仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2010年04月12日
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 昨日は今年最後の花見ということで、私の所属しているウォーキンググループは、松山市では有名な桜である「薄墨桜」のある寺まで、約15キロくらい歩いたのだ。天気のほうは午前中はなんとか持ってくれたのだが、午後からは天気予報のとおり雨になったので、予定を変更してその「薄墨桜」のあるお寺の前から、路線バスで市内まで帰ってきたのだ。(予定の行程では道後温泉まで歩くつまりだったのだが・・・)桜のほうは例年なら4月の10日くらいが満開になるそうなのだが、今年は気温が高くてもう散りぎわになっていたのだ。それでもさすがは有名な桜であって、雨にもかかわらずけっこうの見物客が来ていたのだ。私は何度もこの桜を見に来ているのだが、今回は桜よりも午前中に行った美術館のほうがよかったのだ。

 我々が歩いた行ったというその美術館は、大王製紙がこれまで収集してきた絵画を広く一般に公開するために、平成10年に開館したもので、瀬戸内海が一望できる「エリエールゴルフ場」の中に造られている「エリエール美術館」なのだ。建築家の安藤忠雄氏が設計したゆったりとした空間に、あふれる自然光やせせらぎを思わせる水の音など、自然との一体感を大切にしている美術館なのだ。美術館の館内には、幻想的な作風で知られる絵画の抒情詩人であるシャガールをはじめ、デュフィ・ローランサン・ユトリロなど、近代美術を代表する作家の作品を常時30点以上展示して、無料で拝観が出来るのだ。昨日も50名弱のメンバーで作品を見せてもらったのだが、学術員が作品の説明をしてくれたし、これが無料とは本当にありがたい施設だと思ったのだ。(今度は家族でゆっくりと出かけたいものなのだ・・・)

 この「エリエール美術館」はこじんまりとした美術館なのだが、展示している作品はけっこう有名な作家のものが多く、その中でも私は「青のデュフィ」と「白のユトリロ」の作品が気に入ったのだ。フランスの音楽一家に育ち、偉大なチェリストとも交友もあったデュフィは、こよなく愛した音楽をテーマにした作品を数多く残しましたそうなのだが、この美術館では2点の作品が展示されているのだ。その作品は「ニースのカーニバル」と「海辺のアトリエ」という作品なのだが、さすがは「青のデュフィ」とか「色彩の魔術師」といわれるだけあって、海辺の青が印象的だったのだ。そして、音楽にも造詣が深くて動きのあるものが得意だったそうだが、確かにそのような印象は作品の中から受けたのだ。

 もう一方の「白のユトリロ」のほうだが、17歳でぶどう酒を飲みすぎてアルコール依存症になるユトリロなのだが、精神病院に入退院を繰り返すし何度も警察の厄介になり、遂には刑務所にまで入れられるのだが、そんな荒んだ時代に、皮肉にもユトリロは画家として最高のときを迎えるそうなのだ。それが「白の時代」と呼ばれる作品なのだが、20代後半にユトリロが1年に600枚以上の傑作を次々と描くのだが、それは酒代を払う為の手段となってしまったというのだ。この「エリエール美術館」には、2点の作品が飾られているのだが、平坦に見えるユトリロの白い壁だが、その色彩は何度も何度も少しずつ絵の具を重ねて描く事で、一見寂しげに見える風景に暖かみを与えているとのことだった。

 このようにすばらしい作品が数多くある美術館が無料で利用できるのなら、少しくらい遠くても出かける価値があると思って、昨日は作品を楽しんだのだった。





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最終更新日  2010年04月12日 01時29分16秒
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