選択する権利がある」と。しかし、彼の間違いは、その権利は生命を持つその個人にあるのであって、政治家が持っていいものではないということだ。 彼は「生きている質」についても言及した。これも、本人が決めることだ。政治家が基準を決めることではない。だれもが、生きている質を実感して生きられる社会を実現することが政治家であって、基準を決めて、切り捨てていくことが政治家ではないと私は思う。 安楽死・尊厳死・生存権という議論は、日本でも長い間積み重ねられてきた。大西氏は、そうした議論を十分に知っているのだろうか? 彼の生命倫理は、非常に未熟で、考察も思索も不十分と思った。彼の今回の発言と主張は、思索を重ね、練り上げられた主張というよりも、思いつきの感情的な主張としか思えなかった。大西氏は、医療と介護に若者のエネルギーと時間が費やされすぎている、と言った。社会的リソースが足りないと。だが、彼はその根拠となるデータを示さなかった。問題発言から今回の記者会見まで、2週間の日があったにもかかわらず、自分の主張の根拠を用意しなかったのだ。 私は大西氏に問いたい。「仮に、あなたの高齢の母親の世話を、あなたの娘がしているとして、あなたは、自分の娘に、時間が無駄になる、だから、おばあちゃんの命を終わらせる選択をしろ」と言えるのだろうか? 【大西氏には命への共感性と畏敬の念が不足】人間は、他の生命を犠牲にして生きなければならない存在で、それがリアルだと大西氏は言った。厳しい生存の現実にあることが、なぜ「命を選別してもよい」ということになるのか?どのような論理性がそこにあるのか?私は、それをもう一度彼に問いたい。 人間は、他の生命を犠牲にして生きなければならない存在だ。食物連鎖の中にある人間の、それが現実だ。我々生命体は、相互に依存しあって生きている。それが命の実相だ。私たちが食する魚・肉・野菜・果物、それら全ては命を持ったものだ。その加工品も元々は自然からの生命をもったものから作り出されたものではないか。それを、われわれは日々いただいているのだ。だからこそ、一つ一つの命を大切にしなければならないのではないか?だから、無駄な殺生をしない、食べ物を無駄にしないことにつながるのではないのか?「無駄な殺生をさせない」ことにも、留意しなくてはならないと思う。自然界の生命を尊ぶ政策をとることも政治ではないかと私は考えている。 【大西氏の主張に反論する】上に十分書いたが、私の結論を書いておく。 1 私の目からは、政治家の仕事に対する大西氏の「おごり」が見えた。こう言う人物こそ政治に携わってはいけない、と私は思う。 大西氏の処分を決定したれいわ新選組の総会後、舩後議員が、大西氏には「おごりがある」と評した。大西氏のビデオ記者会見を観ての、私の感想を言い当ててくれたと思った。大西氏は、健康で、まだ若く、知力もあって、金融関係のハードな仕事もこなし、個人事業主もできる能力もあるようだ。そうした強者の視点しか、彼に対して私は感じなかった。弱者に寄り添うとか、弱者の悲苦への共感や想像力が足りない人のように思えた。 それは、選挙運動の時でも「感染させることを避けるためのマスクをしない」ことを、“自分はそう言う人間だから”という開き直りともいえる発言に、現れていると思った。感染させ、その人を死に至らせるかもしれないという想像力がないのだ。政治家以前に、彼はあまりにも無責任な考え方をもち、生命を敬う姿勢がないと思った。 17日の記者会見時に、出席者から『楢山節考」を読んだことがあるかと問われ、大西氏は「読んだことがない」と答えた。この作品は大西氏にぜひ読んでもらいたい。それともう一冊、宮沢賢治の『よだかの星』も。他の生命を犠牲にせざるをえない生命のあり方、自分の命の在りようを見つめる、よすがになると思う。
2020.07.24
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?東京都内だけでなく、全国的に新型コロナの感染が拡大している。国会での児玉龍彦先生の「発表されている数字の10倍の感染者がいるだろう」との発言も含めて、あちこちから聞かれる感染者の実態は、われわれ市民の推測よりも、はるかに多いのではないかと思われる。そして、海外からは、「徹底した検査」を前提とし、その後の策がとられている国々のニュースが伝わってくる。 日本の実態はどうなのだろう?本当のことを知りたい、それによって、市民・国民の注意の仕方も変わってくるし、そうすれば一人でも犠牲者は少なくてすむ、と私のようにじれったい気持ちの人々は多いのではないかと思う。 そうした中で、PCR検査の現状と、多くの問題点を指摘し、厚労省の方針転換を勧める、示唆に富むとても良い記事に巡り合った。下記に全文を紹介する。 「新型コロナPCR検査はクラスター追跡と重症の患者さんに対してだけでいいという考えを改めない厚労省」わだ内科クリニック和田眞紀夫2020年7月13日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp---------------------------------------------------------------------1.重症者以外は保健所ルートのPCR検査が受けられない当院にかかりつけの警察官の方から電話があって、前の日から倦怠感等の症状あるとのこと。池袋の夜の繁華街の警らをする仕事に従事していて、同僚の警察官が嗅覚異常等の症状があってPCR検査を受けたので、自分も検査を受けられないかとの問い合わせだった。このような状況の方ならば医療機関から依頼すればすぐにPCR検査を受けさせてもらえるものと思って保健所に連絡してみたら予想外の回答だった。重症でなければ保健所ルートではPCR検査を受けられないと断られてしまったのだ。練馬区コールセンターでは、今週に入ってから問い合わせの電話が鳴りやまない状態で、保健所の検査枠はもう満杯で保健所経由でPCR検査が受けられるのは、すでに重症例のみに限定されてしまったというのだ。それで軽症・中等症はすべて練馬区・医師会ルートの唾液検査に回すことになっているらしい(ちなみに重症とは明らかな肺炎が検査で確認されていて、高熱、呼吸困難が強い症例とのこと)。仕方がないので保健所ルートの検査は諦めて、医師会ルートですでに唾液PCR検査を開始している診療所を調べて直接頼み込んでなんとか検査をしてもらうことができた。2.クラスター対策に翻弄する行政新宿のホストクラブで蔓延しているクラスターでは無症状でも検査がうけられているのに、一般の市民は重症でなければ検査を受けられないというのはどういうことなのだろうか。この警察官の方に限らず、今日来院された別な患者さんにしても、本当に検査が必要な患者さんの検査がしてもらえない(後にこの患者さんは唾液のPCR検査で陽性だった)。これは感染拡大初期の3、4月の話をしているのではなく、再び東京を中心に感染が急拡大している現在の状況だ。行政は夜のクラスター潰しに躍起になっているが、そちらの検査のために保健所のPCR枠が使い果たされているのだろうか。クラスター対策に余念がなくても、一般の患者さんの対応は置き去りのままだ。驚くべきことに行政の根本的な対処法は春先と何も変わっていなかったのだ。クラスター班は当初、「クラスターを潰していけば感染の拡大は抑えられ、一般の検査は重症の患者さんに限定してそれ以外は検査の必要なし」と明言していた。その後、議論が百出してその方針の修正が求められたが、まったくと言っていいほど行政を動かす力にはなっていなかったらしい。1日2万件の検査ができる体制ができたとか、症状のある疑い患者さんは全て検査ができるようになっているというのは、どうやら民間の検査会社のキャパシティーの総数を計上しているだけのことで、保健所ルートの検査体制はほとんど拡充されていないようだ。3.行政検査の枠に当てはめて診療所での唾液PCR検査の実施を制限している冒頭でお示ししたとおり、練馬区ではほかの区に先駆けて診療所での唾液PCR検査がようやく今週からできるようになった。といっても個々の診療所がそのための認可を東京都から取得するのは容易ではない。保険適用が認められている検査でありながら、感染症法という法律の枠内で行う行政検査に位置付けてしまったため、東京都と個別契約を交わさない限り検査することは認められず、その契約を交わすのに1ヶ月以上も掛かる煩雑な行程を踏まなければならない状況に置かれている。練馬区の場合はなんとか医師会が東京都と集合契約を結ぶところに漕ぎ着けてようやく検査ができるようになったのだ。行政はどうやら軽症・中等症のPCR検査は積極的に増やすつもりは今でもないらしい。4.必要なのはクラスター潰しではなく、検査が必要な人が検査を受けられること一般市民と現場の医療機関が望んでいるのは、我々市民が必要な時に必要な検査を受けられることであって、クラスター潰しではない。統計や文献と向かい合って仕事をしている公衆衛生の専門家はすぐに事前確率うんぬんという机上の理論を振りかざすが、個々人からすれば確率などはどうでもいい。自分か感染しているのかどうか、それさえ解ればいいのだ。検査が必要なのは「事前確率が高い集団」なのではなく、感染したときに重症化する可能性のある「リスクが高い個人」なのだ。臨床に携わっていない統計の専門家にはその事が理解できないようだ。「社会全体の感染拡大を広げないようにするにはどうしたらいいか」(A)ということと、「ある個人が感染した疑いにある時にどう診断してどう対処していくか」(B)とは全く別次元の問題であって、前者は公衆衛生、後者は医療であり、この2つを混同して論じてはいけない。Aのためには検査は必要ないと判断するのは一つの選択肢であっても、そのためにBのための検査が必要ないということにはならない。Aの専門家がBにおける検査の必要性にまで言及するのは越権行為であり、BにはBの専門家(現場の臨床医や感染症の専門医)がいるのだ。そして往々にして行政はAにばかり躍起になり、Bのことは置き去りにする傾向がある。行政に直接携わっておられる方々も、霞ヶ関を出て現場に足を運んで現場の生の声をきかなければ実態を把握する事はできない。現場の医師やジャーナリズムがいくら訴えかけても悲しいかな行政が変わることはほとんどないのが日本の現状だ。行政を動かす事ができる方々の奮起に期待したい。 上記は、MRIC 医療ガバナンス学会に寄稿された記事です。MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 2020年7月13日
2020.07.21
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200719 公文書改ざんをさせられ自殺した赤木俊夫さんの妻雅子さんが起こした森友問題の裁判の初公判が7月15日大阪地裁で始まった。 同日、雅子さんが法廷で述べた陳述書の全文が公開され、それを読んだ。簡潔で分かりやすい言葉ながら、含んでいるものの大きさと深さを慮った。そして、この事件は、赤木さんと雅子さんに限ったことではなく、今や日本社会に蔓延し、いつ自分に降りかかってくるかもしれないような、事件だと言うことも、私は思った。 雅子さんの陳述書から、私なりに重要と思ったところを抜粋して、自分なりの考えを記す。 【雅子さんが裁判に訴えた目的】「夫が自ら命を絶った原因と経緯を明らかにし、夫と同じように国家公務員が死に追い詰められることがないようにするため、そして、事実を公的な場所で説明したかったという夫の遺志を継ぐため、国と佐川さんを訴えるところまで進みました。 「夫は「私の雇い主は日本国民。国民のために仕事ができる国家公務員に誇りを持っています」と生前知人に話していた程国家公務員の仕事に誇りを持っていました。」「そのような夫が決裁文書の書き換えという犯罪を強制されたのです。」 「国家公務員としての誇りを失ったでしょうし、強い自責の念に襲われたと思います。」 上記のことから、上司から犯罪を強制されたことがわかる。そしてその犯罪は、故俊夫さんの、国家公務員としての矜持と誇り、良心を奪うものだったと言うことだ。 【財務省も、直接赤木さんに指示した上司も改ざんを認めている】雅子さんの陳述書は、財務省は改ざんの事実をもうすでに認めているという事実だ。 「財務省は、夫が亡くなった5日後の2018年3月12日に改ざんしたことを認め」 「池田さん(近畿財務局の上司である池田靖のこと)は、夫が亡くなってから1年後、自宅で私に「赤木さんはきっちりしているから、文書の修正、改ざんについて、ファイルにして、きちっと整理していたんです」、「パラッと見たら、めっちゃきれいに整理してある。全部書いてある。どこがどうで、何がどういう本省の指示かって。修正前と修正後、何回かやり取りしたようなやつがファイリングされていて、パッと見ただけでわかるように整理されている。これを見たら我々がどういう過程で改ざんをやったのかというのが全部わかる」と仰っていました。」 【改ざんの理由は、安倍首相発言】雅子さんは、この改ざんが安倍首相の発言と関わっていると、財務省秘書課長が述べたと、年月まで明らかにして陳述書で述べている。 「財務省秘書課長は2018年10月、私に対して「この首相の発言によって、野党が理財局に対して資料請求するなど炎上したため、理財局は改ざん前の文書を出せなかった。その意味で、首相の発言と改ざんは関係がないとはいえない」と言いました。「安倍首相は、自分の発言が改ざんの発端になっていることから逃げているのではないでしょうか。」 【本裁判で雅子さんが求めること】雅子さんが裁判に訴えてでも明らかにしたかったことは「私は、訴状でも書いていますが、3つの目的のために訴訟を始め ました。」1 「その中でも一番重視しているのは1つ目の、夫が自ら命を絶った 原因と経緯を明らかにすることです。」 故俊夫さんに改ざんを命じた「池田さんも、池田さんの前任者も「裁判に なれば、本当のことを話します」と私にはっきりと言いました。」 だから、この二人には裁判で真実を語ってもらわなければならない。 「佐川さんをはじめとする理財局の幹部の人達や、美並局長をはじめとする 近畿財務局の幹部の人達も、事実をありのままに話して欲しいと思います。」 上記の二人だけでなく、理財局の幹部、美並局長をはじめとする近畿財務局の 幹部の人達も、法廷という場で真実を話さなければならない。死者に報いる ためにも、自分が一生良心のとがめに苦しまないためにも。 2「夫が作成したファイルを含めてできるだけ沢山の資料を集め、 できるだけ沢山の人の尋問を行って事実を明らかにしてください。」 森友問題が国を揺るがす大問題なのは、民主主義の基本を壊したことだ。 まず第一は、公文書改ざん。第二は、国会軽視の姿勢。その改ざんを基にしての、国会での偽証。つまり国民の代表が議論をする国会で偽証をし、質問に答えない形での国会軽視の姿勢だ。これは、佐川氏だけでなく、財務省官僚の太田充氏にも麻生財務大臣にも、安倍首相にも言えることだ。3 「公正な判決を下してください。」これは第三の問題で、核心をついた言葉だと私は思った。それは、森友事件では、検察が権力に負けたと国民に思わせたことだった。山本真千子・大阪地検特捜部長は“問題の財務官僚たちを全員不起訴にした”からだ。彼女は、女性初の特捜部長として鳴り物入りで捜査に乗り出した。だが結果は、籠池夫妻を逮捕しただけで、問題の財務官僚たちを全員不起訴にして捜査を終わらせた。どう考えても、不公平で不正義がまかり通った結果だった。 だから、今度こそは【司法だけは正義と公平性を国民に示してほしい】と、私は切に願う。 その後、彼ら全員はどうなったか?佐川氏を筆頭に、この改ざんと隠蔽に関わった人たちは、出世のポストがあてがわれた。 佐川宣寿氏は、国税庁長官、財務相理財局長に。池田靖・統括国有財産管理官は、管財総括第3課長に出世。美並義人・近畿財務局長は、東京国税局長に栄転。 太田充氏は、財務省主計局長、元理財局長に。そして、次期財務次官の本命と目されている。中尾睦・理財局次長は横浜税関長に。中村稔・理財局総務課長は駐英公使に。冨安泰一郎・理財局国有財産企画課長は内閣官房参事官に。田村嘉啓・国有財産審理室長は福岡財務支局理財部長に。 そして、昭恵夫人の“秘書役”を務め、森友学園への視察にも同行、夫人にかわって財務省に問い合わせ、その結果を籠池泰典元理事長にFAXするなど夫人の関与を知るキーマンの谷査恵子・課長補佐は、駐イタリア大使館一等書記官となった。 改ざんに関わった全員を不起訴にした山本真千子・大阪地検特捜部長は、その“功績”により同期トップで函館地検検事正に出世。現在は大阪地検次席検事。将来は大阪地検検事正から関西検察のトップ、大阪高検検事長への大出世コースに乗った。 裁判を翌日に控え14日の『news23』(TBS)で、キャスターの小川彩佳によるインタビューに答えて、雅子さんはこう言った。「不安とか恐れとかっていうのはもちろんあります。目に見えない大きなものを、敵に回してしまったっていうことをすごく感じるし。でも思ったより今は怖くなくって。正しいことを知りたいという気持ちだけなので。まあ、“刺せるもんなら刺してみろ”と思って。」 ここまで言い切るまでに、彼女にはどれほどの苦しみと逡巡があったことだろう。 この裁判は、日本の民主主義社会の存亡がかかっている。民主主義を健全に保とうとするか否かがかかった裁判だと思う。自分の問題として捉えつつ、注視するだけではなく、雅子さんを応援することが大切だと私は思う。 参考−週刊ポスト2020年4月10日号− −日刊ゲンダイ 2020/03/23− −TBS テレビ「ニュース23」 2020/07/14−
2020.07.19
