仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2009年01月26日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 先週の金曜日と土曜日に松山市で「第6回全国城跡等石垣整備調査研究会」が開催されたのだが、この研究会の目的が「貴重な文化財である石垣の保存と活用」となっているはずなのに、地元の新聞に紹介されると「城の石垣修理の問題を話し合う」ことになってしまっていた。文化財として松山城等の石垣を保存することに文句をいう気はないが、土木技術者として石垣はお城の石垣だけではないことを強く言っておきたい。私が保存に協力したのは河川にある石堰なのだが、お城の石垣と同様にその石堰も、江戸時代の初期に造くられたものなのだ。(その石堰を造った技術は、城の石垣を造った技術なのだが・・・)

 今年の「第6回全国城跡等石垣整備調査研究会」は、「全国的にも評価の高い松山城の石垣と、それを生かしたまちづくりについて考えてみよう」というテーマのはずだったので、二日目のシンポジウムは市民参加で行われたのだ。採用はされなかったのだが、私がパネリストへ事前に出しておいた質問状に、「現在残っている石垣を保存していくのは当然のことだが、まちづくりの一環として新しい建造物を、石を使って造る発想はないのか」ということだった。土曜日のシンポジウムのパネリストである「日本イコモス国内委員会事務局長」の矢野和之先生は、江戸時代の石材を使ったアーチ橋が多く残っている九州は熊本の出身なので、九州地方でこれから造る橋を、石を組み合わせて造るアーチ橋で造ったような事例は無かったのかを聞いてみたかった。

 もう一人のパネリストである「文化財石垣保存技術協議会代表」である粟田純司棟梁には、第二名神高速道路が焼物で有名な滋賀県信楽町を通るときに、「伝統的な古い街並の中に無愛想なコンクリートはダメだろう」ということで、橋台の基盤工事として穴太積みの石垣にと白羽の矢が立ち、御自身が施工した石垣の話を聞きたかったのだ。これらはまちづくりの一環として、石積みや石垣が利用されている一例として、どうしても聞いておきたかったことだった。

 私は二日間の研究会の話を聞いていて、おそが気の保存は学芸員に任しておいてはいけないと実感したのだが、特に、石積みの技術の継承には、お城の石垣などの文化財の保存などでは不十分なのだ。新しい構造物を戦国末期から現在に継承されている技術を使って造ったり、地域に残っている石工さんを使って、河川の護岸でも住宅の谷治でもかまわないので、新しい構造物を作っていくことが技術の保存になるのだろうと思っている。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年01月26日 00時21分05秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: