離人症の器

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凪2401

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2012年09月07日
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カテゴリ: 読書メモ。
気がつけば更新せぬままに2週間が経過するところでした……
ちょっと忙しくしておりましたが、ちゃんと生きております、はい。

やっと夏の暑さが和らいできましたね。
朝、仕事に行こうと家の扉を開いて、
「うっわぁ……」とその暑さにドアを閉めたくなることはなくなってきました。

いよいよ読書の秋です。
やっぱり、あっついというのは人の気力を奪いますよね。
なーんかだらだらしてしまいますから。

そんな読書の秋の前に読んだ1冊です。



鎌倉の片隅でひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」。
そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。
残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。
接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。
人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、
いわくつきの古書が持ち込まれることも。
彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは"古書と秘密"の物語。


とってもざっくり説明しますと、
ある出来事をきっかけに、古書堂でバイトすることになった青年と、


ひっじょうにわかりやすい、
いわゆる萌え要素を多分に含んだ1冊であったと思われます。


いや、いくら本好きでも、本のことになると豹変しすぎだろう、とか、
(そもそも、本のことじゃないんじゃ……、と思うところでも、
 物語の核心であれば性格が変わったりもします)

だって短編は読めてるじゃない、とかですね、
色々と「あらまあ」な部分はあるんですけれども、
それでも、面白かったです、この作品。

久々に小説を読んだのですが、わかりよくてよかったですね。
キャラクタの設定が「ん?」と思いはするものの(それでも嫌いじゃないです)、
物語の軸がしっかり一本通っていて、本に対する愛情がひしひし伝わってきました。

それは、本という伝達媒体そのものに対する愛情ですね。
ページをめくるという行為、表紙のたたずまい、背表紙が整然と並ぶ本棚、
ほどよい厚みであったり、たわむほどに薄っぺらであったりする紙の重なり。
そういったものに愛着があるので、
非常に読んでいて、そのあたりは好きでした。

別に、ここまでキャラクタを極端に作らなくても、
十分に面白かったのではないかな、と思います。

本が大好きで(これは異常に好きでもいいと思われます)、
ちょっと(こちらはあくまで人並みに)人見知りな美人さんと、
今まで本に興味がなかったけれど、なんか面白そうだし、
そもそも美人さんに惚れちゃったし、という青年という月並みな設定でも、
私は十分に楽しめました。というか、そっちの方が好きだったかと思います。

ライトノベル的な感じのキャラクタ、なんでしょうね。
私、ライトノベルも好きですけれど(殆ど読みませんが)、
なんだか、これはもうちょっと硬派に作ってもよかったような。


でも、ですね。面白いことには変わりありません。

本という存在への愛情を、絶えずまとっている限り、
このシリーズは読み続けたいなあ、と思っています。

近々、2巻を買ってくる予定です。






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最終更新日  2012年09月07日 19時55分52秒
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