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2025.02.27
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カテゴリ: 坐禅
青山俊董老師「今、ここから始めよう」(2013年12月)69-72頁
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目的に重心をおくか、 今の一歩を大切にするか

かつて、中国の農業博士と呼ばれる方のお話を聞いたことがある。

「収穫を問わず、ただ耕運を問う」の一句で結ばれたことが、心に残っています。

 耕し、肥料を施し、種子をまき、朝夕に心を運びながら育ててゆく上には、よりよい実りを目指さないわけではない。

 しかしどんなに努力の限りを尽くしても、冷夏とか大雨とか台風とかいう不可抗力の天災に遭えば、言い換えるならば天地いっぱいの協力を得なければ、米一粒も収穫することはできないのである。
 実りへの一歩一歩に最善の努力を払い、あとは神仏の思し召しにまかす、そういう姿勢と、多収穫のみを目指し、しゃにむに働くというのは、やっていることは同じようであるけれども、取り組む姿勢が全く違う。

 この秋は雨か嵐かしらねども
  今日のつとめに田草とるなり



ヘルマン・ヘッセ
「旅の秘術」
あてどないさすらいは、青春の喜びだ。
青春とともに、その喜びも色あせた。
それ以来、目あてと意志とを自覚すると、
私はその場を去った。



森も流れも、あらゆる途上で待っている
一切の壮観も、閉ざされたままだ。


これからはさらに旅を味得しなければならない、
瞬間のけがれない輝きが、
憧れの星の前でも薄れることのないように。

旅の秘術は、世界の輪舞の中に加わって
ともに動き、

愛する遠いかなたへ向かって、途上にあることだ。

旅の秘術は旅の途上を味わうところにあり、目的だけをせわしなく求める目には、森も流れも、瞬間のけがれない星の輝きも見失ってしまうであろう、というヘッセの詩をあらためて味わい、「人生の生き方もこれだな」と気づいたことであった。





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最終更新日  2025.02.27 07:00:15
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