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200716 つい最近、児玉龍彦先生の講演 をYouTubeで観た。https://youtu.be/8qW7rkFsvvMコロナ禍の中で、今、本当に必要な情報だった。このウイルスの特徴や、ワクチンについての基礎知識、治療の方向性が、素人にもわかりやすく解説された。それと、この講演で児玉先生が指摘されたのが、文部省の責任だった。国民も医療関係者もがこれほど求めているのに、なぜ日本ではPCR検査が行われないのか。その理由と背景が分かった。 以下に、自分の思う要点を書き起こし(カギ括弧内が書き起こし部分)をして紹介する。児玉龍彦先生についてはこちら https://ja.wikipedia.org/wiki/児玉龍彦 まずは、下記に、ご講演に出てくる言葉の解説。素人の私の知識内でわかっていることを簡単に書く。 ウイルスや細菌や花粉などの異物が、体に侵入しないようにする仕組みが、人間のからだには組み込まれている。それが免疫で、その仕組みは「防御」と「攻撃」の2段階になっている。1段階目の「防御」をするのが「粘膜免疫」。これが働く場所は、目、鼻、口、腸管などの粘膜。2段階目が「攻撃」をする「全身免疫」。病原体が「粘膜免疫」を突破して体内に侵入し、増殖して「感染」状態になった時に、この「全身免疫」が働く。この段階では、免疫細胞が病原体を捕えて、排除するよう働く。 「IgA抗体(以下、IgA)」とは粘膜面で主体的に活躍している免疫物質のこと。抗体は、侵入してきた病原体にくっついて、これを無力化するように働く。タンパク質でできており、免疫グロブリンとも呼ばれる。「IgAの特徴」1細菌やウイルスの侵入を防ぐ。2抗原特異性が低い(反応する異物の種類が多い。つまり、さまざまな病原体にくっつく)。3全身の粘膜部分で活躍する。こうした特徴を持つことから「IgA抗体」は、極めて大切。 児玉先生の講演内容の概略は下記。 【この新型コロナウイルスの感染性は比較的低い】「新型コロナは、サーズよりも“一人の人がうつす数”が少ない。比較的早く抗体が上がりだし、発症前の数日間しか感染性がないと言われている」。 【PCR検査が増えない2つの理由】1【新型コロナに対する文部省の対応間違い3点】1大学閉鎖をしてしまったこと。「コロナのわざわいが起こった時に、文科省の指示によって、東京大学を始めとして全部閉じてしまった。我々がこれを続けようとしたら、あらゆる妨害の渦です。「閉じて」いるんだから、人を来させてはいけない、倫理委員会はできないからやってはいけない。外部の検体を入れてはいけない。」 2 文部省は大学が本来すべきことをさせなかった。 「本来は科学者というのは、こういう危機の時、今まで分からないことに、真っ先に立ちあがって、道筋を考える。ですから、勇気を持った存在のはずが、全く逆に、最初に閉じこもって…」「日本の科学技術というのが、これだけ衰退しているのを見たのは、私、空前絶後です」。 「今我々がやるべきなのは、21世紀の科学技術でもって、この細胞性免疫・液性免疫・自然免疫というものが、この「口腔の粘膜」のところで止まるものと、「重症化」という深部まで行ってしまうものが、どう起こっているのか?(を突き止めること。)」 3 PCR検査は大学でできるのにさせなかった。「なぜ東大が閉まっていることが、(PCR)検査が増えないことも含めて」問題かというと、コロナ禍が発生した時に、文科省の指示により、日本の科学技術者が、東京大学をはじめとして全部の大学を閉じてしまった。文部科学省は大学をすべて閉鎖し、目の前の感染拡大防止を優先して、研究機関が問題解決のために活動するのを禁じた。PCR検査に大きく協力できる検査キャパシティがあった」(のに)。「PCR検査、例えば先端研だけでもフルにやれば一日数千件、簡単にやれる。数万件まで行けるかもしれない。山中さんのCiRA(サイラ)だったら数万件(1日)簡単にできるはずだし、東大なら全体合わせれば10万件(1日)くらいは簡単にできる。技術者もいます。生物学的安全施設もあります。だけど、病院以外は全て閉じてしまっている。これが一番問題」。 2【無謬主義が根源的問題】*「そして何も事故がなければ良かったと、いうふうになってしまっている。「無謬主義が日本を悪くしている。若い世代、科学者を否定することが、ずっと続いている」。*「無謬主義の行政官が入ると、議事録がなくなる」。 【今後の対応策】*「このウイルスの予防にはこの(顔の首から口周りを手で囲み)部分の、粘膜のここへの免疫がすごく大事ではないかと…ワクチンの作り方から言うと、ここで効く(首回り)IgAを生み出すような粘膜ってのは、鼻腔から投与しないといけない」。*「だから「血液中」に投与したり、「筋肉にDNA」ワクチンを打っても、かえって副作用の方が起こるだけでないのか?」 【ワクチンはまださらなる研究が必要】* 「ワクチンを「打った人」が重症化してしまう《ADE》(抗体依存性感染増強)というのが知られている」。*「不完全な中和抗体をいろいろ投与すると重症化してしまい《ADE》という副作用が起こる可能性が高い」。*「例えば「デング熱」ではワクチンを打って抗体を作ると、その後に変異したデング熱にかかると重症化するので、2018年に「デング熱ワクチン」を一般的に使用しないWHOのポジションペーパーが出ている」。*「不完全な「抗体」をたくさん作ると、「抗体依存性感染増強」で副作用だけが増える事になる。しかもウイルスが変異していってるので、一体「何型の物に対する…GなのかDなのか、そしてそれをどの患者に使うのか?どういう地域でそれを使うのか?」が、すごく大事です」。 児玉先生の講演を聞いて、私が分かったことは、この新型コロナウイルスの感染の特徴だった。それと、免疫をつかさどるIgA抗体の働きと、それを効果的に使うための方法と部位について研究を深めること。やみくもに、ワクチンを打てば良いというものではないと言うことだった。そして、ワクチン開発と使用方法には、さらなる研究が必要ということだ。そのためには、児玉先生が指摘された、文部省の失策を改め、科学者の力をフルに生かす環境を、すぐに整えることだと思う。それと、日本に特有の無謬主義は即やめること。行政が科学の頭を抑えるようなことはしないこと。そして、若い科学者のチャレンジを後押しすること。今の時代に即した日本の科学技術力を信頼して、力を伸ばしてもらうことだと思う。今のままの外国頼みでは、ワクチンさえも国民に届かないことになってしまう。
2020.07.16
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200711 小池百合子都知事の学歴詐称問題は、ずっと長い間取りざたされてきた。そして今年、石井妙子著『女帝小池百合子』は、この学歴問題を深く掘り下げていることもあって、発売から約2週間の6月半ばで15万部を突破した。それほど、小池氏の学歴詐称問題は、都民だけでなく国民的な話題になっている。この件について、現在の私自身の考えを記録しておく。 【小池百合子氏に対する危惧】私は、学歴に嘘を言い、数字や情報を巧みに操作して世の中を騙し、嘘を積み重ねて生きていくという嘘つきの体質を、小池氏に見る。そういう人物が、日本の人口の10分の1、日本経済の5分の1を担う首都の長でよいのかという危惧を抱いている。 【小池氏による数字の操作 1: 都知事選前】まず、彼女が使った、自分の目的を果たすために、公的な数字を巧妙に操ったことについて。都知事選の最中、対抗馬の宇都宮健児氏から、公開質問状が提出された。東京アラート直前の陽性者数に、恣意的な操作があったのではないかという疑問だ(ちなみにこの質問状に、小池氏は、返答しなかった)。宇都宮市が尋ねたのは、選挙戦を自分に有利にするために、東京アラートを強引に解除しようとして、恣意的に、直近1 週間の感染者数を、低く抑えていたのではないかという点だった。 詳しく言うと、小池都知事は6月11日に、5日から11日までの平均感染者数は17.9人であり、「直近1週間の平均感染者数20人未満」という解除基準を満たしているとして、東京アラートを解除した。しかし、この数字は、実態とは違っていた。「保健所に届けられた発生届」の総数は、都の発表よりもはるかに多く、5日から11日までの平均感染者数は、基準を大きく上回る22人だった(「しんぶん赤旗日曜版」編集部が都内の各保健所に聞き取り調査)。 この点を下記に数字を比較して詳述する。 *「確定日別陽性者数」とは、都内の各保健所から提出された発生届を、医師が陽性と確認したもの。数値はより正確とされ「確定値」として扱われている。 *「速報値」(当日発表の感染者数)とは、文字通り東京都が集計して発表した数字。ただし、発表時間帯は一定ではない。 *PCR検査数は「東洋経済オンライン」上で発表された(最終更新7月10日)ものを使用。 https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/ の3つの値を並べてみる。 PCR検査数 (速報値) 確定陽性者数6月9日 1810人 12人 25人(+13)6月10日 1899人 18人 22人(+4)6月11日 1836人 22人 43人(+11)(東京アラート解除) 6月12日 2123人 25人 42人(+17)(出馬表明)6月13日 1104人 24人 45人(+21)6月14日 474人 47人 21人(−26)6月15日 1906人 48人 14人(−34)アラートが解除される前は、連日、速報値に対して確定陽性者数が、多い。他方、出馬表明の後は、反対に、速報値の方がずっと多くなった。宇都宮候補は、この数字をもとに、小池知事に回答を迫った。だが、小池知事は、卑怯にも回答をしなかった。 こうした数字を読んでの私の解釈は、小池氏は最初から11日に東京アラート解除、12日に出馬会見というシナリオがあった。そのため、コロナを抑え込んでいるというイメージを作ろうと、感染者数を、アラートを解除できる基準以下に抑え込んでいるかのように、連日メディアに自ら出て、発表し続けた。だが、出馬会見後は、一変。感染者数を増やして発表。有権者が“この急増では、新しい知事には急場をしのげないだろう、現職に続投してもらうのが無難”と考えるように仕向けた。現職だからできる、巧妙な、数字操作による選挙戦略だと思った。 【小池氏による数字の操作 2: 都知事選中】小池百合子氏による、こういう数字の操作は、都知事選の終盤7月2日にも起きた。7月1日に実際の感染者数は139人だったのに、67人と発表したのだ。 実際には、東京都のHPの「旧モニタリング指標」では、陽性者の数は139人だった。そして、投票日間近の7月2日。小池氏は臨時会見を開いて「107人の感染者が確認された」と発表。マスコミは「100人を上回るのは5月2日以来」と報道した。 このように、都民の動揺を狙って、事実を巧妙に操ったのだ。【小池氏の手法:問題の目くらまし】他にも、小池氏が巧みに利用しているのは、問題点の目くらまし作戦。「夜の街」問題だ。小池知事は感染拡大の原因が、夜の街でだけ集中的に起きているようかのように連日発表。だが、実際は、東京都は他府県とちがって、感染者の行動履歴を公表していない。つまり、「夜の街」だけが問題なのかどうかは、誰も検証できない仕組みになっているのだ。そして、本当の問題は、感染経路不明の患者が、半数から3分の2前後いることで、この最も深刻な問題点から、国民・市民の目をそらさせているのである。 【問題の卒業証書と取りざたされること】さて、国民・市民の疑惑に対応するために、かつて、小池氏が卒業証書を記者たちに見せたことがある。その卒業証書を、毎日新聞社のカイロ支局のエジプト人助手が、日本語に翻訳した記事がある。その卒業証書は以下のようなものだ。 本学部はここに以下のことを承認する。1952年7月15日に日本で 生まれたコイケ・ユリコ氏は、1976年10月に社会学科から良好な 最終成績で文学士号を取得した。本証明書は関係各位に示される ために発行された。カイロ イスラム暦1398年 1978年11月学部長のサイン 大学総長のサイン(※学部長、大学総長の各サインは判読不能)カイロ大学にて以下の番号にて登録(※番号なし)資格所有者のサイン(※サインなし) 最近、不思議なことに、カイロ大学ではなくエジプト大使館が、小池氏はカイロ大学を卒業したと表明した。その背景にあると取りざたされたのが、3百数十億円にのぼるエジプトへの日本のODA(政府開発援助)による教育支援策「エジプト‐日本教育パートナーシップ(EJEP)」。この支援は、小池氏が窓口になっていたという報道が出た。ODAの財源は、税金である。 【付託にたえる人物か? 公選法違反ではないか?】私は、彼女のように世の中をごまかして生きていく、ごまかしえると考えて世の中を渡っていく、そして、巨大都市の首長として政治を担っていくことに、大きな危険を感じる。都民は知事に、命と生活を託す。14兆9,594億円という年間予算(令和元年/2019)は、スウーデンやインドネシア一国の年間予算に匹敵する巨大な金額である。嘘や、ごまかし、厳正であるべき公的データを改ざんする彼女は、それだけの付託にたえる行政の長なのだろうか?信頼できる人物なのだろうか? 友人・知人のなかには若い時はだれでも小さな嘘くらいはある。修正する機会を逃がしただけ。学歴のごまかしは、けっこうする人もいるのではないか?政治家に洗練潔白さを期待する方が変じゃないか?という人もいる。 だが、私は、そうした不健全さを容認する態度は、社会の腐敗を助長させると思っている。しかも、学歴詐称は、公職選挙法にも違反する。犯罪なのだ。犯罪者が、首都の長でよいのか? 学歴に対する嘘は「うちの畑のほうれん草が、150センチくらいにも伸びちゃって」といった、憎めない嘘とは違う。特に小池氏の場合は、カイロ大学主席卒業をウリに、才媛として地位を固め、政界を泳いできた人物なのだ。学歴詐称を、例えば、国文科卒の人が工学部卒といったらどうだろう。できる仕事が全く違うことになる。あるいはNGOの職員の場合、クメール語の大学を卒業した人と、ロシア語の大学を卒業した人とでは、派遣される国自体が違うし、できる仕事内容が違う。音楽家の場合、専攻した楽器や師事した先生のことで嘘を言えるだろうか? 【「小池百合子学歴詐称問題」が象徴するもの】この10年余り、我が国では、政治家・権力者に顕著にみられる誤魔化し、改ざん、嘘、そうしたものへの見逃しが日常的に行われ、不正に対する神経が鈍麻してきている。それが象徴的にみられるのが「小池百合子学歴詐称問題」と私は捉えている。だから、社会の不健全がこれ以上進まないために、断じてこの問題の矮小化はしたくない。私は個人的には、小池百合子氏には、卒業証書ではなく、英文の成績証明書をカイロ大学から発行してもらい、それを開示すればよいと考えている。英文なら誰でも読める。成績証明書は、全ての学科の成績が載っている。だから、成績優秀であることも証明できる。そして、主席卒業という優秀さは「Magna cum laude」という言葉が載っていることで、証明される。一生、世間にあれこれと言われ続けるより、正々堂々と明らかにすれば、国民・都民も自分もスッキリするだろう。そう言う責任のある立場にある人だから、明らかにした方が良いと、私は考える。
2020.07.11
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200709 地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を断念したことを、政府が6月25日に発表した。 このニュースに接した後、それに関するニュースを見聞きした一市民目線で、この問題について、その経緯、費用的問題、性能問題、配備計画の撤回によって、今後起こりうる問題も書いておきたい。 【安倍首相とトランプ大統領が主導】この計画は、安倍首相が2017年11月の首脳会談で「米国から防衛装備を大量に買うべきだ」とトランプ大統領に迫られ、二人でかってに兵器購入拡大の約束をしたことに始まる。 地上イージス導入は、自衛隊からの要望がないまま、首脳間のトップダウンによって進められ、翌月12月の閣議で導入を決めたしろものなのだ。 だから、配備予定地は多くの候補地を検討したわけでもなく、「その場所ありき」で計画を進めた。その結果、秋田県の住民説明には、地形データを改ざんして使用。しかも、説明担当者は、説明会で居眠りというとんでもない様子がニュースで流れた。 候補地選びのずさんさだけではなく、費用計画もずさんだった。 【費用計画のずさんさ】 河野太郎防衛相は26日の記者会見で、既に支出した196億円は戻ってこないことを認めた。水泡と消えた196億円の内訳は、125億円は情報取得費などとして米国に支払い、残る71億円は米国から輸入するレーダーや国内の地質調査費、基本設計費に支出した。 196億円が泡と消えただけではない。 【費用の膨大な膨れ上がり】この計画では、費用が当初の説明から膨大に膨れ上がったのだ。政府は当初、1基800億円と説明した。つまり2基だから1600億円の予算だった。だがその後、2基の本体費用と維持費、教育訓練費などを合わせると、4504億円という当初の説明の3倍をはるかに超える金額に膨れ上がった。そのうち1787億円分がすでに契約済みだ。計画がなくなった以上、この1787億円はどうなるのだろう?これも泡ときえるのか? なぜ、こうしたノー天井の予算組みになったのか?それは、米国に有利な「対外有償軍事援助(FMS)」で購入したため。最初に見積額を支払い、契約履行後に総額を精算する仕組みのため、米側の言い値で「必要な機能を付加するたびに裏に値札が付く」やり方だったからだ。つまり、最終的な費用ははっきりせず、相手のいいなりで、費用はどんどん膨張するという仕組み。だから、防衛省内にも価格の不透明さを問題視する声があがっていた。 こんどの日本政府の、配備計画撤回で、アメリカとの契約は反故になる。しかし、空手で契約解消というわけにはいかないのだ。配備計画撤回は、日本側がアメリカとのコンセンサスなしに、決めたのだという。当然、アメリカ側は腹の虫がおさまらないだろう。契約解消に伴う違約金の発生や、それ以外にイージス・アショア配備計画の代替えとなる、軍備品購入を迫られる可能性が大なのだ。その根拠は、 【追加負担の可能性】契約書にあたるFMSの標準約款に「購入国は解約に起因する全ての費用に責任を負う」とあるからだ。この約款に基づいて「違約金が発生するかもしれない」は当然だろう。 さらに、地上イージスに代わる、別な米国製兵器購入をしなければならない可能性がある。 もう一つは、「思いやり予算」が4倍以上の8500億円に膨れ上がる可能性がある。「思いやり予算」とは、日本に駐留する米軍の経費「在日米軍駐留経費負担」のことで、2019年度分は約1974億円だった。だが、トランプ政権は年8500億円(80億ドル)を要求し、容れられない場合は、在日米軍削減すると口にしていた。そのことが、つい最近出版された、ボルトン前国家安全保障問題担当補佐官の回顧録『それが起きた部屋:ホワイトハウス回顧録(The Room Where It Happened:A White House Memoir)』に記述されているのだ。 【性能不十分への不安】費用が不透明であっただけではない。性能にも問題があった。この間、地上イージスの性能に不安が高まっていたにもかかわらず、配備の流れは止まらなかったのだ。 なぜか?その背景にあるのは、トランプ氏との関係を重視するあまり、自衛隊のニーズや配備候補地の住民らへの対応を後回しにした安倍政権のやり方。断念の理由となった迎撃ミサイルのブースター(推進装置)の落下位置も「米国が大丈夫というなら信じるしかなかった」(防衛相経験者)という。 以上のように、一市民が手に入るニュースだけからでも、こんなに問題がある計画だった。無駄になった費用は、すべて国民の血税だ。それを、安倍首相は、トランプ氏へのお追従で無駄遣いした。彼は公金と私的なお金の区別がつかないのだろう。国のお金を私物化することを、もうなんとも思っていないようだ。倫理観を失くした首相は、国の舵取りをしてはいけないと思う。だが、その前に、こうした不始末は、きちんと責任を取ってもらいたいと思っている。
2020.07.09
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?「反田恭平さんのピアノ」20200708 テレビ朝日の『題名のない音楽会』は好きな番組の一つで、録画は欠かさない。時間のある時にゆっくり観られるし、気に入ったら残しておいて、何度でも楽しめるから。今回は永久保存版にしようと思うくらいに良い演奏を聴けた。【「アンコールのお約束を明かす音楽会」】 (2020年07月04日放映)と題された会。ここに登場したのが♪高木綾子(フルート)、宮田大(チェロ)、木嶋真優(ヴァイオリン)、反田恭平(ピアノ)という今をときめくソリストたち。 どの演奏家たちもいつ聞いてもうっとりする演奏家たちばかりだ。ちなみに、私は音楽に関しては全くの素人。ただその時々の自分の想いの中で、胸を打たれたり、その音楽から別の分野のことへと想いが飛んだり、慰められたり、勇気が出たり、エネルギーチャージをされたり。頭も心もいろいろなもので満たされる。 【反田恭平さんの「トルコ行進曲」】今回の反田恭平さんのピアノは、そうした想いも含めて本当に充足感を味わった。まずは番組の中で演奏した「トルコ行進曲」。圧倒的な演奏だった。聴くことに集中しすぎて、息を詰めた。体が硬くなるほどに、耳をそばだて、終わった後、その演奏の素晴らしさに、長いため息がでた。手が4本あるのではないかとすら思った。この曲は、アンコールで演奏するのだと言う。彼のコンサートは、これを聴くためだけでも価値があると思った。何度も繰り返し見た挙句、その余韻で、YouTubeで大好きな曲「ラ・カンパネーラ」を聴いた。 【反田恭平さんの「ラ・カンパネーラ」】この曲でも、反田さんの演奏に「その時々の自分の想いの中で、胸を打たれたり、その音楽から別の分野のことへと想いが飛んだり、慰められたり、勇気が出たり、エネルギーチャージをされたり」が起きた。「ラ・カンパネーラ」はご存知のように、教会の鐘の音をイメージした曲。演奏を聴きながら、私の中で教会の鐘が村中のそこかしこに優しく、強く、やわらかに、デリケートに響き渡る。その音に人々は、安堵し、微笑み、肩を抱きあい、背中をそっと支え、手を繋ぎ、感謝と喜びの祈りを捧げる。そして、希望と愛を届けあう。そんな演奏のように思えた。深い愛情に満ちた祈りのような演奏だった。 【反田恭平さんの演奏が思い出させてくれた本】彼の「ラ・カンパネーラ」でそんなことを思ったのは、かつて読んだ本「THROUGH THE MICKLE WOODS」(作者 Valiska Gregory、イラストレーター Barry Moster。高学年から大人のための絵本。未翻訳)を思い出したからだ。ストーリーは、 主人公の王様は、子どもがないままに王妃に先立たれ、孤独の中で心を閉ざしてしまう。領民に目もくれず、非情で、氷に閉ざされたような日々を送っているが、小姓が王妃から預かっていた箱の中にあった遺言に従って、しぶしぶその小姓だけをつれて、旅に出る。旅の中、王は国内の貧しい人々に世話を受け、遠い昔の知恵をさずかり、人間としての情愛に、少しづつ目覚めていく。そして、長い旅の末にようやく彼は、生きる希望を見出す。帰路、城のある村へ差しかかると、教会からの鐘の音が、雪原を響き渡り、村々の戸口に、人々の上に届いていく。雪の面を輝やきながら伝わっていく光と音。和解と希望と愛の復活を告げる鐘の音。 反田恭平さんの「ラ・カンパネーラ」は、その物語をそっくりそのまま思い出させてくれた。彼の演奏には、そうした深い祈りを、感じてしまう。
