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2025.03.30
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カテゴリ: 健康・元気
細胞内のミトコンドリアが減少し、やがて死の危険も…運動不足の「本当の怖さ」

『健康寿命と身体の科学 老化を防ぐ、50歳からの「運動・食事・習慣」』(樋口 満・著)

「体力」とは何を指しているのでしょうか。
体力は「行動体力」と「防衛体力」に分けることができ、行動体力には全身持久力、筋力、バランス能力、そして柔軟性などがあります。一般的には、体力といえば行動体力を指します。体力は、何事にも積極的に取り組もうという「気力」と、知性を働かせる「知力」と一体となって、心身の健康を保持していきいきと豊かに暮らしていくのに欠かせないものです。

体力のうちで、中年期(ミドル・エイジ:40~64歳)から高齢期(シニア・エイジ:65歳~)における健康づくりで最も注目したいのが、「全身持久力」と「筋力」です。

「全身持久力」は、全身のさまざまな筋肉を使って、運動をどれだけ長く続けられるかの能力です。筋肉が長時間活動するには、酸素を体内に取り入れるために心臓や肺の機能(呼吸循環機能)も大きく関係していることから、「心肺体力」ともいわれています(以下、「心肺体力」に統一)。

「筋力」は、筋肉(からだを動かす骨格筋)が発揮する力のことです。おおむね、筋肉量に比例しています。

私たちが測定した体力調査のデータから、日常的にかなりハードなトレーニングを積んでいる陸上長距離ランナーでも、運動習慣のない人々でも、心肺体力の低下は、10年あたりでおよそ7%程度という数字が出ています。加齢に伴う身体諸機能の低下は、25歳をピークとして、平均しておよそ10年あたり5~10%のペースで進むと見積もられています。

大なり小なり、誰にでもみられる加齢に伴う身体機能の低下は、「生理的老化」といわれています。先ほどお話しした持久性パフォーマンスや心肺体力の低下も、生理的老化の標準的なプロセスということができます。

一方、心筋梗塞や脳卒中、がんなどの重篤な病気をしたことにより、急激に身体機能が低下することもあります。これは「病的老化」といわれています。



生理的老化は誰しも避けられないものですが、不活動な生活を続けていれば、高齢期の比較的早い年齢において、身体諸機能が「障害閾値(障害が生じる境目となる値)」より下がって要支援・要介護のレベルになり、健康寿命が尽きてしまう可能性が高くなってしまいます。

運動不足がもたらす身体機能の低下は、ミドル・シニア層にとって重大な問題 です。日本では、身体活動・運動の不足は、喫煙、高血圧に次いで、非感染性疾患による死亡に対する3番目の危険因子であることが示唆されています

運動が足りないと、消費エネルギー量が減少するため、肥満が起こりやすくなります。とりわけ、内臓脂肪型肥満では、高血糖や高血圧、脂質異常に要注意です。

内臓脂肪の蓄積を必須項目、高血圧や高血糖、脂質異常を選択項目として判定される複合リスクの病態が「メタボリックシンドローム(メタボ)」です。放っておけば、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病、腎不全などを招きます。

「運動器症候群」とも称される、運動器の障害のために移動機能が低下した状態が「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」です。ロコモが進行すると、介護が必要になるリスクが格段に高くなります。ロコモ度テストを用いた住民調査の結果から、ロコモが疑われる人は日本国内に4590万人いると推定されています。

さらに、身体活動と健康とのつながりで近年注目されているのが、「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアは細胞の中にある小器官で、酸素を使って糖や脂肪を燃焼させて活動するためのエネルギーをつくり出すという、いわゆる「発電所」の機能を有しています。

運動が不足すると、筋肉細胞内のミトコンドリアの数の減少とともに、その性能が低下 していきます。そのため、 糖や脂肪を燃焼させるときに酸素をうまく利用できなくなり、「活性酸素」の発生増加がみられる ようになります。





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最終更新日  2025.03.30 23:48:21


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