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2004年08月19日
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 昨日の私のお誕生日、夏風邪のせいか、軽い眩暈がしていた。 そこで、同居人の会社に電話して、用事のついでに、夕飯のお弁当を買って来てくれるように、頼んでみた。 車を運転して、モールまで買い物に出るのが、ちょっと不安だったもんで。

 夜になって、私が居間のソファで休んでいると、同居人が帰って来た。
 「お誕生日のケーキを買って来たよ! トップスのチョコレートケーキだよ。」フーン、ソファでゴロンのまま、チョイ感激! 
さすがに、シャンパンと薔薇の花、までは期待しないもの。 デ、彼はいそいそと惣菜やお弁当をレンジで温めて、オリンピックを観戦しながらの、二人でお誕生日のささやかなディナー。 小さな幸せ。 確かに、彼は変わった!

 新婚当時、天井のライトの電球が切れたので、替えてくれるよう頼むと、
 「電気が怖い!」と、のたまわり、私は、思いきりのけぞった。
その瞬間、気持ちお坊ちゃま亭主と手ごわい女房との、長いバトルの幕は切って落されたた。 

 当時、朝日新聞の家庭欄に、
 「買い物先で、旦那様にトイレットペーパーを持たせた、若い奥さんを見たけたが、何という恥ずかしいこと!」という、年配の女性の批判の投書が載っていた。 私は大いに反発したものだ。

男女平等、夫婦は対等、なんて、まだまだ学校の教科書の中だけだったのだ! 女は男より一歩下がり、何もしないくせにエラソーな男に奉仕するもの、要求に従うもの、という古い考えが、社会でも家庭でも、まかり通っている時代だった。 ケッ!  

 私は若い頃、アメリカに住んでいたので、休日には、家庭で、力仕事や庭の手入れに汗を流し、バーベキューのセッティングをし、平日には、仕事からの帰宅後、ソファに座った奥さんに、ワインのグラスを差し出して、一日の出来事を話し合う夫達を見てきた。 あるいは、OLの後、第一線を退いた、日本の経済界の重鎮の事務所で、しばらく秘書をして働いたが、そこでお会いした、経済界、政界のお偉方に、ある共通点を見出した。 超一流の大物は、私のような一介の秘書に対しても、決して威張ったりしなかったし、妾がいて当たり前の時代に、奥さんを大事にする、愛妻家でもあったのだ。 逆に、一流半どころの権力者体質のトップ達は、とてつもなく頭が高く、わがままで、家庭も奥さんも粗末に扱った。 結果、2代目になる頃、家庭も子孫も崩れて行った。 中国に「修身斎家」という言葉があり、家庭をちゃんと治められなければ、社会でも、大きなことはできない、という意味らしいが、やはり超一流の人物達は、仕事だけでなく、人間を大切にする、という大事な点でも、賢く優れていた。 若い私は大いに感じ入ったものだ。

 もちろん、お互い似たようなもの、私が超一流の人物と結婚できるとは、ユメにも思わないけど、元同級生の相手が、気持ちは絶対君主で、仕事以外何もできない箱入り息子とは知らなんだ! ウチの引越しの時、手伝いの女性達が荷物を運び出している間、何もせず、ぶらぶらリン。 余りの恥ずかしさ、情けなさに、キレタ私。 筋肉自慢のくせして! デ、漸く腰を上げて向こうへ行き、ヤレヤレと思った途端、親指を怪我した、と苦痛に顔をしかめて、訴える始末。 新しい家の庭で、一緒に手入れをしよう、と庭に出れば、虫が恐い、と、すぐに家に逃げ込む。 しかも、自分ではやらずに、何かと私に命令する。 思えば長い道のりでした! 事が起きれば、自分の非は認めずに私を責め、自分のことは棚に上げ、ついでに自ら神棚に這い上がって、頼みもしないのに、拝ませよう、とするので、何回引きずり下ろしたことか! 私は信者じゃないったら。 

 友人の夫は戦後生まれにも拘わらず、妻は夫の三歩あとに従え、と主張し、僅かな給料を入れる以外、子育てから家計の補助まで全部彼女に寄りかかって来た。 何もやらない奴のどこがエライの? 三歩あとから、思いっきり蹴飛ばしておやり! と、これは私の勝手な主張。 もう一人の友人は、毎日出勤する彼が可哀相で、とつい最近まで、寝起きの夫に靴下まで履かせてやっていた。 彼は、私がいなくては生きていけないの、と臆面もなく言う。 それは思いあがりというもんよ、と私は密かに思う。 あなたがいなくなったら、又、よりかかれる別な人を見つけるだけかも。 それに、そんなの愛情だと思わない。 赤ん坊扱いのまま、本当に何もできずに、あなたが死んでしまったら、彼はどうなるの? そっちの方が可哀相じゃない? お前が死んだらやる、と豪語したご亭主もいたっけ。 自分の下着のありかも知らないままで。 反面、アメリカの友人の妹の夫は専業主夫で、妻が家計を担い、夫は家庭菜園で野菜を育てながら、子育てと家事の一切を担っている。 男も女も色々できた方がいい。

 私が結婚後、2度大病をしたせいか、2度の単身赴任のせいか、今やウチの同居人は、料理はイマイチながら、掃除も洗濯もアイロンかけも器用にこなす。 単身赴任中、たいした不自由も感ぜずに暮らせたのは、やはり長い長いバトルの成果なのだ! おかげで、本人もすっかり一人暮らしの自信がついた。 そして、それに反比例するように、神棚に上がることも少なくなったし、家族への配慮も増した。 子育てには殆ど関わらなかったのを、今になって、悔やんでいるし、人間て成長するもんですよね。 男でも女でも。 とすると、子育てを終え、彼の稼ぎにオンブして、今や楽チン稼業の私の方が、今度は何とかせなアカンですな。 でも、もうちょっと、子育て後の解放感を楽しませてよ。 私の稼ぎなんか、家で英語を教えたり、チョボッと翻訳するくらいで、大したモンじゃなかったけど、一人で子育てに奮戦中、自分のことは殆ど後回しだったんだから。 しばらくしたら、私も又何か別の方法を見つけて、新たに成長し始めるつもりだから、ネ! それにしても、お互い忍耐強くなったもんッスね! 




















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最終更新日  2004年08月19日 17時13分25秒
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