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めげぞう@ Re[2]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) 森の声さんへ そうですよね。 私が仲間作…

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森の声

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2024.08.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
簡単で便利な機械に囲まれて、自由な時間も、自由な空間も、一緒に遊ぶ仲間も与えられず、大人の保護や、監視や、管理のもとで、一人だけで機械を相手に遊び、受け身的に生活している現代の子どもたちには、自分の人生を自分の意思で生きていくために必要な能動性を育てる場がありません。

そのため、何でも「やってもらう」のが当たり前だと考えています。
親子遊びの場で工作をする時も、子どもたちは自分でやろうとせず「お母さんやって」とお母さんに仕事を委託して、自分は遊んでいます。「先生やって」と私のところに持ってくる子も多いです。

それで、「最初は分からない、出来ないのも当たり前だな」と思って、やり方を教えようとすると、私に任せたまま本人はどこかに行ってしまうのです。そばにいて、私がやることを能動的に観察しようとはしないのです。

これは自宅でやっている教室でも同じで、ちょっと難しいと感じるとすぐに「先生やって」「先生手伝って」と言って来る子がいっぱいいます。昔は「先生は手伝わないで」と手伝いを拒否する子もいましたが、今ではそういう子は皆無です。

「手伝って」と言ってくる子も、私に任せたまま自分は友達とおしゃべりしています。そばにいて私がやっていることを観察し、学ぼうとはしないのです。そのため、いつまでたっても出来るようになりません。

そういう子に共通しているのが「観察力が弱い」ということです。見本を見せても見本を見ようとしません。ただ眺めることは出来るのですが、観察力が弱いのでどう見たらいいのか分からないのです。テレビもyoutubeもボーっと眺めているだけで楽しむことが出来ますからね。

ただ眺めるだけなら、視覚に特に問題がなければだれでも出来ます。赤ちゃんでも出来ます。
でも、ただ眺めているだけではその対象から何も学べません。なにも発見することが出来ません。そのため、すぐに退屈します。だから、テレビのように常に動き変化している対象なら眺め続けることが出来るのですが、静止しているものに意識を集中し続けることが出来ないのです。



ちなみに、客観的に見る能力がまだ育っていない7歳前の子は、空想画は描けても観察画を描くことは出来ません。見て描かせても客観的な観察画にはなりません。その証拠に、観察画なのに見えていないものまで平気で描いてしまいます。

そして、この「観察能力」は「学習能力」とも直結しています。先生の話を聞いても、本を読んでも、実験をしても、観察能力が低い子はその対象から何も学ぶことが出来ないからです。
ただボーっとしか見ることができない子は、話を聞いてもただボーっと聞くことしかできないのです。

また、観察力が育っていない子は、本に書いてある文字は読めても、その言葉の中から何も発見することが出来ないためすぐに飽きてしまいまいます。

そのような能動的な意識の働きが育つためには自由意思に基づく自由な体験が必要になるのです。
実は、昔の子どもたちにとっては当たり前だった、自由な時間と自由な空間の中での仲間との自由な遊びが、子どもたちの能動性を育てていたのです。


また、遊びを通して観察力も育っていました。
子どもは子どもに丁寧に教えたりはしません。また子どもにもプライドがあるので他の子に聞いたりはしません。コマ回しが出来ない子は、「上手にコマを回している子」のことを観察し、その技を盗んでいたのです。
昔の職人の世界と同じです。


でもそういう「遊びを通して学ぶ場」も消えてしまいました。そのため、依存心ばかりが強く、自分の意思で能動的に動くことが出来ない子どもたちがいっぱい育っています。
「○○ガチャ」という言葉でなんでも人のせいにしようとする人たちが増えたのも、その結果だと思います。

確かに「ガチャ」による影響は大きいです。それは調査研究されています。でも、「それを乗り越える能力も人間には与えられているんだ」ということを忘れてはいけないんだと思うのです。





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Last updated  2024.08.22 06:26:50
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