2020.07.08
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200704 このところ、国政選挙でも地方選挙でも、投票率の低さが話題になる。今週末は、東京都知事選挙の投票日だ。一人でも多くの人が選挙に参加して、自分の考えを選挙で反映してほしい。 投票率が少しでも高いことを願い、この記事を書く。 選挙権をもっているというのは、ごく当たり前のことのように我々は思っている。だが、実は選挙権は、命がけで得てきたものなのだ。その歴史を見ると、参政権を得るまでには、命がけで困難を乗り越えなければならなかったことがわかる。 特に、女性が参政権を得るまでには、侮辱、拒絶、差別、暴力、弾圧、逮捕されて監獄に入れられるようなことまで経験した。それだけではない。家を襲撃され、生活の全てを失ったり、殺されたり、家族を失った人たちまで出た。参政権は、こうした命をかけた闘いを乗り越えて、ようやく手にしたものなのだ。 こうした女性参政権獲得までの世界各地での歴史を、分かりやすく簡潔に著した本があるので、紹介する。 これは、大人にも、特に女性たちに、そして将来投票権を持つことになる小学生高学年以上の子どもたちに、ぜひとも読んでもらいたい本だ。 書名 Rebel Voices作者 Louise Kay Stewart 出版社 Hachette Children’s Books 日本では翻訳がないので、内容をかいつまんで紹介しつつ、自分の思いも記す。【前書き】この本は、“私たちはだれかの娘というだけじゃない。だれかの妻だけでもない。私は人間。命を持った一人の人間“ という2016年、アメリカの大統領選挙中に女性たちの間で歌われた歌で始まる。2016年になっても、こうした歌が歌われていること自体、まだまだ平等も、公平も行き渡っていないのだと改めて思わされる。 何百年もの間、女性たちは選挙権をもっていなかった。女性たちに認められていたのは、家にいて洗濯と掃除と子育て、あるいは畑仕事、でなければ工場で働くだけだった。自分たちに関係する規則も法律も、何もかも全て男性たちが決めていた。女性にはそれに関わる権利が認められていなかった。自分たちの意見を反映させる選挙権がなかったからだ。 【女性が参政権を求める動きの始まり】19世紀の終わりになって、ようやく女性たちは声をあげ始めた。世界中のあちこちで、投票権を求める署名活動や、嘆願書、集会や、行進が始まり、暴動まで起きるようになった。だが、それは、運動によって女性たちが受けた苦難の始まりでもあった。 そうした世界各地で繰り広げられた女性の参政権を求める運動には、動には、その国らしさが滲み出ているし、多様な作戦も見てとれる。 いくつかの国を紹介しよう。 まずは、【ニュージーランド1893年 世界で初めて女性が参政権を得た国】 ニュージーランドは、最近とみに、その民主性が注目を浴びている。まず、2013年。同性婚を認めようと、熱意とユーモアを込めたスピーチが議会でなされ、その名演説は全世界を駆け巡った。 https://www.youtube.com/watch?v=S1gca7hAwIM コロナ対策では、世界で最初に感染封じ込めを果たしたのは、38歳の女性首相。彼女は任期中に出産。産休・育休をとった世界初の政治家となった。 こうした民主的国家の模範とも見えるニュージーランドでも、女性が選挙権を得られるまでの道のりは過酷だった。 その苦闘が実って、ニュージーランド原住民のマオリ族の女性と、ヨーロッパからの移民の女性の二人が、投票権を手に入れたのは1893年。これが、世界で初めて、女性が選挙の投票権を手に入れた年だった。 【1902年、オーストラリア】 女性の選挙権を求める動きは、当然ニュージーランドから最も近い岸オーストラリアに届いた。 選挙権を求める人々は、6ヶ月もの間で3万3千人もの署名を集め、その署名を綿の布に貼り付けて、260メートルもの長さの署名布を、国会まで引きずる行進をした。 だが、女性たちが投票権を得る、そして、議員にもなれるという被選挙権の両方を得ることはできなかった。本当の意味での参政権を得るには、さらに10年もの月日を要したのだ。 民主国家といえば、北欧の国々。女性が参政権をえるための苦闘を紹介する。 【ノルウエー 1913年】女性たちの選挙権獲得のために、立ち上がったのは一人の女。彼女は何年も新聞や雑誌に記事を書き続け、さらにこの運動を展開するための組織を作り、多くの困難の末、1913年、ついに彼女は願いを叶えた。 【デンマーク 1915年】1887年、2万人もの女性たちが選挙権を求める嘆願書に署名。だが、実際に選挙権を得られたのは、この署名運動から28年後の1915年。この日、首都コペンハーゲンの大通りを、お祝いの白いドレスを着た1万2千人の女性たちが埋め尽くした。 【アイスランド 1915年】アイスランドでは、行進の代わりに馬にまたがって活動を続ける女性が。彼女は、くる日もくる日も、馬にまたがり、投票権を得るための運動に参加してほしいと、女性たちを説得して回った。その運動が実って、彼女がようやく鞍から降りられたのは、1915年。 続いて、【イギリス 1918年】 民主国家といえばイギリス。だが、奇妙なことに、1800年代のイギリスでの女性参政権運動は、他の国々には影響を与えてはいたが、自国では大きな成果はあげてはいなかった ところが、1900年代に入ってから、サフラジストと呼ばれる女性参政権の活動家たちが、急に活発に動き始めた。しかし、この運動は、旧体制派の人々から激しい抵抗を受けた。軍や警官による暴力で流血事件も起き、刑務所に入れられる人々も大勢出た。だが、彼女たちは刑務所内で、ハンガーストライキを決行。困った刑務所側は、無理やり食べ物を管で流し込んだ。この強制的な扱いで、多くの死者が出た。その姿に国民は同情。「サフラジェット」とさげすんだ女性たちを応援し始めた。こうした激しい運動の結果、ようやく女性の参政権が認められた。この運動は、映画にもなっている。 【カナダ 1918年】カナダの女性投票権を求める運動は、おもしろいエピソードに彩られている。演劇が重要な役割を果たしたのだ。ウィニペグ市の議会をからかう劇なのだが、この劇では現実の男女を逆にして演じられた。この劇の中の議会は、女性議員が男性の選挙権など断固として認めない。そうした議会に、一人の男性が、投票権を求める嘆願書を山と積んだ一輪車を押して、登場した。首相を演じている女優は、その当時の首相のスピーチを引用し、その内容をさんざんからかったあげく、思うぞんぶんこきおろした。女優はさらに続けて、男たちが今まで投票権を無駄に使ってきたことや、男たちの投票によって、家も家庭も不安定にされてきたことを、その劇で聴衆にわからせた。聴衆は大喝采。そのショーは大成功を収め、一大センセーションをまき起こした。 この劇は、議会の旧態依然とした古めかしさを、社会に見せつけた。この劇の後、首相は次の選挙で落選。その結果、カナダでも女性の投票権が認められ、男性と同じように、女性の政治への参加が認められることになった。 演劇の持つ力を、改めて思い知らさせる。 【アメリカ合衆国 1917年。だが実際は1965年】女性の選挙権を求める大きな動きは1851年、オハイオ州から始まった。奴隷制廃止と女性の選挙権獲得を訴えるスピーチの主ソジャーナ・トゥルースは、奴隷から解放されて自由な身になった女性。彼女は自分に、ソジャーナ(たえず先へ進む人)・トゥルース(真実)という意味を込めた名前を自らにつけ、この名前を誇りとして、メッセージを合衆国中に届け続けたのである。 1866年、ソジャーナに共感した多くの女性たちは、自由の女神像の除幕式をむかえた日、ニューヨーク港に集まって「自由の女神像は、女性の自由の姿そのものではないか?それなのに現実は、女性に自由はない。選挙での投票権さえも認められていない。これは矛盾ではないか?不正義ではないか?それで良いのか?」と叫んだ。 1872年になって、フェミニスト運動の指導者のスーザン・アンソニーが、大統領選挙に女性も投票することを認めてほしいと要求した。ところが、彼女は逮捕され、裁判にかけられた。裁判では彼女の主張は認められなかったものの、女性も男性と同じように投票する権利があるという彼女の主張は、連日、新聞の表紙を飾り、国民の賛同を得て、浸透していった。 ほぼ50年後。1917年、全国婦人党を中心にした女性たちが「女性への選挙権を」という横断幕を持ってホワイトハウスへ無言の行進をした。この時、多くの女性参政権活動者たちが刑務所に入れられ、ひどい暴力を受けた。だが、こうした運動によって、国民はだんだんと男女が平等に選挙権が与えられるべきだと気づいていき、ついに800万人の女性たちが、アメリカ合衆国の歴史上初めて、大統領選挙に投票する日を迎えた。 だが、すべての国民に参政権が認められたわけではなかった。人種差別がまだ残っていたのだ。この問題が解決したのは、アメリカの国中で沸き起こった公民権運動によって、全ての国民に、平等に参政権を認めるための法律改正をする1965年まで待たなければならなかった。 今、全米のみならず世界中に広がっているBlack Lives Matter(「黒人の命も大切」)運動。いまだにこうした運動が大きなうねりをもって広がっているということは、人種、男女を問わず、差別が解消されておらず、公平さ・正義が実現されていないことを表す。 【ロシア 1917年】1917年サンクト・ペテルブルグの通りを、平等を求めるという同じ志しをもった4万人もの人々が、国会を目指して行進。この行進を率いたのは、本来は皇帝を守るはずの、女性護衛兵隊だった。白い馬にまたがった彼女たちは、この行進に賛同して、行進の護衛隊を務めた。 【フランス 1944年】フランスでは、女優が世間の目を引く、という作戦をとった。1910年、マルガリート・ドュランという女優が、流行のファッションに身を包み、ペットのめすライオンを連れて通りを闊歩した。彼女の人目をひくこの行動は、新聞の表紙ページを飾り続けた。そのことで彼女の名前も、彼女が訴える社会に巣食う不正義への批判も、女性に投票権を与えるべきだという彼女の主張も、国民の間に広がっていった。フランスの女性参政権活動家たちは、国民の耳目をひく方法を巧みに使ったのである。私は、昨年の参院選にれいわ新選組から立候補した、女性装の東大教授、安冨歩さんを思い出す。この方は、女装をし、選挙運動に馬を連れ、音楽も奏でながら選挙運動を展開した。その選挙運動はその主張とあいまって、十分世間の耳目を集めたのだった。 【イタリア 1945年】 ナチスへの抵抗運動で、時には銃を持ち、命をかけて果敢にやり遂げた女性たちが、男性と同等とみなされるようになり、選挙権が認められる基を作った。1945年、終戦の年。イタリアでも女性の選挙権が確立された。 南半球に行こう。アフリカ大陸ではどうだったか。 【エクアドル 1929年】 アフリカ大陸で、女性の参政権を認めた最初の国はエクアドル。1929年。この道を開いたのは、エクアドル初の女医で、女医を志す女子たちに道を開いた女性。この人が、女性が選挙で投票するのは、違法ではないことを発見し、どうどうと投票場に入っていったのが1924年。警備の人たちが制止したが、彼女はひるまなかった。そして彼女が、南アメリカ全土で、総選挙で投票した初の女性となった。5年後の1929年、エクアドルではすべての女性たちに、選挙権が認めた。 【南アフリカ共和国 1956年】1930年、南アフリカでは、議会の議員全員が白人男性だけという議会で、投票権は白人の女性だけに限るという決議をした。だが、その結果を恥ずかしく思う白人女性たちもいた。なぜ黒人たちに、同じような投票権がないのかと、その不平等に怒ったのだ。同じように考えた人々が、黒人にも平等に投票権を与えることを訴えてデモ行進をした。 その26年後、1956年8月9日、南アフリカの人種差別と人種隔離政策に抗議して、黒人女性だけでなく、人種も、男女も超えて、2万人もの人々がデモ行進に参加。不平等に抗議する人々は、殴られ、傷つけられ、逮捕された。こうしたことが何十年も続いた。不屈の戦いがやっと実を結んだのは、1994年になってからだった。この年、ようやく黒人の男性にも女性にも、選挙権が認められた。 次は、西欧や日本からみれば、女性の権利が認められていないと映る中東諸国に移る。 【近年 中東の国々】女性が選挙権を得るという運動は今でも続いている。最近では、中東の国々で、女性の参政権が認められた国が出てきた。 【カタール 2003年】カタールの首都のドーハ。女性政治家の一人は、車の中から、フェイスブックやツイッターを通して、次々とニュースを発信する。彼女の支持者は、毎日、彼女からのニュースを何通も受け取るのだ。議会で女性として初めて議席を得て以来、以前にも増してSNSは彼女の強力な武器となった。シェイハや彼女の仲間たちの顔が、どんどん国民に知られていくにつれ、カタールという国は、国の将来にとって女性が重要だと気づいていった。2003年、カタールは新しい憲法を制定。公式に女性の選挙権を認めた。 【クエート 2005年】 クエートの女性たちも、インターネットやソーシャルメディアを使って、女性参政権を求める運動を展開した。この方法は非常に効果的で、情報は国中に拡散して、サポーターがものすごい勢いで増えていった。2005年、このSNSを駆使して、彼女は国会前での大規模なデモを成功させ、ついに、女性の参政権が認められることになった。この運動を率いた女性は、クエートで初めて女性の下院議員になった。【サウジアラビア 2015年】 サウジアラビアでは、女性への選挙権を求める運動は、車の運転を認める運動と重ねて行われた。女性が自由に外出できるように、女性の社会進出を求める運動と重なったのだ。47人の女性が運転する車が、1990年、首都リヤドの大通りを走った。女性の運転を禁止しているこの国の法律に、抗議する走行だった。彼女たちは、逮捕され、仕事を追われ、社会的な制裁を受けた。だが、この女性たちの勇敢な行動は、サウジアラビアの女性たちの心に火をつけた。これが、サウジアラビアでの、女性参政権運動の始まりだったのだ。女性たちは選挙権を求めて声をあげた。そしてついに、2015年、国は女性に参政権を与えた。すると1000人もの女性たちが、議員として立候補した。 【中国 1949年】上に書いたように、女性の参政権を得る運動は、各国それぞれ特報ある展開の仕方をした。中国の活動家たちは、どうだったのだろう。中国では、イギリスのような激しい方法を取り入れた。だが、中国の独特な点は、女性が男性と同じように兵士や軍人として活躍して、女性の地位を認めさせるという方法を使ったことだ。その独特の手法を率いたのは、唐群英(Tang Qunying)。彼女は、4世紀から5世紀に実在した伝説的な女性将軍の花木蓮(ファ・ムーラン。最近、ファ・ムーランの映画もできた)に自らを重ね合わせ、ファ・ムーランの国民的な知名度を活用した。 唐群英は、武人として女性部隊を率い、中国の独立戦争を戦い抜いて、ついに1911年、皇帝をその座から追い落とした。 1912年、群英は同志とともに銃を携えて議会に入場。女性の参政権を主張した。だが、議会はその要求を拒否。群英の隊は怒り、自分たちの要求を叫びながら窓を壊し、警備隊をけり倒した。この騒ぎをおさえるために軍隊が出動するほどだった。 群英の過激な行動は、成功しなかった。しかしながら、女性参政権という考えは、国内で広く知られるようになった。だが、中国の女性参政権運動は、内戦や第二次世界大戦にじゃまされた。そして、中華人民共和国という新しい国になった中国は、女性にも選挙権を保障したのは、1949年になってからだった。 【日本 1945年】さて、いよいよ日本。1945年以前の日本の女性は、ヨーロッパの女性たちよりも、もっと不平等に扱われていた。女性は家にいるものとされ、外出したとしても男性から3歩後ろを歩かなくてはならなかった。だが、女優で女性解放運動の活動家、木村駒子は、そうした風潮には従わなかった。1917年、駒子は美しい着物姿で、ニューヨークの5番街を2万人の人々と共に、女性の選挙権を求めて行進した。 駒子のこのニュースは、日本中に衝撃を与えた。駒子はアメリカの女性参政権運動の活動家たちから知識を得て帰国。駒子の活動に刺激されて雑誌「新真婦人」が発刊され、日本で女性の選挙権を求める運動が急速に広まっていった。 駒子の名前が新聞紙上を飾ると同時に、もう一人、別の女性がさっそうと登場した。市川房枝だ。彼女の言葉は、日本中の村から村へと野火のように広がっていった。一方、彼女への攻撃も起きた。男たちが、暴力を使って彼女を妨害するという卑劣な事を続けた。だが、房江はひるまなかった。続いて起きた第二次世界大戦中の政府の女性抑圧の政策の中で、女性の選挙権を求める運動は、火が消えたかのようになった。だが、房江はけっしてあきらめなかった。地道に活動を続けていたのだ。 戦後、房江は、日本を占領した占領軍のトップ、マッカーサー元帥に面会。そして、その素晴らしい説得力で彼を納得させ、日本の女性たちにも選挙権を得させたのだ。 上記のように、女性が男性と同じように、公平に機会を求める運動を、参政権の面から見てきた。この100年間で、それなりに成果は出たと思う。 その歴史は、それ自体で、皆で力を合わせれば、夢が達成できる証明にもなった。世界中の女性参政権運動の活動家たちが、国を越えてお互いの考えを分かち合ったり、支援しあったりしてきた。そして現在では、インターネットやソーシャルメディアを使って、その協力関係を、より一層緊密で力強いものにした。 選挙権を持った女性たちは、声をあげる権利、意見を言う権利、選ぶ権利、自らの生活を変える権利も同時に手にした。 だが、まだ十分とはいえない。現実は、教育の機会に恵まれない女性が多いし、望んでも同じ仕事が与えられないことも多い。男性よりも給与も低い。男性よりも能力が劣っているという間違った考え方がまだ残っているし、男性と同じ権利や力が認められているとは言えない。 現状を少しでも改善し、のちに続く世代により良い社会をバトンタッチしていくためにも、長い苦闘と多くの犠牲の上にの末に勝ち取った選挙権を生かしきってほしい。 選挙に行こう!自分たちの考えを反映させるには、投票することだ。この大切な民主主義を守る権利を、放棄しないでほしい。選挙に行こう!
