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densuke369 @ Re:同様の事件・子供の「仲良し」同士に要注意!(06/20) これが、真相かもしれないですよ。でも作…
alex99 @ Re:悲しい母の日(05/14) う~~ん。 日本人の男性とか、アメリ…
December 17, 2003
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そういう状態であるから、風邪を引いても主治医を持たない限りすぐ診てもらえることはない。都心に住んでいるのならなおさらで、知っている病院に予約なんぞ入れようというもののやはり一ヶ月先の日付を告げられ「そんな先じゃ風邪はとっくに治ってるわいっ!」と風邪のまま怒りは心頭に達する。結局どこに行かなくても治る。

しかも保険によって行ける病院、行けない病院がある。もし間違って保険でカバーされない病院に入ってしまったら診察だけでも$100以上、もしレントゲンなど取ってしまったなら$1000(約11万)は軽く越す。これでは恐ろしくて病院には行けない。

保険会社から発行されている「保険でカバーされている産婦人科病院」リストからひとつをピックアップした。電話の(アフリカンアメリカンの)姉ちゃんには「では予約は来月の13日、11週目ですね。」と(乱暴に)言われる。「今から一ヶ月以上先ですよ?ちょっと遅くないですか?初診にしては・・・。」と聞くと「普通です。」とあっさり言われた。確かに来月は3ヶ月目、ということだが・・・そういうわけで今週は7週目だ。


まだもったりと自転車通勤をしている。

吐いたりするつわりが来ない代わりに、胸がむかむかする。そして鼻が敏感なので自転車で町を抜けていると排気ガスが鼻に痛い。ぐえ。

大通りに入るとフードトラックが沢山歩道に沢山止まり、朝食の「エッグアンドチーズサンド」(チーズオムレツがロールパンに入ったサンドイッチ)やそれにベーコンやソーセージを入れたサンドイッチを作っている。それを焼く脂の臭いが道に漂う。

おえっ。

最後に自転車を職場のビルの真ん前に止めて、警備員のリチャードに「おはよっ!」と挨拶。
エレベーターで自分の職場まで上がり、元気よくドアを開けるとまだタバコの臭い。

ぐおぉぇっ~。

先週買った空気洗浄器はまだ来ない。5月に日本に帰国した時SARSが流行っていた。その時両親から渡された大量のマスクをこっそり自分の机にしのばせることにした。取りあえずひっそりとマスクをする私。なんとか煙から逃れる。

先週、Janが「最初のプレゼントよぉ~」と”What to expect when you are expecting”という英語の本をくれた。

それはこちらの妊娠女性のバイブルでもあり随分人気のある本で、1ヶ月目から生まれるまでのひと月ごとに「この月はこんな現象が起こります・・」と絵付きで解説してあり、妊娠に関する質問にぜ~んぶ答えているという驚くべき本だった。分厚い本だが英語はそれほど難しくなく、さらっと読める。

妊娠した女性は大体「とあるひとつの物」が無性に食べたくなるらしい。私はどうやらチーズである。母はビールが飲みたかったなどと言っていた。この本によると、アメリカ人の女性は「アイスクリーム」を食べたくなる人がもっとも多いらしい。逆に、ピクルス(きゅうりの漬物)などという人はまずいないらしい。なんだか笑える。

日本のウェブサイトには大抵刺激物は駄目、と書いてるがこの本では「スパイシーフード」は特に問題なし、と書かれている。私は辛い物好きなのでなんだかうれしくなる。

また、日本のウェブサイトには妊娠3ヶ月までは運動はしないで安静しろ、とほとんどが書かれており親にも「もう運動しちゃ駄目よ!」と言われたがこの本では「無理をしない運動はどんどんすべきです。今までしていた人はもちろん、しなかった人はなおさらした方がよい」と書いてあった。私はダンスのクラスをもう止めようかな?と悩んでいたがこの本には「今までやっていたのなら無理をしないダンスも可。」となっていたのでなんだか続ける気になる。

運動を続けていい、ということに自信をもてたのはいいことだ。今度からは水泳だけかな?と考えていたが「エアロバイクもお勧め」「ヨガ!」「エアロビ」と何でも書いてあったので安心する。


***************
今日はダンスのクラスがあった。結局いつものようにジムに行き楽しくヒップホップダンスを終え、少々寒い街をノリノリと自転車で走った。

家に帰り荷物を置いて後ろを振り返ると、ノリノリがキッチンで何もしないで立ち尽くしていた。

そしてぼそりと、

「マミーから携帯にメッセージが残ってた・・・」

・・・


「ダディが」


「亡くなったんだ・・・」

と言葉を詰まらせた。

「ダディ」はノリノリの実父のことではなくて、ニュージャージーに住んでいるホストファミリーのDaveのことだ。奥さんのひさ子さんとDaveは、ノリノリがアメリカに来た10年前からお世話になっている夫婦で今年の夏も彼らの家に幾度となく私達は遊びに行った。

ノリノリは泣いていた。

私も大泣きしたかったが、私は泣くと絶対止まらない。今ここでぐっと抑えて、ノリノリが止まったら後でこっそり泣くんだ。ノリノリが動揺している今は、私がやれることをやろう。

取り合えず、ハーブティーを入れて部屋を片付けた。ノリノリはひさ子さんに電話をして泣きながら何が起こったかを聞いていた。

ちょっと落ち着くと、丁度一年前頃の結婚式のビデオを見始めた。Daveは式の直前に緊張して立っているノリノリのところにつかつかとやってきて、「おまえ、本当に後悔しないのかっ?!」と茶化している。この時60歳だった彼は、今年1年、リタイア(定年退職)ライフをゆっくり楽しんでおり先々週私達のベイビーの報告を喜んで聞いたばかりだった。


実は、私達のベイビーが発覚した12月の頭にノリノリの実家に電話を掛けると彼の両親は不在だった。そこでお世話になっている隣家に連絡をすると、10月に結婚したばかりのノリノリの弟の奥さんが乳がんで5cm切る手術をしたのだそうだ。彼女は確かまだ26歳ぐらいだったに違いない。新婚で若い分だけ事態は深刻で、結局私達のベイビーのことは言い出せなかった。子供が出来るまで抗がん剤はやらないと聞いた。


・・・12月は良いことも悪いことも、なぜかいろいろなことが度重なる季節だ。

ノリノリと私が昔働いていたレストランに、佐々木さんという寿司職人がいた。

彼は私の父親と同じぐらいの年代の方で、面倒見がよく、一人でアメリカ生活を戦っていた私を精神的に随分応援してくれた。ノリノリも同じように佐々木さんと個人的に信頼しあう仲だった。


4年前の年末、彼は突然亡くなった。私達はレストランの仲間と共に、大泣きした。

なぜ今まで思い出さなかったのか不思議だが、彼が亡くなった3年後のその日に・・・私達は結婚した。


→→→→または US Life Index へ行ってみる→→





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Last updated  August 4, 2004 06:46:52 AM
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