離人症の器

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凪2401

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2012年08月26日
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カテゴリ: 読書メモ。
どうにも残暑が厳しいですね。
暑いのが非常に苦手な私はぐったりしております。
寒さはあんまり感じないんですけれどね。暑いのはどうも我慢できません。
エコの流れに逆らって、クーラーフル稼働になってます……

それよりも酷い暑がりなのは、母親ですね。
当方、本州最北端ですので、残暑が厳しいとはいうものの、
朝と夜はそれほどでもなく、結構日中と気温差があります。

ですので、過ごしやすいはずの夜間なのに、暑い暑いとクーラーはつけっぱなし。
さすがにクーラーが効きすぎて、羽毛布団かぶって寝てます、私。


まあ、それでもあと1週間程度ですかね。暑さも寒さも我慢、我慢。


と、いうわけでようやく読み終えた1冊の読書メモ。
確か、5月ぐらいに買った本だったような……

だからといってつまらなかったわけでは決してなく、
「1万3000年にわたる人類史の謎」という副題がつけられたこの本の内容は、
むしろとても興味深かったのですが、厚いのですよ、わりと。

そのわりにひとつの区切りが短いので、1日1区切りでとか思っていましたら、
こんなに時間がかかってしまいました。体調不良もありましたけれども。


<概要>
アメリカ大陸の先住民はなぜ、旧大陸の住民に征服されたのか。
なぜ、その逆は起こらなかったのか。

1万3000年にわたる人類史のダイナミズムに隠された壮大な謎を、
進化生物学、生物地理学、文化人類学、言語学など、
広範な最新知見を縦横に駆使して解き明かす。
ピュリッツァー賞、国際コスモス賞、
朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位を受賞した名著、待望の文庫化。




今、この世界にあるパワーバランス、
つまり、西欧諸国のような進んでいる国があって、アフリカに代表される発展途上国がある、
あるいは、暮らしに必要である以上に物質的に豊かな国がある一方で、
その日食べるのにも困るような、貧しい国がある、
そうした世界に広がる格差は、何によりもたらされているものなのか。

その格差は、先に発展を手にした西欧諸国が、
ほかの国々を侵略し植民地化していく流れの中で生じたものなのだとして、
じゃあ、何故、西欧の諸地域はほかの地域に比べて時代的に早く発展することができたのか。

それは、差別の歴史の中で、そして今でもかたくなに残っている、
ある人種、つまり白人が優れていて、ほかの種族は劣っているために、
白人が西欧の諸地域がいち早く発展を遂げたということなのか。
白人種が優れているために、アフリカ大陸や東南アジア諸国を植民地かしたり、
南北アメリカ大陸の先住民を打ち負かすことにつながったということなのか。

簡単にいえば、以下のようになるかと思います。

現在の世界の情勢は、白人が優れているから白人がメインとなる世界が先進国となり、
黄色人種や黒人が劣っているからそれらの人種が暮らす国が遅れる形になったのか?

そんな疑問がまずは語られます。

作者の立場は、「否」です。
つまり、人種の優劣によって、進んでいる国と、遅れている国とができたわけではない。

じゃあ、何が社会の進歩の度合いをわけたのか。

答えがつまり、この本のタイトルであるわけですが、
それをですね、食料生産の観点とか(植物学や動物学)、
地誌的なもの、製鉄などの技術や、病原菌への免疫学、言語学、等等ですね、
多様な学問の視点からアプローチして、ときあかしていくという、
非常にわくわくさせられる内容になっております。

もう、「なるほど」だらけですね。

いちいち腑に落ちるのです。
ああ、だからこの地域は発展できて、この地域は難しかったのか、と。


今はまだ上巻を読み終えたばかりで、まだ同じぐらいに厚い下巻が残っております。
どのくらい時間がかかるかはわかりませんが、下巻もわくわくしながらよめそうです。







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最終更新日  2012年08月26日 19時16分06秒
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