12月後半から年明けにかけては明け方までワイワイすれば、当然のことながら早朝に起きるのが難しく、昼頃までベッドの中という人も増えるそうなのだ。そこで起こりやすいのは睡眠障害ということなのだが、年末年始の時差ボケを引きずると年明けの仕事にも差し障ってしまい、年明けはしばらく夜の目ギラと朝のつらさを引きずることになってしまうというのだ。有識者が参加する組織「いい寝!フォーラム」が、働き盛りの20~40代の男性に対する前年の個人年収について行ったインターネット調査では、働き盛りの20~40代の男性に対する前年の個人年収について、睡眠に満足していると答えた層は不満足と答えた層に比べて、年収1000万円以上の人の割合が2.5倍も高かったそうなのだ。
自律神経研究の第一人者である順天堂大学医学部附属順天堂医院の小林弘幸教授は 「年末年始に限らず週末に家でゴロゴロ寝ているだけでも、平日の仕事モードのリズムは崩れます。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大切。休日モードで副交感神経が優位な状態が続き、休み明けに仕事モードに切り替えようと思っても、乱れた生体リズムによってうまくいきません。加えて、休み明けには仕事や課題もドッと押し寄せる。そのストレスも生体リズムを乱し、冬場の寒い空気によっても、生体リズムは悪影響を受けるのです」と説明してくれているのだが、刺激過多の現代では十分にリラックスできずに不眠になってしまい、睡眠不足が続く人も多いようなのだ。
睡眠がとれない日が続くと更なる不調まで招いてしまうとされているのだが、本来は夜に優位になる副交感神経のリズムがくるってしまい、睡眠だけでなく色々な不調がおこりやすくなるといわれているのだ。休みボケの状態もしばらく仕事モードの平日のリズムが続くと元に戻るそうだが、中にはさらに仕事のパフォーマンスが低下し不眠・食欲不振・めまいや頭痛などの症状を伴うようになる人もいるそうだ。「3週間も調子がおかしい状態が続くようならば、睡眠障害だけでなくメニエール病・脳梗塞・心筋梗塞などの病気が潜んでいることもある。医療機関を受診してみてください。寒い時期に時差ボケ状態になると、血管にかかわる病気にも結び付きやすいので注意が必要です」という指摘もされているのだ。
睡眠とは身体の緊張をとりながら疲れを回復させるための大切な時間で、リラックスした深い眠りの中で明日への活力を備えているのだ。とはいえ誰もがそんな風に満足できる睡眠ばかりではなくて、睡眠が浅かったり睡眠時間が少なかったりして十分な回復を感じない方も多いとされているのだ。疲れが残る日もあれば熟睡してスッキリした目覚めを感じる日もあるのだが、なぜ満足できる睡眠ができる日とそうでない日があるのかというと、そこには睡眠と副交感神経との深い関係があるそうなのだ。副交感神経とは自律神経の一つでリラックスをする働きをつかさどっているとされており、血管を広げ筋肉をゆるませ緊張から解き放すのが副交感神経の働きとされているそうなのだ。
日が落ちて暗くなってくると副交感神経が優位になり一日の緊張を解き放つようになってくるのだが、身体を再生させるための休息の時間や自然な睡眠の時間を作る作用を始めるそうなのだ。つまり理想的な睡眠を手に入れるためには副交感神経を本来の働きに戻せばいいとされていつのだが、緊張状態から離れリラックスできる深い睡眠時間のために、副交感神経を優位にするためにはまずは刺激を減らすところからはじめることが大切だそうなのだ。ほのかな甘みがあるペパーミントは副交感神経を刺激することがわかっているし、笑いは自然な深呼吸で緊張を解き楽しい気分になり、腹式で行う深い呼吸は副交感神経を優位にし、リラックス効果をもたらすそうなのだ。
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