ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2014.10.23
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カテゴリ: 書評


訳 者=大田直子/鍛原多恵子/柴田裕之
書 名=繁栄【上】 明日を切り拓くための人類10万年史 
発行所=早川書房
発行年=2010.10
評 価=★★★★★

文明衰退や国家の貧困等の要因を扱った本は多い。本書は、逆に、文明を駆動する要因は何か・国家の成長の原因は何かを、歴史的経緯を背景に真正面から扱った本である。本書は上巻であるが、既に答えは示されており、「文化的進化あるいはテクノロジーにとって交換は、生物学的進化にとっての生殖のようなもの」・「自給自足は繁栄につながらず、分業と専門化および交換(交易)によって繁栄がもたらされた」と述べられている。即ち、交易なくして農耕はなかったし、繁栄は自給自足でなく自活によってもたらされたと述べている。

これらの指摘には全面的に同意する。地産地消や自給自足への単純な礼賛など、耳触りの良い言葉に人々は踊らされるが、圧倒的なデータをもとに著者の主張を繰り返し補強し結論を述べており、やはり発展・成長・繁栄の真の物事の本質は「分業・専門化と交換・交易」に間違いないと思う。なお、原題は「The Rational Optimist =合理的な楽観主義者」であり、これもまた含蓄のある良いタイトルである。

なお、本来、書籍の評価は、上巻・下巻読了後に行うものだが、間違いなく良書と思われるので、あえて既に評価してみている。マット・リドレーの「赤の女王」や「やわからな遺伝子」など、他の本も読んでみたい。



繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史 上 / マット・リドレ- 【単行本】





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Last updated  2014.10.26 18:53:19 コメントを書く
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