森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「じぶんリセット時… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2025.11.27
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
人は誰でも、自分の感覚、自分の価値観、自分の思想を基にして他者の言うことや、他者の存在や、様々な現象を理解しようとしています。
物事を理解するためには、絶対に「物差し」が必要になるのですが、その物差しが常に「自分」だということです。

これは科学でも同じです。
科学は推論を実際の計測結果と付け合わせることで成り立っているのですが、その計測には世界共通の物差しが使われています。それが「Kg」や「m」などの様々な単位です。

ただし、科学における「物差し」は世界共通ですが、個人の感覚や思想の基準になっている物差しは人それぞれです。だから他の人のことを理解したり、他の人とつながり合うことが難しいのです。

「見た目」を判断の基準に使っている人と、「機能」を判断の基準に使っている人は、色々なところで対立するでしょう。
「強さ」を判断の基準に使っている人と、「優しさ」を判断の基準に使っている人も対立するでしょう。
学校の成績を「賢さ」の基準として使っている人と、自分の感覚で感じ、自分の頭で考えることを「賢さ」の基準として使っている人も対立するでしょう。
子どもに「社会的な成功」を求める人と、「幸せな人生」を求める人も対立するでしょう。


そして、自分と同じ物差しを持った人とだけつながろうとします。またそうしないと平和は訪れないと考えています。
人は「平和」を求めて戦争をするのです。

問題は、自分とは異なる意見の人を排除しても、その内部の揺らぎがまた新しい対立を生みだしてしまうということです。
「大きな違い」が消えると、それまでは「小さかった違い」が、急に「大きな違い」に拡大してしまうのです。
いじめっ子を排除してもイジメがなくならないのはそのためです。

外部に敵が居るときはみんな助け合うのですが、外部の敵が消えると、今度は内部に敵が生まれるのです。
そして、その内部の多数派の人が、その内部の少数派を排除しようとして、その人達を「外部」としてはじき出し戦いを始めます。そして、同じことが繰り返されます。
だから戦争は永遠に消えないのです。

その負の連鎖を止めるためには、お互いがお互いの違いを肯定し、違ったままでも共存できるような道を模索するしかないのです。

でもそのためには、相手のことを理解する必要があります。その時に必要なのは「自分の価値観」で相手のことを理解しようとするのではなく、「相手の価値観」で相手のことを理解しようとすることです。

子どものことを理解しようとするときには大人の価値観で「子どもが言っていること」や「やっていること」を判断するのではなく、子どもの価値観で「子どもが言っていること」を聞き「子どもが見ているもの」を見る必要があるのです。大人の判断が必要になるのはその後です。

でも、普通はそんなこと不可能です。


そういう「他者の立場に立った他者体験」が出来るのは「物語」の中だけなんです。人間が「人間らしさ」を得ることが出来たのは「物語」を得ることが出来たからなのです。

人間と自然が共存するためには、古代から受け継がれてきた「人間と自然の物語」をもう一度想い出す必要があるのです。人間視点だけで自然のことを考えても、自然と共存することは出来ないのです。
熊と共存するためには熊の視点で考えてみる必要があるのです。そしてそのためには「人間と自然と熊の物語」が必要になるのです。科学は「冷たい知識」は与えてくれますが、つながりを支えてくれるような「命が通った物語」を与えてはくれないのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.11.27 08:50:13
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: