仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2010年07月31日
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私が読んでいる業界紙の創刊500号記念特集号は「再発見、ニッポンの土木技術」ということだったのだが、その目的みたないところには「逆風下で見失いがちな技術者の使命や誇りをいま一度、思い起こしてもらいたいとの思いから企画しました。日本の土木技術をけん引してきたビッグプロジェクトは影を潜め、民間企業の研究開発予算も減少傾向にある。逆風にさらされるなか、日本の土木技術は輝きを失ったと嘆く声が聞かれます。だが、こんな時代だからこそ、日本の土木技術の価値を改めて見直してみたいのです」となっていたのだ。確かに我々が日々の現場で使っている土木技術の中には、日本では当たり前のようにこなしていることが海外の技術者には「ミラクル」と映るものもあるのだ。

たとえば、河川等の護岸工事では昔からあった石積みの手法を使って、現在では当たり前のように使われているブロック積を考え出したように、過去からの技術の蓄積を生かしながら、画期的な技術を生み出した例も多いのだ。最新技術も世界的なものも多く、その中でも都市部で淡々と進められている複雑な土木工事も、外国人から見れば「ミラクル」と映るものが多いそうで、海外からの視察が相次ぐ工事現場としては、小田急電鉄小田原線の下北沢駅付近の現場が紹介されているのだが、この工事では連続立体交差化工事と複々線化工事を同時に進めているそうなのだ。地上を走る軌道の直下に、新たに2層分の軌道を設ける工事で、営業線を運行させながら施工していることに、海外からの視察者は驚嘆するというのだ。

 私も昔は地下鉄の現場で仕事をしたこと(この世界に就職したての頃に、3か月だけ地下鉄工事で北海道に行っていたのだが、すぐにダムの現場に配置換えになったのだ…)があるのだが、地上の営業線を運行させながらその直上に高架橋を架設したり、従来線を止めないで直下にトンネルを築いたりする連続立体交差化工事は、各地で行われているのだ。施工の担い手にとっては奇跡を起こしているという意識はないかもしれないし、やって当たり前というプレッシャーさえ感じているかもしれないのだが、見方を変えれば「ミラクル」なのだそうなのだ。たしかに私も交通制限をしながら工事を行う現場では、夜間施工など当たり前だと思っているのだが、このこと自体工事関係者の安全性を考えたら確かにおかしなことなのだろう。

 現在われわれ建設業の世界では、全般的な理系離れによる影響に加えて,建設産業に対する閉塞感などから土木離れが進み,優秀な人材が集まりにくい状況となっている。その結果、土木学生の学力低下や若手技術者の技術力低下など、ひいては将来的な土木技術の衰退を招きかねないことが危惧されているのだ。これらの根本的かつ具体的な解決策については、政府の施策レベルでの対応に頼らざるを得ない面もあるが,もっと身近なレベルでの「土木に対する単なる理解不足」からくる部分が多いのも事実なのだろう。(もっともわれわれレベルでできることと言ったら、たかが知れているのだが…)





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最終更新日  2010年07月31日 12時04分58秒
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