2020.07.04
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200626 【逮捕された河井克行・杏里氏と同罪という疑いが安倍首相と二階幹事長に出てきた】 元法相河井克行氏とその妻杏里氏が、公選法違反で逮捕された。お金で票を買ったという疑惑だ。そしてその罪を犯したのが、日本の法行政のトップ、元法務大臣だったのだ。 さらに、その犯罪を誘発したのが、自民党の中央部、つまり安倍首相と二階幹事長だという疑いが濃厚になった。 【24日、その証拠が出てきた】。 克行氏が地方議員らに金を渡す際に「安倍さんから」として安倍首相の名前を出していた。証言者は、案里容疑者の後援会長を務めた広島県府中町の繁政秀子町議。(中国新聞) 【安倍首相と二階幹事長の国民への説明】安倍首相ら首脳部が出した1億5千万円については、「国民には丁寧に説明する」が口癖の当の安倍首相からは、今回も説明はない。 二階幹事長の説明も、以前と変わってしまった。23日の記者会見では「党として支出した先がどうなったか細かく追及しておらず、承知していない」と言った。だが、17日の記者会見では「党内で定めた支給基準の手続きに従って交付した」「党勢拡大のための広報紙を複数回、全県に配布した費用に充てた」このうち税金などで賄われる政党交付金の部分は「党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして各支部の支出をチェックしている」と説明していたのだ。 それが、たった5日のうちに、河井夫妻の事務所の家宅捜査が入った後に、前言を翻した。 【提示された安倍首相らの公選法違反の根拠】この河井夫妻の公選法違反による逮捕ついては、違反をした人も、違反を誘発させた人も、罪が問われると、元検事で弁護士の郷原信郎弁護士がこう言っている。「公選法では、買収罪だけでなく、買収行為をさせる目的で金銭などを交付したものにも『買収目的交付罪』が設けられている」。 【事件解明を求めての野党の動き】この事件の解明を求めて、野党の共産党・立憲民主党・国民民主党などから成る共同会派が、24日に「河井買収事件実態解明チーム」を立ち上げ、初会合を開いて、首相あての公開質問状を送付した。 【公職選挙法221条】この会合に招かれた上記の郷原信郎弁護士は、公選法221条では、選挙での当選を目的に選挙人(有権者)などへの金銭の供与などを行った買収罪だけでなく、その買収行為をさせる目的で金銭などを交付したものにも「買収目的交付罪」が設けられているとして、両容疑者に計1億5000万円を与えた自民党や首相の説明責任が求められると指摘した。 さらに、安倍晋三首相や二階俊博幹事長が「買収目的交付罪」に問われる可能性はあるかとの質問に対して、郷原氏は、提供を決めた人物が同交付罪に問われると指摘した。 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-06-25/2020062501_03_1.html 【税金の私物化も問われる】 中国新聞の取材で、1億5千万円のうち1億2千万円は政党交付金が原資と判明している。そして、政党交付金は税金なのである。税金という公金を自分たちのための私的目的や、犯罪行為に使っても良いと勘違いしていることが、河井夫妻事件でも再び露呈した。今度こそ、検察、野党、メディアの一致団結した力で、徹底的な事実の解明をしてもらいたい。正義を求める市民は、惜しみない協力をするだろう。
2020.06.26
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200620 ここ数年、痛ましいこどもの虐待死事件が続いて、児童相談所がずいぶんとクローズアップされた。その度に、児童相談所の対応のまずさが指摘された。 「ジソウ」と略した言葉で児童相談所とわかるほどに、名が知れわたった一方で、実際の児童相談所側からの発言は少ないし、その実態もよく分からない。私たちは、よく分からないままに、対応が悪いとか、介入していれば死ななくてすんだのではないかとか、保護をすればいいのにとか、いろいろな批判をする。批判をしても、どこをどう直せばあのやりきれない虐待死が少なくなっていくのだろうか、という疑問は解消されないままだ。そもそも、児童相談所の仕事自体を、我々は分かっていないのではないか。 そうした想いがあったので、自分用の入り口として『ジソウのお仕事』青山さくら・川松亮著、フェミックス、2020を読んだ。 この本は、今年の出版なので、近年の問題も反映されているのではないかと期待したからだ。それと、副題「児童相談所の日常を、50の物語(ショート・ストーリー)で考える。子どもの虐待と児童相談所」 があったので、たくさんの事例によって、児相に持ち込まれるケースの多様性を知ることができるのではないかとも考えた。 青山さくらさが紹介している50の物語(事実そのままではない)を読んでまず感じたのは、どれもが深刻で、やりきれなさ、せつなさ、を感じるストーリーだったということ。それはそのはずで、そもそも家庭という、子どもにとって、最も安全なところにいられない子どもたちを、お世話するのが児童相談所なのだから、当然と言えば当然だ。 それと、職務の多様さと職員の大変さに、改めて、目が開かれる思いがした。 こうした具体的事例がストーリーとして紹介されるとともに、この本では、もう一人の著者の川松亮さんが、今の児相の問題点を整理し、今後の児相のあり方への提言をしている。 【児童相談所が扱う内容】本当に多岐にわたる。虐待以外の養育相談、非行、保健相談、障がい相談、その他。もっとも多い相談は、意外にも、障がい相談で40%を占める。虐待に関する相談は仕事全体の29%でしかない。つまり、虐待事件でクローズアップされてはいるが、児相は虐待に特化した機関ではないと言うことだ。 【具体的な業務】具体的な仕事内容は、子どもや家族との面接、カウンセリング、関係機関(医師、保健師、弁護士、一時保護所職員など)から情報収集し、専門家とともに社会診断、心理診断、医学診断、行動診断を行う。 子どもへの支援だけでなく、親への支援も行なわれる。子どもが安定的に安心して育つためには、親への支援も必要だからだ。親の責任を責めるのではなく、よりよい方向へと進むために、経済的基盤の整備や、就労問題の解決、住居の整備、親へのトレーニングも行なう。 養育の環境調整、子どもや養育者への助言も継続的にする。児相の保護から離れて、里親や施設に移った子どもとは、定期的なアセスメントや家族交流の場を作ったりもする。他方、家族の元に戻った子どもへは、アフターケアつまり在宅支援も行う。職員は、上記のような日常業務の他に、それら個別の全てに関わる会議に出席しながら、業務をこなしていくわけだ。 【今の児相が抱える問題点】現在、児相が直面している問題は、 1 施設数が絶対的に不足している。 2 人員が不足している。そもそも、職員数が欧米に比べて圧倒的に足りない。例えば、一人のソーシャルワーカーが担当するケース数は、イギリスで16.8 ケース。一方、日本は、144.3ケース(2017年)。ほぼ10倍の案件を担っている。一人の職員にかかる負担の重さは思いやられる。 3 実務を担当する人材の教育やエンパワーメントにかける余裕がない。 4 さらに、虐待などの通報の増加によって、安全確認や子どもの一時保護、子どもを取り戻そうとする親への対応、逆に子どもを引き取ろうとしない親への対応などの初期対応だけで、まったくゆとりのない状況に陥っていると言う。 5 その他に、【他機関との連携がうまくいかない構造的問題】もあるという。どういうことか? 現在は、虐待の受付窓口が児相と市区町村など自治体との二つに別れているので、2層構造になっているのだ。 その構造のために、情報の共有不足、自治体との協力関係不足、連携不足、役割分担が円滑にいかない、など問題が生まれるという。つまり構造的な問題を抱えているのである。 【政府の対応】 この厳しい実情を解消しようと、児童相談所をめぐっては、最近、政府もいろいろと考えているようだ。だが、施策が目まぐるしく移り変わり、児童相談所は、まさしく翻弄されている状況だという。 厚労省は、増員を目指して、実際に新任の職員は増えてはいるものの、経験のない職員では、即戦力にはならない。しかも新人を育成していくということも、実際には負担になっているという。 そうした中で、 【どうすればよいかの模索】もおこなわれている。障がい相談や育成相談を市区町村へまかせ、業務のスリム化をはかる動きがある。だが、これも、実際は自治体の体制が整っていないために、十分役目が果たせない。 業務のスリム化によって生じるもう一つの問題は、障がい相談や育成相談と虐待は密接に関わっているために、この分野での十分な対応が、虐待を防ぐことにもなっているのだが、この分野を他機関へ移してしまうと、児相のもつ、虐待への総合的な対応力を弱めてしまうことにも繋がる点である。 著者の川松さんは、学校における相談窓口をもっと強化する方法もあると提案している。全ての学校にソーシャルワーカー、カウンセラー、相談員が複数配置されれば、子どもの異変に気付きやすいし、対応も素早くきめ細かく行いやすいという。 【あらたな提案】この本では、上記の他に、現状の問題点を解決する新たな提案がなされている。 上記の二層構造をやめ、窓口の一本化をはかる方法だ。 どのようにするか? 【「こどものアセスメントセンター」を新たに新設】するのだ。虐待の通告があったら、まずここで受ける。そして、専門家による十分な検証と診断(アセスメント)を行い、子どもにとってもっとも適切なところで支援を受けられるように、担当機関へと振り分ける。 各機関は、ケースごとに、理念と社会的リソースやツールを共有して、安定的で継続的なアセスメントを行なっていく。そのようにして、成長する子どもたちを継続的に、見守り、支援していくのだ。 わかりやすいように、本に出ている図を載せる。 虐待通告 ⇩ 子どものアセスメントセンター (虐待対応の専門機関) ⇩ 理念の共有 ⇩ アセスメント ツールの共有 児童相談所 ⇔ 市区町村 (親子の支援機関・ (親子の支援機関・ クリニック) 子育てセンター) このようにすれば、いろいろな妨げになっている窓口の二層構造の問題が解消できるし、児童相談所の本来の機能が円滑に動きやすい。しかも、児相は本来の相談業務に専念できる。 現場の人たちからのこうした現実的な提案を基に、議論が深まってくれることをこころから願う。
2020.06.20
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200616 明日で、国会が閉会する。政府はCOVID-19の感染拡大を未曾有の事態と認めている。それへの対策が不十分なままなのにもかかわらず、国会を閉じる。行政を担当する政府に対する不信感が、また、さらに深まった。 国会で、質したり、議論したり、策を練り上げたりしなければならないことが山積しているのに閉会すべきではない、国会を延長すべきだと、私は思う。 なぜなら、COVID-19対策は不十分なままだし、今までの政府の対応の不透明さが次々と出てきているからだ。その事例は、 【不透明事例1】第1に、一家庭に2枚のアベノマスクはまだ届いていない。このマスク配布事業費は当初は466億円だった。国民からの追求が続いたら、それが、なぜか90億円に変わり、次には260億円へ。ひどい変遷の仕方だ。次には、ゴミやらカビやらで苦情が続出して、その検品代が当初は8億円。ところが続いて800万円と変更された。この差は何だ?しかも、マスクの配布事業の受注先4社のうち、一社は不明なまま。上記不明なお金はどこに行ったのだろう? 【不透明事例2】第2に、国民への給付金の10万円だって、まだ届いていない。マイナンバーカードが一番効率的と言いながら、そこが最も不効率だったと分かった。 【不透明事例3】第3に、日本の経済を支える99.9%を占める中小の企業への支援「持続化給付金」が、なかなか届かない。安倍首相の言葉でいうと「目詰まり」を起こしているという。だが目詰まりというのは、何のことはない、給付事業の実態を持たないところが引き受けていただけのことだった。この給付事業の事務作業の受託先は、職員21名だけ(これも真偽不明)の「サービスデザイン推進協議会」。この協議会の設立者は、中小企業庁トップの前田氏と「サービスデザイン推進協議会」からさらに孫請けした、電通やパソナや大日本印刷など受注企業の出向社員だった。この企業は、設立以来、経産省の発注事業15のうち14事業も引き受けていた。要するに、経産省とズブズブの関係だったわけだ。 しかも、この「サービスデザイン推進協議会」は、2016年の設立以来、一度も決算公告を出していなかった。 この「サービスデザイン推進協議会」が受注した業務は、電通、パソナなどを経由して、再委託、再々委託、再再々委託とどんどん下請けへと受け継がれ、7段階の再委託がなされて、結局、どこが責任を持っているのかが分からない仕組みになっていた。「サービスデザイン推進協議会」で20億円の中抜き。さらに、電通が100億の中抜き。その他の中抜き額は352億円。これは、全て、国民の血税だ。 【不透明事例4】第四は、COVID-19対策事業費をめぐっては、経産省ばかりでなく総務相も同じ構図の、受託から再受託事業をやっていた。「一般社団法人 環境共生イニシアチブ」という団体が、マイナンバーカードを使ったポイント還元事業の事務業務を140億円で受託。それを、またしても電通に再委託していたのだ。 つまり、政府の事業は、経産省や総務相を通じて、特定企業に集中し、事業費は、そこへ吸い上げられていたわけだ。 【国会で取り上げられるべき事案が残っている】こうした疑惑の他にも、1 森友問題で公文書を改ざんさせられて自殺した赤木俊夫さんの再調査を、国会で取り上げてほしいとの署名が、35万筆を超えている。再調査、佐川氏の国会への再喚問が必要だ。 2 黒川元検事長への対応も「訓戒」にとどまっていて、その不公平さの原因を、国会でもっと明らかにしなくてはならない。 3 そして、政府は10兆円もの巨額なCOVID-19対策としての予備費を要求し、5兆円については使い途を明らかにするとしながらも、5兆円を政府の思い通りに使えることにして国会を閉じる。 上記のような使途不明、あるいは特定業社への中抜きが発覚している政府に、5兆円もの税金を、黙って委ねて良いとは思えない。 【国会延長をすべき】未曾有の事態だから、緊急に使える費用が必要だというなら、第3時、第4時予算を国会で議論すべきだと思う。どのような事態を想定するのか、どこにどのくらいの費用を充てるのか、そうしたことを国会で議論し、国民のフィードバックや知恵も交えて共有すべきだと、私は思う。そうした議論が、全て将来の検証材料になり、参考となるのだから。 とにかく、今国会の閉会を強行するなら、この閉会の顛末を我々は記憶しなくてはならない。それを次の選挙での投票に、反映させなくてはいけないと思う。
2020.06.16
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200615ルース・オゼキの『あるときの物語』を読んだ。読み応えがあった。そこに含まれている、仏教的要素と量子物理学の要素の巧みな絡み合いが、独特の味わいを持つ作品で、多くの賞をとった意味もわかった。• 早川書房2014, 田中文訳• Ruth Ozeki, A Talefor the Time Being , Viking 2013, 【ストーリー】ナオという名の16歳の少女。アメリカで育ったために、アメリカ人として自分を捉えている。日本語は話せはするが、読み書きは不自由。日本社会にも学校にも馴染めない。学校では、壮絶ないじめの対象になり、自殺を願うようになる。不登校状態となったナオは、秋葉原のフレンチ・カフェで、不特定デートの相手を待ちながら日記をつける、という日々を送るようになった。 ある日、この日記を、太平洋の反対側カナダの小島にすむ小説家ルースが、浜辺で見つけ、ナオの日記に入り込んでいく。 ルースは、ナオの日記に触れ、ナオを救わなくてはという衝動に駆られる。ネットから、ナオの父親と曽祖母の尼僧ジコウの存在を知ったものの、ナオを救助するということ自体に無理があった。ナオの日記は過去のもので、3.11の大震災で津波にあったのかもしれず、あるいは、とうに自殺を果たしていたのかもしれない。ナオの日記は過去のものだったからだ。 だが、ルースは不思議な体験によって、過去と現在、ナオの人生と自分の人生の時を触れさせる。 【テーマ】この作品で、作者は自殺という非常に重いテーマを扱った。ナオ自身の自殺願望、父親のハルキ二世、そして大伯父の初世ハルキの零戦での突撃という、三者三様の自死という問題を、提示した。 この作品はもう一つ、非常に難しいテーマ、生死一如、生死の不可分性も扱った。それを、主人公の曽祖母の尼僧ジコウの死の瞬間に、般若心経の「色即是空 空即是色」という言葉を、16歳の少女ナオが実感する、という形で提示したのだ。この「色即是空 空即是色」を、ルース・オゼキのオリジナル本では Form is emptiness and emptiness is formと書き、 日本語の訳本では「形は空であり 空は形」と訳してある。 【おもしろさ1:キャラクターとキャラクター構成】ナオ:16歳。カルフォルニア育ちで日本語の読み書きは不自由。自分アメリカ人と思っている。自殺願望あり。 ジコウ:104歳の禅宗尼僧。アナーキスト、フェミニスト、小説家で、大正デモクラシーを生きたいわゆるのモダンガール。 ハルキ1世:ジコウの息子でナオの大伯父。第二次大戦でカミカゼ特攻隊として戦死。だがその突撃は、良心の突撃として描かれている。 ハルキ2世:ナオの父親。