このI」から「WE」への変化というのは、ご存知のとおりオバマ氏が大統領選を見事勝利し、アメリカの新リーダーとしての役割を務めることとなったことによるものらしい。民主党の候補者選挙のときからオバマ新大統領とクリントン国務長官の演説スタイルには明らかに差があるという記事が話題になっていた。オバマ新大統領は主語に「WE(私たちは)」を多用する。そうすると聴衆はオバマ新大統領の演説に合わせて「Yes we can(私たちは できる)」と声を合わせるそうだ。(この「Yes we can(私たちは できる)」は流行語になるだろう…)
ところが選挙中の演説で「I(私は)」多用したのクリントン国務長官の支持者は「Yes she can (彼女はできる)」と合わせていたというのだ。つまり大統領の候補者選び選挙では、「I(私は)」より、「WE(私たちは)」のほうが支持されているということだろう。もちろん短絡できない部分もあるだろうが、あえて絞り込んだ見方をすれば、時代は「I」から「WE」へと動いていると見ていいだろう。クリントン国務長官氏の大統領観は「大統領のリーダシップとは、リーダーのヴィジョンを示すことであり、同時に上から方向性を示し、確実に実行させるようコントロールすることである」と言っていたのだが、オバマ新大統領の大統領観は「リーダーシップとは、リーダーのヴィジョン、判断とインスピレーションに完全に集中することである。マネジメントは他者に委譲し、実行することに責任を持たせる」と言っている。