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「ひとが誰かを特定… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2026.06.29
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は自宅では造形教室をやっています。
絵画、手工芸、陶芸、木工作、電気工作まで何でもやっています。
何でも出来るのですが、男の子達は〝芸術的なもの〟や〝手仕事的なもの〟よりも〝遊ぶもの〟を作るのが好きです。
弓矢とか、刀とか、銃とか、パチンコとか、ビー玉転がしとか、などを作りたがります。
男心に響くのでしょうか。

でも今の子どもたちは、リアルな体験としてそういうもので遊んだことがありません。
遊んでいる子どもたちを見たこともありません。
さらには、そういうもの自体を見たこともありません。
ですから木刀を作りたいと言っているのに「なんとなく」しか木刀の形を知りません。


それで、〝棒とゴムをちょうだい〟というのです。
?????
と思って、〝弓矢で遊んだことある?〟と聞くと、〝ない〟という返事。
〝じゃあ、見たことはある?〟と聞くと、〝この前テレビで見た〟という返事。

テレビでちょっと見てあこがれたようです。
まあ、それはそれでいいのですが、テレビを見ていても弓矢がどんな材質で出来ていて、どんな構造になっていて、どのような原理で矢を飛ばしているのかということは皆目分かりません。
また、「飛ばす技術」も分かりません。

それまでに、自然の中でからだを使っていっぱい遊んできたような子ならそういうことは大体予想がつくのですが、今の子どもたちは日常的な遊びの中でそんなことしませんからまったく予想がつかないのです。

人はそれまでの自分の体験を組み合わせて新しい出来事を理解しています。これはどんな場合でも同じです。
だから、その「素材となる体験」がない子は説明しても理解できません。
説明しても、その説明が理解できるだけの体験的な裏付けがないからです。


だから、なんであんなにゴムのように動くのかが分かりません。

まあ、それは遊んでいるうちに分かることなので詳しくは説明しません。
でも、それが分からないので材料を出されただけではどうしていいのか分かりません。
それで、〝ここ切って、ここ削って、ここにひもを結んで〟というようにマニアル的な指示が必要になります。

でも、話しはこれで終わりません。

それで、
1.ナイフ
2.ノコギリ
3.手で折る
4.超能力

〝どれで切ったらいいと思う〟と聞きます。
すると大抵の子はちゃんと「ノコギリ」と答えます。
それで、〝じゃあ、ノコギリで切りな〟とノコギリを渡すのですが、なにやら怪しげな切り方を始めます。
というより、それ以前におかしな持ち方をします。
グッと握ってしまうのです。ノコギリはグッと握ってしまったら使えません。手首が動かなくなってしまうからです。(親指と人差し指には力を入れてはいけないのです。)
中には逆さまに持つ子もいます。
それで切り始めるのですが、まあなかなか大変です。

手首が硬いのでノコギリが動きません。
手先だけで動かすので刃が前後ではなく左右に動いてしまうので、そこら中に傷が付くだけでなかなか切れていきません。

また、左手や足で押さえることも出来ないので、ヤスリで削ったようになるだけで切れないのです。私は最初はそういう状態をただ黙ってみています。
でも、頑張っても全然切れないのでそのうち〝先生やって〟とか、〝手伝って〟という声が出てきます。

そこで初めてノコギリの持ち方、動かし方、木の抑え方などを教えます。
そして、ちょっとだけ切ってあげて、〝後は自分でやりな〟と任せます。
すると子どもは、〝え! 全部切ってくれないの〟と文句を言ってきます。

多くの子は、それで何とか切ることが出来ます。それでも途中何回か手伝いが必要ですけど・・・。
でも、〝自分流〟を変えることが出来なくてどうしても切れない子もいます。
そんな時は“見る体験から”と思って、〝良く見ていなよ〟といって私が切ります。でも、そういう子に限ってそれを見ようとしない子が多いのです。「見方」(観察の仕方)が分からないようです。
その「見方」(観察の仕方)も体験を通してしか学べないからです。

これで竹が丁度いい長さに切れたとします。
でも、竹を切ってひもを付けただけの弓ではよく飛びません。
ナイフを使って両端を少し薄くするのです。
ここでまた困難が待ち受けています。
ノコギリもナイフも同じなのですが、力で頑張るだけではなかなか切れないのです。ただ危険になるだけです。
実際、うちの子は3才頃から切り出しナイフを普通に使っていました。
間違いなく3才児より小学生の方が力があるはずなんですが、切れないのです。

その後はヒモを結ぶのですが、ここでも困難が待っています。
最近の子はみんなひもが結べないのです。
ひもが結べる子でも、弓をしならせたままヒモ(弦)を張ることが出来ません。
ちなみにこれは子どもだけではありませんからね。お母さん達にやって貰っても似たような状態です。

そんなこんなでまあ、弓矢が出来たとします。
でも、今度は飛ばし方が分かりません。
矢を弓に「つがえる」という状態が分かりません。
また、弓の「真ん中」がよく分からない子もいます。
教えても理解できない子もいます。

でも、しばらくやっているうちにそれなりに飛ばせるようになります。
でもでも、ここから先にも問題が転がっています。
多くの子がそこで終わってしまうのです。

せっかく弓矢を作ったのに、出来ただけで満足してしまってそれ以上それで遊ぼうとしない子が結構いるのです。飛ばし方が分ければ、それ以上それで遊ぼうとしないのです。不思議でしょ。

実は、タイコや笛などの楽器を作っても遊ばない子の方が多いのです。作るだけなんです。
「飛ばし方」や「音の出し方」は分かっても「遊び方」が分からないのです。弓矢で遊んでいる子や、演奏を楽しんでいる人たちを見たことがないからでしょうか。

でも、これは教えることができません。というより教えても意味がないのです。遊び方は楽しく遊びながら学ぶものだからです。
つまり、楽しく遊ぶことが出来る仲間と一緒に遊ぶことで遊び方を学ぶのです。そうやって学んだ遊びだから楽しく遊ぶことが出来るのです。

それでも、中には的を作って、競い合いを始める子もいます。
楽しそうに延々と弓矢で遊んでいる子もいます。

でも、そういう子は幼稚園の頃からそういう遊びをいっぱいやってきたような子ばかりです。
弓矢は初めてでもからだで遊ぶ楽しさを知っている子ども達です。
コマを普通に回せる子どもたちばかりです。
また、自分はあまりからだ遊びをやっていなくても、そういう子どもたちがいっぱいいるところで育った子どもたちです。つまり、楽しく遊ぶ子どもたちを見て育った子どもたちです。

そういう子どもたちはからだを動かす楽しさ、からだで遊ぶ遊び方を知っているのです。
でも、幼児期にからだを動かす楽しさを味わってこなかった子は、弓矢が出来てしまうとそれだけで満足してしまう子が多いのです。
からだを動かす楽しさ、仲間と一緒に遊ぶ楽しさを知らないからです。





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Last updated  2026.06.29 06:05:31
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