シリコンヴァレーで働いていたが、ドットコム・バブルの崩壊で職も預金も全て失い、日本に帰国。帰国後、うつ病、引きこもり、自殺未遂を繰り返す。彼の失職は実は、コンピューター・インターフェース・デザインに道徳的バッファーを組み込もうとして(爆撃機に使われ、ゲーム感覚でパイロットに喜びを与えることを阻止しようとした)会社から疎まれ、失職。いわば、科学者としての良心の犠牲者。 ルース:もう一人の主要登場人物。彼女は太平洋を挟んだカナダのブリティッシュ・コロンビアの小島で、環境芸術家である夫オリバーと、猫ペストーとともに暮らす。 このように多種多様な登場人物が、複雑なプロットを織り上げていく。 【おもしろさ2:作者の経歴】米コネティカット州で、米国人の父と日本人の母のもとに生まれる。米で英文学とアジア研究で学位取得後、文部省の留学生として奈良女子大学大学院へ。98年にデビュー長篇『イヤー・オブ・ミート』を発表。2010年に曹洞宗で得度した。 【おもしろさ3 テーマとタイトル・仏教的背景】作者の上記のような禅宗的背景が、この作品にも色濃く反映している。 例えば、タイトルの「ある時」 Time Beeingは道元『正法眼蔵』第11章「有時(うじ)」からきている。 また,『正法眼蔵』の中で道元が、一日は64億9万9千80刹那から成り立っていると述べていると説明し、曽祖母の尼僧ジコウは指をパチンと一弾きした中に「65刹那があったのですよ」 「有時であるとはそういうことなのです」「そして死ぬということも、そういうことです」とナオに教える。 もう一つ、禅宗でとくに強調される「色即是空 空即是色」という難しい概念が、テーマとして取り上げられ、この言葉の理解に「量子力学」の理論が応用されている。 【おもしろさ4 禅と量子力学】上に書いた量子力学の要素。猫の名前ペストーは、シュレーディンガーの猫からきている。シュレーディンガーは、存在は、あらゆる可能性が重なり合わさった時に起きると言い、 その理論を発展させたのがHugh EverettⅢ(ヒュー・エヴェレット3世)で、彼は「あらゆる転機―可能性が生じる刹那刹那―において分離が起き、世界は分岐して、重ね合わせ状態は持続する」と主張した。 この理論が、主人公たちが時空を超えて出会う、刹那の中に、ルースとナオが同時存在でき、交流するというプロットに説得力を与えているのだ。 【おもしろさ5 構成力】日記を読むという行為の二重構造。主筋は、ルースがナオの日記を読む。副筋として、そのナオが、ジコウの息子でナオの大伯父ハルキの日記を読む。この、時代の違う二つの日記を読む行為が、同時進行していく。 ペストと言う名の猫だが、この猫は、ルースと夫との間を取り持つ微妙な存在。この難しくて不思議な味わいを持つ作品の中で、ネコの描写が非常にリアリティがあって、読者に現実感を与える。 この猫のもう一つの役割は、行方不明になったこの猫を、必死で探すオリバーの姿を描くことによって、ナオを探すルース、生死の境にいる父親ハルキ、ナオ、特攻隊で出撃を待つジコウの一人息子ハルキ一世、死の床にあるジコウと五人の生死の逼迫度を、重ねるのだ。 もう一つ、この作品には音楽も効果的に使われている。底流に、通奏低音ともいうべきNick Drakeの「Time Has Told Me」と「Day Is Done」がある。彼は、イギリスのシンガーソングライターで自殺している。 このように、生と死、宗教的要素と現代的な物理学の理論、そしてサブ・カルチャーなど非常に面白い要素と、相反する諸要素で織り上げられたこの作品が、多くの賞を受賞したのも、不思議ではない。 【受賞】2013 年 Los Angels Times Book Prizef for Fiction ほか1章受賞。2014年 Dos passos Prize ほか3賞受賞。2015年 ロシアの文学賞 Yasnaya Polyana Literar Award 受賞。ロシア以外の外国人作家としては初めての受賞。同年 International IMPAC Dublin Award(Fiction)受賞。 物理学、量子力学は私はまったく分からない。分かる方がこの作品をどう読み解くのか、お聞きしたいと願っている。
2020.06.15
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200610 黒人男性のジョージ・フロイドさんへの警察官による暴行殺人。それへの抗議の声は、アメリカ国内だけでなく、瞬く間に世界中へ広がった。この事件は、いまだにアメリカに厳然としてある、人種差別の現実を明らかにしただけでなく、黒人に対する暴力や、構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的なブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter略してBLMと呼ばれる)運動となった。 この世界的運動をどう受け止めるのか、私たち日本人の意識が、今、試されていると私は感じている。 【日本人の差別意識の低さが問題となる現実】私は、日本人は概して、人種差別に対して鈍感で、人権意識が低いと思っている。日本は、単一国民で、島国で、長い間鎖国をしていたから、気がつかないままだったという人たちもいる。たしかに、そうした背景もある。しかし、もう、明治時代ではないのだ。 現実の日本は、海外からの観光客を、2016年は2400万人、2017年2870万人、2018年3120万人、2019年には3188万以上も受け入れている。さらに研修生・実習生制度で海外から日本にきている人たちは、2018年でも31万人を超える。さらに、日本に住んでいる在留外国人数は、昨年6月時点で約283万人(法務省による)もいる。その人たちに対する対応は、公平・公正と言えるだろうか?実際には、雇用の不安定、雇用条件の不平等、社会保険の未加入、義務教育年限にある外国人の子どもの不就学など、多くの問題が指摘されながら、改善されないままになっている。こうした、問題放置の背景に、私は日本人の差別に対する鈍感さと、その土台にある人権という意識自体の低さがあると考えている。どのような差別であっても、それは不正義であるという認識が、日本人には極めて低いのではないだろうか。そもそも、不公平とか不正義とかのはっきりとした認識が、日本人にあるのだろうかと、私は疑っている。そうでないと、ヘイトスピーチの横行や、平然と行われている政府による不法行為、脱法行為に対する報道の少なさや、それらに対する国民からの抗議の声の少なさへの、説明がつかないからだ。 【NHK番組の何が問題だったのか;ガーディアン紙】そうした意識の低さが、報道の場にもはっきりと現れたのが、NHKの番組「これでわかった世界の今」という番組だった。世界で起きていることを、わかりやすく解説する番組で、しかも、子どもを視聴者対象としている。 この番組が、事の本質を取り上げなかったばかりか、不適切で、無神経極まりない、むしろ黒人差別を助長するようなアニメを使ったのである。 当然、不適切な放送としてイギリスの「ガーディアン紙」が、問題のアニメクリップもつけて、公共放送である「日本のNHKが思慮浅い短絡的なアニメを放送した」「offensive and misleading(侮辱的かつミスリーディングをする)な」放送を流したと報じた。 この記事のなかで、「ガーディアン紙」が指摘したのは、*ジョージ・フロイド殺害事件そのものに関する説明は一切なかったこと。*抗議をしている人々は、全員黒人として描かれていること(実際は白人も含めて多様な人種が参加している)。*描かれている人々皆が、拳を振り上げて暴力的に映ること(実際は、ごく少例を除いて、極めて平和的な抗議活動である)。*この運動を説明をしている黒人男性が、楽器をもち、音楽に合わせて説明しているように描かれていること。*筋骨隆々の黒人男性が言っているのは「我々は怒っている。なぜなら黒人と白人との貧富の差が、コロナ被害者の増加になっている」と、事実とは異なる訴えをしていること。*このようにアニメで描かれたことは、黒人のステレオタイプを助長していること。と、いずれも、的を得た指摘だった。 【アメリカ駐日臨時代理大使の見解】このNHKの放送に対して、駐日米国臨時代理大使ジョーゼフ・M・ヤング氏も、ツイッターで「米国の複雑な人種問題に焦点を当てようとするNHKの意図は理解していますが、この動画ではもっと多くの考察と注意がはらわれるべきでした。使われたアニメは侮辱的で無神経です」と、書いた。 続けて、彼はとても大切な提案をした。「人種間の平等と正義について学ぶ努力は、生涯にわたって続けられるべきです。国立アフリカ系米国人歴史文化博物館の「Talking About Race」を見ることをお勧めします。最初の大きな手がかりとなるでしょう」Learning about racial justice and equality is a lifelong endeavor. A great place to start is the “Talking About Race” exhibit at the National Museum of African American History and Culture. とこのサイトhttps://nmaahc.si.edu/learn/talking-about-raceを、紹介した。 NHKだけでなく、報道機関もともに、私たち日本人全体が、この事件と運動を契機に、多様な人々と生きるこれからの日本社会、公平さと正義という大切なことを学ぶ機会にしなければと思う。
2020.06.11
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200607 5月25日ミネアポリス近郊で、黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが、白人警察官に殺害された。フロイドさんは、手錠をかけられ、顔を路面に押さえ込まれていた。にもかかわらず、なお警察官は、膝でフロイドさんの頸部を8分以上も押し付けていた。その周りにいた3名の警察官は、フロイドさんを助けることもせず、見殺しにした。 この事件とそっくりな事件が、2014年にあった。エリック・ガーナー窒息死事件だ。 今回の事件は、アメリカの人種差別がいまだに続いていることを、まざまざと見せつけた。黒人差別が、クローズアップされているが、実は、カラードと呼ばれる有色人種(この言葉を使うことさえ嫌悪感が私の中にひろがる)が受けた差別の記録は、まだまだたくさんある。 【未翻訳の作品】今回は、そのアメリカの歴史の中で、自身も差別にあい、その不正義と闘い続け、文民に贈られるアメリカ最高位の勲章を受けた女性の本を紹介したい。未翻訳の作品なので、ここに紹介する。タイトルはSEPARATE IS NEVER EQUAL:Sylvia Mendez & Her Family’s Fight for Desegregation (シルヴィア・メンデス一家の差別政策との闘い)文 シルヴィア・メンデス Sylvia Mendezイラスト ダンカン・トナティウ Duncan Tonatiuh Abrams Books NY 、2014年出版 この作品は プラ・ベルプレ賞受賞(Pura Belpre Award) 2015サイバート賞(Sibert Medal)受賞2015を受賞している。米国では高い評価を受け、大きな賞も受賞しているのに、日本では、ほとんど話題にならなかったし、未だ翻訳もされていない。【ストーリー】物語は、シルヴィアが、学区内の普通の公立学校への入学が認められなかったことから始まる。 お父さんはメキシコ系アメリカ人で、お母さんがプエルトリコ人というラテン系だったために、入学を認められなかったのだ。そして、ラテン系の子どもたちが行く、劣悪な環境の学校へ行くことを余儀なくされた。シルヴィアの一家は、これに対して不正義だと怒り、そこから、一家の差別とのたたかいが始まる。 【作者あとがきから分かること】1940年代のアメリカでは、人種差別による隔離政策が普通に行われていた。当時は、人種によって別々の学校に行かされていただけでなく、この作品の絵に描かれているように、プール、公園、映画館など、他の公共の場所でも、人種間で使えるところが分離されていた。「犬とメキシコ人は使用を禁止する」と書かれた看板さえあったほどだった。この作品が描いたメンデス一家とウエストミンスター学区との争いは、人種差別による隔離政策廃止への道を切り開いたのである。この裁判での勝利(1947)の後、同様の裁判が米国内で次々と起き、テキサス州・アリゾナ州での勝訴が続いた。そして7年後、Brown 対Board of Education間の訴訟での勝利によって、アメリカの公立学校での人種的隔離方針が撤廃されたのである。 【シルヴィア・メンデスのその後】作者のSylviaは1936年生まれ。隔離政策をしなくなった高校を卒業後、カルフォルニア州立大学へと進学。卒業後、ロサンジェルスのメディカルセンターでナースとして勤務。母を看取ったのち、隔離政策廃止の道を開いた両親の闘いを、世に知らせたいと決意。彼女の活動によって、 Mendez一家の業績は注目を浴びるようになり、ドキュメンタリーも制作された。2009年、Mendez の名前を冠した高校が開校。2011年、オバマ大統領から「大統領自由勲章」(文民に贈られるアメリカ最高位の勲章)が授与された。 【読後の感想】作者のあとがきにもあるように、Mendez一家の闘いは70年も前のものだ。しかしながら、今回のフロイドさんの事件で明らかになったように、差別も不公平も、不正義もいまだに続いている。人種差別は、一方に優越意識を生み、他方に劣等意識を持たせる。そして、この構造は、意識に根深く根付いてしまうのである。 アフリカ系アメリカ人による公民権運動が、世間で知られるようになったのが、1960年代。その15年も前に、このラテン系アメリカ人一家は、教育における人種差別政策に闘いを挑んだ。当時とすれば、ものすごい勇気だ。一家は団結して、正義と公平を求めて闘う。この一家の裁判での勝利によって、カルフォルニア州では、人種による隔離政策への反対運動が始まるのである。 日本では、人種差別意識が表に出ない。だが、それは実は歴然としてあり、海外からの研修生という名での労働者にも、向けられている。今回のコロナ禍でも、外国人留学生への給付金は、日本人とは異なった条件をつけられ、大きな壁を作った。私たちは、今考えなくてはならない。人種が席を同じくし、混じり合い交流することで偏見や差別意識は低減すること。互いに理解し合いより広く深い学び合うことができること。なによりも、全ての機会は公平に与えられなくてはならないことを。 【この作品の絵のおもしろさ】この作品の大きな魅力は、独特の絵にもある。力強い魅力的なイラストが、時代に先駆けて、不正義と不公平に挑んだ一家の物語を語ってもいるのだ。 まず、おもしろい技法だが、エジプトアート風の、登場人物の顔を全て横顔で描く方法をとっていること。身体も硬く直立した横向きのポーズ。すべての登場人物の顔が横顔なのに、目がエジプトの絵のような正面を向いた形。そうした定形型なのに、微妙な感情は表現されている。頭と胴体は一定の比率で描かれ、大人と子どもの比率的な区別はない。多人数を描くときはみんな横に並べて描く。遠近法も使わない。こうした写実性を排したイラストによって、シルヴィア個人とか、メンデス一家だけというのではなく、差別や隔離政策に遭った人々や、差別した人々をも、個々人としてではなく、古代から根深い人類の全体意識として、象徴として、表現できているのである。 この作品のテーマも、絵のおもしろさも含めて、今読んでいただきたい作品だと思う。
2020.06.07
