ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2010.09.24
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カテゴリ: 書評


訳 者=渡辺政隆
書 名=生命40億年全史
原 題=LIFE
発行所=草思社
発行年=2003.3
評 価=★★★★★


生命40億年全史


ある程度の期間の生物の進化の歩みについて語った本は、これまで、気候モデルから生命進化の謎を扱った「 恐竜はなぜ鳥に進化したのか 」(ピーター・ウォード)、カンブリア紀の生物大爆発を扱った「 ワンダフル・ライフ 凍った地球 スノーボールアースと生命進化の物語 」(田近英一)、生命誕生からカンブリア紀までの生命進化を扱った「生命 最初の30億年」(アンドルー・ノール)がある。ただ、これらは、特定の期間の生命進化を扱ったものや、生命そのものでなく地質学側面や気象学側面から生命進化を扱った本である。この点、この本のように、生命の痕跡から人類誕生までの全ての生命の全史を扱った本は過去なかったように思える。本書は、生命誕生の経緯の面での考察こそが少ないものの、その質と量においてたぐい稀な本であることは確かである。

しかも、筆者の文体は、単に羅列的に生命進化の様相を述べるのではなく、その時代時代の地球環境を豊富な知識と経験で持って細かに描写し、学会での最新結果や他の学者の対立意見等を踏まえつつ、時代を画する特徴的な事項をポイントを押さえて、筆者の考えをベースに記述した素晴らしい本である。

また、事前に生命進化を扱った本を読んでいると、行間に込められた筆者の思い(例えば、筆者はグールドが嫌いなんだなとか、ドーキンスは無視しているんだなとか)がなんとなく分かって一層楽しめる本である。そういう意味で、本書は生命進化に関する本の「とっかかり本」ではなく、ある程度事前知識や学説を理解した上で読むべき本と言える。






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Last updated  2010.09.24 17:27:23 コメントを書く
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