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200603緊急事態宣言が解除されて、数日。感染者数の増加がニュースで流れている。第二次、第三次の波はやってくると、友人のドクターたちも、口を揃えて話してくれる。私の中では、クルーズ船のダイヤモンド号以降、コロナウイルス に対する政府の対応についてのモヤモヤは、解消されていない。加えて最近、第二次・第三次の波に対する不安は、増大している。隔週で診ていただいているホームドクターのクリニックでは、患者さんの数が随分と減っているし、院内の感染予防対策をみても、ご苦労をされているだろうと十分推測できる。そうした中で、私の複雑な想いに答えてくれる開業医ドクターの記事に出会った。ご許可を得たので、ここに紹介する。(記事は, 2020年5月19日医療ガバナンス学会MRIC Vol.103に掲載されたもの。全文は文末に掲載する)私なりの読後の要点だけ下記に紹介し、全文は文末に載せさせていただく。【緊急時第宣言の目的は?】1医療体制整備のための時間稼ぎだった。 この宣言中に*PCR等の検査の体制を整える。*医療機関や介護施設で働くスタッフを守るために感染防護具の流通体制を整える。オーバシュートしない医療体制を整備するための時間を作ったということだ。【今までのPCR検査体制の問題点】*PCR検査は保健所を通すというスキームに問題があった。臨床医が、検査が必要だと判断しても、保健所にお伺いをたてなければならなかった。その交渉にかかる労力は、医療機関・保健所双方にとって不毛だった。*PCR検査は、肺炎を起こしたような重症者優先としたために、軽症者の検査が、事実上ブロックされてきた。【その後、PCR検査の実施体制は拡大はした。しかし】CRセンターが設置された自治体もある。また、保健所経由以外で検査できる道筋もできた。院内で、PCR検査を施行できる医療機関も増えた。民間の検査会社や学術機関等での、検査体制も拡充してきた。しかしだ。保健所経由のスキーム体制のままというところが多いのが実情。ドライブスルー型のPCR検査でも、結局、保健所を経由しなければならない。保健所に業務が集中し、過重負担と検査の渋滞がおきているのは周知の事実なのに、なぜか、この体制の変更がない。【国が言うPCR検査が進まない理由は納得できない】*国は、PCR検査は、試薬や人手不足で増やせないと言う。だが、他国ではできているのに、なぜわが国ではできないのか?*PCR検査にはスキルがいると国はいうが、全自動型のPCR検査機器がある。なぜ、日本はそれを導入しないのか?*症状のない人には検査出来ないと言いながら、なぜ空港では無症状の人も含めて、全員PCR検査をしているのか?上記に対する納得できる根拠が全く示されていない。【他の検査方法もあるのに、なぜか進まない】*感染リスクの低い、唾液からの検体採取はPCRの検体としては元々認められていた。それなのに、保険適応にならない。その結果、医療者は感染のリスクの高い鼻咽頭からの検体採取を、し続けてる。*輸送時の感染リスクを考えると、採取した検体は、不活化液を使うほうが良い。しかし、何故か感染性があるままの検体を搬送しなければならない。 唾液検体採取と不活化液を使えば、圧倒的に不足している感染防護服は、ほぼ不要になる可能性があるというのに。*外に抗原検査もある。だが、鼻腔からの検査なので、医療者の感染リスクは減らないまま。【開業医の窮状】開業医は、検査体制が整わない中で、苦闘してきた。第一に、疑わしい患者に対しては、ひたすら自宅待機を促すしかできなかった。その中に本当の陽性者がどのくらいいたいのかもわからないままに。その間、自宅待機を続けた患者さんのコロナかもしれないという不安、急変への恐怖、家族への感染の心配は募った。第二に、医療者自身の感染への不安と恐怖があった。体制が整わない中での診察は、自身が感染しているのではないかという恐怖と、戦わなければならない。一人でやっている開業医にとっては、これはかなりストレスフルなこと。しかも、この未知のウイルスに対する情報がなく、市中への広がりの程度を知ることもできず、地域の感染者の臨床経過は「個人情報保護のため」に、医療者にも公開されなかった。スタッフへの感染リスクも心配のタネだった。スタッフが4日続く発熱で保健所に相談した時でさえ、PCR検査は認められなかった。感染防止対策についても、感染防護具の調達は自助努力だった。消毒用エタノールの供給は、指定医療機関やコロナを診ている病院が優先され、コロナの最前線である診療所は、対象外。感染対策費用は高騰。一方、外来数は激減し、経営を直撃した。要するに、最前線で、市中の感染の可能性のある人々を診ている開業医の判断も意見も、これまで尊重されてこなかったし、工夫を求める声にも、政府は臨機応変に対応してこなかったというのが実情だったのだ。【第2波、第3波に備えてすべきこと:具体的提言】1 上記の問題を検証すること。2 検査は、保健所経由としない体制を作ること。3 自宅療養アプリを導入し、かかりつけ医が負担なく、経 過観察できるようにすること。4 自宅療養を指示した人に対して、自宅療養セット(食べ 物・体温計・感染対策グッズ等)が届くようにすること。5 ほぼ全ての医療機関が、経営上の危機に直面していることに対する対策を 早急に取ること。6 この冬に備えて、国は十分な数のインフルエンザの予防接種を準備すること。 インフルエンザと新型コロナの流行が重なった場合、国民ができる最大の 準備はインフルエンザの予防接種をしておくことだから。7 鼻腔からではないインフルエンザの迅速検査キットを、製造すること。8 国は正確なデータの収集をし、情報を公開すること。現場の医療者に とって、コロナの患者の臨床症状を知ることは、診断をつける上で 必須の情報だからであり、また、地域のどこの医療機関にどれだけの ベッドがあり、何床空いているのか、検査はどこでどのようにやっている のかなどの情報にアクセスできる体制が不可欠。上記のような、具体的な問題点の提起と、今後に備えての提案は、本当にわかりやすかった。この記事執筆の先生は、下記の言葉で締めくくっている。「情報の正確性と透明性は、患者さんの命に直結します。その大切さを この国の管理者の方々はもっと認識すべきです」。この先生の、想いを、国は真摯に受け止めてもらいたいと願っている。【全文を下記に掲載する】緊急事態宣言の解除が始まりました。今回の緊急事態宣言の最も大きな理由は医療体制整備のための時間稼ぎでした。PCR等の検査の体制を整え、コロナの感染者がでた場合に仕分けをして隔離(軽症→自宅待機や施設、中等症→地域の病院、重症→ICU・人工呼吸器管理)、感染防護具の流通体制を整え、医療機関や介護施設で働くスタッフを守り、オーバシュートしない医療体制を整備するための時間です。このウイルスは厄介です。この先制限を解除すれば、第2波、第3波と何度か流行を繰り返すでしょう。100年前のスペイン・インフルエンザのパンデミックでは、終息までに2年かかりました。今回も私たちはウイルスとの付き合いが長くなることを覚悟し、感染を広げないポイントを抑えつつ、生きていかなければなりません。さて、何とか医療崩壊を踏みとどまった形の第1波でしたが、この3ヶ月で次に備えた医療体制の整備は整ったのでしょうか?今回は、重症者を扱う病院勤務医ではなく、開業医の立場から検証してみます。まず、PCR検査は保健所を通すというスキームが問題でした。臨床医が判断したものをもう一度保健所にお伺いを立てなければならない、その交渉にかかる労力は、医療機関・保健所双方にとって不毛でした。また、許可が降りても自院でPCR検査することのリスクの高さから、軽症だけど検査した方が良いと思われる事例でも、医師側も検査を依頼しなくなりました。当院事例では、保健所から依頼された患者を診察してコロナを疑ったにも関わらず、なかなか検査してもらえず、1人の対応に2時間かかったこともあります。その後東京都では、PCRセンターが設置され、保健所経由以外で検査できる道筋ができました。PCR検査を院内で施行できる医療機関も増え、保健所経由でも以前より、スムーズになっています。現在、医師の判断でPCR検査をさせて欲しいという徳田安春先生のChange.orgの賛同者は7万人を超え、民間の検査会社や学術機関等での検査体制がどんどん拡充し、現場の医師が検査をオーダーすることが可能になりました、と総括していましたが、当地を初めとして、保健所経由のスキームのみのところがまだまだたくさんあります。例えば、つくばは茨城で一番感染者の多いところです(といっても5/16までに27人)。東京に通勤している人が多く、この先往来が再開されれば、第2波が始まります。茨城にまだPCRセンターはありません。茨城の中では、ドライブスルー型のPCR検査場を置くならつくばでした。残念ながら、県内に唯一設置されたドライブスルー型のPCR検査は水戸(茨城ではなんといっても今だ「水戸」のご意向が強いのです)。しかも対象は県中央保健所の「帰国者・接触者相談センター」に相談があった人のうち、感染疑いがあるとして医師が必要と認めた人、ということで、ここでも保健所経由のルートとなってしまいました。現在、保健所に業務が集中し、そこが目詰まりを起こしているのは周知の事実であり、保健所はクラスター追跡とデータの収集管理業務等に特化したほうがいいのは明らかです。でもなぜかそうはならない。これではこの先患者が増えた時にまた同じことが起きます。患者や医療機関からの相談の電話はつながらなくなり、クレームも増え、私たちの検査要請を受け入れてくれる医療機関を探して保健所職員が電話をかけ続け、陽性者の隔離や送迎で、毎日残業が続き疲弊していきます。PCR検査は試薬や人手不足で増やせないと言うことですが、他国と比べて見たときに、それをいつまで出来ない理由にするのか、納得出来る根拠が全く示されません。PCR検査にはスキルがいるとのことですが、全自動型のPCR検査機器も何故日本国内ではなかなか導入されないのか?症状のない人には検査出来ないと言いながら、なぜ空港では症状のない人も含めて全員PCR検査しているのか?コロナから退院するときに、未だにPCR検査が陰性になるまで検査し続けるのは何故なのか。それは市中感染の広がりを懸念して私たち臨床医が要求するPCR検査より優先されるべきものなのでしょうか?感染リスクの低い唾液からの検体採取はPCRの検体としては元々認められていたものですが何故なかなか保険適応にならず、医療者は感染のリスクの高い鼻咽頭からの検体採取をし続けています。また採取した検体は、不活化液を使えば、輸送のリスクも検査に関わる方々の感染リスクもなくなりますが、何故か感染性があるままの検体を搬送しなければなりません。 唾液検体採取と不活化液を使えば、圧倒的に不足している感染防護服はほぼ不要になる可能性があるというのに。PCR検査以外に抗原検査も始まりましたが、鼻腔からの検査という意味では医療者の感染リスクは減りません。現場から上がる様々な工夫を求める声に臨機応変に対応できないのです。コロナで最も多い軽症者への対応をするのは開業医です。地域への流行を最初に感知するのも通常なら開業医です。今回、PCR検査は肺炎を起こしたような重症者優先としたために、開業医が診る「風邪症状の患者」の検査がブロックされました。クラスター対策が優先され、私たちは蚊帳の外に置かれました。そして、多くの医師たちもそれを良しとしました。確かに当初は仕方のないことだったのかもしれません。でも100歩譲ってもそれが許されたのは当初のみだったと思います。結局私たち開業医は、いつまでたっても検査体制が整わないことの尻拭いをさせられ続けました。風邪症状の患者さんへ、ひたすら自宅待機を促すことになったのです。その中に本当の陽性者がどのくらいいたいのかもわかりません。コロナかもしれないと自宅待機を促された患者さんの不安は強く、急変して亡くなった志村けんさんの報道があってからは、本人の急変への恐怖、家族への感染の不安がますます高まりました。例えば70歳の男性患者さんの場合、37度前後の微熱と倦怠感が1ヶ月続き、受診早期より酸素飽和度を調べるパルスオキシメーターも貸し出しましたが、結局1ヶ月の間に電話受診も含め5回受診、スタッフの電話での対応はその何倍かになりました。その都度、このくらいの症状ではPCR検査はできないのだろうけど、という言葉と対峙することになったわけです。筆者のクリニックでは、基本感染症が疑われる患者さんは、初診オンライン診療としましたが、なかには診察せざるを得ない患者さんもいます。体制が整わない中での診察は、自分自身、喉が痛かったり咳が出そうになったりするたびに、自身が感染しているのではないかという恐怖と戦わなければなりませんでした。毎朝の体温計測が不安でした。微熱であっても休診にせざるを得ません。一人でやっている開業医にとってはこれはかなりストレスフルなことです。何年も風邪ひとつ引いたことがない私でさえこれでしたので、勤務医より平均年齢10歳上で、生活習慣病の持病を抱えている方も多い年配の開業医ドクターはどれほど不安かと思います。何しろ、未知のウイルスに対しては私たちも情報がなく、市中への広がりの程度を知ることもできず、地域の感染者の臨床経過は「個人情報保護のため」に私たち医療者にも公開されないのです。さらに、スタッフへの感染リスクも心配のタネでした。当院のスタッフが4日続く発熱で保健所に相談した時でさえPCR検査は認められませんでした。医療者やスタッフへの感染は、通常の場合と違って早期に検査する必要がありますが、一般人と同じ基準で判断されたのです。保健所のスタッフは臨床医ではありません。国が決めた一律の基準に従い臨機応変に対応することはできませんでした。クラスター対策では症状のない濃厚接触者が検査を受けていました。空港では水際対策で帰国者が全員PCR検査を受けています。一方、コロナと区別がつかない風邪症状のある軽症患者を診なければならない診療所では、スタッフの検査も軽症者の検査も認めてもらえない時期が続きました。結局、筆者のクリニックでは自衛のために、不活化液を使っているために郵送できる民間業者のPCR検査キットを自分やスタッフのために準備することにしました。今回の大きな問題点の一つは、管理する側が公衆衛生的視点を重要視するあまり、軽症患者さんへの共感力があまりに欠如していたということです。医療の原点は「手当て」だというのに、入院加療が必要なレベルの患者さん以外は、本人の不安がどうであれ「患者」として扱われなかったのです。軽症者は自宅待機や宿泊施設でどうせ治療法がないのだから、じっとしていれば良いだけだ、と思っている医師があまりに多かったことに愕然としました。新型コロナの感染症は圧倒的に軽症者が多く、そこへの対応が感染を広めず、結果として重症者の発生を抑制することにつながります。また国民の不安を和らげることもドクターショッピングを減らし、落ち着いて療養に専念してもらうことにつながります。残念ながら、コロナの最前線である開業医による検査には高いハードルが設けられました。私たちの判断は尊重されず、行政の管理下に置かれ、全くリスペクトが感じられませんでした。公衆衛生的視点が優先され、個々の患者の「手当て」は蔑ろにされました。私たちには、必要な人に躊躇なくPCR検査ができる体制が必要でした。感染防止対策についても、感染防護具の不足は各医療機関の自助努力に託され、消毒用エタノールの供給は、指定医療機関やコロナを診ている病院が優先で、コロナの最前線である診療所は対象外でした。感染対策費用は高騰し、外来数は多くの診療所で激減し(1)、経営を直撃しています。それに対して地域の医師会からの自律した動きも弱く、コロナの前線として扱われていないことへの抗議もなく、行政の指示待ち姿勢でした。行政は、このような状況下の診察で自ら感染した医師に対して、群馬県の知事のように「あってはならないこと」と言って名前を公表するところまで出現し、各地の開業医は後ろから撃たれるようなことまで起きました。この先続く第2波、第3波に備え、これらの問題点を検証し改善する必要があります。まずは、医療機関からの検査は、保健所経由でない体制を作ることです。さらに・自宅療養アプリを導入し、かかりつけ医が負担なく経過観察できるようにすること。(すでにこれに近いものを作っている会社もあります。行政はもっと民間力を活用をお願いします)・自宅療養を指示した人に自宅療養セット(食べ物・体温計・感染対策グッズ等)が届くようにすること。・ほぼ全ての医療機関が経営上の危機に直面していることに対する対策を早急に取ること。これらは、現場からずっと上がっている声ですがまだ実現しておりません。開業医が心置きなく診療に専念できる体制を作れば、軽症から重傷までもっと効率よく新型コロナの患者さんを診ることができます。もう一つ、大事なことがあります。この冬に備えて、国は十分な数のインフルエンザの予防接種を準備しているのでしょうか。毎年秋に繰り広げられる予防接種の争奪戦が今年は激しくなることが予想されます。インフルエンザと新型コロナの流行が重なった場合、国民ができる最大の準備はインフルエンザの予防接種をしておくことです。もしすでに足りないことが確定しているのなら、初回以外の子供の接種も他の国と同じく1回とすべきし、なるべく多くの人に予防接種が行き渡るようにすべきです。また、インフルエンザの迅速検査キットを製造している業者は、鼻腔からではない検査キットの開発をお願いします。コロナの流行が収まらない限り、今シーズンと同様に、開業医が通常の診療でインフルエンザの迅速検査キットを使うことはほぼなくなります。インフルエンザの流行を見極め、診断をつけて、抗ウイルス薬を処方するという一連の流れが大きく変わります。最後に国はもっと正確なデータの収集に力を入れ、情報を公開してください。現場の医療者にとってコロナの患者の臨床症状を知ることは、診断をつける上で必須の情報です。また、地域のどこの医療機関にどれだけのベッドがあり、何床空いているのか、検査はどこでどのようにやっているのか、そんな当たり前の医療情報でさえ、私たちはアクセスすることが出来ないのです。情報の正確性と透明性は、患者さんの命に直結します。その大切さをこの国の管理者の方々はもっと認識すべきです。
2020.06.03
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?200200530「スーパーシティ法案」への懸念は、前のブログ記事に書いた。この法案への私の懸念は『スノーデン・ショック』が警告したことでもある。その本というのは『スノーデン・ショック 民主主義にひそむ監視の脅威』 デイヴィッド・ライアン岩波書店2016 だ。 原題はDavid Lyon, Surveillance After Snowden 2015 著者のDavid Lyonは、カナダ・クーンズ大学。社会学教授。同大設置の「監視研究センター」所長でもある。 この本の中で【最も印象に残った言葉は】、「プライバシーは大量監視への告発を支える他の規定、例えば、集会、言論、宗教、良心、移動の自由のような諸権利、社会を民主的に組織するための基本的な権利と密接に関係している」p146「この社会では、政府が秘密裡に行うおそれのあることを制定法が限定し、我々は結果を恐れることなく政府に反対することができなければならない」 p.104だった。民主主義の基本は、自由とプライバシーの堅持であり、そこに権力が踏み込んだ時、民主主義社会は、崩壊するという指摘だった。【日本の民主的社会は崩壊しつつあるのではないか?】この原則に照らしてみる時、私は安倍政権による、民主社会の崩壊が進んでいるとの疑念を拭うことができない。それは、下記のような経緯があるからだ。2018年、安倍政権は「テロ等準備罪(戦前の治安警察法・共謀罪)」によって、国民の自由な思想や発言に対する制約ができることを可能にした。その一方で、「特定秘密保護法」を成立させて、政府が個人情報を収集し、管理することができるようになった。 【上記の二つの法律は何を可能にしたか】第一は、正当な内部告発を著しく萎縮させることにつながった。 第二は、記者、フリーライター、研究者等の自由な取材を「特定秘密の取得行為」として、処罰の対象にすることもできるようになった、ことである。現在、マスコミのパワー不足が指摘されているが、この法案が影響しているのではないかと思っている。 【現在もさらなる脅威が継続】上記の法案が成立してから2年以上が過ぎた。この法による影響が深刻になっている上に、現在も、安倍政権の、国民が行う自由な表現や言論活動に対する抑圧は、続いている。 つい最近、安倍政権は、コロナウイルス対策だという名目で、SNS上での政府批判対策費として、24億円を計上した。今年4月の「緊急経済対策費」の中に、組み込んだのである。政府による国民への監視強化だけではなく、抑圧が強化されてきているのだ。ジョージ・オーウェル、ハンナ・アーレントが警告し、スノーデンが、決定的な証拠を世界に示した、民主主義の土台となる自由への脅かすという警告。この警告を、われわれは今、もっと警戒しなくてはいけないと思う。
2020.05.30
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200527このコロナ禍と、さらに、黒川検事長の定年延長法案で、国民の関心がこうした問題に集中している中、こっそりと言っても良いほどのやりようで、政府は「スーパーシティ法案」を今月22日に衆院で通し、今日、参院で採決する。 【私は、この法案には反対の立場だ】なぜなら、この法案は、国民の間で十分に議論が尽くされたとは全く言えないからから。そして、政府のこの法案の通し方に、気持ちの悪さを感じるからだ。 この法案については、議論不十分だ。国民だって「スーパーシティって何のこと?」「どういう法案?」「中身知らないよ」というのが、ほとんどだと思う。 【担当大臣、政府関係者さえわかっていない法案】なにせ担当大臣の北村地方創生担当大臣でさえ、よくわかっていないらしく、国会の答弁でもピントのずれた答えや、しどろもどろの答弁ばかり。 政府関係者さえも「個人情報保護の件は、与党が割れる可能性だってあると思うが、与党も実際のところよく分からないで賛成しているのではないか?」と発言する法案なのだ。 【この法案の危険なところ】この法案の、最も危険なところは、個人情報が筒抜けになり、プライバシーが守れなくなるということである。住民は監視下に置かれ、個人情報は一元管理されるという危険があるということだ。 こうした社会は、民主主義社会を壊してしまう。 【監視社会の危険性を国連人権高等弁務官も警告声明】監視社会がどれほど民主主義を危険にさらすのか、国連からも、危険が指摘されている。 「国連高等弁務官は、2013年と2014年「監視はプライバシーや表現、および結社の自由などを含む個人の権利を脅威に晒し、活気ある市民社会の自由な機能を妨げる』と注意を呼びかける声明を出している。 As the previous High Commissioner cautioned in past statements [September 2013 and February 2014], such surveillance threatens individual rights – including to privacy and to freedom of expression and association – and inhibits the free functioning of a vibrant civil society.」 www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?【プライバシーはなぜ守られなくてはならないのか】「プライバシーは大量監視への告発を支える他の規定、例えば、集会、言論、宗教、良心、移動の自由のような諸権利、社会を民主的に組織するための基本的な権利と密接に関係している」からだ。 つまり、プライバシーの保護と民主主義社会は、切っても切り離せない表裏一体のものなのだ。 【カナダでも失敗】カナダでも、スーパーシティ法案は、住民の大反対で失敗している。 【国民全体でもう一度きちんとした議論を】私は願う。この法案は本当に重要なものだ。政府与党は、一度取り下げて、国民とともに、最初から議論をやり直してもらいたい。 これからだって、国民が声をあげれば、やり直しができる。黒川氏の定年延長議案も、廃案にできたではないか。
2020.05.27
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200526映画館に行けないので、Amazon primeを活用している。今週は、いい映画を観た。『黄金のアデーレ 名画の帰還』原題「Woman in Gold」*2015年製作/109分/アメリカ・イギリス合作*監督:サイモン・カーティス。*主演:主人公マリア・アルトマンを演じるのがヘレン・ミレン(2006年「クイーン」でアカデミー賞受賞)。*助演:ライアン・レイノルズが駆け出し弁護士ランディを好演。 :ダニエル・ブリュールが、マリアとランディの二人に協力する フベルトウスを演じる。味わい深い演技だった。 【実話の映画化】*この作品は、世界中を驚かせた、個人対オーストリア政府という裁判の、実話の映画化である。 1998年、アメリカに住むユダヤ人女性マリア・アルトマン(82歳)がオーストリア政府を相手に、グスタフ・クリムトの名画 『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I』の所有権を取り戻すための裁判を起こした。この絵は、マリアの叔母アデーレの肖像画で、アデーレの夫フェルディナントが、クリムトに描かせたものだった。 ところが、時代はナチス台頭時のヨーロッパ。オーストリアはナチスの侵攻を受け、ユダヤ人の財産はナチスに没収された。ナチスが奪った美術品は10万点を超えると言われている。 2006年、長い法廷闘争の末に、オーストリア法廷は、マリア・アルトマンに『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I』を含むクリムトの絵5点の所有権を認めた。 マリアへの返還によって、この作品はマリアの住むアメリカに送られ、ロサンゼルスで展示されていた。その後、この絵は、ロナルド・ローダーによって買収され、ノイエ・ガレリエ美術館に所蔵されることになった、という映画である。 【見所:私見】この映画の見所は、ユダヤ人であるという理由で、ナチスによって、家族全員の生活全てが破壊され、財産も命をも奪われ、マリア自身も、家族と別れてアメリカへと亡命するというその家族の歴史が、この絵の返還裁判によって明らかにされていくところだと思う。 この絵は名画ではあるが、それだけではない。そこには、マリア自身の、家族との大切な思い出が凝縮されているのだ。マリアは、家族の思い出の品は、家族の元に戻されるべきだと、当然のことを主張する。 オーストリア政府はマリアの当然の主張を受け入れ、「オーストリアのモナリザ」と呼ばれるこの絵の返還を、最終的に決定することになる。 【感動した】私は、この人間として守るべき価値観が勝利していく過程に、感動した。マリアの正義を求める不屈の姿勢にも、勇気をもらった。ナチスの暴虐によって奪われた家族と生活と国と命。現実に法廷で、マリア・アルトマンという、その犠牲者に向き合うオーストリア政府。 さらに、ナチスの犠牲者は、ユダヤ人だけでなく、加害者側にもいることが、この映画からわかる。この映画には、大事な登場人物がいる。マリア側に協力するオーストリア人雑誌記者のフベルトウスだ。彼は、なぜ、二人に協力するのか、彼はその理由を説明する。彼の父は熱烈なナチス党員だった。フベルトウスは父の罪を贖うとともに、何故父がナチスに肩入れしたのか、その背景に向かい合おうとしたのだ。 【この絵と登場人物たちのその後】エンディングで、この絵『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I 』、ランディ、そしてマリアの、その後が紹介される。それと、ナチスの収奪した10万点にも及ぶ美術品の多数が返還されていないことも示される。マリア・アルトマンのような人々が、どれほど多くいるのかが示唆されるのだ。 【ノイエ・ガレリエ(ノイエ・ギャラリー)について】ニューヨークにあるこの美術館は、20世紀初頭のオーストリアとドイツの芸術品を中心に収蔵している美術館。かつてナチスがユダヤ人から収奪した美術品を、取り戻して所蔵している。 『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I』を買ったロナルド・ローダーは、自身が駐オーストリア米国大使だったころからこの問題に取り組んでおり、「ユダヤ人損害賠償世界機構(World Jewish Restitution Organization)」の一員であり、クリントン政権時代にはナチスの略奪事件の査問委員会にも属していた人。 【感想】あと味の良い作品だった。ナチスによる暴虐、略奪などの場面もあって、辛いし、マリア・アルトマンの、過去と向き合うことの苦しみ、裁判の疲れ、高齢であることを裁判の相手がたに利用される悔しさ、裁判資金のなさ、などなど多くの苦難も描かれる。だが、観る側は、それも共有体験する。マリアは、高齢でありながら、不屈の精神力で何度も立ち上がり、最終的には法の正義を勝ち取り結末で、法の下の公平さも、実感する。勇気をもらった映画だった。 【付記】この作品についての3編のドキュメンタリーもあり、YouTubeで観られることも嬉しい。<全国送料無料!(追跡番号付き)> 北見ハッカ通商 ハッカ 油 スプレー 10ml 北海道 道産 花粉 ミント 殺菌 消臭 リラックス 入浴剤楽天で購入
2020.05.26
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200525賭け麻雀で辞職した黒川氏への処分で、国民から大きな反発を受けている安倍政権。安倍官邸は、一番軽い「訓告」処分にした。だが、この処分の基準に一貫性がないだけでなく、完全な自己矛盾であることが、その根拠とともに報道された。 BUZZAP!の2020年5月23日の記事である。https://buzzap.jp/news/20200523-abe-mahjong-gambling/ 【賭け麻雀は賭博罪だと閣議決定】この報道によると、鈴木宗男衆議院議員(当時)が2006年12月8日に提出した「外務省職員による賭博に関する質問主意書」に対して第1次安倍政権は、11日後の12月19日に「賭け麻雀が賭博罪(刑法185条、最高で50万円の罰金)に当たる」と閣議決定していたのである。 この閣議決定では【賭博罪の定義も明確にしている】この鈴木宗男議員の質問は、1 賭博の定義2 賭け麻雀は賭博にあたるか3 賭けルーレットは賭博に該当するかだった。 それに対しての答弁書「衆議院議員鈴木宗男君提出外務省職員による賭博に関する質問に対する答弁書」で、 1 「賭博」とは、偶然の事実によって財物の得喪を争うことをいうと定義を明確にし、2と3については、 一時の娯楽に供する物を賭けた場合を除き、財物を賭けて麻雀又はいわゆるルーレット・ゲームを行い、その得喪を争うときは、刑法の賭博罪が成立し得るものと考えられる。 と財物(金品)をかけて行う麻雀は、賭博罪にあたると明言しているのである。 【黒川氏の賭け麻雀は常習】しかも、黒川氏の賭け麻雀は常習だったということは、麻雀仲間が証言しているし、検察内部では、周知の事実だったことも、報道されている。1回や2回のでき心ではないのだ。その分、罪は重い。 【安倍政権では今回の訓戒処分の根拠不明】安倍政権内では、黒川氏を「訓戒」処分にした経緯についても、安倍首相と森法務大臣では、言っていることの内容が食い違っている。 そうした状況下で、黒川氏に賭博罪を適用せず、法的根拠も基準も明確にしないままに、このまま「訓戒」で押し通すなら、国民からのさらなる反発はより一層高まるだろう。 【日本は法治国家であることを証明する対応を求める】私は、黒川氏に恨みがあるわけでもなく、黒川氏のいじめを目的としているわけでもない。ただ、安倍政権では、あまりにも法律無視が続いており、根拠不明瞭なままの閣議決定で、国が動いていることに対する怒りと不信が頂点に達しつつあることを、わかってほしいだけだ。このままでは、日本は法治国家でなくなる。独裁国家になってしまう恐怖感から、言っているのだ。安倍政権には、黒川氏のことも含めて、日本は法治国家であると証明する行政をしてほしいと私は強く願っている。北見ハッカ セット ハッカ油10ml ハッカ油スプレー ・ 詰め替え 20mlロート付き 【 虫除け 携帯用 爽やか ハッカ はっか ハッカ油 スプレー】楽天で購入
2020.05.25
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200522 国民からの大きな反発を招いた黒川検事長の定年延長法案は、黒川氏の麻雀賭博で幕切れとなった。ネットでは、彼の罪は辞任では済まされない、懲戒免職・逮捕が相当との書き込みが多かった。なぜそうした主張が多いのか、その理由が納得できたお話があった。5月20日(水)TBSラジオ「荻上チキsession22」に出演した、憲法学者で東京都立大の木村草太教授の説明である。木村草太先生の説明では、【黒川氏については、そもそも給与不正受給中】だった。法律であてはまらない、法律上無効な状態の中で、定年延長されて職務についていたので、給与の不正受給が続いていた状態だったのだという。 そうした、不法状態の中で、変に守られていた人が、さらに犯罪を犯したわけだ。【どういう犯罪行為だったのか?】1 賭博という犯罪を犯した。刑法では3年以下の懲役、科料も課せられるほどの罪。しかも、常習は、罪が重い。2 黒川氏は「国家公務員法違反」をした。この法律の99条は、公務員は、官職の信頼を落としてはいけない。官職の信用失墜行為をしてはならない、と規定している。黒川氏の賭け麻雀は、この「国家公務員法」をも犯したので、懲戒免職にあたる。3 さらに、黒川氏の行為は公務員の「倫理規程」にも違反。職務以外とは関係ない、プライベートな場で、新聞社からハイヤーで送ってもらうという利益供与を受けていた。 5月1日の賭博麻雀だけでも、これだけの罪。常習だった黒川氏の麻雀相手は「10万円負けた」と証言した。掛け金の額は、10万円単位だ。掛け金も大きく常習なので、罪はさらに重い。これからの調査で、もっと多くのことが出てくるだろう。 検事という職務は、検事一人一人の独立性が担保されていて、一人で、総理大臣でさえも「捜査」「逮捕」「立件」「公訴」できる権限を持つ。そういう立場だから、高い遵法精神が強く求められる地位にある人だ。しかも黒川氏は、検察組織のナンバー2。つまり、日本の法曹界のトップにあり、範を示さなければならない人。こういう人が、上記のような法律違反をしていたわけだ。給与の不正受給をしていた人が、さらなる多額の退職金を貰っての辞任。こんなことが、許されていいのだろうか?私は、釈然としない。納得できないでいる。【1〜3営業日内発送→2,380円】【国内発送】【在庫あり 】送料無料 50枚+1 1DAYMASK マスク 不織布マスク ますく 3層構造 高密度フィルター 花粉 ウイルス対策 国内発送 ホワイト 17枚×3パック 使い捨てマスク プリーツマスク 男女兼用 ノーズワイヤー楽天で購入
2020.05.22
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200520今週月曜日、黒川広務検事長の定年延長を可能にする「検察庁法改正案」を今国会で成立できないことが決定。ほんとうに、ほっとした。この見送りの事態で、ホッとしたこと以外にも思うことがあった。 【われわれは、自分の意思表明をする手段をもった!】第一は、世論の力が与党の暴走を止めた、という手応えを感じた出来事だった。2012年に第二次安倍政権が誕生して以来、ずっと安倍一強体制。数の力で何でも官邸の思い通りにしてきた。公文書の改ざんも平然と行い、不正も、安倍首相のお友達への利益優先も、税金の無駄遣いも平気でやってきた。野党は力を失い、国民は、政治に対して諦めムード。不正を正すことにも無力感をあじわい、日本からは正義という言葉が消えつつあるという、危機感を感じていた。だが、この法案をきっかけにして、「ダメなものはダメ」という意思表示を市民が示した。こうした国民の意志に呼応するように、検事OB、弁護士たち専門家が、つぎつぎと意見書や、反対表明をした。この動きが、与党の暴走を止めたのだと思う。民主主義をまもる手段を、市民が、やっと持てたという気がした。これを大切に育てなくては!と、私は願う。 【安倍政権はこの法案成立を諦めていない】第二は、今国会では見送ったものの、安倍政権はこの法案を通すことを諦めてはいないことが分かったこと。次には、どんな手でこの法案を通そうとするだろうか。我々は、この法案を廃案にするまで、気を緩めてはいけないと思う。勢いを緩めることなく、廃案までもっていきたい。 【法曹界が国民を後押ししてくれた】第三は、上にも書いたが、法曹界の心ある方々が声をあげてくれたことが嬉しかった。日本の中で正義という言葉が、風前の灯と思っていた私は、勇気づけられた。まだまだ、大丈夫だと思った。これからも、法律家達が市民の味方でいてほしい。 【安倍首相は、またしても自分の責任を人になすりつけた】第四は、安倍晋三首相がインターネット番組で「法務省が提案した」と説明した発言した。この人は、汚い。いつでも自分は責任を取らず、不利になったら、人の責任にする。リーダーとして最低の資質だ。 【黒川広務氏 当人への疑問】第四は、私が本当に不思議に思っていることだが、この国民を挙げての大きな運動の的になった、当の本人の黒川広務氏は、どう考えているのだろう。彼自身が、定年延長を断れば、それでよいではないか。法の番人、法を守ることに最も厳しい態度で臨むはずの検事が、法に背くこの定年延長を受け入れ、そのまま、席に居座っていることが、私は理解ができない。彼の黒歴史と言われるものをみると、たしかに彼は法に対して厳格だったとは言えない。むしろ、権力にへつらったと思える。しかし、それでも、良心があれば、定年を機に、そうした生き方にけりをつけるのではないだろうか?なにか辞められない事情があるのだろうか?本人自身に、法に触れるような過去があるのか?私にはそう思えてきた。それ以外に彼の今の奇妙な行動に、説明がつかないからだ。 これから何が出てくるだろう。展開に注目する。北見ハッカ セット ハッカ油10ml ハッカ油スプレー ・ 詰め替え 20mlロート付き 【 虫除け 携帯用 爽やか ハッカ はっか ハッカ油 スプレー】楽天で購入
2020.05.20
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?「#検察庁法改正に抗議します」ツイート1000万超え20200516 昨日の国会5月15日で、立憲民主党の今井雅人議員が、この数字を取り上げて、「検察庁法改正」には、国民からの反対の声がこれほどあがっている。過去に無い、未曾有のできごと、と述べた。 【法の専門家からも反対声明がでている】この「検察庁法改正」に対する反対声明は、日弁連、全国38の弁護士会からだけでなく、検事総長経験者を含めた検察OBからも「意見書」が提出・公開された。 【なぜ反対なのか】専門家たちだけでなく、1000万人もの国民からの反対や懸念の声がでたのは、この法案が、 1 三権分立という民主主義の土台そのものを壊しかねない、という大きな危険を国民が感じているから。 2 さらに、この法案は、内閣が検察官人事までも私物化するという安倍政権の体質そのものも示している。 3 多くの疑惑にまみれた安倍政権は、検察による捜査や逮捕を逃れたいのだ。逃れるためには、ひとえに黒川広務検事長を次期検事総長にさせることだ。 そういう安倍晋三の意図を国民が見抜いたからだと私は思う。 【官邸の番犬】黒川氏に対して、国民や法の専門家たちがこれほどの危惧を抱くのは、彼がずっと「官邸の番犬」と言われてきた人物だからだ。 【黒川広務氏はどういう人物か】渦中の黒川弘務・東京高検検事長は東大法学部卒後、1983年に検事任官。東京や新潟などの地検勤務を経て、法務省の刑事局などを渡り歩き、民主党政権下の2011年8月、法務・検察と政界の折衝役である官房長に就任。12年の第2次安倍政権発足時に菅官房長官の信頼を得て以降、官邸とのパイプ役を一手に担った。「黒川氏を通じて官邸の意向が検察サイドに一方的に伝わる状況になった」(司法記者)という。 日刊ゲンダイ20200513記事 その顕著な例が、甘利明元経済再生大臣を不起訴にしたこと。甘利氏には収賄疑惑が16年に噴出。だが、なぜか同年5月に不起訴となった。この時に、「水面下で黒川氏が暗躍していたのではとの見方もある」(永田町関係者)と報道された。 そして、同年9月。黒川氏は法務事務次官に昇進。「疑惑潰しの論功行賞」(同)ともっぱらだった。 日刊ゲンダイ20200513記事 と、公然の秘密のように評されている人物だからだ。 それだけではない。黒川氏には黒歴史と言われる経歴がある。 【黒川氏の黒い歴史のかずかず:不起訴案件】 まず、疑惑の大臣や長官を不起訴にした案件が下記。① 2015年1月 松島みどり元法務大臣を不起訴。 選挙区内「うちわ」配布で、公職選挙法違反の疑い。② 2015年4月 小渕優子元経産大臣を不起訴。 「観劇会」などの費用を収支報告書に不記載。政治資金規正法違反の疑い。 ③ 2016年5月 甘利明元経済再生大臣を不起訴。建設業者から現金授受。斡旋利得処罰法違反の疑い。 ④ 2018年8月 下村博文 元文部科学省大臣を不起訴。 加計学園からの政治資金のパーティ券200万円の受け取りを収支報告書に不記載。政治資金規正法違反の疑い。 ⑤ 2018年5月 森友学園事件で、佐川宣寿 元国税庁長官ら財務省関係者38名を不起訴。虚偽公文書作成などの疑い。 上記はいずれも、重大な犯罪疑惑の大臣たちを、黒川検事が不起訴にした案件。 一方、証拠不明瞭なまま、政権に不都合な人を逮捕したこともある。 【黒川氏の黒い歴史:収賄額0円で逮捕の案件】 佐藤栄佐久 元福島県知事を収賄額0円で逮捕。佐藤知事は、当初は原発に賛成の立場をとっていたが、東電の隠蔽等を目の当たりにして、反原発の立場に転向。福島第一原発の危険性を表明した知事だった。この佐藤知事を、彼の弟の事件を絡めて立件・逮捕した。しかも収賄とされながら、収賄額は無しだった。 上記のように、安倍政権を守るために黒川氏が暗躍してきたことを、国民は覚えているから、彼を検事総長にする道筋を作る法案に反対しているのだ。 来週火曜日5月19日の国会で、安倍政権・自民党・公明党は、数を頼りに強行採決を決行するのだろうか。 もしそれをすれば、日本の民主主義は壊れる。その張本人は、安倍晋三。彼は、戦後民主主義を壊した悪人として、歴史に残るだろう。【16時までのご注文即日出荷】【即納・日本国内発送】マスク在庫あり 100枚入 使い捨て 不織布製 フィルター マスク 白 大人用 大きい 飛沫防止 花粉対策 男女性兼用 抗菌通気超快適 三層高密度 ふつうサイズ ますく 送料無料楽天で購入
2020.05.16
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?20200515「大相撲の三段目力士がコロナで死去 勝武士さん、28歳」 「日本相撲協会は13日、西三段目82枚目の勝武士(しょうぶし)さん(本名末武清孝=すえたけ・きよたか=、山梨県出身、高田川部屋)が同日午前0時30分、コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため、東京都内の病院で死去したと発表した。28歳だった」。(共同通信社が2020年5月13日に報道) 本来頑健なはずの力士が、しかも若い力士が亡くなったというこのニュースは、ショックだった。まずは、心からご冥福を祈ります。同時に、ご遺族、部屋のみなさまにこころからの哀悼の意を表します。 そのあと、続いたいくつかの報道では、現材の医療体制の初動での問題が指摘された。まずは、保健所へ電話しても繋がらない。医療機関に行き着くまで4日もかかり、さらに、病院をたらいまわし。転院先で人工呼吸器での長期間の治療を受けて、多臓器不全での死となった。なんと、悲しい、痛ましい、悔しさの残る亡くなりかただろうか。このニュースは、私たちに改めて、コロナウイルス に対する現在の保健所の対応や、医療体制が昨日不十分であることを見せつけた。こうした若い力士で、大きくニュースになるような死だったから耳目を集めた。だが、市井の市民に、こうしたことが日常的に起きているのではないかと、十分推測させる出来事だったからだ。このウイルスによる死は、本当に残酷だ。本人も苦しむが、遺族も死後の対面もできず、普通の葬儀や告別式もできない。遺族や友人、近しい方々にとっては、どんなにか悔しく、心残りとなるだろう。悔やみきれない!という思いがずっと残るのではないかと推測される。先日、5月場所の中止が発表されて、相撲好きの私は残念とは思いながらも、ホッとしていた。なぜなら、体が資本の力士たちが感染しては元も子もない。しかも、知らない間に、もし他の人に感染させていたら、どれほど大きな責任を相撲協会が背負うことになるだろう。社会的責任を問われることになるかもしれない。しかも、力士たちは、不十分な稽古のまま本場所に臨めば、大怪我をする可能性は増す。力士人生が決して長くはない若者たちの、将来を摘み取ってしまうような本場所には、なってほしくないと願っていたからだ。だが、4月初旬に、高田部屋にコロナ感染者が出たことが、報道された。私は、全員の回復をこころから願っていた。だが、今日のこのニュース。胸が痛い。彼の冥福を祈りながら、無観客で行われた3月場所の千秋楽に抱いた自分の感想を、ここで残しておく。 2020 Mar. 22 【2020年(令和2年)の3月場所は、何から何までが異例】というよりも何から何まで初体験、常と異なるつまり異常な状態の中での大相撲が、3月8日大阪府立体育会館で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大を避けるために無観客で場所を開いた。場所の一週間前まで、開くか中止かをギリギリまで検討し続け、理事長以下理事会で決めたのが3月1日。場所中に一人でも感染者がでたら、即刻、場所は中止という条件で開催した。 【ないないづくし】観客席には観客は一人もいない。応援の声もない。力士の応援のために揺れるタオルも無い。取り組みのたびにあがる声援も、取り組みの最中にあがる応援の声や叫び声もない。勝負がついたときのがっかりした声、拍手もない。時には大物力士が思いがけない負けを喫した時に、乱れ飛ぶ座布団もない毎日だった。いつも映し出される、四方を示す赤、青、緑、黒の太い鮮やかな房の下がる釣り屋根と共に、画面に映る満員御礼の札もない。ほんとうに、あれも無い、これも無いという日々だった。 【炎鵬と朝乃山の活躍】そんななかで、身長167センチ、体重99キロの小兵力士、炎鵬が果敢な勝負を見せてくれて、気持ちを持ち上げてくれた。場所ごとに力をつけた朝乃山が、相撲の醍醐味を味わわせてくれた。 【やっぱり白鵬!】そして、やっぱり、この異例で異常、どう受け止めていいかわからないような混乱の場所で、白鵬が、横綱の存在を示し、優勝してくれた。中日に、今まで見たこともない張り手の連発という、およそ白鵬らしくないことをやって、負けてしまった。観ている私たちは「白鵬おかしい、変!どうしちゃったんだろう?」と観終わってもずっと残ってしまっていた取り組み。「モチベーションをどう維持するかわからなかった」と語るほど冷静さを失った、心を乱した白鵬も初めて観た。白鵬もまだ35歳になったばかりの若い人。普通の人なんだなあと変にうなづいた。 【千秋楽も異例】いつもは優勝力士が土俵に上がって、天皇杯をはじめ、各国からの優勝カップの授与式があるのに、それがない。天皇杯と優勝旗の授与だけ。いつもの優勝力士インタビューもなかった。そのかわり、八角理事長の挨拶。言葉に詰まる場面もあった。15日間異常な中での精励に力士や関係者一堂に謝意を表し、誇りに思うと述べた。 【神々しくみえた】八角理事長を取り囲んだ力士たちが、堂々と威厳に満ちて、勇者のように見えた。神々しくさえみえた。なぜか涙が流れた。ホッとした思い、ねぎらい、感動、尊敬、心身の強さへの畏敬の念・・・なんだかよく説明がつかない。 だが、今までにない、初めての、相撲の感動を味わった場所だった。
2020.05.15
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Hello,Milkywayです。お元気ですか? 20200513 2月21日の浅草演芸ホールの舞台を収録したものを録画で観た。感動して涙が出た。 この演題は落語で聞いたことがあったし、歌舞伎ファンの私にとっては、特に惹かれる演目だ。 【ストーリー】は、「仮名手本忠臣蔵・五段目」の斧定九郎の役を演じることになった、歌舞伎界での血筋を持たない中村仲蔵の物語。当時の歌舞伎界では異例の最高位の名代格まで出世した人。当然のことながら、出世の途中で嫌がらせを受け、名代という格にも関わらず、格がはるかに下の役をあてがわれた。 【仲蔵の役作りを語る伯山の超絶芸】仲蔵は、苦労の挙句、その役に新しい工夫を凝らした。今までにない、新しい、それまで弁当幕とよばれ、つまらない合間の幕5段目を、『仮名手本忠臣蔵』の重要場面の一幕に創り上げるのだ。今も世の中にあるやっかみ、嘲笑、いじめ、役作りの苦労、不安、絶望、その末の喜びが、神田伯山の超絶芸の語りで、余すところなく描き出されている。 【定九郎の役の原型との出会い】話の中盤。一度は落ち込んだ仲蔵だが、役の工夫をお授けくださいと願かけ参りを日参する。そして、14日目。夕立にあった仲蔵は、雨宿りのために蕎麦屋に入る。 と、そこに、同じく雨をさけて、一人の武家風の男が入ってきた。手には唐傘。腰に朱鞘の大小を下げ、黒羽二重の着流しを深く尻端折りして、雪駄を献上帯に挟み、大雨に当たってぐっしょり濡れた姿。伸びた月代を素手でぐいっとなで上げると、雨水がタラタラッと顔から首へ流れる。そこで、この男。おもむろに濡れた両方の袂をぐいっと絞るのだ。 定九郎の冷酷な美しさを見せる見せ場の一つだ。舞台を見つめる観客は、凄惨な次の場面を予測させる定九郎の、黒い美しさに眺め入ってしまう仕掛けになっている。 この名場面を創案した仲蔵の苦労が、伯山によって、たっぷりと語られるから、この場面を観られた観客は、一様に喜びを共有する。 【伯山、迫真の語り】そして、イノシシと間違われて勘平に撃たれる場面。銃声。卵の殻をぐっと噛むと、中に仕込んだ紅がタラタラタラッロと唇から滴り落ち、白塗りのむき出しの腿から膝へと流れる様。白と黒と赤のコントラストが、凄惨さとこの狂言そのものの持つ悲劇性までを暗示する。 この、世界初めての血糊の創出と言われる場面も、伯山は迫真の語りで、自分の舞台の聴衆を、あたかも目の前で仲蔵の舞台を見ている観衆のような気持ちにダブらせてくれる。 そして、それに並行して語られる、舞台を見つめる芝居小屋の観客が、仲蔵の役の工夫と、その凄さに圧倒されて息を飲み、声も出ない場面。それを、芝居が失敗したと思い込む仲蔵の不安と焦燥を重ねて語っていく伯山。 一分の隙もないリズム。緩急をつけた声の調子。そして歯切れの良い語り。声の迫力。それらすべてを結集して、聴衆を緊張の頂へと連れていく、伯山の力量にただただ感動した。 そして、幕切れ。講談の中で語られている観客と、伯山の講談を聞いている聴衆の、安堵と納得の中で、語りが終了する。 【伯山の講談の構成力の見事さ】最後に、舞台を観ての感想をもう一つ。伯山の講談の見事な構成力だ。 語りの前に伯山は、襲名にまで導いてくれた師匠の神田松鯉に感謝を述べる。そして、講談演目の「中村仲蔵」の口演のエンディング。仲蔵の師匠四代目市川團十郎と仲蔵の弟子師匠の深い絆で、締めたのである。 こうして新伯山はこの講談の前後をビシッときめた。 この録画はYouTubeでも観られる。オススメだ。 コロナで自宅待機のみなさま、新しい講談という分野に足を踏み入れるきっかけに。
2020.05.13
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Hello,Milkywayです。お元気ですか?徒然なるがままに 20200511 コロナウイルス による緊急事態宣言の中で、外出自粛。春の連休はどこにも出られないし、今後もしばらくは外出制限が続くだろう。例会は全てキャンセル。いろいろなことがスタックしたまま。行き詰まっている感に満ちている。 そんな中で、友人とのプロジェクトがある。話し合いが必要だ。Skypeを使おうと提案してみた。すると、彼女からはもっと進んだ提案がきた。この際、ZOOMを使おうというのだ。彼女は、もうすでに、担当している活動のミーティングで使っているという。だが、私はハイテク音痴。つかえるかどうか心もとない。逡巡した。 しかしだ。このままでは同じところを堂々巡り。気持ちを切り替えて、新しいことに挑戦する良い時期と思えば良い。連休でたっぷり時間もある。彼女の勧めに従うことにした。 まずは、Google アカウントで会議参加資格をゲット。 彼女からは、バーチャル背景に使えそうな、画像紹介が続く。美術館のオンライン画像だ。観るもの全てが魅力的。彼女とは、アートの好みが似ているので、紹介してくれた美術館の作品は、どれも心惹かれる。いくつかを自分のバーチャル背景用に、保存した。 そして、第1回目。彼女から、会議への参加招待メールがきた。会議のIDとパスワードが書いてある。 ちゃんとつながるだろうか?ちょっとドキドキ。 彼女が送ってくれた、招待のサイトをクリック。会議IDをコピペ。パスワードもコピペ。 なんと!あっさり繋がった!画面の向こうに、カルフォルニアにすむ彼女の顔。満面の笑みがあった。傍から彼女の夫の懐かしい笑顔。とりあえず繋がって満足した。 ところが、私のバーチャル背景が機能しない。せっかく保存してあった美しい画像が使えないのだ。彼女の背景は、美しいステンドグラス。私の背景は、味気ない本棚。なんたる違い! バーチャル背景は、2回目の宿題にして、とりあえず1回目のミーティングは、終了してひと段落。 2回目のミーティング。前回よりは、緊張もうんと少なくミーティングにアクセスして参加手続きも完了した。 でも、やっぱり私のバーチャル背景は機能しない。OSの条件は満たしているのに。何が問題なのだろう? 今日は3回目。ミーティングの充実度は満足なものだった。お互いに表情も声もよくわかる。メモを取る様子もわかる。嬉しそうだったり、共感したり、もう少し考えようと頷き合ったり。電話だけの時とは全然違うグリップ感だ。 私たちのプロジェクトは、着実に進むだろう。 だが、今回も残念ながら、バーチャル背景は使えなかった。 しかし、ZOOMのオンラインレッスンがあるのを見つけた。解決のヒントがあるかもしれない。入門編がある。基礎からもう一度確かめてみよう。 次のミーティングまで、ZOOMの使い方にもう少し慣れておくことにしよう!
2020.05.11
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